関西学生アメリカンフットボール Div.1 第3節



10月02日(土) 宝が池球技場 11:00
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
近畿大学 0 7 6 0 13 1-2-0
龍谷大学 0 0 7 7 14 1-2-0
 
近畿大学
龍谷大学
1Q
G×
1Q
FL 2Q
FG×
TD
2Q END
3Q
TD
3Q TD
4Q
G×
TD
FG×
4Q END
(作者Aのメモより)
詳細テーブル


 龍谷大学先攻で試合開始。自陣25ヤードスタートのオフェンスはRB#31山形のドロー中央突破で一気に敵陣へ到達するが、そこからランプレーが進まず、第3Dでは左コーナーへ40ヤードのTDパスは少し長かった

 近畿大学オフェンスもQB#10岡、UB#23吉田、TB#34碓井の中央ランプレーは龍谷大学DLLBが強力で大きなゲインにはつながらない。ただしLB裏へのミドルパスが効果的だった。

 WR#80への10ヤードパスでFD更新、さらにオープンへのQBキープ20ヤードで敵陣33ヤードまで到達する。
 だがここから再びRB#34碓井などの中央突破ランプレーをDL#90小坂などに止められてノーゲイン、ギャンブルはFD更新に至らなかった。

 近畿大学次のシリーズは龍谷大学の絶妙なパントによって自陣4ヤードスタート。QBキープでFD更新するが続くランプレーで鋭いタックルを受けてファンブルロストとなってしまい、龍谷大学3シリーズ連続敵陣侵入となった。

 ただ龍谷大学オフェンスはRB#29楠田とRB#31山形のラン主体に組み立てて、得意のパスを封印したかのようだった。
 第2シリーズはRB#31山形ドロー、RB#29楠田カウンター、QB#19佐藤キープでエンドゾーン手前20ヤードまで到達、第3シリーズもリバースやカウンターなどで6+12+7ヤードで敵陣10ヤードと三度の得点チャンスは、いずれもランプレー主体で獲得しており、龍谷大学の前節までの攻撃パターンと少し違った。

 ただしエンドゾーン直前に達すると、さらに今まで以上に凝った(?)攻撃パターンになってしまい、反則ロスやスクリーンパスがショートゲイン、LB#98吉田のQBサック10ヤードなどで、最後の詰めが届かなかった。

 そしてこの試合最初に得点を挙げたのが近畿大学だった。

 第2Q残り6分25秒自陣20ヤードから始まった近畿大学オフェンス、QBキープやRBランでは相変わらずゲインできなかったが、その第3D、QB#10岡からLB裏へ入ったWR#82三谷へのピンポイントパスがヒット、これで20ヤードゲインとなった。
 その後もWR#6長谷川への13ヤードパスなどショートミドルパスが確実にゲインできるようになっていく。RB#23吉田、#34碓井のランプレーによるショートゲインを加えて、最後はQB#10岡からWR#19松岡左コーナーへのTDパス23ヤードによって近畿大学が先制した。(前半残り21秒)

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 龍谷大学ディフェンスは、これまでの試合でも中央付近のランプレーでは大きなゲインを許していなかった。ただパスに対してどうなのだろうかという疑問が以前から在ったのだが、この試合でパスカバーの甘いところが露呈してしまったかもしれない。
 近畿大学オフェンスはランでゲイン出来ないことが判ると、パスに活路を見出して組み立てていった。


 龍谷大学オフェンスは、RB#29楠田のパワーランとRB#31山形のスピードランを組み合わせたラン主体の組立だった。天候が小雨だったこと、雨天用のゲームプランだったのか晴天でもこのような組立だったのかは不明だが、ラン中心で最後はロングパスという今までとは違う前半だった。

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 そして後半最初に得点するのが近畿大学で、自陣39ヤードからのパスがきっかけとなった。
 QB#10岡からWR#6長谷川への左外16ヤードパスでフィールド中央へ持ってくるとQBパスからのスクランブルキープ、RB#34碓井の左オープンラン25ヤードとランパスを絡めて前進敵陣11ヤードから再び#34碓井の連続キャリーによって追加点を挙げる。
 龍谷大学のランディフェンスをも翻弄し始めてランパスとも進み始めたシリーズだった。ただし、ここのPATを失敗してしまった。

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 龍谷大学後半第2シリーズは、自陣23ヤードスタート。

 このシリーズから本格的にショートミドルの得意とするパスの封印を解く。すると、これが面白いようにヒットした。WR#9中川14ヤード、WR#15牧野7ヤード、TE#4守山へ10ヤードとラフィングザパサーこれで敵陣27ヤード。さらにTからのRB#29楠田へのショートパス12ヤードといういやらしいプレーも組み込み、最後はWR#9中川へのTDパスで約2分30秒の速攻ドライブを完成させた。

 さらにこの間に龍谷大学ディフェンスが修正を行って近畿大学オフェンスをLB#43井阪、#44西、#42高橋、DL#90小坂による3連続QBサック計−12ヤードを奪って試合の流れが逆転した

 次の龍谷大学オフェンスは再びパスをつないでエンドゾーン前3ヤード、追加点チャンスだったが難しいプレーをつないでギャンブル失敗。
 しかし次のシリーズ自陣から三度目のパスドライブは途中に第4Dギャンブルもクリアして逆転のTDドライブとなった。

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 近畿大学残り時間1分44秒自陣20ヤード。この最終シリーズだけQBは#12春日井だった。龍谷大学ディフェンスの隙間にショートミドルパスが再びヒットし、パスドライブで敵陣22ヤードに到達した。  第1プレーでショートパス失敗、第2Dはスクリーンパス成功もLB#43井阪のタックルでノーゲイン、タイムアウト行使して準備したプレーはRB#20山上の中央突破ドローだったが、これもノーゲインに終わる。そしてFGが逸れてしまい万事が休した。




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10月02日(土) 宝が池球技場 13:40
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
立命館大学 14 7 14 7 42 3-0-0
同志社大学 0 0 0 7 7 0-3-0
 
立命館大学
同志社大学
1Q
TD
TD 1Q
2Q
TD
FG×
END 2Q
TD 3Q
TD
3Q
TD 4Q
TD
G×
FG×
4Q END
(作者Aのメモより)
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 立命館大学前半4シリーズ中3TD1P、後半も3TDを加え、一方のディフェンスも同志社大学得点を第4Qの1TDのみに抑え、得点数字上は立命館大学の圧勝だった。が。

 同志社大学オフェンスはQB#7奥野、UB#33小佐井、TB#25福山、WR#19久世、TE#89池内というバックス陣は前節と同じで、今シーズンのオフェンススタイルの再構築が完成した。

 RBの中央突破ラン等正面プレーは、立命館大学に通用せずにノーゲインに抑え込まれてしまっていたが、QB#7からにパスおよびパスの構えからのスクランブルランでは試合序盤でも時々FD更新している。
 ここは同志社大学オフェンス側から見ても、立命館大学ディフェンス側から見ても、今後のリーグ戦試合展開を考える上で重要なポイントになりそうだ。

 QB#7奥野からWR#19久世への短いパスは投じられればほぼ成功という程度に決まっている。さらに第2Qには、左サイドライン際30ヤードのロングパスがDBを振り切ったWR#19久世へヒットした。正しくは、キャッチ時点でわずかにサイドラインの外だったのでパス失敗ではあるが。

 第2Q中盤、DLに追われてQBはスクランブルしかかったのだが、その直後に空いているターゲットTE#4天野を発見、そしてパスを投じて10ヤードゲインとなった。
 このプレー途中、QBがスクランブルしかかったのでOLはブロッカ−役としてスクリメージを越えてQB走路確保するのが普通である。ただ、決めていたプレーがパスだったのだろう、スクランブルしかかったQBが思いとどまったのをみてOLも前に出なかった。
 OLがスクリエージを越えてからパスを投げると、「無資格レシーバーのダウンフィールドへの侵入」という反則になってしまうのだが、それを機転で回避できたことの意義は大きい。

 また第2Q中盤以降はWR#14田又、WR#16池田へのタイミングパスやWR#10神田へのアクロスパスなど様々なパスターゲット&パスコースを織り交ぜてFD更新している。

 QB#7奥野のパスは、立命館大学ディフェンスのプレッシャーが少なかったことを差し引いてもパスコントロールが向上しており、ボールもきれいに回転していてレシーバーに優しいパスになっている。

 この日は、ランプレーでほとんどゲイン出来ていなかったこともあって、得点につながっていないのだが、パス攻撃に光が見えてきた。リーグ戦後半は同志社大学オフェンス、とくにパス攻撃は要注目である。

 まずは次節京都大学戦、競った試合展開になるかもしれない。


 ディフェンスは、DL#73松本、#98中村、#56谷村等がQBを追いかけるシーンもあり、またDB#5関根、#18津田がランプレーをノーゲインに止めるシーンなど、試合序盤から好タックル光ったプレーもあったのだが、最終的にはRB#22、23、44のスピード&パワーランに振り回されてしまった。

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 立命館大学はQBに#12池野を起用し第3Q中盤までオフェンスを指揮した。なお、WR#11木下は欠場したが負傷ということではないようだ。

 表面上はTDが積み重なっているのだが、安心してみていられないのは何故だろう??
 第2Q自陣20ヤード、残り時間47秒からのシリーズ、少し難しいが絶好の練習の場だったのだが、QBレシーバー間のコンビネーションが会わず、ロングパス狙いでQBサックロスになってしまった。たまたま今回は・・・としてもいいぐらいに難しい状況ではあるが。

 この日のショットガンメインターゲットはWR#15末原だった。もちろんWR#7長谷川へのミドルパスなどが飛んだのだが、#15へのパス数が際立つ。QB#12池野−WR#15末原の間もコンビネーションが確立した、と言えるだろう。

 これで既存のQB#12−WR#11、QB#12−WR#7のコンビネーションと合わせてと複数のホットラインが完成したことになる。立命館大学オフェンスも着実に前進している。



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10月03日(日) 王子スタジアム 11:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学1414020483-0-0
神戸大学0707140-3-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
神戸大学
1Q
TD
TD 1Q
2Q
TD
TD
TD
END 2Q
3Q
3Q P×
FG 4Q
FL
TD
G×
FL
G×
TD
TD
FG 4Q
(作者Aのメモより)
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 関西学院大学オフェンスが神戸大学ディフェンスを支配し続け、前半だけ見ても5シリーズ中4シリーズをTDに結び付けて圧倒大差、戦前予想とまったく異なった展開になった。
 本来ならば略プレーバイプレーの観戦記を書くところなのだがそれは省略して全般の印象を記すことにする。

 神戸大学DL#75、#57、#89、#99、LB#31、#55、#5、DB#6、#21、#25、#22。立命館大学戦とほぼ同じスターター起用だったのだが、2週間前に立命館大学オフェンスを完封した鉄壁ディフェンスの面影は微塵もなく、関西学院大学OL陣にはまったく機能しなかった。ということなのだろう。
 実はこの試合、観客席が超満員でメインスタンドのほとんど端のところで観戦していたこともあって、実際のところ、何がどうなっているのか理解できていない。(真正面で観戦していたら理解できたかというと、そうでもないかも・・・)

 おそらく左右前後幅の広い組み立て&早いボール回しでディフェンスの的を絞らせなかったことと、OLのパワーコントロールが上回った相乗効果なのだろう。
 関西学院大学オフェンスQB#14河野中心にWR#9福井、#1板坂、#81多田、さらに前節から大活躍のTE#46韓へのミドルパスが正確にヒット、さらにRB#6田中とQBのキープランと、ランパスいずれもやりたい放題だった。

 さらにRB#6田中へのミドルパス、WR#9福井への超高速ロングパス、QBキープランを自重したりと、オフェンス全体がいろいろと準備していてそれを試している様子も伺えた。
 OL陣は第3Q中盤から、そしてQBも第3Q終盤から交代したが、それでも破壊力が衰えることがない。改めてオフェンスの層の厚みと奥の深さに触れることができた試合だった。

********

 一方の神戸大学オフェンスはQB#10江端による。第1シリーズは相手の反則とWR#85大西へのミドルパスなどで勢いに乗りかけたのだが、第3D残り5ヤードを更新できずにパントに終わる。そしてその後はFD更新すらもままならない状態が続いた。

 ランプレーは中央もオープンもほぼノーゲインに押さえ込まれてしまっていたが、WR#80立澤、#85大西へのショートパスとQBキープランだけは、わずかだが前進できていた。

 なお神戸大学2回のTDプレーはいずれもQB#10江端から右サイドライン際WR#80立澤への縦ロングパスによる。1回目は概ね50ヤードパス+30ヤードラン、2回目は45ヤードパス+25ヤードランだった。
 2回ともDBを抜いてWRへヒットしており、今後神戸大学オフェンスのビッグプレー切り札として十分に機能しそうだ。





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10月03日(日) 王子スタジアム 13:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学7600132-1-0
関西大学7730172-1-0
(現地観戦)
 
京都大学
関西大学
1Q
TD
TD
1Q
FG 2Q
TD
FG 2Q
3Q
FG
3Q
4Q
G×
G×
4Q END
(作者Aのメモより)
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 コイントスで関西大学は後半の選択権を獲得、京都大学先攻で試合が始まった。京都大学第1シリーズは自陣31ヤード、QB#3御澤による第1プレーはRB#33池上のランだったがLBがノーゲインタックル、続く2回のランも止められててパントとなった。
 ここでセンタースナップが乱れた。パンター#97近藤がお手玉しながら最終的には蹴り出したのだが、その後の試合展開の予兆だったのかもしれない。

 関西大学はQBに#7堤を起用してフル出場を果たした。第一シリーズフィールド中央からの第1プレーでショートパス9ヤードを決めると、第2Dではパスからのスクランブルラン7ヤード等ランパスバランスアタックが決まる。  特にショートからミドルレンジのパスはやはり京都大学に有効で、WR#9和泉への15ヤードパスで敵陣18ヤードに達すると、最後はフレックスボーン左HB#3松田の右オープンランでTD、関西大学が先制した。

 しかし、続く自陣10ヤードから始まった京都大学の攻撃でも、圧巻ドライブを見せつけた。

 RB#33池上オンリーの連続中央突破ランは内訳7+11+5+8ヤード。OLがDLを安全にコントロールしていていて、ディフェンス最終列DB#2梶原がタックルするときは、すでに大きく前進したあとだった。  これでフィールド中央自陣47ヤード。TE#89東への13ヤードパスを挟んで、再びRBの中央突破。RB#33池上と#38奥原の交互キャリーだったが、左右OT付近までの中央突破ランで残り40ヤードを4プレーでTDへとつなげた。

 京都大学は、自陣32ヤードからスタートした次のシリーズでも、TE#89東への11ヤードパスを皮切りに、OLとRBのコンビネーションによる中央突破ランによるゴリ押しドライブが続いた。
 RB#33池上の中央ラン8+12ヤード。途中にRB#38奥原のFD更新ダイブが加わってディフェンスを翻弄する。
 敵陣33ヤードに達するとWR#34へ飯田の11ヤードパスがヒット、ランパスいずれも1プレー10ヤードゲインという京都大学オフェンス圧巻ドライブは、このまま一方的な試合になりそうな兆候を示したいた。

********

 京都大学敵陣22ヤード、再びRB#33池上の中央突破ラン。

 ここで関西大学LBが手を伸ばして片手タックル。今まで1プレー10ヤードだったのだが、これで5ヤードゲインに止まった。さらに京都大学イリーガルモーションの反則。第2Dやり直しのQBオプションキープはDLがシャットアウト。第3DRB#33池上スクリーンパスをDL#90和久が5ヤードに止める。

 オフェンス怒涛のドライブが、ここでFG3点に終わった。

********

 第2Q8分48秒。関西大学自陣24ヤード。

 今度は関西大学パス攻撃が炸裂する。QB#7堤から左外WR#17大谷へ8ヤードを皮切りに、WR#15中尾への15ヤードと京都大学ディフェンス2〜3列の隙間へヒットした。
 さらにWR#17大谷へのショートパスでパスインターフェアによるFD更新、TE#81岩田へのクイックパス10ヤードと、QBレシーバー間のコンビネーションが完璧でタイミングパスが次々に決まっていく。
 WR#17大谷の内へ切れこむ21ヤードパスでエンドゾーン前2ヤードに到達すると、最後はUB#47門脇をブロッカ−役にTB#3松田が中央を突いて関西大学が逆転に成功した。

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 続く京都大学も中央突破ランとTE#89東への10ヤードパスをつなぐのだが、若干ランプレーでの脅威が少なくなってきたのもこの時間帯だった。DB#2梶原がQBキープをノーゲインでしとめ、RB#33池上の中央ランも減速気味、関西大学陣40ヤード付近でRB#35木戸の右OTランでFD更新するが、残り時間1分07秒。京都大学タイムアウト残り2回だったが。

 ポストパスはフリーだったがWRが弾いて失敗、左パスはWRと合わず失敗、第3DでRB#33池上の中央突破ランが8ヤードに止まった。京都大学はここでFG3点を獲得するのだが、2連続FGに止まってしまったことが微妙な試合の流れを表している。

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 前半を終わって京都大学13−14関西大学。1点差は1TD2FGと2TDの違いだった。

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 京都大学オフェンスはRBの中央突破ランが大きくゲインしていたのだが、関西大学ディフェンスが時間が経過するにつれて対応できるようになっていった。それに対して京都大学はTE#89東へのタイミングパスを絡めてドライブを試みるのだが、最終的には関西大学ディフェンスの粘り執念で2FGに止まってしまった。

 一方の関西大学オフェンスは、ショートミドルレンジのタイミングパスが正確にヒットしつづけたのが大きい。コンビネーションさえ合えば、ある程度はパス成功するだろうと考えていたのだが、QBもレシーバーも完璧だった。

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 後半、先攻の関西大学はQB#7堤から左真横WR#17大谷へのパス。パスキャッチ後のランに#17大谷のスピードを活かそうとするプレーだったが京都大学LB#10森田の素早いタックルで5ヤードロスを奪い#17大谷のスピードを封じた。
 さらに、QBサックによるファンブルロスなどで京都大学ディフェンス優勢の後半立ち上がり、さらにミスパント気味になって京都大学攻撃は敵陣スタートとなった。

 敵陣37ヤードスタートとなった京都大学オフェンスはRB#33池上の中央ランプレー2回とQBキープでFD更新する。
 だが、その次の左外へのショートパスをDB#11高橋にWRの前に入り込まれてしまってインターセプトを喫してしまった。そのまま京都大学陣18ヤードまで持って行かれてしまい、攻守形勢が一気に逆転した。

 関西大学オフェンスは残り18ヤードをラン3回でFD更新するが、WR#19加門、#15中尾への短い外へのパスに対してDBパスカットやカバーに会ってTDには至らない。
 最後は#20西口が飛距離23ヤードのFGを決めて得点差を4点に広げた。これで京都大学はFGでは届かず、TDが必要になってしまった。

 第3Q、残り4分52秒。

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 この時間帯になると京都大学中央ランプレーがコンスタントにはゲインしなくなる。1回5ヤード程度と前半に比べて半減してしまった。5ヤードでも凄いことではあるのだが、関西大学ディフェンスが主導権を握り始めた。
 中央突破ランに対してDB#2梶原のノーゲインタックルの後、京都大学はオープンへの展開を試みる。この日2回めのオープンへの展開はパワースイープだったがDL#90和久が割りこんでFD更新を許さなかった。

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 第3Q残り時間2分15秒。関西大学自陣20ヤードから。

 関西大学のショート〜ミドルレンジのパスは相変わらず京都大学ディフェンスに対して効果があった。WR#17大谷へ18ヤード、WR#25小西に15ヤード、そしてRB#3松田へのスクリーンパスが14ヤードと連続FD更新、して敵陣33ヤード、右WR#25小西へ8ヤードの後はQBパワースイープでFD更新と関西大学オフェンスの勢いが止まらない。

 そして第4Qに突入した時には関西大学がエンドゾーン前16ヤードに迫っていた。

 QB#7堤からの中央付近タイミングパス。関西大学得意の距離とコースのパスをエンドゾーン内でキャッチしたのは京都大学DB#37吉田だった。

 得点差は4点で変わらず。

********

 京都大学自陣20ヤード。QB#3御澤からTE#89東へのパスは11ヤードとゲインするが、ランプレーは普通程度にしか機能しなくなった。さらにホールディングによる反則罰退も増えてきてしまい、ポジションは一進一退。前進するためにはミドルレンジのパスに活路を見出さざるを得ない状況になってきた。  ただしQB#3御澤のパスコントロールは乱れることなく、FD更新のためにTE#89東へ7ヤード、WR#34飯田へ13ヤードとパスが飛ぶ。これで敵陣40ヤードまで到達した。残り時間5分57秒。

 だがオープンへのランプレーでホールディング反則10ヤードロス、さらにDB#23長谷川のQBサックでロス5ヤード、第3DでFD更新まで20ヤードを残した中央ミドルパスをDB#23長谷川にインターセプトされてしまった。

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 残り時間3分42秒。関西大学オフェンス自陣43ヤード。時間消費するかと思ったのだが・・・・

 パス3連続失敗。パント前までで消費時間は僅か26秒だった。

 試合の流れが変わるかもしれない・・・・微妙なシチュエーション。

 しかし、関西大学ディフェンスは、テンションが切れることなく、しっかりと準備できていた。

********

 京都大学フィールド中央。

 QB#3御澤のショットガンパスをDL#90和久がカット。正確にはカットしたボールが真上に飛んで#3御澤がキャッチ(記録は#3→#3へのマイナス13ヤードパス??)。WR#34飯田へのパスをLBが3ヤードに止め、さらにDL#92澗随のパスカットとフロントの勢いが京都大学パス攻撃をも封じ込めた。第4Dギャンブルパスが失敗に終わって攻撃権交代。残り時間1分53秒。

 京都大学は、関西大学のランプレー2回にタイムアウト行使とDL#94桂木のQBサックでFD更新を許さず、残り52秒、自陣40ヤードで攻撃権を取り戻した。

 QB#3御澤からWR#82鋤崎、#34飯田、#89東へと交互に飛距離約10ヤードのパスが飛ぶ。コントロールは乱れていなく正確なパスがレシーバーへヒットしたのだが、これが関西大学ディフェンスに読まれてしまったのかもしれない。

 敵陣35ヤードからのTEへのミドルパスをDB#43山本にインターセプトされてしまい、勝敗が決した。

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********

 第4Q終盤、関西大学オフェンスが時間消費出来なかったのか意図して攻めたのか不明だが、試合の流れが変わっても不思議ではなかった。ここでFD更新を許さなかった関西大学ディフェンスが勝利をもぎ取った。
 試合全般を通じても関西大学ディフェンスが最初から最後まで京都大学を攻め続けていた。試合の流れを作り出したのは関西大学ディフェンスだった。


 試合序盤は京都大学攻撃RBのランプレーで1回10ヤードゲインと荒稼ぎ状態だったのだが、時間が経過するにつれて関西大学ディフェンスが対応できるようになっていった。それに対して京都大学はTEWRへのパス主体に切り替えてオフェンスを組み立てなおし、QB#3御澤のパスコントロールは最後まで乱れることなく正確だった。

 一方の関西大学オフェンスはショートミドルレンジのパスが京都大学ディフェンスの空間に正確にヒットし続けた。

 両チームオフェンスとも全ての手段を出し尽くした試合と言えよう。ただし、後半FGでしか得点できなかったこととインターセプトの連続になったことはプレーをディフェンスに完全に読まれてしまったことの現われかもしれない。パスコース・タイミングとも単調だったことは、両オフェンスにも当てはまる。

********

 京都大学関西大学オフェンスもディフェンスもミスなく攻撃的に攻め、現状でベストの試合だったと思う。逆に第3節でこのようなハイレベルの試合を行ったことのほうが脅威である。
 関西学生DIV1の勢力関係が微妙に変わってきている時間であり、この1敗・1勝は大きな問題ではない。重要なのは第4節以降で如何に白星を挙げるか、黒星にしないか。今年のDIV1は1敗までは可能性が残る。

第4節は
関西学院大学VS龍谷大学
関西大学VS立命館大学
京都大学VS同志社大学
神戸大学VS近畿大学




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