関西学生アメリカンフットボール Div.1 第5節



10月30日(土) 長居球技場 11:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
同志社大学





龍谷大学





 











10月30日(土) 長居球技場 13:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学





近畿大学





 


 京都大学は前節同志社大学戦で2敗目を喫してしまった。終始相手にリードされ続けて追い付いていくのがやっとの状態だったが、試合内容よりもベンチサイドの元気がなく声がほとんど出ていなかったことの方が気にかかる。

 オフェンスはQBRBWRのコンビネーションがしっかりしているし、ディフェンスもDLLBDBにアスリートが揃う。特にDBのパスカバーは試合毎に進歩している。正直なところ、なぜこの陣容で・・という疑問のほうが強い。
 後半のビッグカード関西学院大学戦立命館大学戦に備える意味もこめて、この試合は是非とも暴れまわってほしい。京都大学選手が元気に動ける環境さえあれば結果はついてくると思うのだが。

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 近畿大学も前節神戸大学戦黒星で3敗目となってしまっている。前節の試合を観戦していないので試合内容は不明だが、いずれの試合も中盤まではロースコアの展開であり、ディフェンスとしてはほぼ役割を果たしていることになるのだろう。やはりオフェンスがTDまでドライブが続かないことが厳しい。

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 この試合の見所として、まず京都大学オフェンスと近畿大学ディフェンスの対決では、やはり焦点は京都大学RB#33池上のランホールを突いたスピードランが中央オープンに機能するか否かであろう。対する近畿大学ディフェンスもLB#2中路、#51森安、DB#5青木、#18西村などアスリートが揃うのでしっかりとコンテインできればショートゲインで止まる可能性もある。

 ただし京都大学は、QB#3御澤とUB#38奥原を含めたオプションプレーをこの数試合で披露しており、さらにTE#89東をメインターゲットとしたミドルパスも加わるなど、ディフェンス側からみれば非常に厄介な組み立てになっているのも事実である。ディフェンスは「網」として正確に対応しないと、ずるずるドライブされることも少なからず考えられる。

 ディフェンス側から見て一番手っ取り早いのはQBへプレッシャーを与えることであり、近畿大学DL陣が京都大学OLをコントロールできれば競った試合展開になる。反対にライン戦の段階で近畿大学が後手を踏むようでは、すこし厄介になりそうだ。

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 京都大学ディフェンスと近畿大学オフェンスの攻防だが、京都大学ディフェンスのウイークポイントは、この2試合ほどで修正されてきているとは言え、やはりミドルレンジまでのパスがポイントである。
 したがって近畿大学オフェンスはQBに#12春日井と#10岡のどちらを起用するかはわからないが、これまでの京都大学対戦相手が狙ったのと同様に、攻略する順番としては「WRTEへのパス」が一番になる。

 だが、京都大学ディフェンスも、DL#94桂木によるQBサック、LB#97近藤のパスカット、DB#37吉田のパスカット&インターセプト、さらに前節はDB#11廣岡復帰というように、試合毎にパスディフェンスが成長している。リーグ戦後半戦ともなればウイークポイントを修正するのは当然であり、攻め手が狭くなるのは仕方がない。

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 この試合は近畿大学・京都大学とも、次節関西学院大学戦・立命館大学戦に向けての前哨戦である。今年のチームが到達すべき最高点頂上はまだまだ先であり、この試合で再びワンステップアップしてくれます。









10月31日(日) 神戸総合運動公園陸上競技場 11:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西大学





神戸大学





 











10月31日(日) 神戸総合運動公園陸上競技場 14:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





関西学院大学





 


 今年の関西学生DIV1の優勝決定戦になるのだろうか。まだ第5節である。数字的には可能性が残るチームがある。しかし、後半戦唯一の全勝対決であることは間違いない。

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 立命館大学前節の試合は関西大学を攻守ともに圧勝して4戦全勝、関西学生3連覇にむけて着実に前進成長を遂げている。

 オフェンスはQB#12池野によるショットガンオフェンスが整備されてきており、RBには#23古川、#22佃、#55齋藤に#34太田が加わり、またパスターゲットもWR#7長谷川、#11木下、#15末原と相変わらずアスリートが揃っている。
 このランパスバランスのショットガンはプレー種類が多いことと、いずれもスピードキャリアなので、抜ければビッグゲインは免れない。

 パスターゲットも春の試合やリーグ戦序盤では特定のターゲットに偏る傾向があったが、それも試合毎に各レシーバー間とのコンビネーション確立を行っており、すでにWR#11木下オンリーターゲットではなくなっている。

 今シーズン唯一苦戦した神戸大学戦は、OLが押し込まれたことからバックス陣が全く動けなかったという、アメリカンフットボールの基本的なところによる。逆に前節はライン戦で圧倒したこともあってランパスともやりたい放題の内容だった。QB池野のパスも順調に成長してきており、OLの不調・ライン戦の劣勢以外がもたらす要因でオフェンステンポが崩れることは少ない。

 一方のディフェンス陣も、DL#99紀平、#59谷野、LB#10田中、DB#27福島、#32河合、#13三宅と各ポジションにアスリートが揃う。
 ただし、トータル的な数値には現れていないが、第1節龍谷大学、第3節同志社大学では試合前半からある程度のゲインを許している。いずれもミドルレンジのLB付近をターゲットとしたパスがそのドライブのきっかけになっているようだ。
 したがって、まず最初に狙うところはミドルレンジのパス、そこからランプレーを加えて・・ということになるだろう。第3列DBにもアスリート陣が揃うが、ここで止まればミドルゲイン・ロングドライブ・FG止まりであり、DB陣をも抜ければTDドライブまでつながる。狙い目・ポイントはLB付近の空間。

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 関西学院大学の前節龍谷大学戦は、前半僅差も終わってみれば34−19という大差で4戦4勝という前半戦成績を残した。そして関西学生覇権奪回を目指して、3年ぶりの立命館大学戦勝利を目指して全勝対決に挑む。

 ショットガンオフェンスは、QB#14河野、RB#6田中、#28堀口、#22横山、#32朝山が、レシーバー陣はWR#9福井を筆頭に#84五百川、#1板坂、#81多田そしてTE#46韓とそろう。ショットガンオフェンスを導入して2年が経過し、十分にこなせるようになってきておりプレーの理解度とか判断という点でミスることはなくなっている。

 今シーズンオフェンス不調だった試合を強いてあげるとすれば前節龍谷大学戦であり、その他は概ね満足できる内容だったのではないか。その龍谷大学戦は前半4シリーズを1TD1インターセプト2パントと追い詰められている。DLLBの執拗なタックルに戸惑ったという雰囲気があったが、それも後半には振り切っているところを見ると、第4節でも更に経験を積んだと前向きに考えるべきだろう。

 個々のプレーを見ても、第3節神戸大学戦あたりから対立命館大学戦用と思われる様々なな工夫が加えられたプレーが取り入れられており、逆に今年のオフェンスの完成度の高さとか、余裕すら伺える。RBがパスターゲットになったりショートヤードのランプレーにDLを投入したり、そして春以来久しぶりに見たプレーも含めて前節までで予行演習は終わっている。

 ディフェンスは、春から仕上がりが早かったこともあってその分シーズン前半は停滞気味の印象があったが、DL#52佐岡、#90石田、#44田頭、LB#85橋本、#53柏木、#49井上、DB#8渡辺、#16河合、#4星田、#15藤井、#16岡本という布陣が整っている。
 DL陣のQBに対するプレッシャーは特筆ものであり、DBもアスリートが揃う。この第1列と第3列が若い学年中心のLB陣をバックアップする体制だった前半戦だが、ここに来てLBもしっかりと成長してきている。
 前節龍谷大学では第4Qでレシーバーに振り回された感じのDB陣だが、立命館大学戦に向けては当然のことながら、しっかりと修正できていることだろう。

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 関西学院大学オフェンスと立命館大学ディフェンスの攻防だが、関西学院大学QB河野によるショットガンからのランパスオフェンスは、昨年の立命館大学戦でも用いており、ノーハドルのタイムコントロールオフェンスを披露したが、今年はその経験を踏まえてワンステップアップしてくるのは間違いない。

 オフェンス組立は、これまでの試合と同様ショットガンからのRBWRのランパスとQBスクランブルの連続になるだろう。ただし、RB中央突破のような一対一の真っ向力勝負は避けるであろう、力を分散させるべくDLLB陣を前後左右に振り回すというプレーの組み立て方が立命館大学に通用するか。

 具体的には、このディフェンスを切り崩すポイントは先にも触れたようにLB裏横へのミドルレンジの速いタイミングパスとその裏プレーのRB&QBドローによるランプレーになる。複数名のレシーバーをそのレンジへ投入しておいて、空いた空間へのランパスオプションという方法になろうか。そのランパスをミドルゲインまでに止めるかロングゲインを許すかはDB陣の対応次第。

 ランパスいずれにしても速いタイミングでのボール回しに徹するはずなので、QBがDLLBのプレッシャーに迷うことは少ないはず。オフェンスバックス陣とLBの攻防、LB付近に大きな空間を空けるための方法とその成否が関西学院大学の得点数を分けることになりそうだ。

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 立命館大学オフェンスと関西学院大学ディフェンスの攻防だが、こちらも力は拮抗している。

 立命館大学オフェンスの特徴はボールキャリアのスピードが速いことである。ただし実際には、スクリメージライン付近をどのようなスピードで抜けるかによって前進する距離が変わってくる。
 したがって関西学院大学DLLB陣がOLにプレッシャーをかけてランプレーを止めるところが最初のスタート地点にある。
 逆に立命館大学側から見ればOLが関西学院大学DL陣をコントロールできれば、ランだけでもある程度のゲインは見込めそうだ。このランプレーがゲインすればパスも通るとなって立命館大学オフェンス優位は揺るがないだろう。

 立命館大学オフェンスにとってランプレーでゲインできなくなった時点でオフェンス脅威は半減する。たしかにレシーバーWR#7長谷川、#11木下、#15末原と複数のパスターゲットが揃う。さらに、パスターゲットを満遍なく使い分けるようになってきており、ディフェンス側がターゲットを予測することは不可能になった。

 だが、関西学院大学DB陣がパスキャッチ後のランを許さなければ、ミドルゲインの連発になるかもしれないが、どこかでドライブは止まる。

 これに対して立命館大学の複数のWRが交錯してDBのコース取り判断を迷わせるところまで達すれば、そこで発生する時間遅れは関西学院大学DBにとっての致命傷にもなりかねない。

 したがって第1ポイントは、関西学院大学DLLB陣と立命館大学OLRB陣の攻防でどちらが優位に立てるか、つまり、立命館大学ランプレーの成否。その次がWR陣とDB陣の攻防にある。

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 立命館大学・関西学院大学とも攻守にアスリートが揃い、選手層も厚い。ただ詳細にバックアップメンバーを挙げていくと・・・WRRBQB、DLLBDB・・・。いくつかのポジションでは大きな偏りがある。練習中の怪我とか試合中の負傷などによっては、全く想定外の試合展開になるかもしれないし、そのハンデをもひっくり返してしまうビッグプレーもあり得る。

 また、タイムアウトの使い方・時計の止め方/流し方、試合展開のあや、試合コントロールという機微が左右することになるかもしれない。

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 過去の対戦では、この2年間は立命館大学が関西学院大学に勝利し、その前3年間は関西学院大学が勝利している。試合内容も立命館大学・関西学院大学ともに大差圧勝の試合もあれば、昨年のような試合終了まで判らない均衡した試合もある。
 昨年の最終戦は優勝争いという興味がなく、さらに一方的な試合を予想したのでしょうか、観客席が寂しかったのですが、その試合内容は皆さん御存知のとおりです。

 そして今年も、競った試合になる可能性もあれば、もしかしたら両チームともに大差勝利の可能性もあり、結局のところは例年同様やってみないとその結果は判らないという試合です。AK家では、Aは●●大学と言い、Kは○○大学と言っています。

 つまり、今年も家でテレビ観戦とかPCリロード観戦ですませるような試合ではありません。WRとDBのコースが交錯するところはテレビ映像には入らないし、私もそこまでは中継しません。カウンタープレーにテレビカメラが振られたら見逃すかもしれません。(もちろんプロのカメラマンですから、そんあことは無いでしょうが、世の中に「絶対はない」という意味です。)

 今年の関西学生リーグ戦の結果を大きく左右する試合です。試合会場は神戸総合運動公園ユニバ記念陸上競技場。フルネームが長く、神戸の僻地にあって少し遠いですが、スタジアム観戦環境は完璧です。天気用予報では曇りと言っていますが、晴れます!!??

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●神戸総合運動公園ユニバ記念陸上競技場

JR三宮中央あるいは西口・阪急三宮東口・阪神三宮駅で神戸市営地下鉄(西神線)乗り換え。

神戸市営地下鉄(西神線)総合運動公園下車(三宮から所要時間22分)

総合運動公園駅を下車して外に出て周囲を見渡せば左手に見えます。(徒歩10分弱)

総合運動公園駅周辺のコンビニは1軒だけです。駅の売店や自動販売機で飲み物は調達できますが、神戸市営地下鉄に乗る前に調達しておいたほうが無難でしょう。

トイレはほぼ充実しています。売店もありますが。バックスタンドには屋根がありません。雨天時は雨合羽が必需品になります。









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