関西学生アメリカンフットボール Div1 第5節



11月01日(土) 西京極陸上競技場 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
同志社大学





神戸大学







 神戸大学は今シーズンここまで4戦1勝3敗。開幕戦関西大学に勝利するものの、雷の影響で試合日程が変更になった第2節京大戦途中にQB負傷してゲームプランが崩壊、その次の立命館大学戦でもQB負傷の影響が尾を引いて残念な星勘定になってしまっている。
 QB万全だったら違ったシーズンになっていたかも、という仮定の話はおいて、止むを得ずリズムに乗り切れなかったリーグ戦前半の反動の意味を込めて、後半戦残りの3試合は今年の目指すスタイルを十二分に発揮していくことになる。その意気込みが伝わった前節関西学院大学戦ではQB#4大原が完全復帰している。

 今年はパスターゲットにWR#2桂、#12石井,#83東内,#24大園と安定したレシーバーが多数存在し、WR#24大園オンリーターゲットではなくなったことでパス攻撃の威力が増加した。これが今シーズン神戸大学オフェンスの大きな特徴である。
 RB#1小椋、QB#4大原スクランブルが加わるものの、プレー比率ではパスのほうが多い印象がある。と思って公式スタッツをのぞいて見ると、数値上でもその傾向が確認できた。

 ディフェンスはDLLBがあつく、特に中央の#75小澤と#57春山がインサイドで構えている。さらにILB#55宮川、OLB#42玉井、#49浅野というLB陣、第3列#26中江、#51川崎もランにパスに反応がいいところを見せている。そして2年生CB#17種田はシーズン試合を重ねるごとにアスリート振りをアピールする。

 攻守ともにバランスの取れた今年の神戸大学であり、それ故に第2節のケガが効いたシーズンになってしまったが、それ故にQB#11東野が試合経験を積むことができたと言える。攻守とも概ね完全復帰した後半戦、白星量産体勢に突入か。

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 同志社大学はここまで4戦4敗。ディフェンスは概ね4TD程度に押さえ込んでいるのだが、オフェンスで得点を挙げられない。ここまで4試合合計2TD。得点したシリーズはいずれもディフェンスパスインターセプトによる敵陣スタートのものである。

 もっとも、いずれの試合でも同志社大学オフェンスペースの時間帯は存在していて、ランパスがつながってロングドライブがあるのだが、それが得点に至らないところがもどかしい。

 QB#17多川からWR#5上原、#7橋本、そして今年新たなターゲットとして加わった#81和田など。さらにRB#2太刀掛、#22重坂、#21小寺とランナーも存在するのだが。

 なお、ランパスのバランスでは神戸大学と同様にパス比率の高く、さらにパスコースパスタイミングなども神戸大学と似通ったところがある。

 ディフェンスはDLの動きがよく、主将DL#75清松を筆頭に#56夏目、#43栗山などが要所でQBサック等マイナスロスゲインを奪っている。DBも#20岡、#30桝谷はスピードと集中力のある第3列として随所でプレーに絡んでいる。
 LB#41倉科などによって辛抱強いディフェンスを行っているのだが、試合展開上は、少しずつ得点リードを広げられてしまうという苦しい試合が続いてしまっている。

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 上記のようなリーグ戦を経て今回の対戦を迎えることになったが、試合の行方を分けるところは、やはり、同志社大学オフェンスと神戸大学ディフェンスの攻防の結果がそのまっま試合結果につながりそうに思う。

 これまで思うように攻撃が繋がらなかった同志社大学QB#17多川率いるオフェンスがどのように臨むか。ランでもパスでも攻撃手段は多彩である。
 QB#17多川によるクイックパスとスクランブルランの兼ね合いに対して神戸大学DLLBDBが、どのように役割分担を行って対応するか。#57春山、#75小澤、#55宮川の中央と、オープンケアのDEOLBは、ここまで相手攻撃に対してイーブン以上の力関係を残しているので、同志社大学側にも一工夫ほしいところだ。
 ところで過去4戦、RB#2太刀掛をメインに据えた試合がないのだが、ここが一つのキーポイントになるかもしれない。

 一方の神戸大学オフェンスと同志社大学ディフェンスの対決は、神戸大学パスレシーバー陣とDB陣の駆け引き、DLのプレッシャーがQBに届くかというところだが、神戸大学今年のオフェンススタイルが、パスメインならば、ここはオーバーパワーして本領発揮したいところ。一方の同志社大学ディフェンスは粘り強く辛抱強く時間を消化して、味方攻撃の反撃を待つというスタイルに持ち込めるか。

 ロースコアの試合展開になれば勝敗混沌、神戸大学パスオフェンスが炸裂すれば、最終的に得点差が広がりそうな試合になりそうだ。










11月01日(土) 西京極陸上競技場 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
京都大学





関西学院大学







 京都大学前節は、甲南大学に対して「かろうじて」引き分けに持ち込むことが出来たという際どい試合になった。

 京都大学ディフェンスが甲南大学オフェンスのバランスアタックに対応できず、第4Qにはズルズルと後退させられている。甲南大学側にRBドローやスローバックなどプレー選択の妙があったことが一因だが、今回の対戦相手となる関西学院大学のオフェンスバリエーションも溢れ返っている状態なので、前節同様ディフェンスにとっては苦しい戦いを強いられることになるかもしれない。

 ところで、前節京都大学ディフェンス布陣はシーズン当初から若干の変更が加わっていた。LB#91三井をDLに上げたこと、そしてILBに#99又賀、OLB#58川島、#27山口という布陣は、シーズン序盤に見せたボールキャリアを見極めてからタックルにいくスタイルと異なり、フロントのスピードパワーを前面に早い段階で潰すことを意識しているような布陣になっている。

 過去3戦は、第3列DBにパスディフェンスをまかせて、前のDLLBはランとショートパス専門にボールキャリアに対して鋭いタックルを浴びせる。そしてDBはレシーバーとの競争を経て積極的にインターセプトを狙っているところがあった。

 それでも積極的にミドルレンジのパスを投げ込んでいたのが神戸大学と同志社大学で、結果的にはDB#15前川などがパスインターセプトを量産しているものの、第3列のスタミナ面ではギリギリ限界直前という雰囲気を漂わせていた。
 第3列の負担軽減のためにも前方でブリッツやプレッシャーをかけてみようというのが前節の試みだったのかもしれない。

 なお、第2節ではDBに#20永田が加わり、さらに前節は#11武藤がRBとして参加している。もともと両名ともディフェンス出身なので、この試合はディフェンスチームでの参加も十分にありえるだろう。

 京都大学のここまでの試合(VS神戸・同志社・甲南)を参考にすると、ミドルレンジ程度のパスを繰り返して通されるようなことがあれば、そしてランプレーでもDBLBにプレッシャーがかかるようなことになれば、つまり、スタミナ消耗戦になれば、関西学院大学が優勢になるかもしれない。

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 関西学院大学オフェンスの陣容は、QB#16加納、#6加藤、そして#12幸田、#17浅海と4人が控える。RBも#38平田、#99河原、#27浅谷、#21稲毛、そして#45石田。その他にも控え選手層は厚い。
 WRについても同様で、WR#4太田、#87柴田をメインターゲットに、#18萬代、#82中山、#86春日、#95垣内など、得意とする距離やパターンはさまざまで、QBとの組み合わせを考えれば、プレーバリエーションは膨大。
 もちろんディフェンス側も個々人特徴に合わせたシフトなりで対抗するだろうが、そこもスタミナ消耗する要因に挙がるところだ。

 単純に今シーズンここまでの試合で活躍した選手を挙げるだけでも、京都大学ディフェンスと関西学院大学オフェンスの選手層の違いを表してしまうのだが、それも含めたところでの試合なので。

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 関西学院大学オフェンスが振り回すことが出来れば、少しずつでもドライブが繋がるようになっていけば、その流れが拡大しながら関西学院大学ペースの試合になりそう。
 京都大学としてはディフェンスがロースコアの試合展開に押さえ込むことができるかがポイントになる。

 関西学院大学QB#16加納のオフェンススタイルは、リーグ戦途中でも少しずつ進化をして来ていて、前節神戸大学戦で進化のストーリーが一巡した。ショートレンジからミドル以上のパスは、パスターゲットとの連携が安定(QBWRともに)するようになり、さらに豊富多彩なRB陣のランバリエーションもある。今節からは進化のストーリーの二巡目に突入する。

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 京都大学オフェンスは、WR#82中村、#17生川、#18坂田、#20永田という豊富なレシーバー陣によるパス攻撃が話題の中心である。QB#10桐原のパスコントロールも精度が上がって、ショートレンジからロングレンジまで多彩である。

 この試合は関西学院大学DB陣との攻防になるが、DB(S)#8善元、#84徳井が担当する中央ミドル付近は、長身WR#82との高さ競争、CB#28三木、#23頼本とWR#18坂田によるスピード競争が面白そうだ。

 京都大学前節は相手ディフェンスのウイークポイントを探り当ててのパスドライブだったが、今回は関西学院大学パスディフェンスをどのように攻略するか、注目したい。










11月02日(日) エキスポフラッシュF 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
関西大学





立命館大学







 関西大学は前節同志社大学に45−7という大差スコア、オフェンスディフェンスとも総力戦となってチーム一丸で勝ち上がった試合だった。

 ここまで4戦2勝2敗という成績は、おそらくシーズン前目論見とは大きく異なっているかもしれない。とは言うものの、残り3戦3強との戦いで白星獲得することも、シーズン前の大きな目標だったはず。
 特にディフェンスメンバーとオフェンスのラインが固定しない苦しい状態が続いているが、この苦境を乗り越えてチーム全体で掴んだ前節の勝利で、後半戦への弾みがついた。

 一方の立命館大学は前節近畿大学戦を5TD勝利しているが、オフェンスドライブした2回はランプレー中心になってドライブに時間がかかっている。
 結果的には得点につながっているが、ドライブが止まっていたらロースコア均衡した試合になっている可能性もあるような試合展開だった。(残り3TDはリターンTD、ラン一発TD、第4Q試合の趨勢が決したあとのもの)
 リーグ戦前半戦のオフェンス得点数は、過去年と比較すると小数には違いないが、さまざまな試行錯誤中のことなので、ここは問わない。この試行錯誤の中で、どのような成長ストーリーを考えていたのか、この部分が見えにくかった。もっとも、この部分は個人の感想なので違う見解を持つ人がいても当然です。
 ここまで4戦全勝で白星が続きいてきた立命館大学オフェンス。関西トップを目指すための重要な試合が続く中でどのようなパフォーマンスを展開するか。

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 関西大学オフェンスパスターゲットは、WR#16永川、#12森田、#98守部、#86強。スピードあり、身長ありという多彩なレシーバー陣である。立命館大学DB陣もごく稀にレシーバーに抜かれてフリーレシーバーを作り出しているので、ロングパスヒットの可能性は消えない。さらにRB#37大丸、#21境家、#20小椋、#35楠田とランプレーもコマが揃っている。
 ただし、OLはメンバーがなかなか固定しない状態が続くので、この試合にどの程度の戦力充実度でもって臨むことになるか、QB#9宮城、#14原口のパフォーマンスを支える重要なキーポイントになりそうだ。

 対する立命館大学ディフェンスだが、今シーズンここまでの失点は第3節神戸大学戦での1TDのみ。この失点もフィールド内を無人にした「チョンボ」がきっかけになっていて、力で崩されたものではない。実質失点0の強力ディフェンス陣である。

 DLは#57武知が復活、#92前田、#90久司と#30南、#48十亀のパワースピードは注目で、ここまでの試合でもQBに厳しいプレッシャーを与えてプレーを破壊している。LB#99岸本、#52海島もプレーに対する反応がいい。さらにDB#4町など第3列も参加するブリッツ等々、これまで活躍したシーンは数知れない。

 関西大学ここまでの4試合では、オフェンスが機能した試合とそうでない試合の両極端に分かれる。今回は立命館大学の強力フロント陣に対してQB#9宮城、#14原口がどのように対処するか。QBサックされそうになった時の判断、そしてOLとRBのブロック力が試されることになる。今秋のある試合ではRB3人のノーマルTを採用したことがあったが、今回もブロック要員としてのRBの活躍には注目したい。

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 立命館大学QB#11松田指揮するオフェンスは、RB#22西田、#34橋本、#44浅尾によるインサイドのラン突破、パスはWR#2宣本、#31常包、TE#5森にショートミドルパス、WR#1呉田がロングターゲットという構成になっている。それを支えるOLは今シーズンほぼ不動のメンバーによる。

 オフェンスに確実に計算できるプレーがないというここまでの4試合の印象なのだが、これは極論で、RB#34橋本、#22西田のインサイドラン突破がここまでの試合を勝利に結び付けたとも言える。前節も得点ドライブはランプレーの比率が高く、時間を要すると冒頭でも記したが、この試合もラン中心のドライブで得点を重ねつつ、パスもという目論みになるだろう。
 たたし、パワースピードを有するディフェンスに対したときに、ランだけで毎ドライブ得点には繋がらないだろうことと、そのときにパスで打開できるのか、というあたりにキーポイントを置きたい。

 対する関西大学ディフェンスは、ここ数試合でDB#13林、#30小原、#23飯野などがパスインターセプトを量産しておて、パスカバー自体の動きもいい。ランプレーには、ILB#49宮崎、#4平岡、#2豊田などのLB陣と、重厚なDL#97中田、#92福岡によるが、DLLBの選手起用は、前節同様サイドラインメンバーとの交互起用交代含みになるだろう。

 立命館大学オフェンスと関西大学ディフェンスの攻防では、立命館大学ランが関西大学ディフェンスを崩すことが出来るかというライン戦の部分と、執拗なパスディフェンス網に対するパス精度というところに注目したい。

 ところで、立命館大学は毎回オフェンス選手がファンブルを起こしている。ここまでの試合ではターンオーバーならずリカバーで事なきとか、試合結果に直接結びつくことはなかったが、今回ロースコアの展開になれば、フィールドポジションの優劣は勝敗に影響を及ぼすだろう。
 したがって関西大学ディフェンスは、積極的にファンブルを狙ったタックルを試みることも考えられる。ハンドリングの部分の改善が一朝一夕になされるものかどうか判らないが、ここまでの試合で直接勝敗に結びついていなかったので修正の動機付けの機会がなかった。

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 必ずしも理想的なリーグ戦経過ではなかったと思われる両チームが対戦する第5節第3試合。

 この試合の展開予想だが、どのような得点経過になるか、正直なところ予測不能です。両チームとも「オフェンスに計算できる確実なプレーがない」という極論の基に、いかに辛抱強くかつ丁寧なオフェンスを心がけるか、というところが、両チームオフェンス側から見たこの試合を勝利に導くための重要なポイントになるのは間違いないと考えている。おそらく、スコア上は、かなり僅差少数得点になるのではないか、

 そしてディフェンスの得点もあり、スペシャルチームによるキックリターンによるフィールドポジションの優劣、それを決めるのはカバーチームのタックル精度。さらに、ファンブルターンオーバーインターセプトターンオーバー、そしてパントコントロールキックなどなど。丁寧さと集中力も試合結果を大きく左右する要因になるかもしれない。

 ちなみに昨年のスコアは立命17関大9。2005年は立命21関大10だが第4Q残り2分まで関西大学がリードしていた。それ以外の年では立命館大学が得点差を広げて勝利しているが、少なくとも今年の立命館大学オフェンス傾向とは異なる。

 やってみないと結果は判らない試合である。全勝キープするか立命館大学、白星が黒星数を上回るか関西大学。注目の一戦である。










11月02日(日) エキスポフラッシュF 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
甲南大学





近畿大学
















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