関西学生アメリカンフットボール Div1 第3節



09月26日(土) 王子スタジアム 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学0733132-1-0
関西大学0377173-0-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
関西大学
1Q
1Q
2Q G×
TD
FL
2Q FG
3Q TD
FG
3Q
FG 4Q
TD
G×
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 最終スコアは関西大学17点(2TD1FG)と関西学院大学13点(1TD2FG)。

 関西学院大学が先行し、第3Qに関西大学逆転も直後に同点に追いつく関西学院大学。そしてFGを追加した関西学院大学が再びリードするものの、関西大学に逆転されて第4Q終盤。関西学院大学攻撃は敵陣エンドゾーン目前17ヤードまでドライブをつなげた。

 結果は関西学院大学再逆転ならずでタイムアップとなったが、そこまでボールを運んだのも事実である。

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 リーグ戦7戦の中で、とくに第3あるいは4節でエアポケットに入って苦戦する試合は過去にもあった。今回も逆転寸前まで行ったが最後は届かず、再逆転ドライブの成否だけの話としてとらえればと思う。

 何故なら、攻守とも想像していた以上にいい調子だったのにおどろいている(言葉は悪いが)。春の不調や、正直なところ第2節でもチグハグなところを感じていたのだが、2節から3節の成長カーブが想像以上だったこともあって、さらなる順調なステップアップは必要だが、私にとっては今後の成長がさらに期待が持てることを確認した試合だった

 第2Qに関西大学がFGチャンスを攻めた結果無得点に終わり、その微妙なモメンタムの変化を関西学院大学QB#6加藤率いるオフェンスがTDドライブに結びつけ、さらにその次も攻撃がつながっていた。関西学院大学が前半で2TD先制すれば完勝も夢ではない勢いだったが、痛恨のファンブルロスト(詳細後述)から関西大学FGで試合は再び振り出しに戻る。それでも後半には再び一度はリードを奪っている。
 関西大学も崩れなかったが関西学院大学も崩れないままのタイムアップしたのは失礼ながら予想外な展開で、ハイレベルな試合だったと思う。

 最後つながらなかったこと、FGが多いところは関西大学ディフェンス健闘によるところは事実だが、関西学院大学側に要因を求めるならば、選手レベルでの話だけではないように思わなくもない。プレー選択にどうこうは言わないつもりだが、かわす避けるよけるすり抜ける軽く舞うというのが最近の関西学院大学攻撃に対する私のイメージ。重厚向かうなぎ倒す重いブルー戦車をイメージしたい。昔の重い青のイメージ。

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 ところで上のほうで、第3節あたりによくあること、と書いたが、今年について言えば関西大学とは接近していると考えられる。第3節にはよくあること、で片付けるには関西大学攻守はかなり違った段階に入ってきたように思う。ここの対策は終わってからゆっくり考えるとして。

 とりあえず残り4戦を勝利するための具体的な策と、策を実行に移すための手順を考えることは必要になるはず。黒星には違いないが、チームとして大崩れした黒星ではなかったので次節にはステップアップその1のスタイルで登場してくることと思います。残りの試合を楽しみにしています。

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 コイントスで関西大学に選択権、後半行使の選択

 試合は、関西大学が第1Q終盤からRB#22松森の17ヤード、WR#7池井へプレアクパス17ヤードなどで敵陣30ヤード地点に到達して最初の得点チャンスを得る。第4DでFGフェイクのギャンブルパスが惜しくも失敗してしまった。
 ここでモメンタムの移動があって、関西学院大学QB#6加藤のショットガンからのキープスクランブルなどでドライブしてTDを獲得、先制したのは関西学院大学だった。

 さらに関西学院大学は次のシリーズも自陣30ヤードからロングドライブで得点チャンスを迎える。WR#1松原に16ヤードを皮切りに、インタフェアを誘い、IR#87柴田の縦クイックパスが23ヤードゲイン。QB#6加藤のパスオフェンスが炸裂し、自陣30ヤードからわずか4プレー(私のメモによる)で敵陣16ヤードに到達する。OLブロックとパスタイミングを調整してディフェンスのプレッシャーを避けた。

 そして敵陣16ヤードでの第1Dのプレー。実はここを私は見ていない。何が起きたのかは不明だが、目をグラウンドに向けたときにはボールがスクリメージライン付近で宙に浮く状態だった。どんなプレーで何が起きたのかは見ていないので割愛する。このシリーズを得点していれば関西学院大学ペースのまま試合が進んでいたかもしれない、惜しいシリーズだった。

 そして関西大学は自陣17ヤードから1分20秒でQB#14原口からTE#89青木に10ヤードと5ヤード、さらにWR#7池井の22ヤードのミドルと第4Dギャンブルで#16岡に18ヤードパスをつなぐ。
 関西学院大学LB裏DB前付近の空間にミドルレンジパスが次々にヒット、3回のFD更新で敵陣侵攻する2ミニッツパスオフェンスで敵陣27ヤードへ。最終的には残り時間7秒でK#30小原が44ヤードのFGキックを決めて3点追加した。

 関西大学も本当ならば7点をほしいところで一度はTDプレーを狙ってる。敵陣27ヤードで2回目のタイムアウトで時計を止めたのが残り時間12秒。ここで1プレするもののパス失敗で残った7秒をギャンブルではなくFG3点狙いに変更する。
 TDを狙うことをやめて3点狙いの選択は、キッカーとしてはむしろプレッシャーのかかるシチュエーションになるが、K#30小原が試合の流れを引き戻すべく難しいFGキックに挑戦、そして得点差を縮めて関西大学ハーフタイムの雰囲気を盛り上げた。

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 試合前半の関西学院大学オフェンスは、QB#6加藤によるパスとQBスクランブルとRB#99河原、#39稲村、TE#95垣内、WR#87柴田の大型IRを起用し、さらにWR#1松原のミドルパスキャッチ等ランパスとも現有戦力をほぼ出し切った試合内容だったと思う。
 さらに関西学院大学OLと関西大学DLの攻防ではイーブンの結果を残していて、RB#99河原など中のランやQBパスシーンでも大きく悩むことはなかっただろう。

 対する関西大学ディフェンスは、上記のとおりにWRに対してクッションを置く通常のパスカバーだったこともあって、ミドルレンジまでのパスはある程度は通る。さらに、パスとの兼ね合いでQBドローもゲインする状態。これで前半4シリーズ中3シリーズをほぼドライブしている状態なので、オフェンス自体は手詰まりでもなんでもない、関西学院大学らしい攻撃が続いた。ただし敵陣でのファンブルで得点機会を逸したのは、やはり厳しかったということになるのだろう。

 対する関西大学オフェンスは、RB#22松森、#1藤森による中央ラン突破が関西学院大学DLに壁にさえぎられる形で予想以上にショートゲインに止まっていた。ただし、WR#7池井、TE#89青木などへのパスがつながりそうな印象が第2シリーズから、そして前半最後のFGシリーズはパスによる。

 前半をしのいだ形の関西大学、結果としてか当初目論見どおりかわからないが、様子見から探りを入れつつの前半で後半勝負の様相。まだまだ出ていないプレーはあった。

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 関西大学は様子見から探りを入れつつでまだまだ出ていないプレーの最初が後半最初のRB##1藤森による右オプションピッチからのランプレー、リードブロッカーが大量に存在して関西学院大学少数では対処できずの一発ロングゲインTD。これは京都大学のシーンと同じプレーなのだろう。

 その前の第3Q開始早々にはRB#1藤森によるリードブロッカー付きの68ヤードTDラン、ともに大技一気ではあるが、それまでの種まきの結果と新たな試みでディフェンスを揺さぶるという、関西大学フェンスコールの冴えたシーンと言える。

 ただし関西学院大学もQB#17浅海を起用しさらにQB#6加藤とによる併用スタイルのオフェンスで関西大学ディフェンスを撹乱する。インサイドレシーバー大型サイズにヒットが続く。右WR#86春日に13ヤード、左#87柴田に31ヤードとパス成功率は高い。
 こうして敵陣24ヤードに到達。しかしWR#89正林へのスローバックパスをDB#13林に対応され、中央突破ラン2回がノーゲイン。関西大学ディフェンスDLLBの堅守でFGに止まるが、関西学院大学オフェンスドライブで同点に追いついた。

 さらに次のシリーズも、QB#6加藤からWR#87柴田へスローバック24ヤード、OLブロックによる左サイドRB#99河原カウンター20ヤードで敵陣7ヤードまで侵攻する。中央ランキープ3ヤード、左オープン0ヤード、タイム明けは奥へのTDパス距離が長く、関西学院大学は再びFGで3点獲得となった。

 一方の関西大学オフェンスも、#1藤森による30ヤードリターンでフィールド中央にポジションを取ると、WR#7池井、QB#14原口キープ、TE#89青木10ヤードパスヒットで敵陣30ヤード。

 その第2Dで左WR#17高原の縦パスはDB裏へのロングパス。あまりここまで見せていなかったパターンかもしれないがレシーバーがDBを抜き去っていた。ただしボールはわずかにショート気味でどちらかといえばDBにストライクのコースだったのだが。DB背後からジャンプしたWR#17高原がDBの手に入る寸前のボールを奪った形の執念のパスキャッチだった。これで30ヤードのTDパスとなって関西大学が再び逆転に成功する。

 第4D残り6分台から始まった関西学院大学攻撃は再びTE#95垣内へのパスをつなげて関西大学陣内に侵攻していた。
 ここまで関西学院大学が敵陣侵攻したのは4回。そのうちTDが1回で、残り3回は2FGと1ファンブルロストと攻め切れていない。(中のランプレーやオープンラン、TDパス狙い等上記のとおり)
 果たして5回目最後の逆転チャンスドライブは残り時間2分台。ここで逆転していれば残り時間から考えて関西学院大学優位になったのには違いなかったが。
 中のラン2回で計2ヤード。WR#87柴田パスヒットしたものの関西大学ディフェンスが絡んでFD更新位置に届かず、そして第4Dショートパスはボールを確保できなかった。
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 結局この試合は両チームオフェンスともにパスプレーを中心にかなりゲインを重ねている。

 関西学院大学オフェンスQBは前半がQB#6加藤、そして後半は#17浅海とQB#6加藤による。春不調状態および前節同志社大学戦とは違った集中力スピードのある気の入ったプレーが多かった。少しずつ変わってきているという印象は十分に感じ取ることが出来た。関西学院大学OLブロックでランゲインし、パスプロも安定しQB判断もさえてTE#95垣内、WR#87柴田レシーバーとのパスコンビネーションも精度が高かった。

 なお、関西大学パスディフェンスはこれまでの2戦のようなDBベタつきによるパスカバーをほとんど行っていない。関西学院大学側の対応と、万が一抜かれたときに一発で持っていかれる可能性を嫌がったかもしれない。

 一方の関西大学QB#14原口によるパスオフェンスも春とは違って安定感が増している。なお前節までと違って関西大学インサイド中央突破のランはあまりゲインで来ていなかったのは関西学院大学ディフェンスによるか。
 ところで、関西大学オフェンスとしてやはりこの日の攻撃が全てではない、選手層の厚さを感じる今年のシーズン、例えばWR#16岡、#17高原がワンポイントで重要な仕事をし、春は何度かパスターゲットになりながら今秋はもしかしたら1度?のパス機会しかなかったTE#89青木が重要なシーンでパスターゲットとして多用されるなど、プレーの幅が広く、第3節でも新たな手が出てくる状態。

 こうして、お互いにミドルレンジのパスが攻撃ドライブの原動力となる。そしてドライブを許しながらも、最後の最後ではディフェンス両チームとものディフェンスファインプレーが光る。
 関西学院大学DB#8善元のパスインターセプトだったり、第4Q残り2分で関西大学陣25ヤード付近でのわずか数ヤードをめぐる攻防だったり。関西学院大学ではの1年生DLとオープンランプレーによく対応してロングゲインを何度か防いでいたDB#4香山に目を奪われ、関西大学では自陣エンドゾーンを死守するLB#33大舘、DB#13林や重厚DL陣等々。

 両チーム攻守ともに最後まで折れることのない激闘が繰り広げられた。

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 関西大学は2003年以来となるリーグ戦関西学院大学戦勝利を飾って3戦全勝をキープ、次節で立命館大学と優勝の行方を大きく左右する重要な試合に挑戦することになった。この試合ではQB#14原口とWR陣のパスが冴えていたことは、次節立命館大学との決戦でも大きく効きそうだ。(後記立命館大学観戦記参照)
 関西学院大学攻守ともに春以降の不調とは、少しだけ趣の変わる試合だったことが今後の更なる飛躍を約束するものだった。関西学院大学は1敗したものの秋リーグ戦はこれから中盤戦に突入する。

 第3節4試合中2試合がアップセット、リーグ戦ここまでの12試合でアップセットが5試合で引き分けが1試合、何が起きても不思議ではない2009年リーグ戦は、いよいよ中盤戦に突入します。




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09月26日(土) 王子スタジアム 13:40
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学00014140-2-1
同志社大学021013341-2-0
(現地観戦)
 
神戸大学
同志社大学
G× 1Q
1Q
2Q TD
TD
TD
2Q END
3Q
G×
3Q
TD 4Q
TD
TD
TD
G×
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方





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09月27日(日) エキスポフラッシュF 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学1072816613-0-0
甲南大学7300101-1-1
(現地観戦)
 
立命館大学
甲南大学
1Q
TD
TD
FG 1Q
2Q
TD
FG
2Q END
TD 3Q
TD
TD
TD
3Q
4Q
FG
TD
RFL
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 前半のスコアだけを見ると、立命館大学17点、甲南大学10点。さらに立命館大学最初の得点はDB#13北川が甲南大学パスをインターセプトしてエンドゾーン目前までリターンしたことによるものなので、これを除外すると、試合前半は10−10の同点でハーフタイムを迎えていることになる。(立命館大学前半最後のインターセプトシリーズが得点なったら+7点、たらればの仮定の多い話ではあるが)。

 立命館大学オフェンスシリーズ3回は、いずれも2分少々のドライブで敵陣へ侵攻し、TDとFGとインターセプトという結果を残す。
 FGシリーズは、#17呉田による40ヤード超リターンとWR#4尾崎に21ヤードパスヒット、さらにスクリーンで敵陣エンドゾーン前2ヤードでFD更新と勢いはあった。
 しかし立命館大学にフォルススタートの反則と甲南大学ディフェンス堅守が続く。特にスクリーンパスをエンドゾーン手前2ヤードで止めたディフェンスの反応スピード、その後のスローバックに反応したDB#19川崎など甲南大学ディフェンス執念が最小失点に追い込んでいる。

 TDシリーズでは、RB#27高野橋への横パスからのランと最後もRB#27高野橋が左OTを抜ける14ヤードTDラン、途中にTE#89安藤パスを挟んでいるが、RBとOLコンビネーションはこの日も炸裂した。という得点内容だった。

 さらに最後のインターセプトシリーズではWR#4尾崎、TE#99荒木へのミドルパスがドライブの原動力になっている。甲南大学パスディフェンスの隙間をつく形だが、ここでもDB#8田頭が地面スレスレを拾い上げるファインプレーが、立命館大学ドライブを止めている。

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 一方の甲南大学パスオフェンスも順調にゲインを重ねていた試合前半。攻撃シリーズ3回のうち自陣から2回のロングドライブによって1TD1FGによる10点獲得する。早いタイミングの短いパスなのでQBWR間の精度がそのままオフェンスドライブ成績につながった。

 甲南大学オフェンスは、QB#11松延からIR#18大槻へのアウトサイドインサイドパスなどでFD更新2回でフィールド中央へ。そして左WR#10戸田への縦パスがCBの裏へヒットして一気に55ヤードのビッグゲインとなる。
 これで敵陣3ヤード付近でFD更新すると、さらに中央突破ラン1ヤードゲイン×2回とジリジリと進んでいく。  第3Dでは右OTに揺さぶりをかけたが届かず。しかし第4DでFGではなくギャンブルを選択し、左#14国田への左コーナーTDパスがヒットした。

 さらに第2Q残り9分05秒から始まったFGシリーズでは、立命館大学ディフェンス相手に7分近く消化している。そして途中には甲南大学得意のパントフォーメーションギャンブルも。
 SE#18大槻に28ヤード、IR#14国田スクリーン等パスで敵陣侵攻に対して、立命館大学LB#60猪野、DLによるQBサックロス。敵陣34ヤード付近でFD更新まで14ヤードを残したパントシーン。
 何かするには距離は遠いが甲南大学だったら何かするかも・・と思ってみていたら、やりました。ボールを運んだのは複数名のキャリア、というところまでは把握していますが、驚きが先にたって詳細を見ていません。
 最後のTDパス失敗は惜しかったが、FGで得点差を7点に縮めて後半の追撃に期待を持たせた、のだが。

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 後半先攻の立命館大学がRB#27高野橋によるわずかに1プレーで得点し、さらにDB#13北川による2回目のパスインターセプトもTDに結びつけると、WR#2宜本、RB#39川端も各1プレーでTDを獲得する。第3Qの速攻4TDで立命館大学勝利が確定した。

 なお、後半の甲南大学攻守の失速の原因を類推するに、速攻で点差が広がっていってしまったことによる戦意喪失?、前半があまりにも想像していたとおり、想像以上だったことによる後半立ち上がりの緊張感の喪失?などなど、外野が勝手に考えることは出来るが、あくまでも私の憶測・類推なので。

 甲南大学の次節は関西学院大学戦、期待しています。

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 立命館大学ディフェンスメンバーだが、DBは今春からのほぼ固定メンバーによる。さらにDL#96青山、#48十亀、#97井上、#54藤井、LB#53浦川、#8佐藤、#43盛田で、途中からLB#60猪野が参加する。主将#44相馬が欠場だったが概ね今秋スタートメンバーに近い。(オフェンスでもRB#34橋本も欠場していた。)

 そして前節近畿大学戦・同志社大学戦でも感じたミドルレンジ付近のパスカバーが空いていたので、甲南大学パスオフェンスがドライブの中心になっていく。
 甲南大学の前節京都大学戦でミドルレンジパスがつながっていたことと、立命館大学パスディフェンスが合致するかもしれないと思っていたのだが、それがはまってしまった

 ただし立命館大学パスディフェンスについては、昨秋リーグ戦京都大学での仕掛けがあったように、真実の姿か否か不明なところもあるが。

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 立命館大学のオフェンスは、ラン一発で持っていけるRB#27高野橋とRB#34橋本、さらに#33東松の存在は大きい。しかし、ラン走路を確保するOL陣(#77真田、#73余合、#56市川、#59浅野、#70山口)が昨年と同一メンバーであることが今年の立命館大学の最大の武器になっている。

 パス攻撃では、WR#2宜本、#4尾崎がパスターゲットとなるものの、ミドルゲイン止まりとなっているので、パス中心のオフェンス組み立てになると、ランと比較して得点効率が低下する。

 単純に、ランプレーならばスクリメージから10〜15ヤード付近まででDBを抜き去って独走になるが、ミドルレンジパスでは20ヤード付近でレシーバーとDBが交錯するので、DBにスピードがあればそこからせいぜい10ヤード加算までということになる。
 今回の試合前半の得点傾向(得点追加の速度)が、同志社大学戦・近畿大学戦と異なる要因は、ここにある??

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 今年の立命館大学は、春から昨年のOLがそのまま残るオフェンス好調で、ディフェンスが再建色というチーム状態だった。結果的に攻撃は出るがディフェンスはシチュエーションによっては均衡する可能性を残している。

 したがって、立命館大学ディフェンス攻略のポイントは、何かしら見え隠れするが、立命館大学オフェンスをシャットアウトまでは言わないまでも2回に1回はパントを蹴らす状況に追い込むためには・・・(以下次節展望にて)

 次節、立命館大学と関西大学による全勝対決。勝利したチームが優勝に一歩近づく。






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09月27日(日) エキスポフラッシュF 13:40
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学1021717551-2-0
近畿大学003030-3-0
(現地観戦)
 
京都大学
近畿大学
1Q
FG
TD
1Q
FL 2Q
TD
FL
TD
FL
TD
2Q END
TD 3Q
3Q FG
TD 4Q
G×
TD
FG 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 京都大学が7TD2FGパントなしで大量55得点を獲得し、今期初白星を飾った。

 QB#10桐原からWR#82中村、#18坂田、#83木原へのパスがほとんどフリーで通る状態で、関西学生公式ページスタッツによると、京都大学パスは27回中22回成功で成功率82%という数値を残している。
 なお京都大学最後の攻撃シリーズはQB#9矢野とQB#17今村が担当しているので、それまでを担当していたQB#10桐原との合計数値です。

 パス成功率80%以上という値は、一般的にみてどんな数値なのでしょうか。一般的に言えばスタッツ数値は複数選手の合計と試合状況変化が反映されない合計数値になるので、これまであまり興味を持たなかったのですが、最初から最後まで一本調子だった今回の試合ならば、それなりに意味はありそうです。

 京都大学オフェンスもせっかくの機会だから新しいことにチャレンジするという発想はなかったのだろうか。それほどにはプレー数を持ち合わせていないということもありうるが。
 QB交代も第4Q最終シリーズになってからだったが、バックアップQBの経験を積むためにも第3Q途中から交代しても十分だったかもしれない。

 近畿大学ディフェンスフォーメーションは、4−2−5で後方重視にもかかわらず、空間が広がってWRがフリーになり、さらにLB2名なので中のランプレーもほぼ通る状態。ILB#5尾崎が積極的に突っ込んでショートゲインになるプレーもあるのだが、フリーパス状態なので如何ともしがたい。

 こうして同じ選手から同じレシーバーに同じようなパスコースで何度もパス成功するというパターンが繰り返される、というアメリカンフットボールらしからぬ光景が延々と続いた。




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