|
|
|
大きな観点では、京都大学の勢いのあるDL#91三井、#59木村筆頭のパワーディフェンスに対して、同志社大学の新たなオフェンスメンバーが対抗できるか、というところがポイントとなるのだが。 同志社大学オフェンスは、昨年メンバーから総換えに近い今シーズンではあるのだが、OLに主将#64島田はじめ昨年の経験者が残っていることと、QB#17多川のランパス判断には、非凡なものを感じさせるところがあり、実際のところ、どのような攻撃になるのか判らないところが多い。 RB#2太刀掛、#91山口、WR#11木原、TE#87居戸というバックス陣で構成されるIフォーメーションからのコンビネーションオフェンスは、パワー系となるかスピード系となるか、あるいは、トリック系となるか。QB#7多川のパフォーマンスを含めて、今シーズン今後の方向性を占う上でも楽しみなところである。 さらに、同志社大学には安定感のあるK#6浦が存在し、FGで少しずつ点を重ねていくことができるという点に強みがある。 得点力という点では、京都大学オフェンスもどちらかといえば低いほうであり、FG3点の積み重ねだけでも京都大学にジワジワとプレッシャーが効いてくるという試合展開も、むやみには否定できない。 ******** 京都大学オフェンスQB#19宮下、RB#39高松中心の構成は昨年と同様のラン中心にパスが加わるスタイルとなる。 同志社大学ディフェンス側も昨年からの経験を積むメンバーが多く残り、DL#9藤井、#93染谷、#56西村、LBではアグレッシブな#54輪地、#52田中、#10三浦など、さらにDBも#25遠藤、#19荒井など動きのいいメンバーが存在する。 京都大学オフェンスとしてはランとパスをバランスよく使用したいところだが、パス精度に課題があるというこれまでの傾向に対して、その程度修正が加わっているかが、観戦ポイントの一つになる。 そして同志社大学ディフェンス陣が、京都大学のパワーオフェンスに対して、どの程度アジャストできるか。もしも、京都大学パス精度が低ければラン対策に重点を置くことができ、ここから少しずつ包囲網を広げていって京都大学オフェンスをシャットアウト、というのが同志社大学側から見たベストストーリーとなる。 京都大学側から見ると、オフェンス側で試合の主導権を握るような展開が理想的であり、そのためにもパスを通したいところ。同志社大学オフェンスについては、前半で見たように未知数な部分が多い。両チームともの春から夏を経て成長してきた姿を楽しみたい試合である。 |
|
関西学院大学側から見ると、リーグ戦開幕戦を順当にスタートを切りたいところで、ここは内容面含めて、完璧に乗り切りたい試合であろう。 一方の龍谷大学側から見ると、正直なところ少し苦しいところがあるのだが、攻守がどこまで機能するかを確認するという点で重要な試合になる。 ******** 関西学院大学QB#9三原によるショットガンからの様々なランパスオフェンスは、プレーのおもちゃ箱をひっくり返したように、本当に様々色とりどりの選択肢が詰まっている。おそらく試合前半だけならば、同じプレーを繰り返さなくてもすむ程度のプレー数は揃っていることだろう。 この関西学院大学の多彩な攻撃に対して、龍谷大学ディフェンスが先手を取って対応できればいいが、後手に回って相手の出方を見ながらプレーをする形になってしまうと、龍谷大学側は完全に振り回されてしまうかもしれない。 この試合は、関西学院大学オフェンスに対して、龍谷大学の破壊力あるDL#91城内、#24西本と反応のいいLB#54末本、DB#5高崎、36板垣、#25松野尾などのバックス陣がどこまで対抗できるか、このあたりが試合の行方を別けることになりそうだ。 なお、関西学院大学オフェンス側については、その完成度はもちろんのことだが、パワーフットボール系の中央突破ランを繰り返す重厚なスタイルで臨むか、それとも、昨年まで多用していたバックスRBWRがモーションなどで縦横無尽に派手に動き回って攪乱する戦法で臨むのか。秋開幕戦で、どのようなオフェンススタイルで登場するかは興味深い。 もちろん、どちらのスタイルで登場してこようとも、それが今年志向するスタイルの全てを表すことにはならないが、方向性を見る上で重要なポイントになるだろう。 ******** 一方、龍谷大学オフェンスと関西学院大学ディフェンスの攻防だが、こちらも、見ておきたいポイントがある。 龍谷大学オフェンスは、QB#12善元からRB#9上野、#3楠田、#31小幡などによる中央付近のランプレーを中心に、オープンプレーやTE#4北山、WR#18西川へ短いパスをつなぐスタイルである。 そして、それに対する関西学院大学ディフェンス陣の対応というところが、もう一つの大きな見所となる。 春の関西学院大学ディフェンスは、インサイドのランプレーに対してアジャストできないままズルズルとドライブされていたシーンがあった。そのシーンが秋の開幕戦でも再現されてしまうのか、あるいは、なんらかの修正が加わったのか。 中央付近LB前後が攻撃ポイントになる龍谷大学に対する関西学院大学ディフェンスのパフォーマンスについても、今年のリーグ戦今後の展開を占う上で参考になるだろう。 |