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コイントスで甲南が後半行使を選択、同志社大学リターンで試合開始。 そしていきなり#34河野が46ヤードのビッグゲインで開始早々敵陣での攻撃チャンスを迎えた。 その第1D縦パスはあわやインターセプトという甲南大学選手正面に飛ぶものの事なき。その後、RB#34河野中央5ヤード、TB#41土井右オープン4ヤードで迎えた第4Dはギャンブル選択し、QB#9杉岡キープ中央突破でFD更新なる。 その後SB#46青木へのクイック左6ヤード。右OT#34河野で3ヤード、第3Dの横パスは失敗となって、再び第4D残り1ヤード。ここでもギャンブルセットしたのだが、痛恨の反則フォルススタートで罰退し、FGトライへ変更するが、キックが外れてしまった。(甲南大学チップあり?) この同志社大学オフェンスの第1シリーズは、あとから見ればこの試合の同志社大学攻撃の縮図のような、全ての要素が含まれている。 毎シリーズ、どこかにビッグゲインが絡むのだが得点に結びつけられず、QBからのパスは甲南大学ディフェンス反応に遮られるものの、RB#34河野、#41土井のOTからオープンのランはゲイン可能、そんな同志社大学オフェンスと甲南大学ディフェンスの力関係だった。 ******** 甲南大学攻撃は、自陣22ヤードから始まる。QBは#11松延。ただしセットバックだったので奇妙に映ったのだが、いきなりTB#26高谷のカウンターが10ヤードゲインした。 FD更新して第1Dでショットガンセットしたのでパスかと思いきや、再びRB#26高谷の中央ラン突破は左G付近。その第2Dもセットバックから中央突破RB#26高谷。甲南大学OL(+TE)が同志社大学LBを巻き込む状態で、RB#26高谷とDBが向き合う時にはトップスピードなので、ステップでDBをかわすと45ヤードのビッグゲイン、甲南大学がランプレーだけで敵陣17ヤードまで侵攻した。 シーズン開幕前まで今年の甲南大学オフェンススタイルは、QB#11松延のショットガンからのWRへのパス中心とした攻撃になるかと予想していたので、バックセットのラン偏重ドライブが続くとは思っても見なかった。ここまでパスらしいパスはなく、RB#26高谷への横パス(ロングピッチのかわり)1回のみ。 結局、敵陣17ヤードからハンドオフ乱れにDL#93前田プレスでロスし、RB#26高谷のOT7ヤードゲインで挽回するが、第3DでTEへの縦パスをOLB#12西澤カットで一進一退、甲南大学得点はK#7仲野によるFG3点に止まる。 だが、その後も甲南大学セットバックからのRB#26高谷とRB#29三谷のランプレーはOTも中央もミドルゲイン以上を繰り返した。 RB#26高谷と#29三谷のランプレーでゲインが続いたのは、甲南大学が両TEでセットし、そしてTEが同志社大学OLBをきれいにブロックして走路確保していることと、中央ラン突破は文字通り甲南大学OLが同志社大学DLをコントロールしたことによる。 甲南大学OLは、#77藤森、#51二木、#74尼谷、#67林、#71久保、TE91池内、#92林など。シーズン前から甲南大学の今年のメンバー表を見たときにTE2名が存在することは確認していて、左右に大型パスターゲットがセットして縦パスヒットしたら、ディフェンスもやりにくいかも、とまでは考えていたのでが、ブロック参加するとは予想もせず。そしてOLBを確実にブロックすることでビッグゲインにつなげていた。 甲南大学側ではRB#26高谷オンリーでなく同じタイプのRB#29三谷の台頭も大きい。プレーごとにサイドラインで交代してプレー準備している。 ******** なお、同志社大学ディフェンスメンバーを見ると、若干負傷者??発生しているのだろうか春のベストメンバーからは少し異なるLB陣であったりDLだったりする。さらに、同志社大学ディフェンスがQB松延のパス警戒で試合に臨んでいたら、ここまでのラン偏重オフェンスへの対応も遅れてしまうこともありうるのではないか、と思う。 ところが実際は、第2シリーズでOLB#6木下がオープンを狙うRB#26高谷を完全捕捉してはじめてショートヤードに押さえ込む。のだが中央突破は止まらず10ヤード+20ヤード進まれてしまった。(最終的にはOLB#6木下によるパスインターセプトで攻守交替) 第3シリーズにはDB3人DL5人配置で、甲南大学OL6〜7人仕様に対抗、第1Dのオープンプレーはこれで止まったのだが、第2Dで甲南大学がパスの素振りを見せたために従来セット(4−3−4)に戻さざるをえず。結局、個人レベルや全体フォーメーションなど試みたのだが、甲南大学ランドライブを止める有効な手段は確定しなかったのではないだろうか。 なお、同志社大学DL#93前田、#94中谷が自陣エンドゾーン目前でRB#26高谷徹底マークのファインプレーを繰り返して、試合前半を2FGの6失点に留めている。甲南大学ドライブ距離と実得点が結びついていない状態だったので、同志社大学オフェンスが早い段階で得点を挙げれば、また、試合の流れは変わったかもしれない・・・。 ******** 同志社大学オフェンスの第2シリーズ、#81和田の25ヤードリターンとWR#87中村の縦パス25ヤードクックヒットで敵陣侵攻するものの、甲南大学ディフェンスの反応もいい。同志社大学SBへのパスに対してDLの反応と高さで手が届く。一度はリフレクトボールを同志社大学キャッチも、壁の動きと高さがパス判断を難しくさせてプレッシャーになっていったようだ。 そして1回目のインターセプトはSB縦パスの着地地点で起きる。SBとDBが交錯しながら甲南大学#1中津がこの日1回目のパスインターセプトとなった。 同志社大学続く3回目の攻撃シリーズはQB#17福井に交代、RB#41土井パワープレーが30ヤードビッグゲインとなって敵陣侵攻も、その後、反則ロスやRBカットランにLB反応、スクリーンパスをDB#8豊福に対応と、ここでも甲南大学ディフェンス判断スピードに遮られてしまった。 そして第2Q最後。#34の45ヤードビッグリターンで攻撃開始地点は敵陣47ヤード付近、残り時間1分04秒なのでパス狙いになるのも判らなくはない至極当然のこと。そしてQB#9杉岡から左コーナーミドルパスは、レシーバーキャッチして外に出て時計を止めるパスだったのだが、このボールに飛びついたのが甲南大学#1中津。尋常ではないジャンプ高さで文字通り空中のボールを奪い取って2回目のインターセプトとなった ********* 前半を終わって、甲南大学リードはFG2回の6点のみ、同志社大学攻撃がリズムに乗れば逆転も十分可能な射程距離圏内ではあった。 同志社大学攻撃は、冒頭にも書いたように、毎シリーズで敵陣侵攻するビッグプレーがありながら、なかなか得点につながらないもどかしい状態が続く。試合開始直後のリターンでFG失敗だったが、次はなんとかなると思っているとやはり敵陣に入れてしまい、それでも無得点。次は何とかなると重いながら再び無得点。この繰り返しは長い目で見るとオフェンスのリズムを崩すしてしまう。 ********* 後半再開。 先攻甲南大学攻撃に対して同志社大学ディフェンスが始めてFD更新を許さなかったシリーズになる。TEセットのランプレーにOLBがタックル決まってRB#26高谷ショートゲイン、ウイークサイドRB#29三谷にDB#23富が反応してショート、パス失敗で、この日初めて(結果的には唯一)のパントとなった。 続く同志社大学QB#17福井オフェンスは、しかし、甲南大学DLLBの激しいプレッシャに中央付近を突くプレー精度が落ちる。そしてインサイド縦パスをLB#23豊福にインターセプト(その後ファンブルボールを甲南大学#8田頭リカバー)されて、攻撃権喪失すると同時に、甲南大学に追加点のチャンスを与えてしまった 続く甲南大学第1Dが絶妙で、これまでランコールが多かったのだが、突然の左コーナーミドルパス。ゆっくりとした山なりのパスでWRDBともコースが読めなかったが、最終的には甲南大学パスキャッチして23ヤードのビッグゲインとなって攻撃のリズムを掴むと、RB#26高谷の中央突破14ヤードなどで、甲南大学にTD7点が加わる。 一方の同志社大学オフェンスは、ここまでパスインターセプト3回と、得意とするパスを封じられている一方で、RB#34河野、#41土井のランは特にオープンサイドで大きなゲインを稼いでいた。 それを実践したのが、この失点直後のシリーズでWR#87中村へ縦パス27ヤードのあと、RB#34河野カウンター6ヤード、#41オープンからカットイン5ヤード前進して敵陣25ヤードに達すると、最後もRB#34がオープンをスピードで捲り上げて25ヤードTDラン、ようやく得点を得ることができた(PATキックは甲南大学の高さに跳ね返されて失敗) 第3Q終盤で得点差は7点、まだ、試合の行方は決していないが、続く攻撃は甲南大学だった。 そして、ランパス集大成のオフェンススタイルとなって、16ヤードリターンを皮切りに自陣40ヤードからRB#26高谷13ヤード、WR#10戸田15ヤード、RB#26高谷と#29三谷で計10ヤード、そしてFL#3永吉の縦隙間ヒット14ヤードでゴール前10ヤードに到達、これをK#7仲野がFGキックを成功させて10点差とした。 ********* 第4Q開始早々、同志社大学オフェンス。 横パスロスなどをRB#41土井右オープン11ヤードゲインでカバーして第4Dギャンブルにもちこむもののクリア、さらにRB#41土井の左オープン24ヤードで敵陣31ヤードでFD更新する。やはりランプレーに対して甲南大学ディフェンスの詰めが遅い。パス警戒の裏返しともとれる空間があった。 敵陣31ヤード。しかし、ここからショベル中央0ヤード、RB#41の中央3ヤード、狭いサイドへオープン0ヤードで迎えた第4DでFGフォーメーションセット。FD更新まで7ヤード+キック位置下がった分の距離が必要、ここからRB#41土井がオープンランを試みるもFD更新まで1ヤード届かず。第1Dから普通にオープンを繰り返していたら・・というのは結果論だが、個人的には惜しい気がする。 ******** ******** この試合全般に甲南大学ディフェンスの勢いが激しかった。DLLBDBいずれも春とは目の色が違う、実際に目が合ったわけではなく、フィールド内から伝わってくる感覚での印象だが。結局パスインターセプト3回で同志社大学オフェンス攻撃手段の一つをほぼ完封した形になっている。さらに長身の高さにジャンプの高さが加わってDLがパスコースを消し、DBはパスインターセプト、さらにPATキックをブロック。ここまで積極的なディフェンスに変わるとは、春の段階では思ってもいませんでした。申し訳ありません・・ さらに甲南大学オフェンスがここまでラン重視の攻撃スタイルになるとも思ってもいなかった。TEサイズをブロック役に生かしてのビッグゲインは今シーズン今後も続きそうだ。そして、当然、QB#10松延のパスもあり、SE#10戸田、FL#3永吉などへヒットが続く。特に中央ランプレーとFL#3永吉のパスが交互に組まれると、ディフェンス視点では少々厄介なことになる。 一方の同志社大学オフェンスは、QB#9、#17ともに思うようにパスがつながらなかった。DLの高さというQB側の要因と、SBへのパスコースは完全に狙われていたかのように、パスキャッチ前の強烈な先陣争い(位置争い)やキャッチ後に強烈なタックルを見舞われるなどレシーバーにとっても全くフリーでレシーブできる状態ではなかった。ただし、WR(IR)#87中村へのミドルパス2回ヒットは余裕のあるパスキャッチだったのだが、相手マークを分散させる方法として、今後に生きてくるか。 RB#34のスピードランと#41のパワーランナーが最後まで攻撃手段として残っていたと思うが、プレー選択の部分なので・・ 同志社大学にとってはディフェンス、特にDLLBでおそらく今シーズンベストメンバーを組めなかったのではないかと伺わせるところが少々心残りだが、立て直して次の試合に行く。 この試合の展望コメントへ |
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試合開始直後、FD更新ないままパントの蹴りあい。FD更新もままならずは、相手ディフェンスとの力関係よりはお互い今シーズン最初の試合の緊張からくるものなのか、近畿大学2回、関西大学も2回、FD更新ないままキックを蹴る。ただし関西大学2回目のキックは、#6吉野による50ヤードのFGキックで、これが試合の流れを変えた。 その後関西大学は、QB#7池井から#17高原へのスローバック8ヤード、RB#1藤森の中央ラン突破、さらにIR#16岡の中央ミドル30ヤード、QBスクランブル16ヤード、というのが最初のロングドライブの内容。 こうして6シリーズ連続ドライブして敵陣エンドゾーンまで侵攻、WR#17高原へ24ヤード×2回、WR#16岡の30ヤードのロングパスヒットが絡む、さらにRB#5播川の18ヤード、RB#1藤森は36ヤードTDランとランプレーも加わってドライブ&得点が重なっていった。 WR(FL)#16岡はスピードがあって視野も広くパスキャッチ後のコース確保とステップカットの細かい技術は関西トップクラスで、いやらしいレシーバーである。WR(SE)#17高原もパスキャッチ後のスピードが衰えないスピードは今年も持ち味になっている。 RB#1藤森のランプレーは近畿大学ディフェンスの執拗なマークにあって、なかなか走れなかったが、RB#5播川がOLブロックの中を突いてラインパワーを借りながらゲインを稼いでいた。 春終盤はランプレーしかしなかったチームだったが、ランとパスマルチスタイルに戻った。そういえば、春序盤は、ランプレーを全く試みずにパス比率が多かったなぁと、遠い目。 リターナー#1藤森のビッグリターンもありで、50ヤードのFGキックもありで、関西大学得点パターンのうち、RBが複雑に絡むものを除いて、披露して完璧実践した試合。 なお、第2Qの近畿大学FG直後および第3Q開始時点での近畿大学フリーキックはオンサイドキックを蹴って失敗、関西大学に優位なフィールドポジションで攻撃権を得ている。 一方で敵陣エンドゾーン目前でのファンブルロストも2回。いずれもRBのハンドリングと相手ディフェンスタックルの兼ね合いによるもので、得点まじかでのターンオーバーを喫している。結果的にこの試合では無傷だったが、開幕戦での緊張故?? ということで次節神戸大学戦も同様にパスをメインに試みることになるか、ただし、パスに危険を感じたら無理せずにランドライブに方向転換するかも、そのあたりの、スタイル変化を楽しみたい(というのは、次節神戸大学戦展望で再掲します) ******** 関西大学QBは先発が#7池井(4年生)で春の試合でほとんど先発だった3年生QB#18井上は、この日は2番手QBとして第4Qから登場し他のメンバーも含めて来年以降の選手に混じってのプレー参加となる。 QB#7池井は今春、おそらくQBプレー機会なかったのではいなか、少なくとも私が観戦した試合ではQBWRともに出場経験なかったはず、どこで、ここまでのQB経験を積んだのか不思議ではある。この試合では、強引なQBキープも飛び出して昨年を彷彿させる瞬間もあったが、さて、今年のエースは、まだ未定。 #7池井のレシーバーとしてのキャッチセンスも捨てがたく、一方で、この試合で活躍したWR#17高原のディープターゲットとIR#16岡のミドルレンジパスヒットからのステップワークという異なる2種類のレシーバーとのコンビネーションも、かなり完成の域にある。 なので、#7池井メインなるか#18井上メインに戻すか思案のしどころ、かもしれない??? ******** 近畿大学オフェンスは、先発QBは#7中田(1年)による、その後第2QにQB#16龍野(2年)に交代し、さらに第3Q終盤からQB#10林(4年)が登場する。春観戦した2試合ではスターター#10林だったので、今回の起用順は、奇妙と言えばそうだが、試合大差がついて関西大学ディフェンスメンバーがJVに交代してからメインQBを登場させようとする意図も、判らなくはない。ま、このあたりは、チーム方針の部分なので。 得点はFG2回の6点に止まっているが、やはり、今年のオフェンス陣容は楽しみなメンバーが多いということを改めて認識した試合だった。 まずWR#88小野澤、TE#87酒道へのパスは第2Qあたりから連続ヒットしておて、第2QのFGドライブは、この両名のパスとRB#27福田のランによる。 さらにリターナー#29藤井のスピードが驚異的で、関西大学カバーチームをすり抜けてビッグリターンが数回。そして第3Q最初の約60ヤードのリターンがそのままFG3点につながっている。 大型レシーバと高速ランナーの組合せなので、DB陣はタックルの芯を外されるとミスタックルになってロングゲインになりやすい。 この試合では関西大学DB#44砂川、#13中村、#8飾磨などで合計4インターセプトだが、今後対戦するチームは要注意なオフェンスバックス陣である。 なお、対した関西大学ディフェンスはDLに#83澤田(1年生)1名配し、ILB#2豊田、OLB#49白滝、#12金部でスタート、途中にはOLB#4谷、#47井上もある。ILB#2豊田がILBとしての中心軸で冷静さを保ちながらも守備範囲が広くなっていた。 この試合の展望コメントへ |