関西学生アメリカンフットボール Div.1 第6節



11月15日(土) 長居球技場 11:00
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
神戸大学 0 0 0 6 6 0-6-0
関西大学 0 28 0 13 41 3-3-0
(現地観戦)
 
神戸大学
関西大学
1Q
(RFL)
G×
FL 1Q
2Q TD
P× RTD
FL
FL
TD
(RFL) TD
G× 2Q
3Q
3Q
TD 4Q
TD
G×
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)


 関西大学オフェンスはQB#8碇が数プレーのみ、残りは#22中西、#3松田、#34鎌倉がQBとしてショットガンやノーマルなセットバックを指揮、実質QBなしという珍しい取り組み方だった。

 一方の神戸大学オフェンスはQBに#10江端が復活してきたのだが、試合の前半だけで5回のファンブルロストと1回のパントブロックという大荒れの内容で、第2Qだけで28失点4被TDとなった。ファンブルしたのがRB・WR・リターナーと各人1回ずつとこちらも派手な展開だった。だが、これで全ての膿を出し切ったのだろうか、試合後半は同じチームとは思えないほどの変貌を遂げている。

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 試合序盤は、神戸大学ディフェンスが圧倒していた。

 関西大学オフェンス第1シリーズは自陣22ヤード付近からだったが、リバースプレーにもDL#73池渕のタックルを受けてマイナスゲイン、などでFD更新ならずにパントを蹴ることになった。だが神戸大学リターン中のファンブルロストによって、関西大学の攻撃が47ヤード地点から再開した。
 関西大学は#22中西が右オープンをスピードで捲くって50ヤード、これでエンドゾーン前6ヤードに迫った。だが、ここから#22中西、#3松田の中央突破3回を神戸大学DLにしっかりと止められ、第4Dギャンブルにも15ヤードロスタックルを受けてしまう。神戸大学は最初のファンブルロストを難なく解決して試合をイーブンに戻した。

 だが、神戸大学のファンブルロストが続く。結局、ここから5連続ターンオーバー(うち1回はパントブロック)によって大量28失点となってしまった。このように前半は大荒れの神戸大学オフェンスだったのだが、第2Q最後のシリーズからは見事に立ち直っている。ここはしっかりと見ておかなければいけない。

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 第2Q残り3分を切ったところから始まった神戸大学オフェンスは自陣40ヤードから。RB#33大崎の中央突破7ヤードと、WR#9村上への横パスにOL#77藤原のダウンフィールドブロックによって20ヤード前進、QB#10江端のキープ中央突破7ヤードと、神戸大学の持ち味を生かしたドライブが続く。TE#43石原へのスクリーンパスで敵陣20ヤードに達したのが第2Q残り17秒。ここからWR#9村上へのパス13ヤードを皮切りに計4回のパスだったが、ここはエンドゾーンには至らなかった。

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 後半は、神戸大学・関西大学ともパントの蹴り合いとなったが、神戸大学#9村上のリターンさせない絶妙なキックや、神戸大学DL#73池渕がリバースを見切ったロスタックル11ヤードとQBサック6ヤード等神戸大学ディフェンスの動きが目立った第3Qだった。

 そして第4Q突入と同時に始まった神戸大学オフェンスは、自陣7ヤードから5分34秒を使ったTDドライブを完成させた。このシリーズ中で第4Dになったのが3回。うち2回がQB#4多和によるスニーク、1回を関西大学反則によってFD更新を重ね、ノーハドルからのランパスが決まってTDへとつなげた。

 神戸大学は、次節甲南大学との順位決定戦、そして、入替戦へと続くが、神戸大学本来の持ち味が復活し、次節以降へつながる試合内容だった。

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 関西大学は前半の大量点によって、後半は少し勢いを失ってしまった。だが第4QにはQB#34鎌倉,QB#3松田によるオープンフェイクの中央突破ランで計2TDと復活した。次節最終戦は同志社大学の順位決定戦となるが、この試合もQBマルチとモーション多用という派手なオフェンスを展開することだろう。何が飛び出てくるのか見ていて面白いチームである。







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11月15日(土) 長居球技場 13:50
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
同志社大学 7 27 12 10 56 2-4-0
甲南大学 3 14 7 7 31 0-6-0
(現地観戦)
 
同志社大学
甲南大学
TD 1Q
FG
1Q
2Q TD
TD
TD
FL
TD
TD
TD 2Q
3Q TD
TD
TD
3Q
FG 4Q
TD
G×
TD
G×
END 4Q
(作者Aのメモより)



 最初に得点したのは同志社大学だった。甲南大学のキックしたボールを同志社大学#1永冨がフィールド中央付近までリターン、そして、その第1プレーが左WR#83要へのTDパス、経過時間18秒で同志社大学が先制した。

 しかしその後は、両チームオフェンスの「殴り合い」が続く。同志社大学はQB#8水野からTE#89池内、WR#80野原、#9久世、#83要へのパス、RB#31澄川、#1永冨のランプレー、そしてQBキープでドライブの山を築く。
 一方の甲南大学もQB#11歳内からWR#88吉田への長短様々なパスが飛び、さらにRB位置へ入った#42山本がオープンをスピードで捲くり、さらにRB#31増田の中央突破ランなどで、こちらもロングドライブを行う。

 第2Q最初の時点では甲南大学がリードしたように「とられたらとりかえす」の状態が続く。勝敗の行方は混沌とした試合前半だった。

 だが、第2Q中盤以降、同志社大学ディフェンスが動けるようになってきたのか、ところどころでボールキャリアへの正面タックルが決まるようになってくる。そして甲南大学オフェンスのドライブが止まるシリーズが増えていった。

 第2Q終盤、LB#2山下のファンブルリカバーによって同志社大学前半リードを決定し、さらに、後半になると、DL#77岸本によるスクリーンパスのインターセプト、DB#5関根、DB#23山下のパスインターセプトなどのビッグプレーが同志社大学側に続き、第3Q以降徐々に得点差が広がっていった。

 結局、最終スコアは同志社大学56−31甲南大学、、両チーム得点合計87点は今リーグ戦最多得点、また両チームとも1試合最多得点という試合となった。

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 同志社大学ディフェンスがあまり機能しなかったが、それでも、最後、勝負を決したのはディフェンスのファインプレーによるところが大きい。オフェンスは小得点の試合が続くもどかしい状態からようやく開放された。次節最終戦は関西大学との試合となるが、この試合もオフェンス優位の点の取り合いの試合になりそうだ。

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 甲南大学は、この敗戦によって入替戦出場が決定した。次節は神戸大学との順位決定戦となるが、このパワー全開の勢いならば、次の試合と入替戦は面白い試合になりそうだ。次節の試合は無理っぽいですが、入替戦は観戦に行く予定です。






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11月15日(土) 長居球技場 16:40
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
立命館大学 7 34 0 21 62 6-0-0
近畿大学 0 0 0 0 0 4-2-0
(現地観戦)
 
立命館大学
近畿大学
TD 1Q
1Q
TD 2Q
TD
TD
TD
TD
2Q END
3Q
3Q
FG× 4Q
TD
TD
TD
PEND 4Q
(作者Aのメモより)






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11月16日(日) 神戸ウイングスタジアム 13:00
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q 合計 勝敗
関西学院大学 0 0 7 0 7 4-2-0
京都大学 3 0 0 13 16 5-1-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
京都大学
1Q
FG
1Q
2Q
FG×
2Q FG×
3Q
TD
3Q
4Q TD
TD
4Q END
(作者Aのメモより)


 京都大学最初のオフェンスシリーズは自陣29ヤード付近から始まった。だが、そのFDにフォルススタート5ヤード後退、さらに左WR#34飯田への左ライン際縦パス30ヤード成功と、立命館大学戦と全く同じ立ち上がりのプレーが続いた。偶然だろうと思うが・・。
 これで敵陣に入ると、さらに右外WR#81小寺へのクイックショートパスが通り、さらに今度は右OT付近のランプレー、QBキープなどテンポ良いオフェンスが続く。敵陣33ヤードでのFDでもRB#33池上の右OT付近9ヤード、さらにこの残り1ヤードも右OT付近のランプレーと、力でねじ込むドライブが続き敵陣20ヤードに到達する。(OTについては最後に簡単に解説しています。)

 関西学院大学ディフェンスはこの日も4−3の配置でDEに#95今東と#52佐岡、DTに#90石田と#92横田という布陣だったが、このシリーズは京都大学OL陣が優勢だった。

 京都大学は敵陣20ヤードから再び中央突破のランプレーが続き、3プレーでエンドゾーン前6ヤードに達した。
 ここまで進んできたプレーは最初の#34飯田、#81小寺へのパスを除いて全てランプレーだった。京都大学にとっては是が非でも得点を取りたいシチュエーションなのだが、何故かこのFDからは3連続パスとなる。1回目はエンドゾーン中央へ投げ込むが頭の上を越え、2回目はサイドパスからのランもゲインならず、3回目は右コーナーへ投げ込んだがエンドゾーンはるか遠くという状態で、結局約5分続いたドライブはFG3点を得るに留まった。

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 ランプレーでここまでドライブしたのだから何故最後までランにこだわらなかったのだろうか。得点が最優先のシチュエーションであり、パスもあるぞと見せるのは次のシリーズでも良かった。
 このシリーズ、3点に終わったことで、関西学院大学側は、ままOKかという雰囲気になってしまう。モメンタムの行き来にまで影響しそうな京都大学の第1シリーズFGだったのだが、この危うい膠着状態を維持したまま、時間だけが過ぎていった。

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 関西学院大学QB#10出原によるショットガンオフェンスは、ハンドオフからのRB#6田中、#7岸による中央突破ラン、QB#10出原キープが1回5ヤード程度のゲインをしていた。
 だが、京都大学DE#97近藤他のプレッシャーによって落ち着かないところがあってパスコントロールを乱していく。
 京都大学DLが関西学院大学OLの圧倒し続けたことによって、WR#9福井へのミドルパス24ヤードや、QB#14河野のQBドローなどの単発ビッグゲインの後が続かない。こうしてランパスともビッグゲインやロングドライブにならないという手詰まり状態になっていく。

 結局、関西学院大学前半のFD更新回数は4回(京都大学は前半8回)(いずれも私のメモによる)フィールド中央まで達することはあっても相手陣地へ侵入することはなかった。

 なお、関西学院大学が優位なフィールドポジションを獲得できなかったことについては、パンターおよびカバーチームについても挙げざるを得ない。関西学院大学のパントは高さはあったが、距離が稼げず、コントロールも一定しなかった。  このためにカバーチームと合わず、第2Q最初には京都大学にキャッチ後のリターンで30ヤード近く戻された。また、第2Q終了間際には関西学院大学オフェンス中に京都大学の連続タイムアウト行使によって、関西学院大学のパントを蹴る時間を作り出され、そして、前半残り3秒で飛距離約35ヤードのFGチャンスを献上している。(京都大学FGはいずれも失敗)
 一方の京都大学#14金氏によるパントはリターンさせないようにサイドラインを狙ったキックで、コントロール高さともあった。

 京都大学オフェンスもパス重視に変えてRB#32大木スクリーンやWR#34飯田へのプレーアクションパスなどでドライブするが、中央付近のランプレーだけは関西学院大学DL#90石田の強烈なブロックもあって第1Q最初のシリーズほどには圧倒する状態でもなかった。このあたりは関西学院大学ディフェンスも修正してきているのであろう。

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 こうして3点差で前半を終えることになった。最初の京都大学オフェンスがTDでなくFGに終わってしまったことも試合の流れに影響なく、その事実だけが残っている。  関西学院大学と京都大学の前半戦を振り返ってみても、どちらが優勢というほどの差はない。だが、ポテンシャル的にというかベンチサイドから溢れるパワー気迫は京都大学攻守に勢いを感じたのだが、それは私が京都大学サイドで観戦していたことによる、観客席全体の雰囲気に呑まれたのかもしれない。(なお、私は日日を浴びて暖かいだろうという観点から観戦する場所を決めました)

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 後半は京都大学レシーブで再開、しかしそのシリーズはFD更新なくパントを蹴ることになった。関西学院大学のキックオフで試合再開した直後だったことと、FD更新を許さなかったことで、関西学院大学は、この日はじめて敵陣47ヤードからのオフェンススタートとなった。

 ここの第1プレーは、関西学院大学得意のわずかなチャンスから試合の流れを一気に掴み取ろうとするビッグプレー狙いだった。QB#10出原のプレーアクションからのパスは右サイドライン際を縦に走るWR#82美濃辺へのロングパスだった。京都大学DB#20河野は一度はWRに抜かれてしまうのだが、レシーバーのキャッチ寸前に一伸びしてボールに手を出した。これによってパスキャッチできずに終わる。

 だが、その後QB#10出原のキープ8ヤード、RB#7岸の右オープンラン3ヤード計11ヤードでFD更新すると、左WR#9福井へのタイミングパス17ヤードが決まった。このパスは地面すれすれのところでレシーバーの好捕によってもぎ取った17ヤードだった。これで敵陣地20ヤード付近に到達して一気に関西学院大学の流れになっていった。

 再びQB#10出原キープ8ヤードでエンドゾーンまで12ヤードを残した第2D残り2ヤード。ショットガンからのパスでレシーバーを3人ほどエンドゾーン深くへ入れるとLBDBも吊られて後退、こうして作り上げたDL裏への空間に右TE#85宗助が遅れて入ってきたアクロスパス。これがTDパスとなって関西学院大学は逆転に成功した。関西学院大学7−3京都大学

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 この後、京都大学オフェンスに対する関西学院大学ディフェンスは、第2D残り1ヤードの攻防にWR#34飯田へのロングパスをDB#8渡辺がカット、中央突破にDL#90石田の堅守で抑えると、一方の関西学院大学オフェンスに対しても#18中島のリバースをLB#5伊藤がショートゲインに留め、QB#14河野のロングパス狙いにもDBが完璧なレシーバーマークによって投げるタイミングを逸するなど、両チームディフェンス優位の時間が続いた。

 そして第3Q残り3分43秒から始まった京都大学自陣48ヤードからのオフェンスシリーズ。

 右TE#89東へのパス12ヤードで一度はFD更新するも、WR#34飯田のリバースが止まり、RB#32大木の中央突破もDLに遮られた。そして第3Dは敵陣32ヤード付近FDまで残り6ヤードだったが、このランプレーもノーゲインに終わった。

 だが、この第3Dのプレー中に京都大学はホールディングの反則があった。この反則を関西学院大学が取らなければ京都大学はパントを蹴っていたかもしれない。しかし、関西学院大学は反則による10ヤード罰退を選択した。これによって京都大学は再び第3Dのプレーを行う機会が与えられた。京都大学第3D残り16ヤードは、関西学院大学陣の42ヤード付近。

 関西学院大学の選択は少しでも有利なフィールドポジションを得たいという思いだったのだろう、反則をとる/とらないの選択の難しい場面であり、どちらでも理由は付く。
 だが、結果は京都大学左TE#89東への縦のミドルパスがディフェンスの隙間にヒットして24ヤードゲイン、京都大学のドライブが続くことになった。

 これで敵陣18ヤードに達した京都大学は、クォータータイムを挟んでRB#2高見、#33池上、#32大木の中央・OT付近のゴリ押しランプレーで前進、第4Q経過時間2分36秒、約6分のドライブを逆転のTDで完成させて再びリードを奪った。なお、PAT失敗により、京都大学9−7関西学院大学。

 続く関西学院大学オフェンスは自陣16ヤードからだったが、ショベルパスにDL#19大鋸がターゲットを捕捉されてロス4ヤード、ショットガンからのRBハンドオフ、QBキープもFD更新なく京都大学に攻撃権を渡した。この時点で残り試合時間は約7分。

 京都大学自陣46ヤード付近から始またオフェンスは、スクリーンパス9ヤードとRB#2高見、QB#4川並キープ、WR#82鋤崎パスなどだが、京都大学は前進するとともにスナップも25秒ギリギリで時計も回した。こうしてランプレー中心のTDドライブを演出、残り時間1分23秒、京都大学16−7関西学院大学と9点差とした。


 関西学院大学は自陣33ヤードからQB#10出原のショットガンが、WR#9福井、#18中島へヒット、さらにQBスクランブルでFD更新2回で敵陣30ヤードに達するが、この時点で残り52秒。最低でもTDとFGの必要な状況にあって投じた左ミドルパスを京都大学DB#23松浦にインターセプトされてしまい、ドライブが終わった。

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 京都大学QB#4川並のパスは前半がWR#34飯田へ、後半はTE#89東へヒットしたが、その投げ込む姿は、度胸が据わったのか、これまでの試合と違って迷いがなかった。パスとランでは比率的にはランプレーが多かったが、重要なところでのパスが効いている。

 関西学院大学オフェンスの手詰まりが全てだが、他の試合ではビッグゲインになっていたRB#6田中、#7岸のランプレーが出なかった。逆に京都大学のラインプレーは中央からOT付近まではゲインを繰り返すことが出来たのは、やはりライン戦の結果なのだろう。春の関西学院大学京都大学戦と同様の展開だった。

 関西学院大学はWR#9福井、#18中島、TE#85宗助へのロングパスが数えるほどしかなく、ランプレー重視で来たようにも見える。パス失敗による時計ストップからのディフェンス負担過多を回避したことによるのだろう、だが、両QBとも空いているレシーバーへ積極的に投げ込むパスでかき回した試合も見てみたかった。

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追記:OTの説明・TEの説明・「無資格レシーバーのダウンフィールドへの侵入」の説明

オフェンスライン5人のポジションは(T)(G)(C)(G)(T)と並ぶ。ポジション名は、T:タックル、G:ガード、C:センターはQBにボールをスナップする人。そして、OTオフタックルは、ポジションTタックルの外側という意味です。


 なお、アメリカンフットボールのルールでは、ラインの選手を7人以上並べないといけないことになっています。したがって先の5人以外に2人が並んでいます。それが(SE)と(TE)です。なお私のページではSEをWRと表示しています。


SE:スプリットエンド、スプリット(split)は割れるとか離れたの意
TE:タイトエンド・タイト(tight)は窮屈とかくっついたの意
Eはエンドでラインの終わりのことでしょうか。このようにラインの選手は7名で構成されていて、プレーによって次のような配置が考えられます。もちろん、この配置にしてランパス逆の展開もあります。ここがアメリカンフットボールの面白いところです。

●ショットガンなどパス攻撃を考えている時。レシーバーであるSEが相手ラインの邪魔を受けずに敵陣へ入りやすい。


(SE)    (T)(G)(C)(G)(T)    (SE)



●ラン攻撃を考えている時、あるいは、パス狙いだがQBを相手ディフェンスから絶対に守りたい時に中央付近の人数を増やす。


    (TE)(T)(G)(C)(G)(T)(TE)



●普通はこの配置で、セットした段階ではランかパスか相手には判らない。もちろん左右反対はあり。


    (TE)(T)(G)(C)(G)(T)    (SE)



 ところで、ラインの選手7人のうちパスを受ける資格があるのはSEとTEの2人のみで、残り5人はパスレシーバーにはなり得ないというルールになっています。つまりこの5人が「無資格レシーバー」です。

 反則で「無資格レシーバーのダウンフィールドへの侵入」というのがありますが、これはQBがパスを投じた瞬間に5人の誰かがダウンフィールド(:セットした時の相手陣地。)に入ってしまったという反則です。

 この反則を設けた理由は、プレー中のディフェンス側にTEの存在をはっきり示すということにあります。セットした段階ではその位置でTEが誰かわかりますが、プレー中はゴチャゴチャになってしまって判らなくなってしまいます。そこで、ダウンフィールドに入った選手がTEであってパスレシーブできることをディフェンスに示すということになります。

 もしこの反則がなかったら、ラインの誰でもがパスレシーバーに成り得るとしたらディフェンス側は滅茶苦茶大変になります。この状況を、想像してみてください。

(以上)






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