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前節の神戸大学は今季初得点をあの関西学院大学から奪った。相手のミスからの得点もあったがRB#29坂東の中央突破やWR#9今里、#80伊藤へのパスという今季のオフェンスン形で得点できたし、OG付近を突くもゲインするなど神戸大学らしくなってきたので、今後が楽しみである。 ディフェンスはこれまで厳しい相手が続いていたが、その中で第3列の堅さは試合の流れを変えるビッグプレーを生み出す力はある。 近畿大学は、春のこの対戦で神戸大学が万全な体制でなかったこともあって、オフェンスで大勝した。その後に専修大学との定期戦を引き別けるなどを経ての秋3強対決となった。3強と対決した他の3校に比べると最も肉迫したのが近畿大学だった。 しかし、近畿大学はここからが正念場と言ってもいい。3強に勝つチャンスがあったのは確かだが、これからの試合は本当に勝利しなければならない。 今年のウリポイントであるディフェンスだが、DLLBによるQBRBへのプレッシャーと第3列のパスカバーはほぼ完成の域に達してきた。そしてQB#3安倍と#14大峠によるオフェンスもいいドライブをするようになった。ただし、WRが松永一人と1枚看板なのが気掛かり。来年のためにも次のレシーバーが欲しいところだ。 さてこの試合だが、神戸大学オフェンスが近畿大学ディフェンスに押されるのは仕方ないかもしれない。したがって得点機会は少ないかもしれないが、その1回々々を確実に得点につなげることが出来れば神戸大学にもチャンスはある。QBのOG付近のキープが前進するようになったので、RB#29坂東、#23沖本などとの中央付近でのオプションは決まるかも。さらに、神戸大学得意のスペシャルプレーなどなど、見どころは多い。 近畿大学のテンポいいオフェンスに神戸大学が一矢を報いることができるだろうか。オフェンスが課題と思っていたが正直なところここまで成長するとは思ってもいなかった。3強相手にドライブした姿は本物だろうが、神戸大学ディフェンスがこれを覆す可能性はないのだろうか。特にパスターゲットはWR#88松永一人なのでパスには対応できそうな感じもするのだが。 近畿大学が上位ブロックへ進出する足がかりとなる今季3勝目となるか、神戸大学がストップをかけるか。前節までの結果を眺めるだけなら近畿大学優位だが、それは油断を生んでしまいそうな戦績でもある。今の近畿大学なら、そんなことはないと思うが。 |
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両チームとも今シーズンは今一歩の成績を残している。この試合は両チームともに勝利が必要だが、それと同じくらいに試合内容が問われる。 関西学院大学は4戦全勝とは言え看板のディフェンスが精彩を欠く。LBDBのあたりのメンバーが春と大きく異なっているのも一因なのだろうか。オフェンスも後半に一発芸で得点しているに過ぎず、試合前半に力強いドライブシーンを見る機会がない。 関西学院大学にとっては、立命館大学、京都大学との闘いを控えた重要な時期でもあり、試合前半から、しっくりと納得の行く内容であってほしい。 一方の甲南大学も同志社大学と近畿大学に二敗を喫して、あとが無くなってきた。今年のオフェンスはRB#41西口、WR#88吉田とゲインできるプレーが少ないのが今年の特徴である。ディフェンスも後追いのためなかなか止められないシーンもあった。前節はQB#10池垣を起用してリフレッシュしての勝利だった。ディフェンスも・・と形に成りつつある。 甲南大学にとってはここから京都大学立命館大学との試合が続くが、過去の対戦成績を見ていると、最も組みやすい相手が関西学院大学であろう。ここで弾みをつけて、続く強敵にも、という試合展開にしたいところだろう。 昨年もこの対戦が第5節にあった。試合結果だけを眺めると49−28とい大差だが、しかし、関西学院大学のパントミスから先制した甲南大学がノーバックのショットガンを披露して選手観客すべての人をアッと言わせて試合中盤まで緊張状態が続いた。 今年の甲南大学はこの試合のために何を準備してくるだろうか。ショットガンフォーメーションからRB#41西口の中央突破&パスターゲットだけでも今年の関西学院大学ディフェンスなら、ある程度のゲインは見こめるだろう。WR#88吉田以外へ意識的にパスを集めるというのも面白いかも。ただし、接戦に持ちこむためにはディフェンスの健闘も必要不可欠だ。前節に引き続いての甲南大学攻守の健闘シーンをみたい。 |
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展開を予想するのが難しい試合である。 昨年は、第5節で対戦し立命館大学が圧倒的優位と言われながらも終わってみれば京都大学が完勝した試合だった。そして、今春、西京極で対戦した時は、立命館大学がショットガンオフェンスでゼロからのスタートの京都大学に圧勝した。 秋。京都大学は近畿大学、大阪産業大学、神戸大学、同志社大学とロースコア僅差の試合をギリギリのところで切り抜けて4戦全勝へと辿りついた。 対する立命館大学は、QB高田率いるショットガンオフェンスで同志社大学、神戸大学、大阪産業大学を相手に圧勝ゲームを繰り広げ、第4節近畿大学戦ではあわや敗戦という厳しい試合だった。 京都大学の第4節までの試合内容を振りかえってみると、得点上はギリギリなのだが、試合全体を通して京都大学攻守とも慌てるシーンがなかったように思う。それは僅差の試合展開を予測し、その通りの展開だったからなのだろう。ロースコアゲームになることはリーグ戦前から判っていたことで、そのために場面場面で何をしなければならないか、何をしたらマズイかが、チーム全体で意思統一されていたように見えた。 具体的には、自陣でのオフェンスシーンは確実に時間を消費するという意思であり、相手陣に入ったシリーズは最低でもフィールドゴールトライにまで結びつけるという行為である。おそらくオフェンスの第1目標は時間を消費することだろう、そのためのラン偏重オフェンスが必要だった。そして、たまたまでもゲインすれば得点につながればいいかなという程度の点への執着心。だから、ロースコアであっても予定通りなのでバタバタしない。 神戸大学戦だったか第4Qでの時間を消費しながらのドライブに京都大学の意思がはっきりて見えた。そしてそれは、昨年の立命館大学戦第4Qの逆転ドライブに6分間という時間を消費しているところでも充分に判るだろう。 ディフェンスはとりあえず止めることが重要だが、例えば相手のランナーにスクリメージラインを越えられたら止めたことにはならない。立命・関学のランなら確実に抜かれてしまう。だから4節までの試合ではスクリメージよりも前で相手を止めることがLBとDLの必須課題だった、のではないか。 観戦している側は冷や汗の連続だったかもしれないし、チームとしても冷や汗シーンがあったと思うが、それも含めた試合プランであり、ピンチシーンもチャンスシーンも想定し尽くした上で場面場面でするべきことと、してはいけないことのが明確だからこそ冷静に振る舞えることができる。チームの意思統一がしっかりしているので、浮き足立つシーンがなく、ある意味安心して見ていることが出来た。 関西学院大学のシステマチックなアメリカンフットボールは、プレーの順番とフォーメーションに重きを置いているが、それとは異なったシステマチックなアメリカンフットボールである。 一方の立命館大学は、前節近畿大学戦でバタバタシーンがあった。そのバタバタを試合の中で解決した上での冷静な勝利だったかと言えば、そうではない。立命館大学が再逆転出来たのは、近畿大学ディフェンスの詰めの甘さを指摘せざるを得ない。GAORA中継の映像を再確認していただければ判っていただけるだろう。 さらに、最後の近畿大学オフェンスドライブも止まらなかった。WR松永への最後のパスが通らなかったのはたまたま偶然のことであって、あのシリーズでも近畿大学が得点する可能性はあった。 つまり、京都大学はしっかりしたゲームプランを持っていてその通りの試合運びをしているということであり、立命館大学は細かいゲームプランを持ってなかった/その場で対応を考える/「なんとか頑張れ」という試合運びである。そして、「ゲームプラン」という言葉を「シーズンプラン」という言葉に置き換えてみれば、この試合に対する準備量の違いが想像できるだろう。 京都大学は立命館大学のショットガンランパスオフェンスに対してどんな対応をすべきかをシーズン前から考えて、それに従ったディフェンス面の強化であり、ディフェンスの予想すべき失点を上回るためのオフェンスの強化方針を、シーズン前から検討している。 それに対して立命館大学は京都大学攻守への対応を予測をして準備はするだろうが、本格的な対応は第5節29日の試合中に行うのだろうか。 ******** この試合、立命館大学QBショットガンフォーメーションからのWR#19冷水、#9西川、#81岡部、TE#96加藤へのパスと、RB#32野本、#39磯谷へのトス・ショベルパスを披露するだろう。これに対峙する京都大学ディフェンスが、どこまで対応できるかが試合のキーポイントである。ここで立命館大学が好き勝手なランパスオフェンスを繰り広げるようでは京都大学に勝ち目はない。 これは京都大学がシーズン前からいろいろと準備していたものを立命館大学のブルドーザーが力任せに根こそぎさらっていく展開で、立命館大学のパワーフットボールの勝利である。こういう試合もある種の爽快感があって好きな試合展開ではある。 ショットガンによるランパスに対して京都大学は何をしてくるか。前節近畿大学はLBのスピードでRBとQBを相手にし、DBは完璧なレシーバーカバーをしていた。京都大学ディフェンスはサイズのある#85木谷、#53辻尾が中心のLB陣で、スピードで攻める近畿大学LB陣とはタイプが違うので、立命館大学オフェンスは試合中の対応に苦労するかもしれない。さらにDB#2高本、#14金氏らのパスカバーも試合毎に充実してきた。 そして、京都大学オフェンスと立命館大学ディフェンスの闘いだが、京都大学はQB#16今西によるオーソックスな中央突破をメインに仕掛けてくるだろう。立命館大学LB#99中島、DL#55西村、#57山中のスピードある突っ込みが厄介だが、この対処法は如何に。 さらにパンター(P)だが、京都大学は4戦でたくさんの重要なパントを蹴っているのだが、立命館大学は前節近畿大学戦が事実上初のパントを蹴った試合だった。それも満足なキックが無かった。こんなところにも準備の差が出てくる。 京都大学にすれば、立命館大学攻守ともになにを仕掛けてくるか判っているから準備もしやすい。 京都大学にとって怖いことは、やってはいけないミスをすることである。昨年の関西学院大学戦キックオフでのファンブルロストがコレに値する。敵陣地でのファンブルロストは時間を消費することが最大目的だからかまわないが、自陣でのファンブルロストは失点につながるだけにパニックに陥りやすい。重要なところでのファンブルロストが厳しい。そのミスさえしなければ・・・・。 第5節のこの試合は、今シーズンの関西学生Div1において重要な試合になるだろう。勝者がそのままDivチャンピオンになるか。あるいは巴戦のプロローグとなるか。 ******** 私が先週の土曜日曜に関東へ出かけていったのは、木曜日に関東大学アメリカンフットボール連盟のページを見てしまったのがきっかけです。そこで、関西以外に御住まいの貴方にきっかけを与えましょう。無断リンクですが。 西宮でお待ちしています。 |