関西学生アメリカンフットボール Div1 第2節



09月15日(土) 王子スタジアム 14:20
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
立命館大学1024442-0-0
近畿大学10100-2-0
(現地観戦)
 
立命館大学
近畿大学
1Q TD
FG
TD
FL
FG× 1Q
2Q
TD
FG
END 2Q
3Q
TD
P×
TD
FL
TD
FG 3Q
4Q
FG
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 コイントスで選択権を得た近畿大学は行使の権利を後半に持ち越す、なので、立命館大学側は順当に前半レシーブ(リターン)を選択したのだろう、近畿大学キックで試合開始となる。

 もしも、コイントスで立命館大学に選択権ありとなって「後半チョイス」したならば、近畿大学はセオリー無視して「前半キック」を選択していたのだろうか???というようなことを考えてしまうほど見事な近畿大学の先制攻撃が、ここから始まる。

 近畿大学キックはオンサイド。これをカバーして敵陣スタートの近畿大学攻撃が始まる。
 立ち上がり、QB#7中田からIR#13山下へのプレーアクションの縦パス20ヤードでいきなりFD更新、その後は右OT5ヤード、QB#16龍野キープとRB#43神山左OT3ヤードの3回とも中央を小刻みながら前進してFD更新。そしてRB#28久保が中央突破で12ヤードのTDランを決める。

 さらにオンサイドキックを成功させると、左WR#88金田5ヤード、右IR#13山下のアウト10ヤードとパス2本でFD更新、ここでインサイドランRB#28久保の中央突破5ヤードをはさみ、再びIR#13山下のた縦パスはQB#7中田から30ヤードのゲイン。真ん中のランとパスという組み立てに立命館大学第2・3列の足が完璧に止まってしまった。

 こうして迎えた2回目のエンドゾーン目前FD更新だったが、FB#99荒木とRB#28久保の中央が止まる。第3Dで初めてQBが大きくロールするパスを組み込むが、流石に遅いプレーで単騎になるとDLプレッシャーが厳しかった。2回目のオンサイドキックはFG3点に止まる。

 オンサイドキック3回目。最初と同じコース、若干左サイドへ転がすのだが、さすがに立命館大学も3度目は許さなかった。

 その後のオフェンスは、下記するように立命館大学ディフェンスフロントのプレッシャーが厳しくて、コンスタントなゲインができなくなっていく。単発ではQBキープなど立命館大学DBとのスピード競争でイーブンになったりするのだが、FD更新を繰り返すロングドライブには至らなかった。

 近畿大学の開幕戦VS関西学院大学は試合開始直後からほとんど何も出来ない状態だったが、この立命館大学戦は、第1Qは完全に近畿大学ペースで進んでいる。開幕戦、近畿大学らしいシーンが全くなかったのは関西学院大学側を見るべきなのだろう。

 一方ディフェンスはDL#9倉脇、DL#91巽の2名は強烈で、時折のQBサックは光る。第3列もサイドへコンテインならば十分にイーブンなスピード競争になるのだが、縦に抜かれると止むを得ない・・・という状況。ただしポテンシャルは高い。

********

 立命館大学攻撃はQB#12荒木が第3Q3個目のTDをとるところまで担当、その後はQB#9山口に交代している。

 QB#12荒木の戦績は8シリーズで5TD1P2FG機会。パスの攻撃プランとしては、WR#11頓花、#2宜本へのショートミドルレンジのタイミングパスが確実にゲインできる。QBWRの連携がとれた精度の高いパスコース&ターゲットという内容。

 ただし、タイミングパスなので、ディフェンスプレッシャーが思いのほか早かったり、WRとのタイミングがずれると投げられない。その時に、どうするかというところが一つのキーポイントになる。この試合でも、何度かそんなシーンがあったのだが、それでもWRを探し出してミドルパスを通しているシーンも多い。

 ランプレーではRB#21井上のスピードランがメインになって、あっさりとビッグゲインになっているが、ラインパワーの助けがなくてもゲインをしてしまうという状況ではある。

 ただし、OL単体では動きが揃っていて互いの連携もとれている様子。ショートパスに対するダウンフィールドブロックにも参戦するなど、着実に戦力整備できている過程ということが伺える。

 なお、ランプレーのバリエーションとして、FB#37牧野、TB#21井上というセットバックIからオーソドックスに中央を突こうというシーンもあった。

 一方のディフェンスは、近畿大学の先制攻撃を受けて、2回のロングドライブビッグゲインを許すという、すこし浮き足立つオープニングシーンだった。

 それでも時間経過して落ち着いてからは、DLの前掛かりなスピードとパワーで、文字通り近畿大学攻撃を破壊していく。近畿大学OL陣とのサイズ差で完全優位に立つと、その後は、攻撃の起点QBRB付近に強烈なプレスが続く。

 結果的にはDL#99高橋、#6藤井などフロントの活躍シーンはあったのだが、その分、バックスLBDBの活躍シーンが少なくなってしまうのは春の京都大学戦と同様。そして、例年どおりではある。

 立命館大学ディフェンスは、DL#99高橋、#6藤井、#59神山、#91谷本、ILB#51石井、OLB#52太田、DB&OLBに#22西川と#49武田、CB#23脇、#25東條、S#7大関、#24北村という布陣。シチュエーションによって4−3−4になったり4−2−5になったりと、めまぐるしく変わっていた。

 LBDBとも先発メンバーとしての経験は浅いはずなのだが、特にDB陣は春からいい動きをしている。
 ここまでの試合、DLがプレー破壊してしまっているのだがバックまで相手攻撃がもれてくるような取り組みを見ておきたいのだが、次節ぐらい、期待しています。




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09月15日(土) 王子スタジアム 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西学院大学141014412-0-0
同志社大学0-2-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
同志社大学
1Q
TD
TD 1Q
2Q
FG
TD
END 2Q
FG 3Q
P×
FG× 3Q
4Q
TD
TD
REND 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方





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09月16日(日) エキスポフラッシュF 14:20
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
京都大学172-0-0
神戸大学150-2-0
(現地観戦)
 
京都大学
神戸大学
RTD 1Q
FL
FG×
1Q
TD 2Q
TD
FG×
2Q END
3Q
G×
3Q
4Q
TD
FG
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 展望が落ちてしまったが、「リーグ戦前半戦でもしもアップセットがあるならこの試合その1」みたいな展望を執筆途中のままタイムアップとなってしまったのだが・・・と、事後に何を言ってもという状況。
 神戸大学がアップセット目前までになった最大要因は、攻守ともラインのまとまりがいいこと、そして反対に京都大学攻守ラインがおとなしい。単純に言えばライン戦で勝利するシーンの多かった神戸大学が均衡した試合に持ち込んだ。

 神戸大学のOLは春からランプレー比率が多かった中でプレーブロックの精度が上がっているという印象。開幕戦関西大学戦も均衡していた第2Q中盤までは関西大学DLとイーブン以上の成績を残している。そしてRB#9羽星とQB#7林キープのランは、この日も中央突破でゲインを稼いでいた。

 神戸大学ディフェンスでは、DT#96都間、DE#55嶋崎、#92白石などフロントが強烈で京都大学中央ランをことごとくシャットアウト。さらに特筆すべきは春から課題かもとあげていたCBが、パスゲインを自由にはさせなかったこと。この日の京都大学攻撃の最初のターゲット攻撃ポイントは、左右CBを狙ったショーツミドルのパスだったように見えたのだが、効果的なゲインを獲得できなかったことで京都大学オフェンスのプランが若干乱れたかもというように見えた。この日の第3列は、ほぼ固定でCB#13小川と#14佐藤、さらにS#27長谷川、#24山岡による堅守が光る。

 神戸大学2ポイントパスは、ディフェンスプレッシャーを受けて必ずしもコントロールの良いパスではなかったのだが、レシーバー#19塩見による執念のパスキャッチ。その他にもQB#7とWRの連携がよかった。フォーメーションは左右に2名ずつのレシーバーを配する隊形がメインで続く。WR#81麻生と#82岩本であったり#11中島、#19塩見、#84橋本など、ターゲットになったり、リードブロッカーとなってDBブロックしてWR走路を確保したりと、精度の高いプレーが続いた。

 もうひとつ今年の神戸大学選手の特徴は、怪我人が少ないこと。春から固定キャリア・同じプレーで、酷使されていると思うのだがラインバックスともここまで負傷欠場なシーンがない。これはディフェンスメンバーにも言える。今春あたりから、何か新しい取り組みでも始まっているのだろうか。

********

 京都大学オフェンスは、序盤に左右CBを狙ったパスを試みるも、あまり芳しい結果を残せず、さらにWR1名が途中欠場したこともあって、第2・3Qあたりは、必ずしもベストな試合展開ではなかった。

 そんな中で迎えた第4Q最後の京都大学逆転FGに向けたドライブシーン、RB#21高木によるOTからオープンサイドへのスピード競争を繰り返した。

 冒頭記したように、もしも僅差のまま終盤接戦になったならば、という私の戦前の思いでは、京都大学神戸大学どちらのキャッチアップオフェンスであっても、このシーンはパスの連続で来るのではないかと予想していたのだが、京都大学はラン連続となった。

 この時間帯まで、RB#21高木によるサイドへのスピードランをほとんど用いていなかったこと、さらには、パス警戒した神戸大学ディフェンスDB陣の裏を突いたことになるのだろう、残り時間が少なくなる中であっても、1プレー10ヤード平均獲得し、着実にフィールドポジションは前進していく。

 神戸大学にとっては、DT#94都間が割り込んでロスゲインに仕留めるまで、ディフェンスの狙いを定め切れないままポジションを許してしまったのが残念。

(了)




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09月16日(日) エキスポフラッシュF 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西大学141510462-0-0
龍谷大学0-2-0
(現地観戦)
 
関西大学
龍谷大学
TD 1Q
TD
1Q
FG 2Q
(S)
TD
FG
2Q END
3Q
TD 3Q
4Q G×
TD
G×
FG
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 関西大学は、攻守ともに本当にいろいろな選手が出場してきた。そして、得点差とか試合展開に関係なく、最後まで全員に気合が入っていたのが印象に残る。開幕前、シーズン展望にそのようなことを書いてしまったが、失礼しました、という反省の気持ちでいっぱいです。

 前節神戸大学戦は、試合序盤の神戸大学勢いに圧倒されていたものの、言葉は悪いが神戸大学の自滅と、主将#1砂川のキャプテンシーとで試合の流れが逆転、そのまま勝利した試合であって、関西大学側は(極論すれば)特に何もしていなかったところが気がかりだった。だが、今回この試合を観て、その懸念も払拭されたように思える。

 この日のオフェンスQBは、前半をQB#18北川と#22前田、後半は#2石内による。そして、そのプレー傾向は・・・という話をしたいのだが、正直なところ、方向性を記述するのはほぼ不可能に近い。プレイバイプレイを記述してそれに換えるとともに皆さんに委ねる、という方法もあるが、それでは観戦記の意味がない。
 何が起きているかということを、私なりの解釈で説明することで許してもらうしかないのだが、おそらく、全プレーでプレー内容が違うのではないか??と思うぐらいに多彩なのである。OLだけはほぼ固定メンバーだが、それでも得点差が広がった第2Q以降からはメンバーも変わっていく。なので、プレーの成否が、苦手なので失敗したのか、未成熟で乱れてしまったのかが判らない、そんなオフェンススタイルである。
 苦手:何度練習しても成功率が低いもの。
 未成熟:膨大なプレー数なので、一つあたりの練習機会は限られている練習不足。ただし、最終的には練習不足で許されるものではなく、想像力で補うべきこと、だと思います。

 攻撃バックスでプレー機会が多かったのは、RB(TB)では#26井角、1年生#25松田、リードブロッカーとしてのFB#33森重、#42北川など。さらにRB#99宗實のパワーランは昨年から少しずつ組み込まれていたが、この日はパワー全開でそこにスピードも上乗せされるダイナミックな走りを見せていた。
 観客席からフィールドまでの距離が近かったから、スピードUPしたと感じたのか、そもそも、春と比べてスピードアップしたのかは、次節以降。ただし、後者だとすれば、バリエーションが広がって楽しみが増える。
 レシーバーでは2年生#88木下とTE#6平山が盛んにターゲットとして起用されていた。

 守備ではDLがほぼ固定(それでも第2Q最初くらいまで)だが、LBとDBは、ILB⇔OLB、CB⇔S、OLB⇔S⇔CBなど、いろいろと選手を変えポジションを替えての起用で、固定だったのはILB#96澤田だけだった。
 私の観戦メモにはポジション毎の選手名を記載しているときもあるのだが、毎シリーズでLBDB選手が変わりポジションが変わるので、途中でメモするのを放棄しました。

 関西大学選手なら、攻守ともに複数ポジション兼任は、当たり前のこと。視界が広がり、想像力が豊かになり、最終的には、咄嗟の判断につながる。

 「蹴」では、K#5高森の安定したキックと、カバーチーム数名のスピードが脅威。そして、P#49石井のコントロールパントキック力が光る。

********

 龍谷大学は、ここまで2試合とも無得点な唯一なチームとなった。(まだシーズン始まったばかりで強豪校との対戦が続くので参考程度だが・・)
 この試合、個人技的な部分でも活躍できるDB陣、#4橋本、#21岡田のファインプレー堅守は光るが、攻撃守備とも連携コンビネーションの部分では相手ラインパワーに圧倒されてしまっているシーンが多かった。次節以降に期待します。




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