関西学生アメリカンフットボール Div1 第4節



10月13日(土) エキスポフラッシュF 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学14777354-0-0
同志社大学00713201-2-1
(現地観戦)
 
立命館大学
同志社大学
1Q
TD
TD 1Q
2Q
TD
2Q END
3Q
TD
FL
TD
3Q
4Q
TD
TD
TD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 立命館大学オフェンス第1シリーズではRB#26松森が37ヤードのTDランを見せているがOLの壁を丁寧に使いながら、かつ、相手ディフェンスの動きを冷静に判断したデイライトランを見せている。

 2個目のTDドライブではUB#34中道やWR#80井上の好ブロックでスイープやサイドスクリーンヒットとコンビネーションプレーがきれいに決まりWR#87宜本への12ヤードミドルパスでTDと立命館大学オフェンスのリズムは上り調子だった。

 立命館大学オフェンス前半は6シリーズを3TD2P1Iという結果を残す。
 パントシリーズはいずれもパス失敗絡みのもので1回目は、WR#11前田への横パス、TE#85森へロールパスはいずれもコントロールが乱れて失敗、第3DミドルパスをLBにカット、2回目はTE#85森をセイフティバルブとした8ヤードパスでFD更新するもののラン2回5ヤード後の第3DでLB#52田中、DL#56西村、#9藤井にQBサックを受けて10ヤードロスによるパント、そして、インターセプトシリーズは敵陣でのミドルパスをレシーバーが弾いて浮いたボールをDB#22岸部にインターセプトされるという内容だった。

 最初のパントシリーズこそパスコントロールの乱れからのものだが、試合時間の経過とともにレシーバーとのタイミングも合うようになり、さらにWR#11前田がディープへ釣って空いたところへのショートパスキャッチ後のランなどコンビネーションプレーでも何回かヒットするようになっていき、時間の経過とともにオフェンスはリズムが出てきていた。

 圧巻は第2Q最後、残り時間1分19秒自陣46ヤード地点からのドライブで、QB#9木下からWR#1本多へアウト13ヤード、クイック中央12ヤード、さらにWR#80井上へのサイドライン際へのアウトパス9ヤードとヒットが続く。
 レシーバーはパスキャッチ後にサイドラインを割って時計を止める。QBはタイミングパスを確実にヒットさせ続けた。最後はWR#11前田の内側へ切れ込んだところへタイミングパスを通してTDを奪う。QBレシーバーいずれも集中力を高めるとここまで完璧なオフェンスドライブが出来るのかと改めて感心してしまった。

 試合前半は立命館大学21、同志社大学0。3TDを奪った立命館大学 はディフェンスでは同志社大学の攻撃を完封していたのだが。

********

 同志社大学は第2Q最後にリターナー#34河野による84ヤードのキックオフリターンで一気に敵陣へ。残り時間8秒。

 QB#17多川からWR#35橋本へクイックインのパスは13ヤードゲインまで。つまりエンドゾーン手前1ヤードでボールデッド。

 残り2秒。同志社大学はラン中央突破でTDを狙ったが立命館大学の壁に遮られてしまった。

********

 後半先攻立命館大学は自陣20ヤードスタートの第2D。スナップ乱れから19ヤードのロスゲインとなる。第3DでWR#1本多へのミドルパスは19ヤードゲインまででパント。

 第2シリーズはWR#84呉田へのスローバック気味のパスとランで42ヤードゲインをきっかけにTDまで。

 後半第3シリーズ、セットバックからWR#80井上へ11ヤード、ショットガンからWR#7小城へ19ヤードとラン2プレーで敵陣3ヤードに到達する。しかし、第2Dでの中央突破ランでファンブルロストを喫してしまった。

 これに対して同志社大学はWR#35橋本へクイックパス5ヤードのあとQB#17多川のダイブは中央に大きな穴が開いて94ヤードのTDランとなる。

 さらに立命館大学オフェンスのロングパスをDB#22岸部がWR前に割り込んでパスインターセプトと、同志社大学側にはビッグプレーが続き、一方の立命館大学側には、少しずつ乱れが生じていった。

 同志社大学のインターセプトに対して立命館大学もLB#45浦川によるインターセプトで攻撃権を奪回し敵陣3ヤードで攻撃開始となる。
 立命館大学はQBに#16松田を起用するが、同志社大学LB#54輪地などディフェンスの壁が厚くて2プレーではTDに至らなかった。結局第3DでRB#26松森の中央突破でTDとなるのだが、ここで立命館大学に1人目の退場者が発生する。

 続く同志社大学オフェンスはリターナー25ヤードリターンでフィールド中央付近スタート。WR#35橋本へクイックパスQBスクランブルなどで敵陣へ。一度は第4Dを迎えるもののP#2太刀掛のスクランブルランに対して立命館大学がフェイスマスク15ヤードの反則、さらに、パスインターフェアで陣地を進めた同志社大学が2個目のTDを奪った。

 直後、同志社大学のフリーキックで試合再開するのだが、故意か偶然か、テンプラ気味のキックボールになってしまう。そして立命館大学がボールを確保できずにイーブンボールが転がってしまった。
入り混じった末に同志社大学#56西村がボールを確保して攻撃権を確保すると、RB#2太刀掛のドロー31ヤードで同志社大学が連続TDを獲得する。

 この時点で第4Q残り時間3分56秒、2TD差。

 同志社大学オンサイドキックを立命館大学が確保したことで試合の大勢は決していたのだが、このシリーズ途中に立命館大学2人目の退場者が発生してしまった。

********

 立命館大学後半は、ディフェンスは序盤からメンバーが変わりオフェンス側も少しずつだがメンバー交替があった。
 その中で同志社大学側にとっては都合の良いイベント(スナップミス・ファンブルロストと直後の一発TD・テンプラ気味のフリーキック)が続いた。同志社大学としても狙ったところもあれば偶然のところもあるだろうが、ここが、終盤で荒れた試合になってしまった要因のひとつであろう。





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10月13日(土) エキスポフラッシュF 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学00010103-1-0
近畿大学000001-3-0
(現地観戦)
 
京都大学
近畿大学
1Q
RFL
FG×
1Q
2Q
RFL
FG×
2Q END
3Q
3Q
TD 4Q
FG
G×
END 4Q
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 京都大学が第4Qに1TD1FGで10点を獲得して、前節に引き続き表面上ロースコア僅差ながら京都大学の圧勝となった。

 近畿大学はオフェンスはQB#18原田スタータでセットバックからのランパスのオフェンスを試みる。第1シリーズこそランショートゲインのみでFD更新ならなかったが、第2シリーズ以降近畿大学オフェンスはゲインするプレーを掴んでオフェンスドライブFD更新を重ねていく。

 第2シリーズ、RB#29吉田へのピッチ6ヤードとQB#18原田スクランブルドローが7ヤードゲインしてFD更新、さらにWR#88永山クイックパス9ヤードなどでFD更新2回する。

 第2QにもWR#19森へのクイックパス9ヤード、RB#29吉田、RB#尾下5の連続中央突破などで敵陣侵攻するがクリッピングの反則ロスとDL#11武藤がQB#18原田ドローに背後からタックルを決めて第4Dパントまで。

 次のシリーズでもQB#18原田のドロー中央13ヤードなどでFD更新するが前半タイムリミットが近づいてパス狙いになったところをDL#11武藤のQBサックで10ヤード後退などでチャンスを掴みかけていた試合前半だったが無得点時終わってしまった。

 このQB#18原田ドローが実は試合前半の近畿大学オフェンスドライブのキープレーとなる。京都大学ディフェンスはRB#29吉田、RB#5尾下に対しては注意を置いているのだが、QBに対してケアする方法が決まっていなかったようで、かなりQBキープがゲインしていた。
 しかし第2Q終盤にはDL#11武藤が連続でQBタックルを決めていたのだが、これが対応結果なのかもしれない。試合後半はQB#18原田のドロースクランブル機会が激減したので詳細は不明。

 さらに近畿大学のパントキックに対する京都大学リターナーのキャッチミスからのファンッブルロストが連続して発生して近畿大学敵陣侵攻回数は実に試合前半だけで4回に及ぶ。
 近畿大学はオフェンスでFD更新を繰り返し、さらに、京都大学のミスでチャンスが転がり込むということで、イメージ的には近畿大学優勢だったのだが、それを生かしきれなかった。

 京都大学2回のリターンファンブルによる敵陣攻撃チャンスを近畿大学がいずれもFD更新なくFGトライにに止まってしまったのは、鉄壁京都大学ディフェンスによる。

 1回目はDL#79酒井が割って入ってランマイナス1ヤード、LB、5129でノーゲインラン、さらにQBキープもDL#59木村が対応して3回計2ヤード止まり。
 ターンオーバー2回目は、QB#18原田のスクランブルドロー7ヤードゲインとRB#29吉田中央突破2ヤードでFD更新目前に迫ったのだが、第3DノーマルTからのオープンプレーにディフェンスの手がかかったかボールキャリアの走路が消滅してロスゲイン、京都大学ディフェンスDLLBの鉄壁振りが際立った。

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 京都大学オフェンス前半は最初のシリーズを除いてFD更新できず。QB#19宮下と#10桐原併用だったが、ロングパスにQBのコントロールが若干乱れ気味だったこと、レシーバー側のハンドリングミス、さらに、最後の2シリーズは反則(フォルスS・ホールディング・レイトヒット)等で後退を重ねていた。
 なお基本フォーメーションは、両TEセットによるRB#39高松、#99又賀の中央突破とロングパス狙いという組み立てだった。

 京都大学オフェンス後半になると少しずつ左右へ広がるプレーを加えていくのだが、近畿大学ディフェンスの突っ込みが前半以上に目に付くようになる。
 QBロールにLB#9藤井がコンテインで9ヤードロス、RB#39高松OTにDL#99平原、DB#26武藤、#21吉田などが対応、前半から厳しいプレスを加えていたDL#97高山の動きも冴えていく。
 一度はRB#39高松のOTプレーが17ヤードゲインするものの、京都大学後半最初の3シリーズはほとんどドライブできなかった。

 一方の近畿大学オフェンス後半は、QB#18原田以外に、QBに#10林を起用してスタート、その後QB#18原田に戻したり#7冨尾や#5尾下へのダイレクトスナップ、#88永山がQBとして1プレーなど試みるが、DB#15前川のパスインターセプト、DB#47阿部のドローノーゲインタックルとパスカットのファインプレー、さらにDB#15前川のロングパスカット等々でパスは京都大学ディフェンス第3列の堅守等で近畿大学もリズムに乗れないまま時間が経過していった。

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 第3Q終盤。京都大学自陣30ヤード。RB#39高松へのリバース?カウンター?でDB#21吉田とのスピード競争となったが23ヤードのビッグゲインとなって京都大学がこの日はじめて敵陣へ侵攻した。

 そして、ここからサイドライン際へのショート〜ミドルレンジのパスを繰り返した。QB#10桐原から左WR#17生川へ20ヤード、右WR#82中村へはキャッチ後のラン含めて19ヤード。途中にランプレー1度ずつ絡めながらのタイミングパスで一気に敵陣3ヤードに到達すると、最後もWR#82中村へのタイミングパスを決めて待望のTD7点を獲得する。

 さらに近畿大学パスをDB#15前川がインターセプトして敵陣スタートとして試合の流れを完全に握ると、そこからはRB#39高松、#99又賀、QB#10桐原キープと連続ランプレーで5分30秒を消化するともにFG3点を加えた。残り時間2分50秒。

 10点差を付けられた近畿大学はパスでドライブを試みる。WR#19森、#88永山へ連続ミドルパスヒットも、エクスチェンジで痛恨のロスゲイン、ファンブルリカバーなるも4ヤードを残した第4Dでパス失敗となり、万事休した。

********

 第4Q、京都大学の得点シリーズが圧巻だった。それまでは全く用いていないパスパターンがヒットしているが、これまでの近畿大学の試合をスカウティングした結果からくる予定の行動だったかもしれない。確かに関西学院大学戦立命館大学戦あたりではミドルレンジ付近のパスの成功率は高かったように思う。

 それならば何故試合序盤から狙わなかったか、は、近畿大学に反撃のチャンスを与えたくなかったから。点の取り合いにしたときに近畿大学側に生じるノリノリの雰囲気を嫌がったかもしれない。の第4Q中盤の試合終了が迫った時間帯だったからこそ、焦りも生み出している。

 京都大学側から見ると鉄壁ディフェンスの壁が機能していたので、3−0でも十分OK予定通りの展開だっただろう。

 という観点からすると、近畿大学にとっては前半のチャンスを逸したことが大きく響いてしまった。1TD以上ならば京都大学が準備していて「ストーリーその1」が崩れていたのだが。

 近畿大学オフェンスは、手を替え品を替えの状態だったにもかかわらず冷静な組み立てという印象だった。しかし、様々に揺さぶっても京都大学鉄壁ディフェンスを崩すことが出来なかったという試合だった。





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10月14日(日) 王子スタジアム 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西大学143310302-1-1
龍谷大学000000-4-0
(現地観戦)
 
関西大学
龍谷大学
TD 1Q
TD 1Q
2Q
FG
FG×
END 2Q
3Q FG×
FG 3Q
4Q G×
TD
FG
G×I
FG×
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 この日の関西大学QBは、#14原口、#16永川、#18西隈、#37池井(番号順)。私のメモによれば4人が担当するという総力戦となった。また#16永川は、QB/WR/RB/RETとして活躍、ほとんどの得点ドライブに絡んでいる。
 このQB陣と#16永川とともにオフェンスの立役者となったのがK#35小原。第2Q終盤と第3Q終盤の2本のFG3点追加が試合の流れに大きな影響を及ぼしている。

 第2Qは47ヤードFGで2TDで追いつけないリードを確保してハーフタイムを迎え、第3Q39ヤードのFGは勝利を決定付けるものとなった。

 決して簡単ではない距離のFGキックだったが、要所の加点が関西大学攻守に緊張の中の余裕を生み出して精神的にも龍谷大学をリードして試合を行うことが出来た。という点でこの試合のキーマンの一人である。

 龍谷大学ディフェンスは関西大学の#16永川、#21境家、#22松森、QBによるスピードランとミドルレンジ付近の高速レシーバー、さらにはリバース等様々な振り回すプレーに対して、なかなか対応できなかった。
 各シリーズとも龍谷大学DL#90谷本、#91城内、#10田坂、LB#14田部、#44小栗等によるノーゲインランタックルが決まり、ピンポイント的にはファインプレーも繰り出してはいたのだが、必要なところで止まらなかった。もしかしたら、関西大学QBが目まぐるしく変わったことも対応に苦しんだことの一つの要因になるのかもしれない。

 龍谷大学オフェンスでゲインをしたのはランプレーや早いタイミングのショートパスパスやなど。第2Q最後と第3Q最初のシリーズで、中央からオープンを突くランが小刻みながらFD更新を繰り返してドライブしていた。

 それぞれ約7分、約5分のランドライブで関西大学ランディフェンスが崩れかかっていたのだが、第2Qには試合時間がなくなり、第3Qにはパスを絡めてドライブストップ、結果的にはいずれもスコアレスとなってしまったのが惜しい。

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********

 試合は関西大学リターンで開始、そのリターナー#16永川がいきなり約70ヤードのビッグリターンを見せて敵陣15ヤードで攻撃権を獲得する。
 さらにRB#22松森とOLのパワーで中央5ヤード、QB#37池井キープでFD更新、そしてQB右フェイクのRB#22松森左オープンカウンターでTD、関西大学が先制した。

 さらに次のシリーズでもQB#16永川の右OT14ヤード、QB#37池井からピッチを受けたRB#21境家のカウンター7ヤードのあともパワーと執念で2ヤード2回でFD更新、大小左右様々にそして気持ちのこもったプレーが続く。
 最後は右WR#16永川の左オープンリバースで23ヤードをハイスピードで駆け抜けて2個目のTDを獲得、関西大学オフェンスは総力戦で何が何でも白星をというシリーズだった。

 関西大学第3シリーズもQB#14原口からWR#12森田へドロップバックから18ヤードパスでFD更新する。
 しかし、龍谷大学ディフェンスもノーマルなランプレーには少しずつ対応するようになり、QB#37池井のカウンターにDB#1稲澤、DL#91城内、RB#22松森にDB#25松野尾によるショートゲインにしとめるタックルが続いた。

 関西大学は、その後もQB#18西隈にLB#14田部、QB#14原口ロールアウトパス失敗等で敵陣30ヤード地点でFD更新まで9ヤードを残して第4Dを迎える。
 ここでK#35小原によるFGトライは飛距離47ヤード、距離コースとも完璧のキックで3点を追加した。第2Q残り時間7分11秒だった。

 この時点で関西大学にとって2TDで追いつけないリードを獲得できたことの意義は大きく、総力戦で臨むオフェンスにとっては得点につながったという事実と、その後の組み立てに余裕をもたらすことになった。
 さらに次の龍谷大学オフェンスドライブが7分近くかかりながら無得点で第2Qが終了になるという試合展開にも恵まれたことで、このFG3点分は関西大学にとって後半を優位に進めることができる大きな要因となった。

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 龍谷大学オフェンスは、第1シリーズで自陣1ヤードスタートという窮地をRB#3楠田のドロー中央突破10ヤードランだけで解消、さらにRB#21徳安オープンランでも10ヤードゲインと、ラン攻撃が良く進んだ。
 しかし第1シリーズは反則ロス分とDL#91杉原によるノーゲインタックルによって、第2シリーズでもDL#97中田、LB#5坂田による連続ロスタックルを受けてFD更新できないままの攻撃権放棄となる。

 10ヤードか0ヤードのゲインというのは、攻守どちらかに当たれば10/0という不確実なところがあることの表れで、それがどこかは不明。ただ、龍谷大学側の攻撃の突破口になる可能性はあった。

 そして龍谷大学自陣18ヤード残り時間7分04秒から始まった第3シリーズが圧巻だった。
 RB#21徳安のオープン6ヤード、WR#17吉川イン10ヤードでFD更新、その後はRB#31小幡、#3楠田、#40野村のドローダイブとオープンピッチによる小刻みなランゲインがとまらない。QBスニーク、TE#4北山へショートパスというショートゲインの積み重ねながら合計5回のFD更新で敵陣26ヤード地点に到達する。

 ゲイン距離は50ヤード程度だったのだが時間消費がすごくこの時点で残り時間は2分を切ったあたり。タイムアウトを使って時間を止めればランドライブの可能性は残ったかもしれない。しかし、時間減少がロングパス狙いになってしまった。さらにパス失敗からFGトライへ、そして関西大学チップで無得点に終わった。

 この龍谷大学オフェンスの小刻みなランドライブは後半第1シリーズでも有効で、#7堀による35ヤードリターンで始まった自陣35ヤードから、再びRB#3楠田、#21徳安、#31小幡とQB#12善元キープによるドローオープンドライブで敵陣24ヤードに到達する。
 しかし、ここでショートパス失敗による攻撃チャンス1回の0ヤードがオフェンスリズムを崩してしまった。

 龍谷大学は結局このシリーズも5分を使いながらの無得点に終わる。第3Q残り時間6分台17点差だがまだ追い詰められるまでには至らないのだが。
 第3Q残り4分を切ったところから始まった龍谷大学オフェンスがパスから入ったことで再びオープンフレームとなり、一方の関西大学はK#35小原によるFGで3点を追加して第3Q終了したことで試合の行方が決まってしまった。

 関西大学は、第4QにQB#37池井からWR#17西尾へのTDパスとFGを1本追加、今季最大の30得点で会心の勝利となった。





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10月14日(日) 王子スタジアム 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学1021197574-0-0
神戸大学007070-4-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
神戸大学
TD 1Q
FG
P×
G×
1Q
2Q
TD
TD
RTD 2Q
3Q
TD
RTD
FG
FG
FL
RTD 3Q
4Q G×I
G×
TD
4Q END
(作者Aのメモより)
AK-CHART
AK-CHARTの見方


 関西学院大学オフェンスのこの日のトピックスは、これまでの試合では前後半に別けて起用してたQB#9三原とQB#16加納を、この日は奇数QをQB#9三原が、偶数Qを#16加納が担当第4Q最後を#17浅海を起用したこと、そしてOLに主将#55岡田がRTに復帰し、さらに第3Q終盤付近までのかなりの長時間にわたって今季ベストのOLメンバーで試合に臨んでいたこと、この試合での大きな特徴だった。

 第1QのQB#9三原によるオフェンスは1TD1FG1ギャンブル失敗。プレー種類はランよりはWR陣を縦横に起用したパスとランによる。
 なお試合開始直後のTDはトリックプレーによるもので、それを除くと今シーズンここまでの試合パフォーマンスと比較すればどちらかと言えば物足りない内容ではあった。

 第2QのQB#16加納は、復活なったOLを十二分に起用した中央付近のランプレーを繰り返してドライブを組み立てる。RBは#21稲毛や#38平田などのスピードタイプのランナーが起用されたが、#55岡田、#76廖などのOLブロックが作り出したラン走路をこのハイスピードランナーが駆け抜けるという中央突破ランによって2TDを加えている。

 そして第3QQB#9三原のオフェンスもOLブロックによる中央突破ランを前面に打ち出したオフェンス組み合ってで1TD2FGを追加、第3Q終盤でで50点を獲得して勝利を決定づけた。

********

 一方の神戸大学オフェンスはQB#4大原によるランパスが関西学院大学ディフェンス陣の鋭いプレスを受けてほとんどゲインできない状態が続く。

 関西学院大学DL#93早川が中央突破ランをノーゲインロスゲインにしとめ、さらにはQBサックを奪う。他にもDL#97國方、LB#90古下、#56佐藤、#7坂戸などのフロント陣のプレスが厳しくて中央ランではゲインできず、ロールアウトのロングパス狙いではDLに追われる状況。ドロップバックからのパスでもプレスでQBのコントロールを乱しサックを奪うなどで、神戸大学オフェンスはなかなかリズムにのれない。

 この中で神戸大学で唯一ゲインする可能性を見せていたのがQB#4大原からWR#12石井や#24大園への早いタイミングのショートパスだった。とくにサイドライン際への8ヤード程度のパスだけは何度かヒットを重ねていて神戸大学FD更新はこのパス成功から生まれている。

 なお、WR#24大原へロングパスが何度か飛んでいるが第2QにはDB#28山本がミドルパスカット、そして第4QにはDB#20福田が大活躍で、ロングパスをカットし、さらに、次のロングパスではWR#24大園前に割り込んでパスをインターセプトとビッグプレーを連発させている。

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********

 関西学院大学オフェンス第1シリーズは、#81榊原による30ヤードリターンでいきなり敵陣スタートとすると、その第1D、QB#9三原からハンドオフでボールを受けたRB#38平田による中央ランフェイクでQB#9三原へのバックトス、そしてエンドゾーン目指して走っていたWR#1岸へのロングポストのパスがTDパスとなるトリックプレーだった。

 神戸大学ディフェンスも、特にDB#11大垣はレシーバーに反応していたのだが、自分とレシーバを結ぶ直線上に転がっていた大きな石が邪魔になって一発TDを許してしまった。
 石が転がっていなくてもロングパスキャッチ成功はあっただろうが、しかし、エンドゾーン目前での神戸大学ディフェンス機会が奪われてしまったのが残念。

 第2シリーズのQB#9三原によるFGドライブは、WR#85秋山アウトショート9ヤード、WR#1岸右イン12ヤード、TE#86水原へ縦11ヤードと短いパスを確実につないでいる。ディフェンスとしては対応しにくいタイミングのパスなので、完成度の高QBレシーバーコンビネーションを見るところだろう。

 こうしてFD更新を繰り返してはいたのだが、敵陣25ヤードで#21稲毛のスクリーンをDL#90荒谷、LB#51北村が対応、ミドルパス狙いにDL#89杉本、#90荒谷のQBプレスで投げ捨てがFGトライに追い込まれた経過である。
 次のシリーズではWR#91萬代へのサイドライン際へのパスをDB#11大垣が対応、QBスニークで1ヤードを進めずにギャンブル失敗という結果となっている。

 このあたり、神戸大学ディフェンスとしても十分に対応できているのだが、しかし、タイミングパスとOLブロックにはかなり苦しめられてしまった。

 関西学院大学第2Q残り7分22秒からのシリーズは、OL#55岡田、#76廖による好ブロックによってRB#21稲毛11ヤード、RB#38平田へショベルパス23ヤード、さらにQB#16加納キープでも15ヤードゲインとミドルゲインを繰り返してTD、次のシリーズもOLブロックによってQB#16加納キープとRB#21稲毛の中央ランでミドルゲインを繰り返し、最後はRB#38平田へのスクリーンパスで7点を追加する。

 第2Q残り4秒神戸大学第4Dで関西学院大学はタイムアウトをコールして時計を止める。神戸大学に第4D攻撃を要求し、神戸大学パントキックに対して#81榊原が76ヤードのリターンTD。前半31−0。

 第3QにはQB#9三原から左WR#91萬代へのコーナーTDパスをストップ&ゴーでDBを振り切ってTD、さらにはRB#38平田のスピードとOLブロックで追加点を挙げる。第4QにはQB#17浅海がWR#18萬代、#81榊原、RB#27浅谷と自身のキープで加点した。

********

 一方の神戸大学は、第3Qの#24大園によるキックオフリターンTDによる7点に止まってしまった。オフェンスでドライブできないことの打開策を絞りきれないまま時間が経過、ディフェンスが個々のポイントではロスゲインを奪ったりと健闘していたのだが試合結果にまでは結びつかなかった。





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