関西学生アメリカンフットボール Div.1 第3節



10月04日(土) 宝が池球技場 11:00
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学070073-0-0
同志社大学300030-3-0
(現地観戦)
 
京都大学
同志社大学
1Q FG
1Q
2Q
FL
FG×
TD
END 2Q
3Q
3Q
FG× 4Q
END 4Q
(作者Aのメモより)


 同志社大学のリターンによって試合開始、そして自陣から同志社大学オフェンスがロングドライブとなった。QB#8水野から、WR#81林,#80野原、#89池内へのパスで敵陣へ、さらにRB#19奥野のカウンターランやプレアクションパス、RB#25福山によるオプションランなどでテンポよくエンドゾーン前9ヤードに達した。だが、ここからTDパスが決まらない。結局、約7分のロングドライブによってFGの3点を獲得した。なお、京都大学のディフェンスはDL#97近藤、#61谷田、#19大鋸、#92高谷、LB#51池口,#13尾崎,#31中村という布陣だった。

 続く京都大学オフェンスは自陣18ヤード付近から、QB#4川並からWR#82鋤崎へのクイックパスでFD更新するが、その前の中央突破は2回とも同志社大学ディフェンスにシャットアウトされている。
 ならばと、FD更新後の第1プレーでシングルバック3レシーバーからRB中央突破ラン、だがこれにも同志社大学ディフェンスがアジャストして3ヤードまで、さらにスクリーンパスもLB#55西谷、DB#5関根によってノーゲインに終わり、同志社大学ディフェンスの健闘が際立っている。
 京都大学は次のシリーズも中央ランプレーがノーゲイン、パスをLBにカットされそして最後はプレーアクションパスをDB#26仲田にインターセプトとオフェンスが調子に乗れない。

 チャンスを得た同志社大学はここを最低でもFGにしておきたかった。RB#19奥野のオープンランで20ヤード近く前進するが、続くパス狙いにDE#97近藤の突っ込みが厄介な存在となって気になってくると、ポケット内でボールをファンブル、DE#97近藤が拾い上げてそのまま30ヤードを戻した。

 京都大学はこれによって京都大学は敵陣45ヤードからの攻撃権を得るが、こちらもLB#55西谷,#47西内,#99沖宗のプレッシャーが厳しくてドライブが続かない。敵陣23ヤードまで達したがそこで第4Dを迎えると、そのFGも外してしまった。両チームとも得点機をモノにすることができないまま時間だけが経過していった。

 京都大学は同志社大学ディフェンスの今までにない鋭い集まりに手を妬く一方で、同志社大学オフェンスもQB#8水野がDE#97近藤のプレッシャーを嫌っているうちにパスコントロールを乱して行くという状態のまま第2Qも終盤になり、このままハーフタイムへ突入するかと思っていたのだが。

 第2Q残り時間1分50秒、京都大学自陣25ヤードからのオフェンスだったが、ドライブして得点に結び付けるには少し時間が足らないという状況だったが、RB#33のカウンタードローにタックルミスがあって18ヤード前進、WR#8へのプレーアクションパス9ヤードで第2D残り1ヤード@57ヤード地点。残り時間1分6秒、京都大学はタイムアウトをとってプレーを選択した。たしかに今思えば第2D残り1ヤードはディフェンスにすればランケアのシチュエーションである。だが京都大学はDB裏への縦パスを投じた。WR#34飯田がキャッチするとそのままエンドゾーンへ。これがこの試合唯一のTDシーンである。

********

 後半、京都大学はRB#33池上のドロー36ヤードのビッグゲインも続く攻撃をラン2回計0ヤードとパス失敗と同志社大学ディフェンスにシャットアウトされ、一方の同志社大学オフェンスもRB#91長谷川ドローやQBスクランブルで京都大学の甘いディフェンスの隙間を縫うが、リバースプレーのピッチが悪かったことがきっかけとなって攻撃権放棄と、どちらも安定性に欠けた。

 そのような状態にあった第3Q残り5分38秒からの京都大学オフェンスはRB#33池上によるOT付近をスピードで突くランプレーだけが1回10ヤードのゲインとなった。ディフェンスはそのスピードに追いつくのがギリギリで、ビッグゲインになってもおかしくない危うさがあった。だが、同志社大学はロングドライブされたもののタックルミスがなかった。京都大学7分のドライブは、エンドゾーン前10ヤードに達しながら最後はDLLBのパワーが上回る。結局第4DのFGトライも外れてしまった。

 一方の同志社大学オフェンスも自陣20ヤードから力任せ・強引なプレーが続くが、それでもフィールド中央まで前進した。QBキープ4ヤード、ミドルパス15ヤード、そしてドロー9ヤードとディフェンスを揺さぶる。どのプレーもディレイ寸前のスナップと危なっかしいのだが、それでも強引にゲインしてしまう。だがフィールド中央から#8→#19→左ロングパスでオフェンス側のパスインタフェアにより、シリーズが終わってしまった。

 だがここから同志社大学ディフェンスが鉄壁を披露、前シリーズで走られたRB#33池上を止め、プレーアクションパスにDB#5関根が反応してカットと京都大学に大きく立ち塞がる。こうなると京都大学はホールディング反則、そしてランプレーでファンブルとテンポが悪い。だが、自陣10ヤード付近からの#97近藤によるパントが飛距離バウンドとも絶妙で同志社大学陣30ヤードに追い詰めたことが結果的に勝因となる。

 同志社大学はこのシリーズで約1分を用いたがFD更新ならず、残り時間2分少々ながら自陣からパントを蹴らざるを得ないところだろう。

 京都大学オフェンスは2分1秒から。しかし、ここで同志社大学がRB#33池上のスピードラン3回をDL#73松本,#77岸本によって完璧にシャットアウト、約1分で再び攻撃権を得るというディフェンスの活躍は圧巻だった。ただ自陣26ヤードからのスクリーンパス(?)をインターセプトされてしまい、万事休すとなった。

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(以下、少しだけ続く)






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10月04日(土) 宝が池球技場 13:50
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学1428712613-0-0
甲南大学0037100-3-0
(現地観戦)
 
立命館大学
甲南大学
1Q
RTD
TD
1Q
TD 2Q
TD
FL
TD
TD
(RFL)
2Q END
(?) 3Q
FL
TD
FG
FL 3Q
4Q
TD
TD
TD
G×
END
4Q
(作者Aのメモより)





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10月05日(日) 王子スタジアム 13:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学330392-1-0
神戸大学007070-3-0
(朝日新聞 10月06日より)
 





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10月05日(日) 長居球技場 13:40
TEAM1Q2Q3Q4Q合計勝敗
近畿大学00618243-0-0
関西大学7708221-2-0
(現地観戦)
 
近畿大学
関西大学
FL 1Q
1Q TD
2Q
TD
END 2Q
3Q
FG×
TD
3Q
TD 4Q
FG
G×
TD
TD
END 4Q
(作者Aのメモより)



 コイントスで選択権を得た関西大学は後半行使を選択し、近畿大学先攻で試合が始まった。その近畿大学オフェンス最初のシリーズは自陣11ヤードからだったが、QBは#10岡。この試合は最後まで#10岡が仕切り、これまでスターターとして活躍していた#3安倍の姿はサイドラインにも無かった。
 最初のプレーはRB#20土手下によるオープンプレーだったが2回連続2ヤード止まりと関西大学DLLBのコンテインが早い。その第3D、TE#4橋本へのミドルパスでFD更新するが、その後もRB#20土手下のランはLB#9吉村、DB#7松本などに完璧にマークされてビッグゲインにはならない。さらにDL#54木場,#90和久,#95古川などがQB・ボールキャリアに突っ込んで来る。近畿大学は、これらを避けながら小刻みなFD更新4回で敵陣19ヤードまで持ってくるが、ディレイで罰退すると続くRB#20土手下の中央突破ラン中にディフェンスをかわしているうちにバランスを崩してボールをファンブル、ターンオーバーとなる。

 続く関西大学は自陣17ヤード、QB#8碇を中心にいきなりパワーIでディフェンスを撹乱する。さらに前節関西学院大学戦でも見せたモーションを多用した。そのモーションマンがWR#17大谷だったことでその威力が増した。
 RB#3松田、#34鎌倉の中央突破などで自陣34ヤード付近。左WR位置の#17大谷がモーションからそのままキャリアとなって右サイドへのオープンスイーププレーとなって、WROL等の人数がディフェンスを上回った。トップスピードに乗った大谷がそのまま右サイドライン際を66ヤードTDランとなり関西大学が先制する。

 圧巻は次のシリーズだった。関西大学自陣30ヤード。先のTDプレーと同じようにWR#17大谷の右モーションにディフェンス全体が左へ流れる体勢になった時にRB#34鎌倉が中央縦突破。横動きをしていたディフェンスのスキ間を突き抜けてしまった。70ヤードのTDランとなって、関西大学が第2Q1分41秒(経過時間)が14点のリードとなる。

 だが次の2シリーズはDL#71柳川などのプレッシャーを受け、決めるべきプレーにミドルパスを用いてキャッチミスやDBパスカバーがあって、オフェンスは止まってしまった。

 一方の近畿大学はRB#20土手下のオープンプレーがことごとくシャットアウトされてる。唯一ゲインしたのが何故か中央突破ランとQB#10岡のキープランだった。だがそれもハンドオフの瞬間にLB#9が吉村突っ込んでくるなどディフェンスの勢いの前に何も出来ない状態だった。
 ただディフェンスがこのように突っ込んでくるならば・・と近畿大学も考えたのだろう、第2Qラスト前のシリーズからスクリーンパスを試みるようになる。DLLBがQB目指して突っ込んでくるので、その裏のスペースが空く。そこへパスを投じるとあとはDBとなってスクリーンパスは時々ロングゲインを生む。1回目のスクリーンパスは15ヤード、同じLB裏の空間へWR#16大峠パスと近畿大学が策を練った効果が現れる。さらにQBキープなどで敵陣35ヤードまで達した。だがここからミドル〜ロングパスがターゲットと合わず、近畿大学は前半無得点に終わった。

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 前半を終わって14−0と関西大学がリードしていたが、このまま最後まで行くような試合展開ではなかった。

 関西大学の得点2TDはどれも一発のビッグゲインによるものでオフェンスが圧倒しているような状態ではない。もちろん、縦横に揺さぶるプレーセレクションの妙でディフェンスの隙間を作り出し、ボールキャリアがスピードで突っ込むというアメリカンフットボールらしいプレーはOKなのだが、逆に言えば手の混んだプレーにしないとドライブできない現れとも見えてしまう。近畿大学デイフェンスもいつまでも同じようなプレーに騙されることはないだろうから、それが後半のどの時間帯まで通用するかが、一つのポイントだった。

 さらに、近畿大学のオフェンスも、しつこいディフェンスに苦労はしつつ、スクリーンパスで分断を試みるなど、こちらも考えたプレーが続く。オフェンスドライブという点では近畿大学が優勢なので、どちらが先にどのような方法で得点をあげるか、試合の動くポイントは、そこにあった。

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 第3Qは関西大学先攻で再開するが、DL#68泉森,#61石浜,#8中村がランプレーのすべてを止めてFD更新ならずにパント、続く近畿大学も自陣17ヤード付近からTE#4橋本へのミドルパスがサイドラインを割りディレイ後退などでこちらもFD更新無しでパントを蹴ることになった。

 しかし、このパントリターンを関西大学快速リターナーが近畿大学陣30ヤードまで戻して関西大学にチャンスが訪れる。そして、試合が動いた。

 関西大学は再びWR#17大谷のモーションプレーで14ヤード、10ヤードと大きく前進する。ただ近畿大学ディフェンスもモーションプレーに慣れてきたかリバースをロスゲインに抑えるなど健闘し、第4D残り2ヤード@90ヤード地点という状況になる。ここで関西大学はFGを狙うが惜しくも左へそれて得点は変わらなかった。だが試合の流れが徐々に変わっていく。

 続く近畿大学自陣20ヤードからのオフェンスは、この日の効果的なプレーの一つQB#10岡のキープで前進すると、今度は近畿大学が仕掛けた。右WR#16大峠によるリバースランはOL陣のブロックも効いて左オープンサイドを50ヤードのビッグゲイン、ここからTE#4橋本へのクイックパス&プレーアクションパスで近畿大学が初得点を挙げた。(第3Q残り3分02秒 PAT失敗のため6−14)

 そして近畿大学自陣20ヤードからの怒涛の同点ドライブへとつながっていく。
 QB#10岡からWR#16大峠へのショートパスでFD更新、#10→#20→#16のフリーフリッカーは関西大学ラフィングザパサーによる15ヤード、その後はRB#20土手下へのスクリーン、WR#6長谷川のパス&ランなどで80ヤードのドライブが完成、最後はRB#20土手下のTDランと、2ポイントコンバージョンもプレーアクションパスが決まり、第4Q残り8分41秒、同点となった。このシリーズ関西大学ディフェンスは試合の流れに為すすべも無く翻弄されてしまっている。
 さらに関西大学自陣でのパスをLB#5青木がインターセプトすると#7樋口のFGによって残り4分18秒近畿大学がこの試合始めてのリードとなった。

 続く関西大学オフェンスに近畿大学LB#2中里がスクリーンパスを−5ヤード、QBサックで−4ヤードと関西大学がズリズリと後退していく。そして第4D残り17ヤードからミドルパスを投げるがレシーバーは開いていなかった。パス失敗となってターンオーバー、近畿大学はフィールド中央から。そして左OT付近をRB#20土手下が一発で抜けてTD前節神戸大学戦同様のエンドゾーンへ一直線のTDランによって残り1分43秒近畿大学がリードを10点に広げた。

 だが、まだ、続く。

 関西大学はリターンでフィールド中央まで持ってくると、QBキープで10ヤード前進した。残り1分6秒、関西大学のタイムアウトは残り1回。得点差は10点なので1TD1PAT1FG以上は必要、つまり、TDを決めてオンサイドキックを成功させて・・が必要である。

 近畿大学DL#8中村、#58長戸によるQBサックで10ヤードロスした第2D、今まで凝ったプレーの多かった関西大学が、ここは左WR#17大谷へのノーマルなミドルパスだった。そしてキャッチ後のカットによって右方向へ進路変更、そしてデイフェンスを振り解くとそのままエンドゾーンへ達した。さらにPATは2ポイント狙いで、左WR位置の#17大谷右モーションスイープで右コーナーへ飛び込んだ。ここで2点差。


 関西大学は続くオンサイドキックでボールを確保しんければならない。近畿大学も当然ショートキックを確保すべく前方に10人が集結、少し下がった位置には#20土手下一人だった。ここで関西大学はボールを転がさず、深く蹴りこんだ。どちらが先にボールを手にするか。近畿大学16ヤード地点でボールを確保したのは#20土手下だった。

********

 関西大学オフェンスは#17大谷が全てのプレーに絡むという大活躍だったが実際のボールキャリーはRB#3松田であったり#34鎌倉であったり。スピードランナーにディフェンスの目を集めてそのスキに・・・というアメリカンフットボールらしい組み立て方だった。それを確実にこなしたところに日頃の練習効果であろう。スピードキャリアは他にもRB#22中西、WR#19加門、TE#81岩田などが揃う。今年の関西大学オフェンスはディフェンスが悩んでいる間に一発で持っていってしまう脅威がある。今後の対戦チームにとって頭の痛いところであろう。

 ディフェンスは試合前半こそDLLBが圧倒していたが、近畿大学オフェンスがスクリーンパスを絡めたあたりから徐々に的を絞れなくなって分散させられてしまった。ここにTEパスまで入ってきて最終的には前後へ揺さぶられてしまったという状況である。ただこれは近畿大学オフェンスのプレーセレクションを見るべきであろう。

 近畿大学オフェンスは前節に続いて落ち着いたオフェンスだった。ディフェンスは#17大谷のモーションプレーに悩みながらも前に詰めることとDB#5青木のカバーにより後半は大きなゲインを許していない。ただ前節神戸大学戦同様試合終盤にリードしてから一発で持っていかれている。結果ともに2点差勝利は経過が違うが、少し間違うと試合結果が変わってしまう危うさがある。まま、結果オーライと言うことで。これで開幕3連勝である。

 次節、関西大学は京都大学が相手となるが、これも面白い試合になりそうだ。近畿大学はその京都大学に善戦した同志社大学との対戦になる。この試合も面白そうだ。




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