関西学生アメリカンフットボール Div1 第2節



09月18日(土) エキスポフラッシュフィールド 14:20
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西大学2114422-0-0
神戸大学0-2-0
(現地観戦)
 
関西大学
神戸大学
1Q
TD
1Q
TD 2Q
TD
P×
G×
TD
2Q END
3Q
3Q
4Q
TD
G×
TD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 関西大学オフェンスは、前半がQB#7池井、後半は#18井上による。この日のQB#7池井によるオフェンススタイルはランとパスを適度に使い分けながら、だが、まず最初はRB#1藤森のスピードランが炸裂、第1プレーが右サイドの15ヤード、そしてTE#89青木好ブロックもあって18ヤードTDランで先制する。

 第2シリーズもWR#19堤のリードブロックを伴ったRB#1藤森の20ヤードランで一気にフィールド中央に達すると、そこからは、FL#16岡の6ヤードパスヒット、QB#7池井ドロー4ヤード、RB#1藤森カウンター中央2ヤード、QBパスからのスクランブル8ヤードとランパス織り交ぜて小刻みながら着実にドライブする。
 10ヤード+α程度のFD更新が2回続いたが、2回のQBランがFD更新プレーになっていて、しっかりと距離感を持ってプレーしていることが判る出来事である。

 結局このシリーズは敵陣28ヤードでQB#7池井によるFD更新と同時に第1Q終了サイドチェンジ、そして、第2Q再開直後にRB#5播川が左オープンをスピードと足腰の強さで走り抜けた28ヤードTDランで追加点を挙げる。

 さらに関西大学第3シリーズ、敵陣スタートの攻撃でははSE#16岡のミドルポスト21ヤードヒットでエンドゾーン11ヤードに近づき、再びRB#5藤森のOTランでTDを獲得、3TD差とした。第2Q残り7分43秒。

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 これが関西大学側が見込んでいたセイフティリード、とは思わないが、ここからDL2名交代し、さらに、続くオフェンスシリーズではPフェイクからのキープギャンブルに挑戦している。

 そして前半最後のシリーズも、それなりに圧巻で、ここまでパスターゲットになっていなかったWR#17高原のためのシリーズとして、敵陣29ヤード、残り1分20秒から始まる。QB#7池井のパスからスクランブル9ヤードと、判断のいいところを見せつつ、その後はTEWRへと投げ散らかす中で、最終的には左SE#17高原へのスローバック気味のインパターンヒットでTDを獲得する。

 結局キーマンとなるRBWRそれぞれにシリーズを担当させ、それぞれTDで終わらせて役割を果たした、という前半だった。

 さらには、QB#7池井のパスとスクランブルの判断、さらに、リードブロック役であるRB#42菊地、WR#19堤もキャリア走路を切り開く仕事役割を果たしている。この試合ではインサイドゴリ押し突破プレーは少なく、左右OTから外のプレー比率が多かったが、それもこの試合の意図したところになるのかもしれない。

 試合前半は全5シリーズを4TD1ギャンブル失敗(OLホールディングロス挽回できず)という結果を残した。得点的には派手さはないかもしれないが、プレー精度個々を見ればかなりの完成度と言えよう。

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 試合は神戸大学先攻で開始。そして、いきなりQB#7林のオプションキープで16ヤードのビッグゲイン。中央フェイクで右サイドが大きく空いたところへの決め打ちにキープランに一瞬関西大学ディフェンスが虚を突かれた格好になる。
 その後も第4シリーズまでの毎シリーズで、RB#22木内、#28三宅の中央突破で10ヤード、QBオプションキープ12ヤードと中央付近を抜けることがあった。
 それでも最終的にパントを蹴ることになるのは、関西大大学ディフェンス、LB#12金部、LB#49白滝、DL#95水村などのロスゲインがらみで距離が届かないため。
 その後も、LB#4谷、#49白滝が神戸大学パスに反応してショートゲインに止める。LBがパスに反応できる速さは驚異的ですらある。

 第2Q中盤からDL選手交代し、ハーフタイムを挟んで、各ポジションとも選手交代していく。ただしLBは春から様々な選手を起用しているので選手交代してもレベル変化は少ない。後半もLB#49白滝のランストップ、LB#31西口によるパスインターセプト、#4谷も、とLB陣ファインプレーが続いた。
 こうして名の挙がるのがLB陣のみだが、DLがしっかり神戸大学OL陣をコントロールした結果、LBが自由に動き回れたことにつながる。
 このディフェンス堅守は関西大学オフェンスの攻撃開始地点にも影響を及ぼすことになる。試合全般を通して神戸大学陣内にしかボールが存在しなかった。

 試合後半。関西大学QBは#18井上に交代すし5回のシリーズを担当し、2TD2P1インターセプト。最初のシリーズはパスターゲットに悩んだ末にLB#52柳下にインターセプトされたが、その後は若いRBWRが大活躍、OLバックスともに少しずつメンバー交代して今年のメンバーから来年のメンバーに変わっていく中でパスコントロールも落ち着いていく。
 WR#80奥谷へミドルパスヒットで勢いづくと、RB#39前田の中央突破、WR#25高崎へパスヒットし、RB#26井角中央11ヤードゲインなどで前進、WR#85長島へのスローバックパスで得点する。
 さらにRB#87藤原、#46井上、#39前田のランドライブで追加点をあげた。


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 この試合、神戸大学視点に立つと、オフェンスビッグプレーも単発で攻撃ドライブできずに完封されてしまった。

 神戸大学オフェンスが前半で中央10ヤードゲインが続いたように徹底してランドライブを施行していたら、オプション系のランドライブをメインにしていたら、少しは違った展開になったかもしれない。
 QBの細かいフェイク動作は関西大学にも時には有効で、それがランゲインした理由の一つでもある。そこをもっと生かしたプレー選択(オプション系のランメインで時々パス)も見てみたいと思った試合でした。
 途中からパスメインに変化したようで、むしろ関西大学ディフェンスの得意とするところに自らが飛び込んでしまった感じがします。



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09月18日(土) エキスポフラッシュフィールド 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西学院大学14141414562-0-0
近畿大学0-2-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
近畿大学
1Q
TD
RTD
1Q
TD 2Q
FG×
FG×
RTD
END 2Q
TD 3Q
FG
TD 3Q
4Q
TD
RTD
G×
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 関西学院大学第1プレーでRB#39稲村の左オープン49ヤードのTDプレーが炸裂、こうして両チーム攻守で悲喜交々の試合の幕が開く。

 さらに、#9尾崎が53ヤードリターンTDで2TD差として関西学院大学圧勝の予感が漂う中、オフェンス2回目シリーズ、QB#6加藤のプレーアクションWR#1松原への縦ミドルロングポストはレシーバーと不一致、結局OL陣とRB#39稲村と#31尾嶋によるランドライブで3個目のTD獲得した。

 オフェンス3シリーズ目はIR#86春日のキャッチミスとロングパスターゲットを探している間に近畿大学#14杉山にQBサックを受けてロス、さらにFG失敗と、オフェンス陣の一部分では、リズムに乗り遅れている状態が続く。
 4回目のシリーズで、この日3度目にして始めてのパス成功はIR#86春日へのアウトミドルヒット。しかしエンドゾーンに近いとランドライブも止まる悪い部分も顔をのぞかせ、悪い流れはKにも伝染してしまい2回目のFG失敗となった。

 オフェンスQBWR陣は、攻撃らしい攻撃をしていないのにもかかわらず、DB#14吉井のパスインターセプトからのリターンTDを加えて得点だけが積み重なっていく。(前半のパスは3試行1成功(明らかな縦パスのみ=作者Aのメモによる)

 後半になって、ようやくWR#86春日、#1松原、#84松田、#87小山、#86春日、#95垣内の順序でミドルショートパスがつながり、パスによるTDドライブとなった。(このドライブ中7試行6成功:明らかな縦パスのみ=作者Aのメモによる)

 その後は、QB#11糟谷に交代、いきなりパスインターセプトを食らうものの、その後はRB#39稲村、#31尾嶋のランドライブと、WR#83岸本、#87小山によるパスドライブでそれぞれTDを追加、さらに#9尾崎の2回目のリターンTDも加わり、合計8TD=1Qあたり2TDというTDバーゲンセールの試合となった

 RB陣の選手層が気になっていたのだが、RB#31尾嶋というスピードランナーが新登場し、#39稲村との交互起用でフィールドを駆け回って、関西学院大学オフェンス陣に明るい話題を提供していた。
 関西学院大学ショットガンオフェンスにおけるRBとして必要なスピードと視野の広さがあって、相手ディフェンスとの距離感を瞬時に判断できるランナーである。今シーズン今後の試合でも活躍するシーンが増えてくることだろう。

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 一方の近畿大学の攻撃は、最終シリーズを除いてFD更新なし。その最終シリーズでは関西学院大学ディフェンスが全て若手メンバーになっていたので、ようやくオフェンスの形になった。
 近畿大学のトータル獲得距離に関して数字上のお遊びをしてみると、トータルヤードから最終シリーズを除くとマイナス2桁ヤードになる。

 戦前の私の考えでは、WR#88小野澤、TE#87酒道へのパスで関西学院大学ディフェンスを崩せるかと思っていたのだが、実際は、そこまで至らなかった。試合前半こそ#87酒道に7ヤードヒット1回以外にも惜しいパス失敗はあったが、徐々にQBへのプレッシャーが激しくなっていく。
 その後はパスキャッチできないとかパスコントロール云々以前に、パスを投げるタイミングがなくなってしまい、OLなしでQBサックの練習をしているかのよう。関西学院大学オフィシャルページの記録数値によるとQBサック回数数値合計7回となっている。

 一般的にOLは、相手ディフェンスに自らを体当たりさせるのが仕事、のポジションなので、OL自らがDLの突進を避けることはない。つまり、関西学院大学DLはその体当たりをすり抜けてQBに手が届いたことになる。
 サック記録はDL5人で、#52平澤、#99朝倉、#93佐藤は昨年までも試合経験のあるメンバー、そして若手ではDL#69岸、#96池永にも記録が残っている。

 この中でも#96池永(1年生)は、前節神戸大学戦でも先発メンバーに名を連ねていて、これで2試合連続スタートメンバーに抜擢されたことになる。今秋初めての関西学院大学戦観戦なので、どのような選手なのかとても楽しみにしていたのだが、1年生にもかかわらず体格スピードともにDLとして十分な資質を持ち併せていて派手に動き回っていたのが印象に残った。今後要注目のアスリートである。

 なおLBにサック記録がないのは、DLが処理してしまったから??。フロントDL4人VSオフェンス11人という構図は極論だが、LB選手のクリーンヒットも#59前川のQBプレスなど数えるほで、DBはさらに活躍シーンがない試合だった。
 その中で、DB#14吉井がパスインターセプトからリターンTDを奪っているが、DLプレッシャをかいくぐって投じた貴重なパスを奪い取ったもので、DB陣の存在をアピールしたかのようなインターセプトと言えよう。

 関西学院大学の試合は今季初観戦だったのだが、やはり、開幕戦神戸大学戦を観戦すべきだったかと少々後悔している。(個人的には、昨年の開幕戦観戦の選択がアタリの年だったので、今年はハズレるかもと覚悟はしているのだが・・・観戦記にも紗が掛かってしまう・・・ おわり)



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09月19日(日) エキスポフラッシュフィールド 14:20
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
同志社大学140-2-0
京都大学2114491-1-0
(現地観戦)
 
同志社大学
京都大学
1Q FL
FL
RTD
TD 1Q
2Q TD
TD
FL
TD
2Q END
3Q
TD
TD
3Q
4Q TD
RTD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 同志社大学は攻守ともに怪我人負傷者を多く抱えているのだろうか。この試合ではQB2年生福井を起用し、ワンポイントで1年生#4土屋を起用、春および前節で先発した#9杉岡はプレー機会なかった。

 またLBでは開幕戦でスターターだった主力選手2名が欠け、そのかわり開幕戦欠場だった#53杉垣が1年生LB2名(#45北野、#53糸井)を携えての出場と、攻守ともになかなかメンバーが揃わない状態が続く。

 さらに、QBからSB#46青木への縦クイックパスは完全にディフェンスに読まれている様子で、この日も京都大学にパスインターセプトされてしまっている。
 同志社大学得点は2TDで、前節同様にRB#34河野、#41土井によるランプレーが絡んだシリーズ(WR#81和田の50ヤードパスキャッチも1回)になった。

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 先攻はコイントスで前半レシーブを選択した京都大学。RB北畠が#82という大きな番号を背負って左OT突破のFD更新するものの、同志社大学LB#57杉垣、#53糸井の好判断、さらにはDB#5中嶌のRB#82北畠対応などディフェンス全体で対応、そして京都大学ファンブルを誘い同志社大学LB#53糸井カバーと同志社大学若手LB陣の活躍も多く見られた開始直後。

 次の京都大学攻撃でも、DB#2福田のロングポストパスカットなどLBDB陣の活躍が目に付く。ただし、ライン戦では京都大学OLが同志社大学DLを押し込んでいる様子で、京都大学QBパスにプレッシャーが届かない状態だった。

 また同志社大学オフェンスも、OLが京都大学DLに押し込まれていてライン戦では劣勢を強いられ、QB#17福井がパスタイミングを逸してDL#98森田にサックロスを受けたり、LB#84福田にパスを叩き落されたりと、同志社大学パス攻撃は、最初から窮屈な状態に追い込まれていた。

 その中で、同志社大学の横パス失敗が微妙な判定から京都大学リターンTDになってしまう。

 続く同志社大学攻撃はRBメインで立て直す。RB#34河野がOLが作った瞬間の隙間をドローでついて35ヤードゲイン、#41土井の右OT4ヤード、#34河野オープンスイープ13ヤードと中央外の連続ランプレーでドライブ、最後はQB#17福井のドローなども加わってのランドライブTDで同点とした。

 対する京都大学オフェンスもRB#95曽田、#82北畠をTBに配置してメインキャリアとし、OTプレー・カウンターラン、UBフェイクのオプションピッチなどランドライブを展開、FD更新5回の約5分間におよぶパワードライブが得点につながる。
 ライン戦で同志社大学が劣勢なのでLB#45北野などによるファインプレーも単発でドライブを止めるに至らず、京都大学が再び1TD差リードした。

 さらに次のシリーズでは第4DギャンブルでUB#33田原へのプレーアクションパスヒットやRB#95曽田の左サイドライン際の微妙なロングゲインも加わり、再びQB#17今村とRB陣によるTDドライブとなった。

 一方の同志社大学は、QB#17福井からSB#46青木へのパスを、狙われたかのようにDB#15後藤にインターセプトされたり、微妙なファンブルターンオーバーで、同志社大学オフェンスは勢いに乗れない。

 京都大学はこのターンオーバー後の第1プレーで#1上廣へのロングポストパスヒット、これがTDプレートなって、3TD差でハーフタイムを迎えた。

 後半、同志社大学が再びRBメインのオフェンスシリーズを展開し、RB#34河野、#41土井とWR#81和田のパスで1TDを返すものの、その後3シリーズ連続でパスインターセプトされてしまう。同志社大学のパスパターンは、完全に京都大学ディフェンスに対応されてしまった。

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 一言で言うと後味の悪い試合。それは試合開始直後から始まった。
 12人でハドルブレイクしてフォーメーションセットから溢れた12人目がフィールド内から外へ出るべきかうろうろしているのを見過ごし、横パス失敗を後ろパスと判定されてリターンTDになったり、サイドラインを踏んでいてもさらに20ヤードゲインしたり、ラフィングザパサーの認定がなく、ファンブルリカバーでボールデッド後にボールを奪われてターンオーバーになったり、明らかなパスインターフェアも見過ごされたり・・・。

 審判がプレーを止めないと、選手はそのままプレーを続ける。あるいはとりあえずマーカーを投げないと議論にもならない。「プレーが続いたから反則はなかった・判断は誤っていなかった」そんなシーンが、1試合で何回発生したことか。これほど多くのミスジャッジがあった試合は珍しい。

 今後の全てのゲームで、判断躊躇・判断ミスはゼロにしてほしいです。お願います。



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09月19日(日) エキスポフラッシュフィールド 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
立命館大学10211321652-0-0
甲南大学101-1-0
(現地観戦)
 
立命館大学
甲南大学
FG 1Q
TD
1Q TD
TD 2Q
RTD
FG×
TD
2Q FG
3Q
TD
TD
RFL
3Q
TD 4Q
G×
TD
TD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 立命館大学オフェンスは第3QまでQB#15による6TD1FG、第3Q終盤からQB#9松田が担当して3TD獲得で、結局パント機会はなかった。バックスではRB#27高野橋、#39川端、#33東松、#29長山、WR#11呉田TE#85居林など、さらにこの日はFB#2高田へのパスも加わってによる9TD1FG=65点での圧勝となった。

 第3Q終盤から登場したQB#9松田も、WR#11呉田へのショートパス、RB#27高野橋、#33東松などのランプレーをはさみながら、TE#85居林へスローバック13ヤード自身のスクランブルランでTD1個目、さらにWR#1田中へのショートパスヒットとRB#34井上の32ヤードTDラン、WR#87へのパスヒットと最後はTE#85居林へのTDパスで3個目のTDを獲得する。WR#25との連携シーンは見られなかったが、#1ターゲットは今シーズン初?になるかもしれない。こうしてランにパスにとエース司令塔健在をアピールした。

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 甲南大学ディフェンスも試合序盤はDB陣が最後のタックルを決めて一発TDを防ぐシーンなどかなり均衡した時間帯もあった。特に最初の立命館大学オフェンスがFGで止まっているのは甲南大学ディフェンス堅守によるものでスローバックパスにもDBLB陣の集まりもよくショートゲインにしとめている。
 しかし、甲南大学ディフェンスのファインプレーが得点上試合展開上で記録されているのはこのFGに抑えたところだけで、試合時間経過とともに、立命館大学バックスメンバーの動きが上回ってしまうのが残念。その後も個別にはDB#34永井、LB#6内芝、DL#52吉田などのファインプレーは見られるのだが、散発に終わってドライブを止めるまでには至らない。
 試合全体を通じて均衡するためには、スピード体格体力などのフィジカル面の話になってしまうのだろうか。

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 甲南大学オフェンスは、前節は同志社大学に対してOLパワーでRB#26高谷を走らせるランオフェンスを展開したが、この日は、積極的にパスを投じる。SE#10戸田、TE#85前田、そしてもっともゲインしていたのがFL#3永吉のインサイドミドルの縦パスでロングゲインを繰り返している。さらにはRBへのショベルパスも多投して、直接のライン対決を避けた。
 TDシリーズでは#26高谷のスイープ4ヤード、横パスWR#7仲野の拾い上げパスキャッチ、そして#34永井へ14ヤードパス、さらにはRB#26高谷へのショベルパス等のプレーバリエーションでディフェンスを揺さぶった。さらにTE#85前田へはプレーアクションのクイックパス28ヤードヒットとリズムに乗ったオフェンスを展開し、最後はRB#26高谷のオープンTDランで得点を挙げる。
 さらに第2Qにも2回敵陣侵攻するドライブを披露。#29三谷のクイックドローが一発10ヤードゲイン、FL#3永吉の縦パスがDBLBの隙間にヒットして32ヤードと勢いはあった。2回目のFGシリーズも#29三谷のショベル10ヤードとFL#3永吉25ヤード、組み立て的には同じようなスタイルで立命館大学ディフェンスを崩しているところは興味深い。
 しかし、1度目はFL#3永吉へのミドルパス狙いも、ディフェンスをストレッチ出来ないほど敵陣深かったことによる厚いDBマークで失敗してFGトライへ、そして2回目は第2Qタイムアップ寸前のFG成功で、前半1TD1FGの10点止まり。FGがTDになってパントリターンTDがなければ、最大24−21・・・取らぬ狸の皮算用ではあるが、今年の対戦は終わってしまったが、来年に期待。

 立命館大学ディフェンス個々のパフォーマンスという点では観戦できていないのだが、オフェンス側が得点を重ねていって点差が広がり、対戦相手が無理をするところを、たたみかけることで相手攻撃が止まる、そんな循環のようだ。次節以降は近畿大学、神戸大学と続くが、この2戦とも、いままでと同じストーリーで白星になってしまいそうだが。




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