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先攻甲南大学オフェンス第1シリーズでの第4D。前節同様にパンターのスクランブルランでFD更新を狙った。不覚ながら私は前節同様にまたもパンターがランナーに変わる瞬間を見逃してしまいました。 右サイドを走り抜けて大きくゲインしたのだが、イリーガルモーションの反則によってプレー無効となってしまった。 このように積極的な攻撃を仕掛ける一方で、冷静な面や、策士的な面など、様々な甲南大学を見ることができた第1シリーズである。 まず、第1プレーがQB#11松延から右TE#8山本へ11ヤードパス。これまでにTEへのパスは他の試合ではなかったように記憶するが、どうだろう。そもそも#8山本はDB登録されていてTEではない。 次にTE#8山本へパスヒットしたのは甲南大学2回目の攻撃シリーズで、右サイドからインパターンで5ヤードパスヒットしている。 この2本で感触を得て、次にTE#8山本へパスが飛んだのが第3Q、甲南大学TDドライブのキープレーとなった。 一方で、第1シリーズFD更新直後のハドル開放を12人で行ってしまい、再度ハドルを組みなおして交代違反の反則を避けるところに冷静さも感じる。(もっとも、その後は5ヤード後退の反則が多発するのだが) ******** 試合前半、特に第1Qは、両チームとも守備が堅いところを見せる。ただし、両チームとも、オフェンス側視点に立てば、相手ディフェンスの攻略ポイントを探っているかのように、様々なプレーを組み込んでいて、お互いに様子見の中でのパントの蹴りあいだった。 京都大学オフェンスに対して甲南大学LB#6内芝、左横パスにCB#20堀場の反応がよく対応でパスキャッチ後もゲインえきず。さらに左右オープンランにはDB(S)#23豊福、#29田尻の動きがよくてショートゲインに止める。UBダイブも5ヤードまで。 そんな中での第1Q残り2分35秒京都大学攻撃開始は敵陣45ヤード地点。QB#10桐原から右WR#17生川へ17ヤードパスヒット、さらに右オープンをRB#3曽田がまくりあげて7ヤードゲインと、右サイドでのミドルゲインが光ったシリーズだった。 しかし、最終的には中央突破ラン途中のファンブルロスト、フィールドポジション的にはFG3点の可能性もあったのだが無得点におわった。 なお、京都大学敵陣スタートとなった理由のひとつは、その直前の甲南大学オフェンス攻撃前にさかのぼる。 甲南大学リターンのパントがタッチバックとなった時にアンスポ反則で自陣10ヤードスタート。第1Dのピッチプレーが乱れでさらに5ヤード後退してしまった。 甲南大学がフィールドポジションを下げて、試合流れを放棄しかかっていた時間帯だったが、京都大学ランプレーでDB#23豊福、DL#3池内がファンブルを誘った。これで試合の流れが再びイーブン状態に戻る。 ******** 第1Qの中でお互いに様子見の攻撃の中で掴んだ攻略ポイントを最初に実践に移したのは京都大学だった。右サイドのミドルレンジのパスだけは確実にヒットする。反対に左サイドは、なかなかパスが繋がらない状態。ターゲットは#17生川、#18坂田、さらに#20永田。 この左右の違いが甲南大学パスディフェンスにあるのか、京都大学側にあるのかまでは判断できなかった。ただし、少なくとも前回京都大学同志社大学では左サイドへのパスが試合主導権を握るきっかけになっているので、単純にQB単独のものではないかもしれない。 第2Q残り8分35秒、京都大学は自陣5ヤードから、右WR#18坂田へ15ヤード、8ヤード、22ヤード、さらに右インサイドレシーバー#20永田へも22ヤードと右側にパスを集めた。 途中に左サイドへのパスを3回試みているが、LB#6内芝、DB#20堀場、#23豊福が対応して大きなゲインにつながらない。 こうして京都大学は右側ミドルパスを原動力にして敵陣27ヤードに到達する。 だが、ここからQBキープと中央ミドルパス。ターゲットは長身#82中村だったが、DB2人競い合う形でパス失敗。攻撃傾向が変わってしまったことで第4Dを迎え、さらにFG失敗となって、1回目の右パスドライブは無得点に終わってしまった。 京都大学はその次のシリーズも右サイドを徹底的に攻略した。自陣42ヤードから、#18坂田に18ヤード、#17生川の7ヤード、さらにTE#20永田に14ヤードヒット。そして、第2Q終了間際にTD7点を獲得した。 ******** 一方の甲南大学オフェンス前半は、QB#11松延が左右にロールアウトして#25檜垣へパスヒットさせたりしていたが、試合前半は大きなロングドライブに至っていない。特にUB#1寺内ダイブ、TB#26高谷ドローなどの中央ランは京都大学ディフェンスに遮られていた。 甲南大学に、手がなかったのか、探っていたのか、定かではない。だが、もしも手があれば、相手を待たずに攻略して先手必勝もありかもしれないが、前半を0−0で終えられそうという感触を感じつつ、一方でホールドやフォルススタートなどの反則多発していてプラン通りにならなかったのかもしれない。 なお、この日の京都大学ディフェンスはDLにDT#91三井、DE#54飯田、#92徳原。ILB#99又賀、OLB#58川島、#27山口という布陣で、久しぶりに#91三井をDLに配置してフロントパワーの増強を狙った。 ******** 第3Q、京都大学先攻は最初のプレーこそ、前半同様に右WR#17生川13ヤードと右サイドのパスヒットさせていた。 しかし、その後は、オフェンス各シリーズでほぼ1回しか使わない。RB#3曽田、UB#11武藤ダイブの中央突破ランとQBスクランブルでドライブを試みる。これでもある程度は前進できていて、後半のTDドライブになるのだが、なぜ右ミドルパスを狙わなかったのか。あえて使わなかったのかオフェンス方針が変わったかは不明。 一方の甲南大学は、TE#8山本の右へのミドルパス、RB#26高谷ドロー中央と、ロールアウトからスローバック気味に#25檜垣へパス、試合前半に掴んだ感触を総動員して同点とした。 さらに甲南大学は、第4Qに入ってもRB#26高谷中央ドロー21ヤード、右サイドへパスを集めたり、スローバック系のパスなどで攻撃を組み立て再びTDドライブを行った。 試合前半の蓄積結果にバリエーションをつけて幅を広げるオフェンススタイルで、膨大な引き出しの数と練習成果を見せ付けた時間帯だった。 ******** 試合後半、甲南大学は2TD、一方の京都大学も1P1TD。 京都大学後半3回目第4Qのオフェンスシリーズも、RB#3曽田、#11武藤のランと甲南大学反則などでFDを重ねるものの第4Dギャンブルを挟んだりで、テンポアップした攻撃にならない。右#17生川へ8ヤードパスヒットと、キラープレーは相変わらず確実にゲインできているのだが。 京都大学中央付近のパスを甲南大学LB#5橘田がインターセプトしたのが、第4Q残り時間5分03秒だった。 ******** 得点は14−14の同点。引き分け狙いも一つの選択肢ではある。一方で、やはり白星はほしいところで、両チームとも「引き分け狙い」と「白星狙い」の思いが交錯、さらに、相手との駆け引きが始まり、そして、ベンチワークが明暗につながる。 ******** LB#5橘田によるインターセプトで甲南大学攻撃は自陣26ヤードスタート。残り時間5分03秒。最初のプレーこそディフェンスに迫られてパスを投げ捨てたが、その後2回はRB#26高谷によるインサイドラン。FD更新ならず甲南大学は攻撃権放棄。 京都大学自陣29ヤードRB#3曽田の2ヤードランはあったもののフィールド中央付近へのミドルパスを2回失敗して第4D、残り時間は2分30秒少々、自陣32ヤード付近でFD更新まで8ヤードが残った第4D。 ここで甲南大学ディフェンスに交代違反の反則があって京都大学は5ヤード前進、FD更新まで3ヤードに短縮した。 そして京都大学はパントフォーメーションからランプレーでFD更新を狙った1ヤード届かず。これが甲南大学1回目のFGトライにつながる。 甲南大学は2分26秒からラン3回ほとんどノーゲイン。ただ第3D終了時点で京都大学タイムアウトで時計を止めたのが1分06秒だったので、25秒をフルに使ったのだろうか。それとも白星を取りに行った結果なのか。 第4Q終盤で甲南大学14、京都大学14。戦前予想ではもつれる可能性も僅かにあるかと思ったが、この現実を前にして、すでに私には25秒計を見る余裕はない。 甲南大学1回目のFGは失敗。 残り時間1分02秒。京都大学自陣31ヤード。第1プレーが右#82中村アウトの13ヤードヒット。最後までこちらサイドのパスはOKだったが、今回もこの1回だけ。 そして続くショートパスがインサイドへ。再び主将LB#5橘田がインターセプト、これで甲南大学に再び攻撃権が回ってくる。 残り時間41秒、敵陣25ヤード。左TEに入った主将#5橘田へ15ヤードヒットで敵陣10ヤード、1回スパイクして残り32秒。 そして第2Dで左サイドへのオープンラン、ほとんどゲインがないままフィールド内でプレーデッド。なので時計が回る。これが左ハッシュへ移動したプレーになる。 なお、ここのベンチワークについて勝手に類推すると、当初予定では、この左オープンのあとにも何かプレーしようとしていたのだが、「ここで終わり。あとはFG」と決めたのが、ランプレー終了後だったので、その結果として、左ハッシュが残ってしまった、というのもありそうだ。 なお、私がこのハッシュ移動の重大性について気付いたのは、一緒に観戦していた王国首脳陣の「なぜ左に・・」という言葉による。その他にも王国からはたくさんの有益なコメントが発信されているので、こちらを参考にしてください。 この試合の展望コメントへ |
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立命館大学攻撃1回目は、QB#11松田からWR#87岡部、#2宜本へパス、さらにRBの14ヤードゲインなどでリズムが出かかっていたのだが、フィールド中央付近で攻撃権放棄、そして2回目のシリーズではフォルススタート反則2回とDL#94藤村、#99加藤のロスタックルを受けるなどで、1回目よりもリズムが悪かった。 しかし、#1呉田のリターンTDで先制得点をあげると、次の攻撃シリーズではフィールド中央付近で第4Dギャンブルシーンがあるものの、WR#1呉田、RB#34橋本へパスをつないで、最後はWR#1呉田へのTDパスでリードを広げる。 後半にも自陣25ヤードからTDドライブと、RB#34橋本による75ヤードTDランによって第3Q終盤28点リードを確保して試合を決めている。 この第3Q最初のドライブは、ショートゲインを積み重ねながらで、DLに寄られて投げ捨てたりという状態もあり、最終的には攻撃手段の数でディフェンスを翻弄してTDまで持っていっているが、必ずしも、完全に圧倒している状態ではなかった。 なお、このドライブに要した時間は6分。もちろん、単純に「6分」だから時間がかかりすぎ、ということではない。 このドライブでは、時間消費を行いながらとか、ランプレーの確認をしながらとか、何らかのストーリーとか目論見があって、それが時間のかかる内容のものだったのか。あるいは、当初予定では、時間がかからないはずだったのだが、結果として時間がかかってしまったのか。などが、考えられるが、そのいずれであったのかは、観戦者の立場では判らない。 ******** 一方の近畿大学はQB#18原田からWR#19森、#6井本へミドルパスが時々ヒットするものの、攻撃がなかなか続かない。そもそも負傷者を無理に起用してもショートゲインに終わってしまうのは当然で、完全に休養させることが攻撃をつなげるための策になりそうだ。シーズンインの段階よりQBWR間のコンビネーションは上がっているように思うのだが。 この試合の展望コメントへ |
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関西大学が6TD1FG、パントを蹴ったのが実質1回という大量得点で圧勝となった。 先攻関西大学自陣28ヤードでの第1シリーズ第1D、左アンバランスセットで左WR#16永川が右へモーション、そしてQB#9宮城からそのWR#16永川へスクリーン気味のショートパスがヒットする。大量のブロッカーに先導されながらの72ヤードTDラン(記録上はパス)で試合が始まった。 次の同志社大学の攻撃途中に関西大学DB#13林がミドルパスをインターセプトすると、そのまま敵陣40ヤードからエンドゾーン手前前2ヤードまでビッグリターン、この得点チャンスにRB#21境家がエンドゾーンへ走り込んで追加点を獲得する。 ******** 第1Q中盤、同志社大学オフェンスが進むようになり、さらに同志社大学ディフェンスのパスインターセプトもあって、同志社大学ペースの時間帯が続いた。 同志社大学は1TDを追いかける形だったが、オフェンスのTDドライブに続いて、関西大学のビッグリターンで攻め込まれたポジションをディフェンスの猛攻と反則を誘って、関西大学攻撃にパントを蹴らすところまで追い詰めたのだが。 関西大学フィールド中央からのパントキックは、風向きとも合致したコントロールパントとなて絶妙な位置へ転がっていった。そして、エンドゾーン手前のボールに対して同志社大学1名と関西大学2名が集まる。 ここで、同志社大学がボールに触れるものの確保できず、最終的には関西大学が敵陣2ヤードで攻撃権を得ることになった。 ******** ここまで関西大学は2TDを獲得していたが、1発ロングゲインプレーとディフェンスが獲得した絶好フィールドポジションによる得点で、攻撃側がドライブしたものではなった。 一方の同志社大学の得点は、実質自陣からのロングドライブによる1TDなので、ここまでの時間帯では、攻守とも圧倒的に同志社大学のほうが優勢だったのだが。 優勢だったからこそ攻めた結果の出来事、とも考えられるのだが、試合の最終結果を見たあとの結果論的にターニングポイントを探っていくと、やはり、ここに触れざるを得ないので・・。 ******** 関西大学は、敵陣2ヤードから2回のランプレーで3個目のTDを獲得してリードを広げると、その後もRB#20小椋、#21境家のランでFGレンジに入り3点を追加した。 圧巻は第2Q終了間際の残り51秒自陣42ヤードスタートのパスドライブだった。QB#9宮城からWR#12森田へミドルパスヒットと15ヤード反則をプラスして敵陣17ヤード、さたにWR#10辻へ8ヤードパスヒット、最後はエンドゾーン内中央付近の長身ターゲットTE#86強に、その背の高さを利用したボールが飛んだ。速攻パス攻撃で4個目のTD、試合前半で31点を獲得する。 関西大学オフェンスは、試合前半をQB#9宮城が、そして試合後半は、QB#7池井、#18西隈、#14原口が、それぞれQB#9宮城と交互起用の形でオフェンスを展開した。そして、試合後半もRB#21境家、QB#7池井ラン、RB#37大丸などオフェンスバック陣総出演で2TDを追加した。 関西大学ディフェンスも、サイドラインとフィールド内で選手の入れ替えが激しかったポジションがあった。攻守ともまさに総力戦、そして、勝利をもぎ取った試合である。 ******** 同志社大学は、第1Q自陣からオフェンスでドライブする。RB#22重坂、#21小寺の中央突破、QB#17多川カウンターなど、で7ヤード5ヤードと刻みながら5回のFD更新で敵陣中央付近へ。 一度目は関西大学にインターセプトされたが、同志社大学DB#48福田のパスインターセプトで再び敵陣での攻撃開始。そしてWR#5上原へのTDパスがヒットして同志社大学が7点を返した。 次の関西大学攻撃は#13林による30ヤードビッグリターンもあって自陣に攻め込まれた同志社大学だったが、DL#98夏目や関西大学反則ロスで20ヤード超の後退でパントを蹴らすことになったのだが、以下は前述の通り。 リードを広げられた同志社大学は第2Q中盤、5レシーバーノーバックとい極端なフォーメーション、そしてレシーバーが5人とも奥へ走り込んだことでDBが大きく下がる。こうしてQB#17多川スクランブルスペースを空ける。ミドルゲイン以上の大きな空間が出来ていたのだが、DL#91杉原にスクリメージ付近でタックルされてノーゲインとなってしまった。 ******** ハーフタイムの時点で得点は31−7。同志社大学にとっては攻撃機会4回必要な状況である。 しかし、第3Qは関西大学が先攻だったこともあるが、3Q12分のうち9分以上を関西大学が攻撃に使っている。同志社大学後半2回目の攻撃が第4Qに入ってからという状態で、得点差と時間に追われてしまう。 反対に関西大学は、試合前半の大量点もあって攻守とも試合主導権を握ったまま試合が進んで今シーズン2勝目となった。 この試合の展望コメントへ |
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関西学院大学QB#16加納の責任オフェンスシリーズは、第1Qの2回のみだが、そのパフォーマンスは今春含めて今年のこれまででも最上級で、ショートレンジからミドルレンジまでのパスが完璧にヒットした。レシーバーもイージーなキャッチミスがない。 ところで、TD得点までに要したドライブ距離と時間だが、1回目62ヤード3分32秒、2回目80ヤード4分41秒。これまでの試合では1回のTDドライブに8分程度必要だったが、今回はかなり短縮されている。 これは、やはりミドルレンジのパスヒットなったことが大きい。パスターゲットWR#4太田へミドルヒットが2回。他にWR#1松原とWR#86春日へのTDパス、RB#33多田羅もターゲットとしてパスキャッチ機会あり。これでショートパスからミドルレンジまでQBWRとも揃ったことになる。 なお、この試合ではRB#99河原、#38平田が未登録で、#45石田、#27浅谷、#33多田羅、#21稲毛、#22久司などによる。WRも#87柴田が未登録のなかで行われた。 ******** 関西学院大学は第2Q以降でQB#6加藤を起用する。第1シリーズこそTDドライブなるも、その次はFG、さらにその次がパスインターセプトと時間経過するごとにパフォーマンスが低下していってしまった。バックスやラインは少なくとも第2Qあたりまでは先発メンバーだったのだが。今春から試合を重ねるごとにスケールダウンしているが、大きく変貌する前段階の悩める時期ということで。 第3QもQB#6加藤によるオフェンスは進めず。一方で関西学院大学ディフェンスが大きくメンバーを変えたことで神戸大学オフェンスに弾みがつき、自陣28ヤードから敵陣19ヤードまでのロングドライブは、この試合始めて。 さらに神戸大学ディフェンスLB#6星山、DB#17種田などによる派手なノーゲイン・ロスゲインタックルが目に付くようになってくる。こうして、第3Qは攻守ともに、神戸大学ペースに変わった。 第3Q終了時点で得点差24点(攻撃機会4回に相当)関西学院大学視点に立てば、ほぼ安泰のリードは確保しているものの、やはり、神戸大学攻守が上昇気流に乗ったときの怖さは良く知っている。 そこで関西学院大学は第3Q最後の神戸大学15ヤードスタートの攻撃に対して、再び先発メンバーで臨んでシャットアウト、これで神戸大学へ傾きつつあった試合の流れを引き戻した。 ディフェンスのバックアップを受けたQB#6加藤が第4Qに復活、WR#86春日へのパスやQBスニークなどで得点を重ねて、関西学院大学が今シーズン4勝目を獲得した。 ******** 神戸大学オフェンス前半のFD更新はWR#24大園へのアウトコースパスの1回のみ。なお、神戸大学オフェンスプレーの特に試合前半のランパス比率は約8割がパス(6回中5回程度=作者Aのメモによる)という偏った構成で、それもモーションしたWRのオープンランなどが加わった数値である(最終数値はラン15回パス26回)。 さらに第3Qと第4Qの2回のロングドライブも、ほとんどがパス。第4QのTDシリーズではWR#24大園に2回18ヤード・19ヤードと、WR#12石井に2回8ヤード・12ヤードの4本のパスによる。神戸大学がここまでパスに固執する理由は、やはり、あるのだろう。 ところで、神戸大学のパスがヒットするか否かは、関西学院大学ディフェンスメンバーによるところが大きい。こんなにパフォーマンスが変わってしまうことに驚きはあるが、それが経験の差。ということなのだろう。 ******** 関西学院大学得点後のキックは、ほとんど全て神戸大学#24大園にリターンされている。リターン距離はいずれも20ヤード程度。 本来ならば、高速リターナーのところへキックを蹴りこむこと自体が許されない行為だが、おそらく、わざと蹴りこんで高速リターンに対するカバー練習を行っていた、のかもしれない。 20ヤードリターンされるということは、キッカーのキック距離とカバーメンバーのスピードの不一致による。ただし、カバーチームにタックルミスはなく、毎回同じリターン距離までに止めていたところは見るべきポイントになる。 ******** プレー選択や選手の起用方法を見ていると、いろいろな意図が見え隠れしている。今年のための選手起用だったり来年のためのものだったり。あるいは今後の試合に備えて実戦で練習を試みたり。 もちろん、このような余裕があるチームは少ないのだが、今回のこの試合では、関学も神戸も、いろいろと考えていることを伺わせるような試合内容だった。 いよいよ、リーグ戦後半戦を迎えることになるが、若い学年の選手に経験を積ませたりする機会が増えてくることもあれば、今年のチーム方針の集大成を発揮するチームもでてくる。次節は第5節。残り3戦。 この試合の展望コメントへ |