関西学生アメリカンフットボール Div1 第1節



09月06日(土) 王子スタジアム 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
甲南大学





立命館大学







 いよいよ2008年秋リーグ戦が始まります。今年はDIV1所属8校が神戸地区3校(関学甲南神戸)大阪地区2校(近大関大)京都地区3校(立命京大同大)の割合でホームビジターとなる。昨年から京都地区1校減神戸地区1校増で分布が若干西へ寄ったことになるので、試合会場の割り振りにも変化があるかと思って調べてみた。

 しかし、神戸ユニバへ行く回数が昨年までの1回が2回に増えただけで、ほとんど変わっていない。今シーズンの日程を見て神戸地区住民から見れば、久しぶりに移動が楽なシーズンと思ったのは錯覚に過ぎなかった。

 ところでリーグ戦開催会場を調べていて気付いたのだが、開幕戦を王子スタジアムで行うのは、西宮を離れいて以降でも今回が始めてになる。エキスポに拠点が移る前は尼崎陸上で開幕戦を行っていて、関関戦や関学同大戦などエポックメイキングな試合もあった。

 ということで、王子スタジアムで迎える開幕カードは、3年ぶりのリーグ優勝を狙う立命館大学と、今シーズン5年ぶりにDIV1復帰した甲南大学との対戦となる。

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 この試合の立命館大学側の見所として、まず最初にオフェンスの今季の取り組みの方向性を見極めたい。

 昨年から一部でパワーフットボールを志向する姿勢を覗かせていて、昨年メンバーがそのまま残るOL布陣でなので、セットバックとショットガンのフォーメーションの比率やパスとランのプレー比率などなど、ゲームプランが非常に興味の沸くところである。
 そしてゲームプランを実行するRB#9松森、#33山本、#34橋本のランスタイルの確認。そして今季からスターターとなったQB#11松田のパフォーマンス、さらにレシーバー陣WR#31常包、#2宜本、#1呉田、TE#5森などとのパスオフェンスの完成度など。

 ディフェンス陣については、昨年のメンバーから若干の入れ替えがあったにもかかわらず、更にパワーアップとスピードアップしているので、穴というものが存在しないくらいに完成されている。DL#90久司、#57武知、LB#52海島、#99岸本、DB#12今西、#13滝澤などそれぞれのポジションでワンプレー毎に目が奪われることになるか。
 さらに、立命館大学ディフェンス選手層は、世代間引継ぎがスムーズに行われており、試合経過によっては、来年以降の選手の活躍シーンも見られるかもしれない。
 ただし、タックルの正確性やホイッスルが鳴るまでプレーを続くかなどの細かいところについては、真剣に見所として挙げておく。

 そして立命館大学が覇権奪還を目論む2008年シーズンであるならば、オフェンスのゲームプランやパフォーマンス、ディフェンスのスピードなどの技術面ではなく、どのようなモチベーションにあるか、この部分が覇権奪還につながる大きなポイントであることはシーズン展望でも示した。

 したがって、表面上の試合得点やスピードなどではなく、それ以外の部分も含めた立命館大学全てを観戦ポイントとしてあげておきたい。

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 甲南大学は、今春の試合でDIV1チーム4校と対戦して、5年ぶり復帰という経験不足を補ってきた。いきなり優勝争いというところは、正直なところ苦しいが、シーズン展望でも書いたように、今年の攻守チームはDIV1でも、いくつかの白星を挙げていくことができるのではないかと考えている。

 オフェンスはQB#11松延からWR#18大槻、#81宅和、#16吉田などへショットガンスタイルからのショートパスが正確にヒットするか、RB#26高谷などによる中央ランプレーがゲインを重ねられるか、というところになる。
 が、やはり、この試合に限ってみると、リーグ戦初戦から立命館大学ディフェンスのパワースピード体格と真っ向から向き合うのは、厳しいところがあるかも。

 一方で、甲南大学ディフェンスと立命館大学オフェンスの攻防は、リーグ戦初戦といえども、注目しておきたいポイントとして挙げておく。

 甲南大学ディフェンスはDL#54宮本、#42塚本、#74尼谷、LB#4中田などの集中力とスピードがあるメンバーが揃っている。またDB#8山本、#19川崎、#22田中、#20堀場の秀逸なパスカバーは執念深くて、最後まで諦めない。

 このディフェンス全体の姿勢が、パワーや体格スピードの立命館大学オフェンスのリズムを奪うシーンをもたらすことがあるかも。

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 リーグ戦開幕戦は、変な緊張感が漂いそうな試合である。立命館大学視点ならばモチベーションコントロールが問われ、甲南大学としては正直なところ開き直り(?)の試合でもある。

 試合の流れを引き込むプレーと、試合の主導権を放棄してしまうプレー。小さなところから試合の流れが変わるシーンがあるかもしれない。










09月06日(土) 王子スタジアム 17:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
神戸大学





関西大学







 関西大学の今シーズンは、過去5年連続4勝以下で3位という成績から、白星の増量と順位アップが目標となる。

 オフェンスは、春の段階では姿が見えなかったスタイルが、いよいよベールを脱ぐことになる。ランパスのバランスアタックを指揮する司令塔QBに#9宮城と#14原口をどのように分担起用するか。試合毎になるかQ毎になるか。選手層が厚いRB陣についても同様のことが言えるかもしれない。

 タレント豊富なバックスメンバーは、WR#16永川、#12森田、#98守部へショート〜ロングパス、TE#86強、#89青木へのミドルパス、さらにRB#22松森、#21境家のラン、引き出しの中身は溢れかえりそうなくらいである。大型OLも備わっているのでいい方向に回転を始めると豹変する可能性があるが、それがこの試合からか、その次以降の試合で現れるか。
 関西大学オフェンスプランによっては神戸大学ディフェンスを前後左右にランパスで分散させることも可能で、潜在的な得点力はあるチームである。

 対する神戸大学ディフェンスは、各ポジションとも昨年メンバーからのメンバー交替もスムーズににすすみ、どちらかと言えば、昨年以上にパワースピード溢れる布陣になっている。
 DL#99小澤、#94久岡と関西大学パワーラインとの競争、さらにアグレッシブなLB#42玉井、#55宮川のプレッシャーが関西大学QB宮城他バックスにどれだけプレッシャーが届くか。WR永川森田のスピードあるレシーバー陣とDB中江種田山下との競争も面白そうだ。

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 神戸大学オフェンスは、QB#4大原のパスターゲットが増えたことが春の明るい話題で、WR#24大園、#12石井、#84井上などショートミドルレンジの信頼できるパスターゲットが増えてきた。さらに、TE#83東内が復帰し、さらに#7稲垣による両TEセットからのランパスも面白い。一方でRB人材層が薄いが、#1小椋のボディバランスのいいランプレーはセカンドエフォートで距離が伸びる。
 神戸大学オフェンスプランとしてはミドルレンジまでの短いパスをつなぎながらランプレーでもゲインを重ねることになるが、QBのパス成功比率がオフェンスリズムを大きく左右することは間違いない。OL陣がほぼ今季からというメンバー構成というところもパワーディフェンスチームと対戦するときの危惧するポイントになる。

 対する関西大学ディフェンスは、DL#97中田、#92福岡、LB#49宮崎、#33大館を筆頭に全員がパワースピードアグレッシブなところを兼ね備えて穴がない状態にある。春からQBサックロスゲインタックルを繰り返していて、この試合でも神戸大学QB大原に手が届く回数が増えるかもしれない。

 神戸大学としてはパスを通して攻撃リズムに乗りたいところなので、関西大学プレッシャがどのように効くか、あるいは、跳ね除けるか。パスでだめなときにランプレーでどこまでフィールドポジションを挽回できるか。ここが分岐点となるのは間違いないだろう。

 反対に、神戸大学パスがかなりの確率で通るようになると、関西大学DB陣はアスリートが揃うものの試合経験の少ないところ、WR大園以外に、WR井上桂石井などロングターゲットも複数名いることから、WR大園をマークしていればよかった昨年とは違う。パスディフェンスが機能しなくなれば、神戸大学得点も増えていくことになる。

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 この試合は、両チームオフェンスディフェンスの対決以外に、スペシャルチームのパフォーマンスも試合結果を左右することにつながることになるだろう。
 関西大学リターナー#16永川と神戸大学#24大園、両リターナのスピードリターンには注目、さらに関西大学K#30小原と神戸大学K#18阪本は、いずれも正確なキック力で少々の距離でもFG3点を積み重ねていくことができる。関西大学P#86強のパントキックは春関西学院大学戦で絶好なフィールドポジションを確保してロースコアゲームの一因となった。

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 以上のようなところが、観戦ポイントだが、両チームとも春の段階でオフェンスが未完成、ディフェンスは一定レベルに到達した状態なので、見所ポイントとしては共通している。
 つまり、攻撃の起点となるQBにディフェンスプレッシャーが届いてプレー精度が乱れるか、それとも春とは一変して完璧な攻撃を指揮することになるか。
 両チームとも一発飛び道具は備わっているので、オフェンス得点力以外のところでも白星豊富に備えているが、しかし、関西大学としては少なくともオフェンス得点力を発揮して白星にしたい試合で、ロースコアで白星というのは最低限なところになる。神戸大学も同様だが、次節以降の対戦相手を考えると、内容はともかく白星スタートから波に乗りたいところだろう。

 春の傾向をそのまま引き継ぐのであればロースコアの試合になりそうだが、両チームにとってのリーグ戦今後のことを考えれば両チームとも得点力を発揮したい。
 一方で、万が一にも、両チームともにオフェンスがディフェンスを完全にオーバーパワーして、ハイスコアリングゲームになってしまうようだと、リーグ戦シーズン展望全てを考え直さなければならなくなる。今年のDIV1全体の方向性が決まる、というと大袈裟だが、大きな意味を持つ重要な試合である。










09月07日(日) エキスポフラッシュF 15:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
近畿大学





京都大学







 第1節の試合は当然のことながら今シーズン初めての試合なので、春の試合結果などから想定して試合展望や見所などを考えてみることになる。この試合もそれに従うのだが、この試合ほど展開が読めない試合もない。頭を抱えてしまっているというのが正直なところ。
 それは、両チームとも春の段階で特にオフェンスの方向性が見当もつかなかったことによる。

 近畿大学はQBに#18原田と#3井木のどちらを起用するか不明だが、どちらのQBであっても、WR#19森、#7永山等タレント揃いのレシーバーへのパスコントロールが定まらない、レシーバーの要求するポイントと一致しない等々、パス精度が課題というのが春の試合の印象だった。
 一方ランプレーは、RB#29吉田、#27三木、UB#44三好、そしてQB#18原田とランナーが揃う。RB#29吉田のボディバランスのいいランと、QB#18原田のQBスクランブルに驚異はあるものの、RB陣による単純なランプレーだけで京都大学ディフェンスを切り崩していくことは容易ではないだろう。
 どこかでパスを織り込みたいところだが、パスの精度があまり高くないという負の連鎖に陥ってしまう。

 一方の京都大学オフェンスも、パスについてはQB#10桐原からWR#82中村、#17生川、#8吉村へクイックパスを多投し、稀にミドルレンジ以上のパスを組み込むこともあり、という人材面とプレー面について春時点でストーリーは立ったものの、RB陣については人材的な部分で方針が見えずじまいで、シーズン中でも試行錯誤が続きそうな雰囲気がある。
 さらにパスについても、QBWRパスコンビネーション精度について若干の不安を残していて、スピードと反応がいい近畿大学LBDB陣のパスディフェンスをすり抜け続けるのも容易ではない。パスに長短緩急を付けてディフェンスに揺さぶりをかけつつ、ランでどの程度ゲインできるか、だが、どこまで実践できるか。

 したがって、オフェンスについては、京都大学についても近畿大学についても、人材面とプレー精度がどこまで高まっているか、それを補うゲームプランについて見ておきたいが、正直なところ、両チームとも攻撃側だけで相手を圧倒して勝敗が決まるもとはないのではないか。

 むしろ、タイムコントロールをするにもオフェンスの攻撃時間を引き伸ばす手段すらみつからないかもしれない。本来なら、攻撃側オフェンスチームがボールを持っている方が得点できるのだが、今回はオフェンスがボールを持ちたくないという異様な雰囲気の試合になるか。あるいは、春夏を経たことでそこまでオフェンス不振不信にならない?。こればかりは、蓋を開けてみないと判らないだろう。

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 両チームともオフェンスで試合を組み立てられない場合の得点源は、ディフェンスのファインプレー(パスインターセプト・ファンブルフォース)と、スペシャルチームのビッグゲイン、さらにパンターのコントロールパントとFGキック力。

 近畿大学のリターナーは#19森、#7永山などスピードのあるメンバーが揃っている。
 ディフェンスは、京都大学DL#13内尾、LB#91三井のパワーの伴ったスピードに注目、そしてDB陣#15前川、#47阿部、#14田畑によるパスカバーとランストップもすばらしい。対する近畿大学もLB#9藤井、#34西村、DB#32鷲野、#21吉田、#26武藤、#25川野とアスリートが揃う。
 京都大学DB#15前川と近畿大学#32鷲野のインターセプト競争というところにも注目したい。

 このカードは、時間帯にもよるが、2回の攻撃機会を必要とする得点差(1TD1FG10点差など)が完全セイフティリードになるのではないか。少なくとも観戦していて緊張する試合になるだろう。










09月07日(日) エキスポフラッシュF 18:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗分
同志社大学





関西学院大学

















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