関西学生アメリカンフットボール Div1 第6節



11月12日(土) 神戸ユニバ記念競技場 14:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学





京都大学





 


 関西学院大学VS京都大学、伝統の関京戦(京関戦とも言う)は、ここ2年連続で京都大学が連勝、関西学院大学の2連敗となっている。特に関西学院大学側から見ると一昨年は神戸ウイングスタジアムにての敗戦でリーグ優勝を逸し、昨年は西京極の敗戦がプレーオフへもつれ込む要因となっている。関西学院大学にとってはリーグ覇権奪還のためにも3年ぶり勝利は必須であり、一方京都大学も今年の集大成を飾るべく簡単には勝利を譲ることができない。

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 京都大学オフェンスはQB#12宮下のオプションとWR#82鋤崎ターゲットのミドルパスという組み立てをシーズン当初からほぼ一貫して採用している。単純シンプルなプレースタイルだが、それがプレーの完成度を高めていると言っても良いだろう。

 ただし、シーズン序盤ほどにはQB宮下のクイックダイブ中央突破がゲイン出来なくなってきているのは連戦による負傷者と対戦相手のスカウティングによる。
 そしてこの試合でも関西学院大学ディフェンス特にILB#53柏木、#49井上とOLB#34伊東、#16河合が最終タックラーとなってショートゲインに止めることになるだろう。ここまでは関西学院大学も京都大学も今年の流行語で表現するならば「想定の範囲内」である。

 次の手はWR#82鋤崎、#1藤本、#16小野、その他ターゲットへのミドルレンジLB裏付近までのパス。そしてパスが出れば、裏プレーのQBランもゲインする可能性が出てくる。そのためにも京都大学はOL踏ん張りとQBの冷静沈着な状況判断でQBWR間のパス精度だけは確保したい。
 ただし関西学院大学DBも#8泊、#19岩城、#21片山、#13岡本、#45磯野など能力の高いアスリートが揃っている。さらにパス失敗の連続で時間消費できなくなると、それは関西学院大学に得点機会を与えるようなものになる。

 ところで、この「時間消費」の観点から京都大学オフェンス組立に注目してみるのも面白いかもしれない。京都大学はランではゲイン出来ない可能性が高いのを半ば承知で時間消費のためのランプレーを入れつつ、前進するためのパスを組み込むことになるだろう。ランパスをどのようなバランス・タイミングで用いて時間消費するか。広義のプレー選択内容を追ってみるのも面白そうだ。

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 昨年のこの対戦では、京都大学強力ディフェンスが関西学院大学オフェンスのテンポを崩して接戦にもつれこみ、そして京都大学逆転勝利となった。そして今年も京都大学側から考えた理想的な試合展開は、ディフェンスでオーバーパワー試合をコントロールすることにある。

 京都大学今季のディフェンスは、DL#94桂木、#91三井、#41小林、#10森田、LB#38川島、#29植竹の若いが動きがシャープなフロント陣が元気で、特にLB#29植竹はパスカット・インターセプトというビッグプレーメーカーの注目選手である。
 京都大学ディフェンスのウィークポイントといえば第3列DB陣のパスカバーがまず最初に挙がるのだが、前節はDB#21金、#22中西、#37吉田などが立命館大学レシーバーに対して時折絶妙なカバーを見せているように勘所を掴んできている。


 関西学院大学今シーズンのオフェンスは、QB#10出原のショットガンが安定してきている。さらに、豊富なバックス陣は試合毎に入れ替わり状態で、相手チームにとってスカウティングしにくい状態にある。RB#26辻野、#33川村、#23稲毛、WR#85秋山、#84中井、#91萬代、#81榊原、TEと層の厚さを伺わせる。
 ランプレーはQB#10出原のキープスクランブルと、RB#23稲毛のスピードランが特徴的。パスは長短様々。バックス陣の一発TDプレーもあれば短いパスとランをつないだドライブもあり、で力強い攻撃スタイルを披露している。
 そしてスターター起用関係なくチーム一丸で試合に臨むスタイルを貫き通した結果、ここまでの5戦を得点上はともかく試合内容的には圧勝完勝の試合ばかりである。

 そして、これが、関西学院大学側から見たこの試合のポイントになる。

 関西学院大学は今シーズン順風満帆・苦境窮地を知らないの内容だったので切羽詰ったとき、オフェンステンポが乱れたときに冷静に対応できるか否かを見極められていない。
 微細には相対的に層が薄く見える関西学院大学OL#77吉村、#78野原、#70松本などが京都大学フロントパワーをどの段階で食い止めることができるかだが、極論すると、相手に主導権を握られたときに、それを逆転する術・力が必要になってくる。

 昨年は立命館大学戦直後ということも関係しているだろうが、京都大学に傾いた流れを逆転できなかったことが黒星の原因と言える。
 ただ今年と昨年で違う点は、第6節京都大学・第7節立命館大学という終盤に向けて盛り上がりやすい試合日程が関西学院大学モチベーション維持に有利に働く可能性もある。先行逃切りパターンが多い昨今の関西学院大学がどのような試合を展開するだろうか。

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 今年の関京戦は両チームにとってかなり重要な試合になる。関西学院大学は甲子園奪還のためにも是非とも勝利して最終節立命館大学戦に臨みたいところ、一方京都大学にすれば、やはり京関戦3連勝は大きな意義のある目標値であり、モチベーションは高いはず。
 戦前予想が2年連続当てにならない事実があるように、今年もこのカードだけは戦ってみないと結果は判りません。2005年ベストゲーム候補です。

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 神戸総合運動公園ユニバ記念競技場は、神戸市須磨区の山の中にあります。神戸市営地下鉄三宮から25分。山陽新幹線新神戸で神戸市営地下鉄乗り換え直通で30分。総合運動公園駅下車してから競技場は目の前ですが、スタジアム内で着席するまでは10分以上見込んでください。

 帰りは、神戸市営地下鉄三宮駅下車、阪急電鉄乗り換え王子公園駅下車すると、王子スタジアムで行われている関西学生DIV2B甲南大学VS大阪産業大学の試合後半に間に合います。






11月13日(日) 長居球技場 11:00
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学





同志社大学





 








11月13日(日) 長居球技場 13:40
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
近畿大学





龍谷大学





 








11月13日(日) 長居球技場 16:10
チーム名1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





関西大学





 








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