関西学生アメリカンフットボール Div.1 第6節



11月10日(土) 阪急西宮ST 12:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
神戸大学 77713341-5-0
大阪産業大学 000000-6-0
(現地観戦)
 



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11月10日(土) 阪急西宮ST 15:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学 101777415-1-0
甲南大学 000002-4-0
(現地観戦)
 


 京都大学は前節と同様にQB#19稲葉によるウイッシュボーンオフェンスを披露した。最初のシリーズこそ甲南大学ディフェンスの粘りにFGにとどまったが、続く甲南大学パスをディフェンスDB#2高本がインターセプトしてそのままリターンTDとなる。さらに、ウイッシュボーンからRB#31畑へのピッチオープンランでカットでディフェンスをかわして70ヤード独走Tランとなる。その後もオフェンスディフェンス両面で今季最多の41得点を挙げて次節京関戦での同率優勝に望みをつなげた。
 なお、第3QからはQB#3川並が登場して2TDを挙げた。

 甲南大学は久し振りにQB#11仲田が先発出場するがパスドロップバックしたところをDL#97近藤に連続サックを浴びるなどで効率いいオフェンスを組み立てられなかった。RB#41西口、#3油井、#88吉田へのランパスが散発ゲインに留まり、2戦連続無得点となってしまった。


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11月11日(日) 阪急西宮ST 12:30
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
同志社大学 7300102-4-0
近畿大学 00714213-3-0
(現地観戦)
 
同志社大学
近畿大学
TD 1Q
1Q
2Q
FG
2Q END
3Q
P×
G×
TD
3Q
4Q TD
TD
G×
4Q END
(作者Aのメモより)


 同志社大学最初のシリーズは自陣19ヤード付近からQB#7前川によるランパスで大きくゲインし、最後はRB#34小川が中央1ヤードを飛び込んで先制した。

 一方の近畿大学QB#3安倍によるオフェンスシリーズは自陣30ヤード付近からでWR#88松永へのパスは決まったがTE#4小村へのパス、#34金子へのパスをともに手にしながらのキャッチミスでQBレシーバーとも正確性に欠けていた。

 同志社大学はその後ショットガンも披露していったが、しかし、徐々に形勢が逆転してくる。試合の流れを変えていったのは、近畿大学ディフェンスだった。LB#9甲斐がWR#80亀山への横パスをゲインゼロに止め、RBオープンランにはDB#13青木が突っ込んできてロスゲイン、さらに、DB#6村山がパスを弾き落としてパントへ追いこんだ。
 パントリターンは#88松永。左サイドライン付近を相手との巧妙な駆け引きの末にするすると20ヤードゲインした。しかし、オフェンスはまだ強引キープなどでテンポを崩したまま時間が経過していった。

 第2Q終盤、同志社大学は#80亀山へのロングパス40ヤードがヒットして、久し振りの敵陣侵入だったが、近畿大学ディフェンスに遮られてFGどまりとなる。10点差。

 第2Q最後の近畿大学オフェンスは、自陣46ヤード、残り36秒、タイムアウト1回という難しいシチュエーションだったが、WR#88松永へのパスで同志社大学のパスインターフェアを誘い、再び#88松永への30ヤードパスをヒットさせて、敵陣10ヤードからのFDシリーズを迎えたところでタイムアップとなった。


 試合の最初は同志社大学がランとパスでドライブしていた。近畿大学は立ちあがりが悪かったが時間が経つとともに試合は均衡していった。そして、後半になってもこの傾向は変わらなかった。

 後半最初にミスをしたのが近畿大学でパントスナップを後逸してパントできず、同志社大学がエンド前16ヤードというポジションを確保した。崩れたプレーからRB#31山田へパスと中央突破で第4D2ヤード、10点リードしている同志社大学は迷うことなくギャンブルを選択した

 しかし、この中央突破を#10東、#9甲斐に止められて攻守交替となってしまった。

 近畿大学自陣7ヤードから。WR#88松永への57ヤードパス、#20土手下へ13ヤードパス、QBドロー23ヤードの3発でTDを挙げる。
 次のシリーズはUB#99杉田をリードブロッカーにしたTB#39大坪中央突破30ヤードをきっかけにして、#88松永インパス20ヤード、RB#39大坪連続キャリーなどで止まるところなく2個目のTDを奪い逆転した。さらに3個目のTDシリーズも#88松永へのパスをきっかけにして始まりから右TE#34金子へのプレーアクションパス25ヤードで締めくくった。

 一方の同志社大学オフェンスは後半FD更新すら満足にできず近畿大学攻守の好調パワーに圧倒されてしまった。

********

 これで近畿大学は3勝3敗の五分の星勘定となった。前節神戸大学戦後半と今節序盤はなんとなくという内容だったが、次節最終戦はシーズン勝ち越しと第4位をかけた試合になる。今シーズンの集大成として、そして、来年につながる丁寧な試合運びを期待したい。

 同志社大学は序盤いいテンポだったのだが、形勢が不利になってからひっくり返すことが出来なかった。次節最終節神戸大学戦は、入れ替え戦出場をかけた試合になりそうだ。何がなんでも勝たなければならない試合である。


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11月11日(日) 阪急西宮ST 15:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学 3700106-0-0
立命館大学 003365-1-0
(現地観戦)
 
関西学院大学
立命館大学
FG 1Q
1Q FG×
FG× 2Q
TD
2Q
3Q FG
3Q
4Q FG
4Q END
(作者Aのメモより)


 コイントスの結果、関西学院大学が前半レシーブを選択し、立命館大学#14鏑木のキックで試合が開始した。キックオフアウトオブバウンズ(キックしたボールが直接外へ出る)の反則に関西学院大学は蹴り直しではなく、35ヤードを選択した。

前半の試合展開は次の通り。

関西学院大学:自陣35ヤードから : FG成功・・・・・・第1Q5分19秒(経過時間)
立命館大学 :自陣21ヤードから : FG失敗
関西学院大学:自陣21ヤードから : FG失敗
立命館大学 :自陣25ヤードから : パスインターセプト
関西学院大学:敵陣30ヤードから : TDドライブ・・・・第2Q11分01秒(経過時間)
立命館大学 :自陣28ヤードから : パスドライブでロングパスをインターセプト終了

そして、後半の試合展開は次の通り

立命館大学 :自陣41ヤードから : FG成功・・・・・・第3Q6分28秒(経過時間)
関西学院大学:自陣24ヤードから : FD更新なしP
立命館大学 :自陣23ヤードから : FG成功・・・・・・第4Q1分54秒(経過時間)
関西学院大学:自陣26ヤードから : FD1回更新P
立命館大学 :敵陣43ヤードから : FDなしP
関西学院大学:自陣28ヤードから : FD2回更新P
立命館大学 :自陣11ヤード第4Q残り2分33秒からパスドライブも敵陣25ヤード付近でタイムアップ


 両チームとも前半3回後半3回または4回だけなので、簡単に全シリーズを書き出すことができる。そして、FGトライで終わったどのシリーズも自陣から4〜5分をかけた小刻みなゲインを積み重ねたロングドライブである。そして、その繰り返しだった。(以上、観戦記終わり)

********

 自陣35ヤードからの関西学院大学第1シリーズ、QB#16尾崎からシングルバック#2三井へのピッチ左OGはDLが手をかけてDB#13小路のタックルマイナス4ヤードでスタートした。
 しかし、その後はWR#89榊原へフリーパス13ヤードやTフォーメーションからランフェイクのWR#86東畠へのクイックパスなどで前進を重ね、QB右パスフェイクの左ロールスクランブルでエンド前24ヤードとテンポは良かった。
 しかし、エンドゾーンへのTDパスが長く、RB#3大谷の右OTランをデイフェンスの集まりで0ヤードに留め、さらに、QBドロップバックにDL#56平井のサックによってFG3点に終わる。

 一方の立命館大学は自陣21ヤードからQB#18高田によるショットガンフォーメーション。しかし、ここからのメインプレーはHB#32野本へのハンドオフが主体だった。#32野本の執拗な中央突破で小刻みに前進をはかり、第3D1ヤードでは背番号#1をつけた山中もバックス参加して1ヤードのホールを作った。
 これでエンド前23ヤードに到達すると、この日初めてのロングパスがTE#84森村へ。しかし、関西学院大学DB#29河合の絶妙なパスカットでTDならず。さらに飛距離39ヤードFGトライも左へそらした。

 関西学院大学自陣21ヤードからの第2シリーズは、QBが左右へ大きくロールしてからのパスとスクランブルが主体となった。左WR#86東畠への縦パス約60ヤードに立命館大学がパスインターフェアでかろうじて15ヤードゲインに留め、再びのWR#86東畠への縦パスにはDB#13小路がギリギリのカットと立命館大学パスディフェンスは少し苦しい。
 このシリーズ中で関西学院大学第3D1ヤードに今度は#90石田、#58西村がライン参加してFD更新した。敵陣12ヤード。
 しかし、ここからホールディング2回計20ヤードロスと立命館大学ディフェンスLB#5西、DL#1山中のQBサックなどで攻め切れなかった。フィールドポジションを悪くしてからの飛距離43ヤードFGトライは決まらない。

 関西学院大学が反則罰退で自らが得点放棄したものの、立命館大学オフェンスは、ここで、敵に塩を贈呈してしまう。自陣25ヤード。ショットガンからレシーバーを探しながらの左外へのパスだったが、ディフェンスにチップされ、最終的にLB#5平群にインターセプトされてしまった。

 関西学院大学敵陣30ヤード。TB#2三井の中央突破5ヤード、TB#33杉原の中央突破(左OT)14ヤードでエンド前11ヤード。しかし、さすがに立命館大学の厚いディフェンスを前にここからは2回連続ショートゲイン。

 関西学院大学タイムアウト。

 Iフォーメーション、#90石田を左サイドに配してQBも左へ動く。少しだけ。そこから右サイドRB#24足立へのパスがフリーで決まった。第2シリーズに#90石田、#58西村を左サイドに配してショートゲインを獲得した場面があったが、その裏プレーである。立命館大学ディフェンス攻略の定番であるカウンター系は、今年も、効いた。

 そして、このTDが事実上試合を決定づけた。前半を終わって10点差は、立命館大学の1TDでは、まだ、逆転しない。関西学院大学はセイフティーリードを得たためか、後半の攻守は単調になった。

 後半。

 立命館大学は自陣41ヤードショットガンフォーメーションから#32野本へのハンドオフでゲインし、さらに関西学院大学交代違反の反則でラッキーなFD更新もあったが、ショットガンからフリーのパスレシーバーを探せないQBは、自らがスクランブルするしか手段がなかった。さらに、反則罰退分もあって第4D残り7ヤードは飛距離35ヤードのFGに止まった。

 立命館大学自陣23ヤードからの次のシリーズは、久々にパスがきっかけとなった。WR#11木下へのパスと関西学院大学ディフェンスの甘いタックルで33ヤードをゲインした。レシーバーを探してからのスクランブルで再び関西学院大学ディフェンスが見てしまい30ヤードのゲインして、エンド前15ヤード。
 関西学院大学が献上してくれた絶好の同点機だったのだが、パスターゲットを探し出せないままスクランブルロス、スクランブルショート、左横パス1ヤード、第4Dで6ヤードを残してFGトライに終わった。

 立命館大学最終シリーズ。自陣11ヤードからとは言え、残り時間2分33秒、タイムアウト2回、ショットガンオフェンス。本来なら絶好の見せ場だったのだが、スクランブルとWR#19冷水一人だけへのパスとインバウンズでのダウンでは、いくらミラクルキャッチを連発しても、届きはしない。

********

 後半の関西学院大学オフェンスはテンポ悪くQBスクランブル以外効果的なゲインがなかった。ディフェンスにもタックルミスが散見された。こんなにも立命館大学の突け入るスキがあったにもかかわらずチャンスをモノにできない。最後も余裕の2ミニッツシーンだったのに、アッという間のタイムアップには、さすがに呆然自失状態に陥った。立命館大学に大差で破れていったチームでももっとまともな2ミニッツオフェンスができる。

 立命館大学の戦い方でも今年ならチャンスはあると思っていたのだが、これで対関西学院大学戦3連敗である。いったい、どのような関西学院大学だったら立命館大学の勝利になるのだろうか。

********

 関西学院大学ディフェンスは立命館大学ショットガンに対して、ショートパスは許してもロングパスは許さないディフェンスを敷いた。そして、ロングパスに対するDBのカバーは完璧で、ロングパス・TDパスをWRとの1対1の勝負でしっかりとパスカットしていた。ナイスカットシーンが繰り返されるのを見ていて、春も同じ様なシーンがあったのを、思いだした。

 次は、関京戦である。全勝優勝で甲子園出場を決めるか。次節は本当に緻密なフットボールが要求される。



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