関西学生アメリカンフットボール Div.1 第7節



11月24日(土) 阪急西宮ST 12:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学





同志社大学





 


(入れ替え戦出場に関する記述で、不適切な表現がありました。申し訳ありませんでした。
また、入れ替え戦出場に関する記述で、誤りがありました。本来なら誤りを訂正して記載するべきですが、多くの場合分けが必要で、再び間違いが起きる可能性があるために、記載を省略します。なお、表示上は削除しましたが、htmlソースには原文を残してあります。)

 神戸大学オフェンスはQB#12林からRB#29坂東、#23沖本の中央突破、WR#80伊藤のミラクルキャッチ、#9今里のキャッチ信頼性向上と、オフェンスが形になってきた。前節大阪産業大学戦では、相手ミスに乗じてのなかばやりたい放題だったが、この試合も波にのれば面白い展開になりそう。
 同志社大学LB#5丸山がインサイドをしっかりとカバーしているが、ここをRB陣が突破できるかは、OL対DL、RB対LBの対決結果による。

 同志社大学は前節の近畿大学戦でWR#80亀山へのパスをきっかけにしてプレーを組み立ててきたが、RBにもUB#31山田、TB#1山下、#34小川と人材は豊富でQB#7前川によるランパスマルチオフェンスを展開する。この試合はランとパスとどちらをメインにすえてくるのだろうか。さらに、WR#81布施、#83要と神戸大学DB#21西田、#2s川副とのパスコースの奪い合いも見逃せない。

 甲子園ボウルが絡んだ関京戦にばかり目を奪われる最終節だが、こちらの試合は、両校攻守とも力が均衡している上に、ランにパスにとボールがハデに動きそうで、観戦していても面白い試合になるだろう。観戦初心者でも充分に楽しめる最終節一推しの試合である。




11月24日(土) 阪急西宮ST 15:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





甲南大学





 


 立命館大学は前節関西学院大学との全勝対決で完敗を喫した。それでも1敗はまだ再戦のチャンスを残す。もう一度、今年のチームでの京都大学戦、関西学院大学戦を観たいと思っているのだがその希望は叶うだろうか。それはともかくとして、この試合を得意とするパワープレーで行うか、緻密な2ミニッツを展開するか。

 甲南大学は、次の試合があるかどうかは判らないが、今秋のリーグ戦最終戦である。最後を締めくくる「決め」を見たい。




11月25日(日) 阪急西宮ST 12:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
近畿大学





大阪産業大学





 


 試合の行方としては、近畿大学優勢は揺るがないだろう。しかし、近畿大学にとっては、どれだけ丁寧な試合をするか内容が問われる重要な試合である。

 神戸大学戦で見せたように、攻撃のテンポを止めてしまう強引なプレーなどなど、攻守とも少しでも手を抜くと試合が雑になっていく。それと同じで、「この試合、勝利すればいい」などと言っていった中途半端な取り組み方をしていれば、来年シーズンは再び大変なことになってしまうだろう。

 来秋は三強との対決を後半に控えたリーグ戦になりそうだが、それだけに、取り組み方が重要になってくる。今秋、京都大学戦のために、関西学院大学を控えて、立命館大学に勝利するために、と、精神的にもプレー的にもいろいろと準備をしてきたはずである。それを、もう一度、この試合で見たい。

 1ミニッツ自陣からのオフェンスシーンで何をしなければならないか、試合の流れを変えるための、相手の流れを断ち切るタイムアウトの使い方、などなど、緻密さを要求されるところはいくつもある。来年の近畿大学はどうあらねばならないか、伝授のための最終戦、攻守ともピシッと締まった試合を期待します。


 一方の大阪産業大学だが、入れ替え戦出場が決まってしまった前節の試合でも自陣でのファンブルロストなどのミスが続く。ディフェンスは奮闘しているのだが。この試合と入れ替え戦と、締まった試合をみてみたい。





11月25日(日) 阪急西宮ST 15:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学





京都大学





 


 三強対決の第三ラウンドである。そして、今年の関西学生Div1リーグ戦最終戦である。関京戦(京関戦とも言う)がリーグ戦最終節最終試合に組み込まれるのは1994年以来となる。

 1980年代までの関西学院大学と京都大学の2校の争いから立命館大学が加わった3校による覇権争いへと変わってきた結果、関西の風物詩として長きに渡って刻まれてきた伝統の一戦が、大一番として最終節に組み込まれるまでに7年も要したことになる。

********

 今年の関西学院大学の戦績を振りかえってみると、攻守とも順調に成長しているのかどうかよく判らないというのが正直なところである。

 開幕戦の大阪産業大学戦から・近畿大学・神戸大学・立命館大学と結果は白星なのだが、何故かしっくりと、こない。圧勝・完勝したのは、同志社大学戦・甲南大学戦ぐらいである。こんな状態でも関西学院大学に勝利させてしまう関西陣もなさけないと言いたいが、それは別稿にて。

 私が勝手に「関西学院大学は完璧な試合で勝利しなければならない」などという暗黙の枷を設定してしまっているのだろうか。別に関西学院大学に対して特別に強い思い入れやその他は、ない。

 ただ、ロースコアでも圧倒していた数年前と比較して、雑という言葉が正しいかどうか判らないが、正面を向いていない感じがする。ライスボウルが目標だから本調子にもっていくのは京都大学戦からでいい、ということもないだろうが。
 前節立命館大学戦前半、思いきりのいいQB尾崎のパスと攻守に、前5戦とは違ったKGらしさを感じてしまい、関立戦の最中にもかかわらず「ホッ」としてしまった。

 ともかく、表面上に見えることから判ることは、精度の高い試合をしてないということだけである。持っている力を出し切っているとは思えない。出せないのか、出さないのかは、わからない。しかし、出さないのだとしても、この最終戦には、そんな余裕はないだろう。

********

 ディフェンスは、DL#90石田、#58西村、佐岡、LB#60弘中、昨年のDBから転進した#5平群などが壁を作るが、QBRBに襲いかかってマイナスゲインを奪うディフェンスではなく、スクリメージ上で止めてゼロゲインにするのが今年の1,2列の特徴のようだ。さらに、DB#29河合、#22田尻、#14植田によるロングパスカバーは前節立命館大学戦で披露したとおり完璧である。ただし、どのポジションもタックルの甘い時間帯がある。

 オフェンスは、QB#16尾崎のロールパス&スクランブルが前節にようやく復活し、WR#86東畠への縦パスはCBが甘いと一発TDの可能性を充分に秘めている。RBはTBにカット&ターンランナー#2三井が控え、UBには#33杉原などが登場してきた。QBロールからのパスが今年のメインプレーであり、それを出すためのランプレーというのが基本的なスタンスのようだ。

********

 対する京都大学のこれまでの戦績だが、どの試合もギリギリのロースコアゲームを繰りひろげてきた。前節の甲南大学戦は41点を挙げたが、1試合平均得点で関西学院大学49.7点に対して京都大学は19.7点である。ちなみに1試合平均失点は関西学院大学8.3点に対して京都大学3.3点である。ロースコアで勝利してきた軌跡が伺える数値である。

 今年の京都大学オフェンスは、確かに得点能力は低いし、一発ロングゲインできるプレーも限られている。メインプレーになるぐらい破壊力のある中央突破があるわけでもない。「ないない」の連発だが、その中に「ある」ものは、高いプレー精度であろう。いつかの試合展望で書いたが、ロースコアゲームの展開になることはシーズン前から判っていたことで、勝利していくためにプレー精度を高めることに重点を置いたように見えた。

 ミスがなければチリも積もれば山となるで、ショートゲインを積み上げてロングドライブができるということである。そして、ロングドライブ中に1回ぐらいはミドル〜ロングゲインがあってそれを確実に得点に結びつけるのが京都大学のパターンだった。

 だから、黒星を喫した立命館大学戦第3Q、TD目前のエンドゾーン前ファンブルロストは、得点につながらなかったという点で、とても厳しかったシーンであろう。

********

 今年のオフェンスは、ここ2試合をQB#19稲葉が仕切っているが、シーズン前半は#16今西が登場していた。RB陣は、331畑、#25関根に、#36大住と#32大木が加わってウイッシュボーンができるまでに人材が増えてきた。今秋はフレックスボーンからのオプションシーンを見ていないのだが、もちろん、カードとしては持っているのだろう。
 パスは、クイック&ショートパスターゲット#22青木のマジックハンドには、目を見張るものがある。さらに、WR#1灰井、#9仲田、TE#86由良とターゲットは揃っているが、OLの弱さかQBとWRのミスマッチかどうかわからないが、欲しいところで決まらない。そのOLに立命館大学戦で#73山中が戻ってきた。

 ディフェンスは、LB木谷、奥村がそびえ立つ。さらに、立命館大学戦で復帰&登場してきた新進DL#97近藤のクイックネスはQB尾崎を惑わすには充分の武器になりえるだろう。そして、#28西が安定したキック力でFGを決めてくれる。立命館大学戦では1回外したが、#28西のキック力で勝利した近畿大学戦は忘れられない。

********

 この試合だが、関西学院大学オフェンスと京都大学ディフェンスの結果が試合の行方を大きく左右するのは言うまでもない。試合終盤までロースコアゲームに持ちこむことが京都大学勝利のためには大前提となる。ここが崩れると、京都大学オフェンスが追い上げるのは少し苦しいだろう。
 京都大学ディフェンスは、QB尾崎にどれだけのプレッシャーがかけられるか。ロングパスを投げさせてからのWRとDBの1対1競争はスピードの点で関西学院大学に利がありそうだ。DLLBなどによるQBサックを連発できればいいのだが。

 そして、関西学院大学ディフェンスと京都大学オフェンスの対決だが、京都大学にすれば立命館大学ほどのパワーディフェンスでないことから、少しは組み立てやすいかもしれない。後半戦のメインプレーはRBを3人並べたウイッシュボーンからのカウンター系である。さらに、夏の平成ボウルで見せてくれたオプションによるRB#25関根のオープンランは、はまれば一気にロングゲインになり得るだけに、いつ使うかというベンチ采配も見どころである。

 そして、接戦にはキッカーの役割が大きくなる。相手陣地奥深くにおいやるナイスパントや、FGの成否も大きなカギを握るだろう。

********

 この試合は、すべてにおいて精度の高いチームが勝利することになりそうだ。関西学院大学ディフェンスが甘いタックルを連発したときに京都大学がそこを突破口にして一気に得点できるか。あるいは、京都大学オフェンスのハンドリングはいかに、自陣でのファンブルロストなど論外である。

 ところで京都大学は、第5節立命館大学戦でファンブルロストやインターセプトなどがあったために、幸か不幸か、10回に1度の最高級の試合を、今年は、まだ、経験していない。その「1度」を出す最後の機会がこの試合ならば、ここで実現する可能性は、ある。

********

 昨年、一昨年と関西学院大学が勝利して2連勝中も、1979年を最後に関京戦に3連勝はなし、という過去の傾向からもわかるように、何が起きるか判りません。(例えば、私の携帯電話のバッテリーがなくなるとか・・・(^^;)

 今年のリーグ戦最後の試合です。西宮スタジアムでいっしょに観戦しましょう!!(新幹線空席案内へリンク




リーグ戦表へ  カレンダーへ