関西学生アメリカンフットボール Div1 第7節



11月26日 (土)  王子スタジアム  13:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学 3707172-5-0
龍谷大学 00013130-7-0
 
神戸大学
龍谷大学
FG 1Q
1Q
2Q
FG×
TD
2Q END
3Q G×
3Q
TD 4Q
TD
RTD
END 4Q
(作者Aのメモより)
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11月26日 (土)  王子スタジアム  15:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
同志社大学 131200253-4-0
近畿大学 0767203-4-0
 
同志社大学
近畿大学
TD 1Q
TD 1Q
2Q TD
TD
FG
FG 2Q
3Q TD
FG×
3Q
4Q
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)
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11月27日(日) 西京極陸上競技場  11:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学 300033-4-0
関西大学 73140244-3-0
(現地観戦)
 
京都大学
関西大学
FG 1Q
RTD
P× 1Q
2Q
FG
END 2Q
3Q TD
TD
FG× 3Q
4Q
FG×
4Q END
(作者Aのメモより)
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11月27日(日) 西京極陸上競技場  13:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学 07010177-0-0
関西学院大学 00312156-1-0
(現地観戦)
 
立命館大学
関西学院大学
1Q
1Q
2Q
TD
END 2Q
3Q FG
3Q
FG 4Q
TD
TD
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)
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 先攻立命館大学は、先発QB#12池野第1プレーは、ターゲットに迷いながらもWR#11前田を探し出してパス9ヤードとRB#26松森スピードラン13ヤード・14ヤードにより2回FD更新、フィールド中央まで達するが、ここからパスが続かず攻撃権放棄。

 一方の関西学院大学は自陣8ヤードからQB#10出原によるショットガンパスが炸裂、WR#81榊原へピンポイント19ヤード、WR#91萬代ミドルはLB裏へ18ヤードと連続パスヒット、さらに、WR#1岸へ8ヤードとパスをつないで敵陣へ侵入する。関西学院大学のパスが立命館大学ディフェンスをバラバラにしつつあった。
 このときの立命館大学ディフェンスフォーメーションはLB#44橋本、#9塚田、#41木下、DB#13三宅、#4河村、#32河合、#17黒田。私のメモによればディフェンスが登場した時点ではDB4人だった。
 このシリーズ関西学院大学はパス失敗とQBスクランブルノーゲインなどでパント攻撃権放棄となる。

 お互いの第1シリーズを終えた時点で、立命館大学がRB#26松森の起用で#22佃との併用によるランプレーの幅を広げたのに対して、関西学院大学はQB出原のミドルパスが正確にヒット、両チームともオフェンス優位の様相を呈しており、フィールドポジションが左右に激しく動くハイスコアリングゲームになるかもと予想した。

 だが、これは試合開始直後だけのことだった。ここから少しずつ動いていくことになる。

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 立命館大学第2シリーズは自陣20ヤードスタート、ここもショットガン隊形からのRB#22佃とRB#26松森のハンドオフランがスピードに乗って関西学院大学ディフェンスの中央を突き抜けた。さらに、QB#12池野スクランブルも加わってランだけでフィールド中央まで到達する。
 ランでテンポいいドライブが続いていたのが、続くショートパスを関西学院大学LB#56佐藤にインターセプトを喫した。
 さらに第3シリーズもRB#22佃へのパスをLB#16河合マークでゲインならず。

 一方の関西学院大学オフェンス第2シリーズ、12ヤードパスで敵陣、そしてロングポストで一気にTDを狙うが立命館大学DB#17黒田がWRと競った末にパスインターセプトとなって攻撃権交替。第2シリーズはともにパスインターセプトターンオーバーと見た目派手な試合ではあるのだが、徐々に形勢が傾いていく。

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 立命館大学オフェンスは、長短パスをつなぐ常套スタイルを封印してランに固執、そして久しぶりのパスはインターセプトと、スタイル的にはチグハグ。私の頭の中では、立命館大学オフェンスのメイン手段は何なのだろう、良い意味悪い意味両方の観点で、疑問符がつき始めた。
 RB#22佃、#26松森、QB#12池野のランとゲインする手立てがあったので、立命館大学側に立てば安泰だった。

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 第1Q終了間際からはじまった関西学院大学第3シリーズはフィールドほぼ中央スタート。
 この時点でフィールドに散らばった立命館大学ディフェンス陣容をメモするべく改めて確認したところ、第3列DBに#14藤本が加わって5人になっていた。
 さらに関西学院大学QB#10出原のスクランブルもこのシリーズ以降立命館大学DLLB陣に完璧に封印されてしまう。

 関西学院大学のオフェンスは、第1Q終了間際のオフェンスシリーズから第2Q終了までの4シリーズでFD更新0回。パスはDB5人で投げられず、ならば、QBスクランブルというのは常套手段だが、DL#56岡本、LB#41木下、#44橋本などDLLB陣の完璧マークによって、QBスクランブルさえもノーゲインロスゲインに止められてしまう。関西学院大学攻撃手段が消滅してしまった。

 第1Dあるいは第2DでQBスクランブルノーゲイン、さらに、ショベルパスやWRモーションのオープンプレーも加わったが、ショートゲインに止まる。こうなれば、第3Dではパント代わりにロングパスをDB5人の隙間に投げ込んで、WRがボールを確保できれば・・・というスタイル・プレー選択は正しいが、オフェンス手詰まりを象徴している。結局2本ともパスインターセプトされてしまい、DB5人に対して5レシーバーノーバックの布陣も優位に立つまでには至らなかった。

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 一方、立命館大学第2Q自陣8ヤードから始まったオフェンスシリーズは、中央ランプレーで関西学院大学ディフェンス陣を粉砕してTDドライブとした。最初はオープンラン16ヤードだったが、その後は中央突破5・6・5ヤードと連発、さらにQB池野キープも10ヤードを稼ぎ出す。立命館大学OL陣が関西学院大学DL3人を完全にコントロールして大きなランホールを開けているた。今シーズンの立命館大学OLはパワー不足が指摘されていたが、最終節ここぞというときに120%の力を発揮したということだろう。

 敵陣38ヤードで4回目のFD更新し、さらにQB#12池野の中央スクランブルが5ヤードゲインとテンポの良いドライブが続いていた。だが、このQBスクランブルでQB池野が負傷退場、そしてバックアップQB#3渋井が交替出場する。
 QB#3渋井は、これまでにも神戸大学戦京都大学戦で順調なパフォーマンスを見せていたこともあって、大きな戦力ダウンにはならないだろうと思っていたのだが、実際その通り試合最後までオフェンス中心の大役を果たしている。来年の目処がついた。

 このシリーズ結局RBへのハンドオフからのスピードカットランで30ヤード前進して敵陣10ヤード、最後はRB#22佃の中央突破によって立命館大学がこの試合最初の得点を挙げた。

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 前半を終わって立命館大学7、関西学院大学0だが、関西学院大学はオフェンスが進まず、ディフェンスはランプレーで切り崩されるという攻守とも劣勢に立たされ、立命館大学が試合をコントロールし始めるという状態にあった。
 だが、得点差は7点。何かのきっかけで十分に形勢逆転が起こりえる点差である。さらに後半先攻が関西学院大学ということもあって、まだ先行き不透明感は拭い去れない状態でもある。関西学院大学側から見ると、なるべく早い段階で得点を挙げ、そして試合の流れを少しでも変えたい、わずかでも足掛かりを作りたいところだった。

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 後半、関西学院大学第1シリーズは自陣15ヤードスタート。後半再開直後というタイミングも影響したのだろうか、QB#10出原のスクランブル中央突破がはじめて17ヤードという大きなゲインになってFD更新、さらに、ロールアウトからフリーターゲットへ19ヤードパスヒットと、後半再開直後の疾風ドライブで勢いを手繰り寄せつつあった。

 だが、敵陣31ヤードでのFD更新まで。RB#22稲毛、#26辻野のオープンランをLB#9塚田などに遮られてしまい、5ヤードを残して迎えた第4Dでは、K#11小笠原によるFG3点に目標を修正した。少し遠い距離だが、それよりも後半最初のシリーズで得点できるか否かのプレッシャーのほうが大きかったかもしれない。とても重要なキックだったが、K#11小笠原が正確にボールを蹴り出して3点をもぎ取った。

 次の関西学院大学オフェンスは敵陣38ヤードスタート(理由は私のメモに残っていない・・)。だが、QBスクランブルにLB対応、横パスにDL#56岡本が対応、第3DのQBスクランブルでもDL#57谷野に片手をかけられてノーゲイン、敵陣35ヤードで7ヤードを残した第4D。  ここで後半2回目のタイムアウト行使してしまったのは、FG狙いかパントで攻撃権放棄か、サイドラインでも明確になっていなかったことによる。先のFGシリーズでもディレイ寸前のタイムアウトを使っており、追い上げの試合展開にもかかわらず第3Q半ばで2回もタイムアウトを消費してしまった上に、FG狙いではなくパントを選択した。

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 立命館大学後半2回目のオフェンスシリーズは自陣8ヤードから。スクリーン17ヤード、RB#26松森6ヤード、WR#27和田へ5ヤード、そしてQB#3がリードブロッカーとなったRB#26松森の26ヤードと、立命館大学のオフェンス勢いが止まらない。
 1プレー10ヤードゲインが続いて敵陣10ヤードに到達するが、ここで第3Q終了サイドチェンジとなった。関西学院大学側から見ると、良い表現ではないかもしれないが、ボクシングで言うところの「ゴングに救われた」に相当し、ディフェンスが一息つくことができたのは、振り返って考えてみればラッキーだったかもしれない。LB#4橋本によるピッチプレーロスタックルなどで立命館大学は3点獲得に留まった。立命館大学10、関西学院大学3。

 さらに、関西学院大学は続くキックオフリターンで#81榊原が60ヤード超のビッグリターンによって敵陣25ヤードオフェンススタートのチャンスを得ると、QBスクランブル中央突破を連発して5ヤード・10ヤードのゲイン。前は空いていたのだがDB#13三宅のラストタックルで簡単にはエンドゾーンに到達できない、両チーム攻守の激しい攻防が続いたが。
 敵陣4ヤードでFDを得た関西学院大学は立命館大学オフサイドなどもあって少しずつだがエンドゾーンへ近づく。最後はQB中央ランでTDを上げた。残り時間8分19秒。立命館大学10、関西学院大学9。

 ここのPATで2ポイントを選択、右横パスキャッチもエンドゾーンへは飛び込めなかった。

 だが、先の立命館大学攻撃をFGに止め、そして、リターンでフィールドポジションを獲得して得点にまで至ったこの一連の流れは、少しずつだが、関西学院大学に息を吹き込んでいた。

********

 立命館大学オフェンスは再び自陣27ヤードからQB#3渋井キープやRB#26松森の連続スピードランで25ヤード・19ヤードとロングゲインを連発、関西学院大学DLの壁、LBDBのコンテインスピードとも機能しなくなっていた。エンドゾーン手前8ヤードのFDで立命館大学はショートパスによってTDを獲得、立命館大学17、関西学院大学9。残り時間5分29秒。立命館大学が8点差リードとした。

********

 関西学院大学オフェンススタートは自陣36ヤード、残り時間5分19秒。

 フィールド内に入る関西学院大学オフェンスと立命館大学ディフェンスの姿を見ながらの私の考えていたこと。それは、関西学院大学がこのシリーズを無得点に終わって立命館大学に攻撃権を渡してしまうと、おそらく攻撃権は戻ってこないだろう、ディフェンスが耐えられない。したがって、関西学院大学はこのシリーズでTDと2ポイントで同点にすることが必須であること。ただし、先のTD後の2ポイント失敗が心理的な負担になってしないだろうか、という点がとても気掛かりだった。
 だが、それは杞憂に終わる。関西学院大学最後のオフェンスドライブががスタートした。

 関西学院大学ディフェンスが立命館大学ランプレーに機能しなくなってしまったのと同じように、関西学院大学オフェンスに対しても立命館大学ディフェンスが少し足が止まってしまったように見えてきたのは、先の関西学院大学得点シリーズから。

 そしてWR#91萬代へ9ヤード、25ヤードのパスヒットは、QB#10出原はパスターゲットを探しながら、またレシーバーもフリーになるべくDB隙間を動きながらのパスキャッチで敵陣25ヤード。立命館大学ディフェンスにオフサイドの反則で残り時間4分08秒で関西学院大学は敵陣20ヤードに位置した。

 ここからは立命館大学LB#44橋本スクリーンパスカットもあれば、ランプレーでの前進と両チーム攻守の最後の力を振り絞った攻防が繰り広げられる。
 関西学院大学敵陣4ヤードで第4D残り1ヤードのギャンブルシチュエーション。この1ヤードが止まれば万事休すの瀬戸際もQBスニークで切り抜けて敵陣3ヤードでFD更新、そして2回のランプレーでエンドゾーンへ飛び込んで関西学院大学15、立命館大学17の2点差とした。

 PATは2点狙い。入れば同点。関西学院大学が選択したプレーはQB#10出原のキープ中央突破だった。エンドゾーン手前3ヤードに置かれたボールがセンタースナップでQB#10出原へ渡る。そして同点のエンドゾーンを目指したが、立命館大学LB#9塚田とLB41木下が1ヤード手前で止めた。

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 残り時間17秒。関西学院大学オンサイドキック、攻撃権を得れば、まだ、逆転の可能性は残る。K#11小笠原のキックしたボールは立命館大学が確保したが、オフサイドの反則でキックのやり直しになる。

 5ヤード前進して、もう一度、オンサイドキック。K#11小笠原が左サイドへ蹴る、と見せて、実際は、右サイドへ別のキッカーが蹴りだした。だが、立命館大学が真正面でしっかりとボールをキャッチして、攻撃権は立命館大学、そして、そのまま7戦全勝と4年連続の甲子園出場を決めるニーダウンとなった。

********

(以下続く)


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