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雨天の中で行われた第7節最終戦は近畿大学レシーブで試合が始まった。先攻となった第1シリーズFDでRB#20土手下の中央突破が9ヤードと大きくゲイン、UBダイブ中央突破でFD更新となった。だがここからは京都大学DLも奮起しランプレー2回を止め、QB#3安倍からWR#82三谷へのパスは弾道が低く失敗に終わる。 一方の京都大学は自陣20ヤードから。両TEの中央突破ランを試みるが、こちらも近畿大学DLの壁が厚い、DL#96古川、#8中村とLB#2中里、#9堀内などがゲインを許さない。さらにフォルススタート反則等で京都大学もパントを蹴ることになった。 近畿大学第2シリーズは自陣34ヤードから。TB#7樋口のオープン7ヤード等でFD更新、またWR#6長谷川へのプレーアクションパスが14ヤード、WR#6長谷川への横パスからのランで7ヤード等、ボールを左右に散らしたドライブが進む。これで敵陣20ヤードにまで達するのだが、この第3DロングピッチをRBと合わず大きく後逸して得点には至らない。 このように、両校ディフェンス優位の攻防が続く中で、両チーム各1回のビッグプレーがともにTD7点に結び付いた。 京都大学第2シリーズは自陣16ヤードから。TB#2高見のオープン、QB#4川並キープが各9ヤードのロングゲインと続いてフィールド中央に達する。ここでRB#32大木の左OTランが大きく抜けた。これで54ヤードの前進をすると、敵陣5ヤード。ここから3プレーでTD京都大学が先制した。 それに対して近畿大学はQB#3安倍がロングパスのためのドロップバック、パスターゲットWR#16大峠だったのだが、京都大学DE#97近藤の強烈なQBサックを受けてしまい、QB交替となった。 ポジションは自陣26ヤード、第3Dショットガンフォーメーション右3レシーバー。QB#10岡はその最内の#16大峠へクロス気味のロングパスを投じた、WR#16大峠がDBを交わしたところでボールをキャッチするとそのままエンドゾーンへ飛び込んで、瞬く間に同点になった。 近畿大学次のシリーズも自陣15ヤード付近からQB#10岡のキープスクランブル10ヤード、TE#4橋本へのプレーアクションパスが19ヤード、18ヤードとテンポ良く決まって敵陣に侵攻する。これまで近畿大学ランプレーはUB中央突破とかTB#20土手下のオープンランを試みていたが、数ヤードのゲインに留まることが多く、その中でTEへのパスはLBDB陣のスキ間へ効果的に決まっていた。 だがこの近畿大学パス攻撃を止めたのは京都大学DL陣だった。このシリーズもDL#92高見のサックによって大きく後退してドライブが止まっているように、DL#92高見,#97近藤、#19大鋸の勢いあるフロント陣が京都大学攻守を支えていた。 第2Q京都大学パントによって近畿大学は残り時間9秒、フィールド中央でのポジション敵陣へ少し入ったところで攻撃権を獲得した。だがここで、QBキープスクランブルがゲインならず、前半タイムアップとなった。 ******** 近畿大学は前半QB#3安倍、#10岡からのランパス、特にパスに活路を見出しTE#4橋本へショート〜ミドルレンジまでのパスを多投したオフェンスを展開、RB#20土手下のランプレーも時折混ぜたドライブを行って、自陣から敵陣へ入るロングドライブを2回行っている。だが、いずれも得点に結び付いてないのは京都大学DL#97近藤、#19大鋸のQBサックがきっかけになっている。 そして、時間が経過するにつれて、このDLのプレッシャーが徐々に厳しくなっていった。 また、ランによるオープンへの展開はスクリメージを突破して大きなゲインになる可能性もあったが、いずれもWRがDBのブロックを外すのが早くて、生き返ってしまったDBにタックルされるという惜しいプレーが続く。 ただ京都大学オフェンスも前半はRB#32大木のオープンランが1回だけロングゲインになっただけで、WR#34飯田、TE#89東へのパスはレシーバー陣とのタイミングが合わずキャッチミスもあって、全くつながらない。 さらに中央付近のランプレーは近畿大学DL#96古川、#8中村、LB#2中里、#9堀内等によって完璧に遮られてしまってシャットアウトの状態。さらに近畿大学パンター#3、#6のパントが飛距離があって相手陣地深くまで蹴り込むのでフィールドポジション的にも拮抗した状態が続いたまま前半が終了した。 勢いがある近畿大学攻守が京都大学攻守を圧倒している前半だった。それでも試合点数的にはイーブンな状態であり、この均衡状態を崩すきっかけになるのは何だろう、どちらが先にどのような内容で得点を挙げるかが、後半の見所となった。 ******** 後半、京都大学レシーブで再開するが、TE#89東へのプレーアクションパスが合わず、WR#34飯田へのサイドスクリーンも近畿大学DB陣の詰めが早くてゲインならずパント、一方の近畿大学もTBロングピッチが成功もダウンフィールドブロックが甘くビッグゲインにつながらないもどかしさが漂う。 ただし、この1回の攻防によって京都大学は敵陣40ヤード付近からの攻撃権を得た。そして再び左オープンをスピードで捲くるランプレーで大きく前進、敵陣8ヤードに到達した。だが、ここからの中央ラン2回オープンラン1回を近畿大学DB#5青木ほかの詰め寄るスピードが速くほとんどノーゲイン、FGの3点の留まった。 近畿大学オフェンスはオープンランを仕掛けるが、やはりブロッカーとのタイミングが合わず後半だけでも2回のゲインチャンスを逸している。またDE#97近藤が逆サイドのオープンランに背後から追いつくなどで、徐々にオフェンスの手詰まりとなっていった。ただ前半ゲインしていた短いレンジのパスは試行回数が減っている。 また京都大学もTEWRへのショート〜ミドルパスの精度が悪いままで、唯一ゲインするのはオープンランだけという状況で第4Qへ突入することになった。 京都大学はフィールド中央からのオフェンスシリーズ、ショベルパスもDB#25安藤に詰め寄られてノーゲイン、RB#2、池上のランプレーもDLに遮られてこちらも手詰まり状態、そして第4D残り2ヤードのシーンとなる。 ポジションは敵陣38ヤード付近。パンターには#97近藤がセットした。 しかし、スナップされたボールを#97今度がそのまま持って走った。近畿大学がほとんど無警戒の中、ゲイン3ヤードとなって京都大学がFD更新した。 ここで京都大学は再びRB#33池上によるオープンへのスピードランを試みる。これが右サイドライン際をスピードで抜けると、第4Q残り7分31秒。10点差となるTDを奪うとともに、試合の流れを大きく引き寄せた。 近畿大学オフェンスはQB#3安倍からのロングパス・ショートパスを試みるが、やはりDE#97近藤のプレーっシャーは厳しく、サックによるロス15ヤードで追撃1回目をパントでを蹴ると、続く最終シリーズもリバースプレーを自陣で回している段階で再びDL#97近藤のタックルを受けて14ヤードのロス、フリーフリッカーのパスターゲットもDB陣にカバーされるなどで、後半は零封されてしまった。 京都大学はRB#33池上のオープンランで再び一発TDを奪い試合の流れを完全に引き寄せると、最終シリーズは自陣26ヤードからQBオプションキープやRB#2の左右ピッチラン・中央突破欄ランなどで時間を使いながらのTDシリーズを完成させた。 この試合の展望コメントへ |
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京都西京極から電車を乗り継いで長居球技場へ到着した時点ですでに第3Q残り7分だた。予定ではもう少し早い時間に到着するはずだったのだが、雨天のためか試合経過時間が早かったのかもしれない。そしてこの時点で関西大学12−9同志社大学と関西大学が3点のリードをしていた。新聞等のスタッツによるとここまでで関西大学が2TD2PAT失敗。同志社大学は1TD1PAT1FG成功1FG失敗と、両チームとも敵陣へ入る回数は何回かあったようだ。 第3Q途中で得点差3点なので、試合の行方はまだ判らない状態である。そしてこのロースコアの試合はオフェンスの乱れによるものではなく、ハイレベルなディフェンス戦の結果だった。 試合後半だけの観戦なので全体を把握できないが、前半はオフェンスが工夫しつつ、そして後半は一転ディフェンス攻勢という流れなのだろうか。 ******** 第3Q、同志社大学は敵陣で攻撃中だったが、関西大学DL#90和久などに遮られてパントを蹴る。続く関西大学オフェンスも同志社大学ディフェンスに粘られてノーゲインのまま第3D、ここでショートパスを投じたがこれを同志社大学DB#24大長がインターセプトする。 同志社大学は再び敵陣18ヤードからとチャンスを得ると、QB#8水野のスクランブル10ヤードでFD更新し、これで勢いに乗りたいところだったが、関西大学ディフェンスも簡単にはエンドゾーンを割らせなかった。 FDプレーRB#91長谷川の中央突破が1ヤードで止まり、第2Dエンドゾーン中央へのパスをDB#24川勝にパスカットされ、そして第3Dではショットガンノーバック5レシーバーと空間を広げてからTEへのパスを投じたが、これをLB#44鈴木にインターセプトされてしまった。 関西大学はタッチバックによって自陣20ヤードから攻撃スタート、そしてQB#8碇からTE#81岩田へのクイックパスでFD更新、さらに、DBのパスカット中にパスインターフェアの反則があって、関西大学が少しずつだがポジションを進めていた。ただし、その後は同志社大学DB#5関根のオープンランタックルとパスカットによって、関西大学オフェンスドライブが止まった。 そして、パントを蹴る前に第3Qが終了、サイドチェンジの時間があった。この時間中に、おそらく関西大学スペシャルチームはパントキックの打ち合わせをしているだろう。第4Q開始と同時のパントキックは絶妙な転がり方をした。そしてカバーチームは同志社大学陣1ヤードでボールを止める。 第3Qは関西大学が自陣エンドゾーンを背負うポジションだったが、このパントキックによって一気にポジションの優劣が逆転してしまった。 同志社大学は自陣1ヤードからRB#7奥野ドロー、WR#9久世へのクイックパス、QBキープなどでレッドゾーンを脱出、35ヤードまで進むことは出来た。だがここでのパスを関西大学DB#33長谷川にインターセプトされてしまった。 残り8分後半、関西大学は敵陣24ヤードからQB#22中西キープのオープンランなどでドライブを試みる。だが同志社大学も簡単にはドライブを許していない。LB#2山下、#47西内、DB#5関根などディフェンス総動員でランパスを止めた。関西大学はFD更新まで1ヤードを残した敵陣15ヤード地点で第4Dを迎える。 得点差は3点なのでここでFGキックによる3点を加えてもあまり意味がない。関西大学はQBに#22中西を配置してギャンブルプレーを敢行、そして#22中西の中央突破ランはスクリメージラインを突破した。だが、ボールをファンブル。転がるボールを確保したのがエンドゾーン前5ヤード。関西大学だった。 この5ヤードをQB#3松田が中央パスフェイクの右オ−プンラン、フェイク動作によってランコースは大きく空いていた。このTDとPATキックが決まって11点差となった。 同志社大学は逆転のために2TDが必要となってしまった。そして攻撃権が巡ってきたのが残り6分12秒。自陣34ヤードからだった。時間的にはギリギリ逆転可能な時間だったと思うが、このシリーズはショットガンパスが決まらないこともあってラン中心にドライブ、そしてフィールド中央付近に達したのだが、ここで痛恨のファンブルロストとなってしまった。 そして、最後のシリーズは残り2分55秒、自陣16ヤード付近からで、ここではWR#83要へのパス15ヤードが1本ヒットしたが、FD更新後のパスが連続失敗となって万策尽きてしまった。 ******** これで関西大学は4勝3敗、DIV1復帰して勝ち越し、そしてリーグ戦3位の成績を残した。(抽選の結果、3位扱い:近畿大学、4位扱い:関西学院大学、5位扱い:関西大学) 一方の同志社大学は、接戦が続いたが2勝5敗6位となって、ウエスタンボウル(12月20日土曜日@広島スタジアム 13時〜 対広島大学)に出場することになった。私も、広島または博多へ観戦予定だったのだが、20日19時に神戸で用事があって、今回は、すいません。皆さんの観戦記をお待ちしています。 この試合の展望コメントへ |
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先攻の関西学院大学、QBは#14河野。ポジション27ヤード付近からの第1プレーはQB右ロールの左縦ロングパス。左サイドライン際を縦に上がったWR#18中島がCBを抜いたところでキャッチすると、そのままサイドライン際を駆け上がろうとしたが、ラインを踏んでしまいゲインは50ヤードに留まってしまった。 しかし、ここからさらに左WR#81多田へのクイックパスが12ヤードと決まってエンドゾーン前9ヤードに達した。ここまで全てパスで前進したことも効いたのか、第1DショットガンからのQBドロー中央突破が8ヤードゲイン、そして最後の1ヤードはQB#10出原がスニークでエンドゾーンへ飛び込んだ。開始2分1秒、関西学院大学が先制した。 さらに自陣30ヤード付近からの第2シリーズも、QB右ロールからWR#18中島へのパスがLBDBの間にヒット、キャッチ後のカットランと立命館大学レイトヒットの反則で合計50ヤードのゲインとなった。さらにWR#81多田への外パス13ヤードと関西学院大学オフェンスの攻勢が続く。RB#7岸の左OG中央突破7ヤード、そして最後はQB#14河野がショットガンハンドオフフェイクの左OTキープでTDを挙げた。 関西学院大学は2シリーズ連続のTD、この時点で14点差は、誰も予想しなった展開だろう。立命館大学のディフェンス布陣は普通に4−3−4、いつものメンバーで構成しているのだが、試合の流れは関西学院大学ペースだった。 ******** 立命館大学の第1シリーズは自陣26ヤード、QB#18高田からのショットガンパスターゲットはWR#19冷水へ14ヤード、さらに右TE#89栗山へ33ヤードとパスはテンポが良い。しかしランプレーをシャットアウトされてしまった。 FD更新を続けて敵陣30ヤードに達したが、その後はRB#44齋藤、#21岸野の中央ランプレーはディフェンスの集まりよくノーゲイン、オフサイドの反則で5ヤード前進も、続くショベルパスをパス失敗と中央付近のプレーはゲインできなかった。 この第4DでFGトライフォーメーションからのギャンブルプレー、ホルダーの左オープンランもディフェンスコンテイン良くノーゲインに終わる。 第2シリーズ自陣23ヤード。ここの第1プレーでQBはセンターすぐ後にセットのセットバック体型、その後にRBを3人縦に並べた、パワーI(ツルーIとも言う)体型。今季始めてみる布陣で、関西学院大学ディフェンスも一瞬混乱したかもしれない。マークすべきRBが決まっただろうか。UB#21岸野の中央突破ランが47ヤードのビッグゲインとなって、敵陣30ヤードへ侵攻した。だが、ここの第2Dカウンターランプレーでファンブルロストと、立命館大学は試合の流れが手につかない。 続く関西学院大学オフェンスもQB#14河野のショットガンQBドローが20ヤード近いゲインになったところでタックルを受け、こちらもファンブルロストとなった。 立命館大学はここからパス攻勢に出る。自陣43ヤード、右WR#11木下の縦ポストロングパスは飛距離55ヤードぐらいだっただろうか。しかし、#11木下のスピードに追いつくDBが存在した。DB#8渡辺がキャッチ寸前のボールを叩き落した。 このWR#11木下とDB#8渡辺の争いは、この後も数回あった。また逆サイドではWR#19冷水とDB#80岩城の対決も数回と、WRDBの手に汗握る攻防が続く。 このシリーズはWR#84河瀬とWR#11木下のクロスで15ヤード、RB#21岸野へのスクリーンパス10ヤードとパス中心のドライブによって敵陣29ヤード、最後は左WR#19冷水の右モーション途中にQB高田からのハンドオフを受けてそのまま右オープンラン、カットして内に切れ込んでTDにつなげた。 関西学院大学ディフェンスはQB高田のパスに対してDL#52佐岡がQBサックを連発、さらにDL#95今東、#90石田などによって中央ランプレーはほぼシャットアウトしている。だが、ミドルレンジのパスと左右に振り回されるフェイクプレーに追いつけないところがあってゲインを奪われてしまっている。 ******** 第1Q終了間際、関西学院大学オフェンスはDL#90のQBサックによって第3D残り19ヤード、QB#14河野のショットガンドロー中央突破は18ヤードゲインまででFD更新に1ヤード足らない。ここで第1Qが終了してサイドチェンジとなった。ポジションは関西学院大学陣29ヤード。第4D残り1ヤード。 サイドチェンジの間にベンチに戻ることが出来る。つまりタイムアウトと同じで、時間をかけてプレーを考えられる。私の中では、もしかしたらここで何かするのではという思いと、まだ第2Qそれもポジションは自陣となればやはりここは定石どおりパントを蹴るかという思いが交錯しながら、第2Q最初のプレーが始まった。 サイドを変えた第4D、関西学院大学は、攻めた。パント体型からの中央突破ランで3ヤードゲイン。しかし、イリーガルフォーメーションの反則が発生していた。結局ここはパントを蹴ることになるのだが、関西学院大学の攻める姿勢が立命館大学にプレッシャーを与えている。 続く立命館大学は自陣34ヤード。パワーIのHBによる中央突破ランプレーも3ヤード、ショットガンにもDL#52佐岡にサックされFD更新なく終わる。そして結果的には、この試合唯一のパント機会となったのだが、このパントを関西学院大学にブロックされてしまい、得点チャンスを献上した。 関西学院大学は敵陣7ヤードで攻撃権を得ると、その第3D、ショットガンフォーメーションで右SB#7岸の左モーション、この途中にQB#14河野のハンドオフ動作があった。しかしこのフェイク動作ででディフェンスを吊ると、QBだけが右オープンラン。これがTDランとなって第2Q残り8分10秒、再び関西学院大学21−7立命館大学と得点差を広げた。 ******** これに対して、立命館大学オフェンスもようやく自陣8ヤードからのドライブがつながった。WR#11木下へのパス10ヤードを皮切りに、RB#21岸野のオープンランは反則でフィールド中央止まりだったが、その後もミドルレンジへのクイックパスがWR#7長谷川へ15ヤード、WR#11木下へ14ヤード、WR#19冷水へ17ヤードとつながって敵陣12ヤードに達した。 そして6ヤードゲインした第3D、QB#18高田はエンドゾーン内でフリーのターゲットWR#19冷水を見つけてパスを投じる。しかし、DB#80岩城が一伸びしてパスカットと最後はDB陣にドライブを断ち切られた。この結果、立命館大学は約5分のドライブがFG3点に終わってしまった。関西学院大学攻守の勢いに完全に呑まれた立命館大学はなかなか試合の流れをコントロールできない。 残り1分03秒から始まった立命館大学自陣18ヤードからのシリーズ、QBキープ9ヤードを皮切りに、WR#11木下、#84河瀬、#89栗山が時計を止めながらも確実に10ヤードゲインを繰り返した。関西学院大学ディフェンスも後方重視の体型だったために、立命館大学は敵陣33ヤードにまで到達できている。 このFDでパス失敗した時点で残り時間は、9秒。この第2D、FGには少し距離が長いか。1プレーするには微妙な時間なのだが、立命館大学にはタイムアウトは残っていたように思う(私のメモには、この時点での残りタイムアウト回数が記載モレ。ただし電光掲示板では1回以上残っていたような・・)が、このFGを外してしまい、立命館大学10−21関西学院大学と、11点差で試合前半が終了した。 ******** 関西学院大学QBは#14河野が先発してほとんどのプレーを指揮した。QB#14河野のプレーは春から何試合か観戦してきているが、完全に1試合を任されたのは、春の横浜ボウル前試合明治大学との定期戦だけだった。その試合では、ランプレーではいい判断・ゲインがあった。さらに短いパスは決まっていたがロングパスはコントロールが定まらないところがあった。 ただ、未完成と言うよりも、ほとんど未整備状態・未成長状態で伸びシロが有り余っている様子だった。実は昨年から感じていたことでもあり、もう少し形になっても良いのだが実現しない。それがどこに原因があるのかは外野から見ているだけでは判らないのだが、もどかしさを感じていたのは、事実です。 しかし、前節京都大学戦はQB出原との交替出場のシーンが何回か。その中でQBドローを決めパスにも勢いのあるボールが見えてきていた。この立命館大学との試合では、さらにそこから大きく変貌を遂げ、ランもパスもほぼ完璧の自信満々のオフェンスだったように思う。 ******** 前半を終わって関西学院大学21−10立命館大学だが、関西学院大学3TDのうち2TDが第1Qに、そして3個目はパントブックによる敵陣7ヤードからのものである。 一方の立命館大学は得点こそ10点だが、6シリーズ中1回を除いていずれも自陣から敵陣までのロングドライブを行っている。ドライブの結果がFGとかFLとかギャンブル失敗で得点に結びついていないのは関西学院大学ディフェンスの粘りによるところが大きい。 しかし、ロングゲインありショートゲインありと、立命館大学の攻撃が時間を使っているのは明らかであり、その分だけ関西学院大学ディフェンスのスタミナが奪われている。第2Q中盤以降、関西学院大学ディフェンスのメンバーが担架で運び出されていくシーンが増えていった。 そして後半を迎えるのだが、関西学院大学オフェンス後半4シリーズ中でFD更新回数計3回(うち1回は反則による)と、徐々に押し込まれていく。ただ、スナップが25秒計ギリギリまで待つという時間消費スタイルへと変わっていった。 一方の立命館大学フェンスは1回のパスインターセプトはあったが5シリーズ全てがパスミドルゲインを中心に1回50ヤード超のロングドライブとなって相手陣深くに達する状態で、前半の11点差が時間経過とともに少しずつ縮まっていく。 時計が0になるのが先か、その前に得点差が0になるか。関西学院大学25秒時間消費との兼ね合いもあって、第3Q中盤からは、時計を見ながらフィールドへ目を移しながらという観戦状態になっていった。 ******** 立命館大学先攻で始まった後半、自陣7ヤード付近から始まったショットガンドライブはQB#18高田スクランブルキープ20ヤードに始まって右外パス、TE#89栗山、WR#19冷水へのパスが13ヤード、7ヤード、19ヤードと次々にヒットしていく。途中に関西学院大学DL#52佐岡のQBサックによるロスもあるのだが、ミドルレンジのLB裏へのパスが止まらない。 これで敵陣22ヤードに達した立命館大学だったが、ここから2連続中央ランプレーはDLに止められた。さらにWR#19冷水へのパスにDB#80岩城が再びナイスカットとなって、このシリーズ立命館大学の得点は3点に留まった。 そして後半2回目のシリーズは自陣9ヤードからWR#11木下、#7長谷川へ14ヤード、13ヤードとパスをつないでフィールド中央へ。しかし、今度は関西学院大学DB#8渡辺のパスカバーが冴える。右コーナーターゲットWR#11木下へのロングパス、さらに次のWR#11木下へのポストロングパスともDB#8渡辺がカバー、そしてこのポストパスをインターセプトして立命館大学から攻撃権を奪い取った。 関西学院大学オフェンスはノーバックとかショットガンからのサイドパスと工夫はするのだが、ゲイン0ヤードに終わってしまいドライブがつながらない。QBキープによる中央ランプレーでギリギリFD更新するのだが、実質は時計を回すことで目一杯という状態が続く。 立命館大学オフェンスも、ミドルレンジのパス連発でドライブしているが、最後をディフェンスに抑えられてしまって得点が伸びない。 そして、8点差のまま第4Qに突入することになった。関西学院大学が逃げきるか、それとも、立命館大学が追いつくか。時間との戦いも加わった壮絶なバトルとなっていく。 ******** 第4Q立命館大学1回目のオフェンスは自陣40ヤードから。QBキープとミドルレンジのパスで10ヤード以上のゲインというスタイルが続き、今回も敵陣へ侵攻そして敵陣34ヤードに到達した。ここからWR#19冷水へのミドルパスが成功、さらに、タックルをかわしたカットランによって大きくゲインしてエンドゾーンに飛び込む。しかし、反則で取り消し。さらに次のプレー中にもチョップブロックで後退と、苦しい状況が続いた。 ここは、WR#84河瀬、TE#89栗山へのクイックパス+ハイジャンプキャッチの芸術技2回で敵陣ヤード7ヤードにまで持っていったのだが、今度は関西学院大学ディフェンスの堅守に遮られてしまう。。 関西学院大学DL#95今東がQBキープを止めたのに続いて、WR#19冷水パスとランプレーに対してディフェンスが集中力でシャットアウト。立命館大学は残り3ヤードながら第4Dへと追い詰められた。 このギャンブルプレーはクイックパスだったが、レシーバーとの呼吸が合わなかった。 このパス失敗でさすがに立命館大学側にも苛立ちが見えてくる。8点差、残り時間5分19秒。 ただし関西学院大学ポジションも自陣3ヤード、ここはまったくゲインできず時計を消費するのが精一杯だった。ここはやむなくパント。残り時間3分59秒。 立命館大学のオフェンスとなったが、このシリーズは絶対に得点を挙げないといけないシリーズとなった。敵陣43ヤードから、QBキープTE#89栗山パスで敵陣16ヤード。さらに第1Dでランプレー9ヤードゲイン。ポジションは敵陣7ヤード。しかし、ここからなかなか進めなかった。 第2D、パワーIからのTB中央突破ラン0ヤード 第3D、パワーIから右WR#11木下へのパス。しかし、DBがカット。 第4D残り1ヤード、ノーマルTから左HBのランプレー、これが2ヤード、ゲインした。 残り1分55秒、敵陣5ヤードで4回の攻撃権を得ると、その第1プレーでWR#7長谷川へ中央パスを通してTD、さらにPATは左WR#19冷水へインパスを通して、第4Q残り1分33秒、21−21の同点となった。 ******** 立命館大学キックオフに関西学院大学はリターンできなかった。自陣23ヤード、残り時間1分27秒。得点は21−21の同点。 得点を狙ったドライブをするのか、引き分けでOKとする時間消費を行うのか。 しかし、ミドル〜ロングパス3回は、最初のインテンショナルグランディング含め3連続失敗に終わる。この間、時間は25秒しか消費されなかった。 ******** パントリターン中に関西学院大学に反則があって、残り1分02秒、立命館大学は敵陣19ヤードからの攻撃開始となる。 RB#21岸野のランプレー2回は9ヤードと2ヤードでFD更新。ここで残り16秒、敵陣8ヤード。 再び中央ランプレー後にタイムアウトを要求、この時点で1秒が残った。 K#21岸野によるFGキックによって立命館大学に3点が加わった。 ******** この試合の展望コメントへ |