関西学生アメリカンフットボール Div1 第5節



10月29日 (土)  王子スタジアム  16:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
近畿大学 01307202-3-0
神戸大学 7006131-4-0
(現地観戦)
 
近畿大学
神戸大学
1Q FG×
FL
1Q TD
TD 2Q
P×
TD
FL
END 2Q
3Q
3Q
TD 4Q
FG×
G×
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


この試合の展望コメントへ



10月30日 (日)  長居球技場  11:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
龍谷大学 7300100-5-0
同志社大学 73713301-4-0
(現地観戦)
 
龍谷大学
同志社大学
1Q
TD
RTD
1Q
2Q
FG
G×
P×
FG
END 2Q
3Q
FL
G×
TD
FL
3Q
4Q
TD
TD
FL
FG×
4Q END
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


この試合の展望コメントへ



10月30日 (日)  長居球技場  13:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学 14336265-0-0
京都大学 070073-2-0
(現地観戦)
 
立命館大学
京都大学
1Q
FL
TD
TD
FL 1Q
2Q
TD
FG
FL
2Q REND
3Q
FG
3Q
FG 4Q
FL
FG
4Q END
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


 試合前半は、京都大学6P・1TD・1FL・1I、立命館大学5P・2TD・1FG・!FL・1I、ともに10回の攻撃機会を、どちらかと言えばディフェンス優位の試合展開となった。
 京都大学オフェンスは、QB#12による中央付近と左右OT突破のランと、左右ロングピッチ、さらに短いパスをつなぐというこれまでと同様の組み立てを展開、一方の立命館大学はQB#3渋井が先発して1試合全体を指揮しているが、前節でQB#12池野が負傷退場したことの影響なのだろう。だが、QB#3渋井とWRRBのコンビネーションが大きく乱れるということはなかった。

********

 先攻京都大学オフェンスはQB宮下によるキープランを試みるが、第1シリーズはDL#57谷野、第2シリーズはLB#41木下の鋭い突っ込みによってノーゲイン・FD更新なしに終わる。
 そして第3シリーズ、右RBへのロングピッチで相手ディフェンスを振り切ろうという試みなのだろう、1回目は5ヤードゲインなったが、第2Dの同様の右ピッチがRBと合わずに後逸、ファンブルロスト・ターンオーバーとなってしまった。

 立命館大学は敵陣1ヤードの得点チャンスの第1プレーで、QB#3渋井からWR#86森への左コーナーTDパスで先制した。

 京都大学ロングピッチは、その後再びピッチが乱れて後逸、京都大学リカバーで攻撃権移動はなかったが、QBに襲い掛かる立命館大学選手をOLRBが完全にはピックアップできないのだろう、スピードとパワーに京都大学バックスが迷っている様子だった。

 その間に立命館大学は、QB#3渋井からWR#11前田へ縦ロングパス35ヤードで得点を重ねた。
 だが立命館大学もこのシリーズ以降は、京都大学のゴール前ディフェンスの壁に遮られて、4回の得点チャンスをいずれもエンドゾーンへボールを持ち込むことが出来ず、FGに止まっている。
 京都大学ディフェンスは、立命館大学ショットガンに対して、当初は5メンラッシュでQBへプレッシャーをかけていたがDL裏へのショートパスによるミドルゲインを奪われてからは3メンラッシュで後陣強調スタイルとなったが、これがある程度機能するようになっていく。

********

 立命館大学オフェンスもピッチのファンブルで京都大学DL#94桂木にターンオーバーされるなど、京都大学ディフェンスの壁を完全に突き破ることが出来ない。そして、立命館大学パスを京都大学DBがインターセプトして、フィールドポジションが逆転した。

 京都大学敵陣24ヤード第2D、QB#12宮下からの左外ミドルパスターゲットはWR#82鋤崎。カバーは立命館大学#13三宅。サイドラインぎりぎりのパスをもぎ取ったのはWR#82鋤崎だった。この15ヤードゲインによって敵陣9ヤード、QBキープ2回で京都大学はTD7点を獲得する。

 京都大学オフェンス組み立ては、第1QがQB#12宮下キープとロングピッチランにWR#1藤本、#16小野へのパスだったが、第2Qに入るとWR#82鋤崎へ様々なパスが飛んで行った。

********

 第2Qその後は、立命館大学RB#21松森ミドルゲインとWR#5阿南プレーアクションパス42ヤードでエンドゾーン手前4ヤードに到達するもエンドゾーンに届かずFGに終わり、京都大学もWR#82鋤崎へのプレーアクションパス27ヤードなどでフィールド中央へ到達するが、第1・第2Dをいずれも中央ラン計0ヤード後では第3Dパス狙いに立命館大学DLラッシュも厳しくなってしまった。

********

 京都大学第2Q最後の2シリーズはWR#82鋤崎へのロングパスによる一発TD狙いとなった。立命館大学DBを振り切ってしばしばフリーになっていたシーンが何回かあったのだが、そこへジャストパスが届かなかったのが惜しい。

 立命館大学も残り2分からパス狙いの連続で結果時計を止めていて、これが京都大学の一発TD狙いパスに通じている。ニーダウンで逃げ切りハーフタイムでもよかったかもしれないが、それは置くとして。
 立命館大学ミドルパス狙いに対して京都大学DB陣がパスターゲットWR#11前田、RB#22佃を捕捉できていたことを記しておく。

********

 京都大学側から見ると、第2Q終盤のTDパスが1本でも通っていたら、そして、序盤の自陣でのファンブルロストから得点を奪われたシーンがなかったら・・たらればの積み重ねを考えても仕方ないことだが、10−7でハーフタイムを迎えていたら・・と考えてしまう。
 前半を終わって立命館大学17−7京都大学は1TDではひっくり返らない点差で、この得点差が後半に入ると時間の経過とともにジワリと効いてくることになる。

********

 立命館大学オフェンス後半もQBは#3渋井が指揮したが、パスターゲットとしてWR#15末原、#88大滝が、さらにRB#22佃がスピードランナーとして加わってパワー全開となっていく。
 京都大学ミドルパスをDB#14藤本のインターセプトによって敵陣44ヤードスタートとなった後半第2シリーズRB#22佃、WR#88大滝による3プレーで敵陣7ヤードに到達する。ランプレー2回のあとのWR#5阿南へのTDパスを京都大学DBの素早い反応でカットされてTDならなかったが、K#30澤和によるFG2本目が決まった。

 さらに第3Q終盤にもWR#15末原へのプレーアクションパス19ヤードとRB#22佃のスピードラン+レイトヒットで掴んだチャンスをFGに結び付けて、第4Q残り11分15秒立命館大学が23−7と徐々にセイフティーリードを確保しつつあった。

********

 京都大学オフェンスは、第2Q同様WR#82鋤崎へのパス中心の展開を試みた。DB間へフリーの状態もあったが徐々にDBマークLBカットが効果を発揮するようになっていた。
 だが、第4Qに突入すると同時に京都大学は再びQB#12宮下のキープ中心の展開に戻している。これによって立命館大学ディフェンスがアジャストするまでの時間が、京都大学オフェンスの攻め所となった。

 第4Q残り11分08秒、自陣23ヤードスタートの京都大学オフェンスは、QB#12宮下右OTキープ13ヤード等、キーププレーが連続の10ヤードゲインになってフィールド中央へ到達する。
 ただ、ここまでQBキープが続いたことを意識したのだろうか、それとも「意図したところ」があったのか、ここをRBランとWRパス失敗に終わって第4Dで5ヤードを残した。
 パント隊形からのボールキャリアはHB位置にいたRB。右オープンを抜けてFD更新位置を超えたのだが、そこで、まさに痛恨のファンブルロスト・ターンオーバーとなってしまったのが厳しかった。

*********

 立命館大学は残り7分05秒からのシリーズを、時計を進めつつ、しっかりと前進して約5分40秒のドライブをK#30澤和が4本目のFGキックを決めた。

********

 京都大学側から見ると、近年では、最も立命館大学に近づいた試合だったように見える。
 オフェンスはQB#12宮下とWR#82鋤崎を効果的に使い分けることで立命館大学ディフェンスから時間的な隙間を作り出してドライブする兆候を見せている。ディフェンスはWRへのDBマークが予想以上に徹底され、WR#11前田へのミドルパスカットやWR#5阿南へのTDパスカットでは、DBにスピードがあった。このパスディフェンスの向上は次節の関西学院大学戦で機能すると面白い試合になりそうだ。

********

 立命館大学ディフェンスは前節龍谷大学戦までとは違うスピードと意識の高いパフォーマンスを繰り広げて、京都大学QBキープを止めていた。オフェンスはQB#3渋井の冷静なランパスとK#30澤和によるFGキックで得点を重ねている。ディフェンスは熱く、オフェンスは冷静確実。徐々に今年の立命館大学スタイルが見えてきたようだ。これで立命館大学も5戦全勝。優勝争いは立命館大学と関西学院大学の2校に絞られた。



この試合の展望コメントへ



10月30日 (日)  長居球技場  16:20
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学 14140028 5-0-0
関西大学 00000 3-2-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
関西大学
TD 1Q
TD
1Q FL
TD 2Q
TD
END 2Q
3Q
3Q
4Q
G×
FG× 4Q
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


 コイントスで選択権を得た関西大学が後半行使を選択、関西学院大学リターンで試合が始まった。
 そして関西学院大学リターナー#91萬代の70ヤード近いビッグリターンによって敵陣18ヤードスタートとすると、QB#10出原からWR#20三浦へ17ヤードパスとランの2プレーで先制した。
 さらに第2シリーズもフィールド中央からRB#35古谷の右オープンとWR#84中井ポスト中央パスでFD更新、さらにQBスクランブル24ヤードで敵陣4ヤード、最後はQBスニークで得点を重ねる。

 そして第1Q終盤には関西大学ファンブルロストを誘って再び敵陣23ヤードスタートのチャンスをWR#85秋山、#20三浦、#38島田へパスをつないで得点、第2Q中盤にも敵陣スタートのオフェンスシリーズをショベルパスで得点に結びつけた。

 関西学院大学は試合開始直後の疾風怒濤の速攻オフェンスによって関西大学ディフェンスが目覚める前に一気に得点を積み重ねて試合の主導権を握っている。このあたりは、近年最近の関西学院大学試合展開を振り返ってみると、同じような展開の試合が多くなっている。

********

 一方の関西大学は、自陣スタートの第1シリーズ第1プレー、QB#14森口によるRB#22中西へのハンドオフフェイクからのプレーアクションロングパスが左縦に投じられた。
 関西大学レシーバーは2人。対する関西学院大学DBも2人。結果はパスコントロールとレシーバーが一致せず失敗に終わったのだが、見事なプレーアクションに完全にボールの行方を見失ってしまった。関西学院大学DB陣もプレー終了後に負傷で立ち上がれない程の絶妙なパスだった。

********

 この試合前半のほとんどすべの時間で関西大学陣内にボールがあった。つまり、このフィールドポジション優劣が関西学院大学の速攻得点4TDに結びついていることにもなる。関西大学がフィールドポジションを逆転できなかったのは、単純に関西大学オフェンスがゲインしなかったことと、関西学院大学がキックオフでリターンを許さなかったことにある。

 関西大学エースRB#22中西のキャリーに対して関西学院大学ディフェンス陣はLB#16河合、#34伊藤、DB#8泊、LB#49井上、DL#53柏木などが完璧マークで鋭いタックルが決まっていた。

 ただ関西大学オフェンスの組み立て方がRB#22中西偏重かというと、私のメモによる限りでは、それほどでもない。オフェンスの組み立て自体には、彩りはあった。

前半(第1Q・第2Q)
第1:プレーアクションパス・RB#22・ショベルパス
第2:RB#22の連続ゲイン2回FD更新
第3:RB#22止まる
第4:RB#29QB#19起用
第5:WR#25パス8ヤードと直後のRB#22中西20ヤード・リバース

後半(第3Q)
第1:RB#22止まる・WR8へ22ヤード・連続パスはQBサックとインターセプト
第2:パス
第3:パス・インタフェア・パントフォーメーションからスクランブルFD更新後にファンブルロスト。

 RB#22中西のマークされつつのランプレとそれをフェイクにしたパスなど、色々と練られてはいるのだが、それが結果につながらないのが惜しい。プレー精度とかOLのパワー・タイミングのズレの乱れが最終的に目に見えるところだが、それは相手との関係によるところであり、プレーの組み方は面白さがあった。

********

 関西学院大学はこれで5戦全勝となった。この試合は関西学院大学側から見ると、静かな試合だったが、次節はこの2年間黒星続きの京都大学との試合になる。この日の静けさ冷静さが少し不気味ではある。

 一方の関西大学は立命館大学と対戦する。RB#22中西のスピードが脅威なのは相変わらずで、関西学院大学ディフェンスも一つのミスタックルがあったためにプレーが止まったのは最終列ギリギリというランプレーがあった。脅威のスピードランナーとの多彩なオフェンス組み合わせに期待します。



この試合の展望コメントへ



リーグ戦表へ カレンダーへ