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試半は、攻守とも近畿大学のペースで試合が進んでいった。しかし、神戸大学が追い挙げるという展開へと変わって行った。近畿大学側から観ても、神戸大学側から観ても面白い試合だった。 神戸大学オフェンスは最初の3シリーズでFD更新なし。一方の近畿大学オフェンスはQB#3安倍によるランパスドライブで3シリーズを2TD1FGとして、予想外の大差になりそうな予感すらあった。RB#99杉田による中央突破が1で10ヤード超も前進し、さらにUB#30光山の中央突破と#39大坪のオープンランによるランドライブと、WR#82三谷へのクイックパスなどで、早々の17点ゲットだった。 さらに第3Qには、自陣33ヤードからTE#34金子へのプレーアクションパス、フィールド中央での第4Dギャンブル5ヤードではWR#88松永がマジックハンドキャッチを披露してギャンブル成功させると左コーナー#81中川へのTDパスというパスドライブで24−0と、勢いは近畿大学・・・・のように見えていた。 しかし、実際のところは、第2Q中盤から近畿大学の攻守が徐々に雑になっていた。 神戸大学は前半パントに追いこまれていたが、第4シリーズで目が覚めた。UBとTBの中央突破がスルスルぬけるようになる。このシリーズは反則罰退分を挽回できず、結局無得点のまま前半を終えることになる。 第3Q近畿大学がリードを広げたあとのキックオフ。リターナー#29板東が右ライン際を50ヤードのビッグリターンでこの試合始めての敵陣からのFDとなった。ここで神戸大学オフェンスはUBとTBの中央突破をフェイクにしたQB#12林のオープンラン。このプレーが近畿大学ディフェンスを見事なまでに騙して独走TDとなった。 そして、神戸大学はこのPATに2ポイントを選択した。24点差=8点×3回と考えたかは判らないが、WR#80伊藤への右ロールパスが決まった。 そして、ここから両チームオフェンスの大乱打戦がはじまる。第3Q終盤近畿大学DB#26中路が神戸大学のパスをインターセプトして敵陣40ヤード、WR#88松永へのピンポイントパス、RB#99杉田のパワーラン、WR#39大坪のスピードランで最後はWR?#10東へのTDパスを決めた。 これに対する神戸大学は、自陣20ヤードからRB#29板東の右オープンスピードラン35ヤード、さらに5ヤードを残した第4DギャンブルでWR#80伊藤へのスクリーンパスがTDパスとなって決まって追い上げる。 この時点で第4Q残り10分28秒、15点差は両校ともに微妙な時間が残った。 ここで近畿大学は自陣27ヤードから敵陣エンド前1ヤードまでのドライブでを約5分間を使ったランドライブで消費する。最後は神戸大学DB陣による再三のパスカットもあって第4Dギャンブル1ヤードが届かない。 残り時間4分55秒。 神戸大学自陣1ヤードから逆転に望みをかけたシリーズ、自陣1ヤードでの第4Dギャンブルという絶体絶命のシチュエーションでWR#80伊藤へクイックパスを成功させる。そして、近畿大学パスインターフェアやWR#9今里へのパスで、とうとう敵陣40ヤードにまで達する。しかし、ここからWR#9今里へのパスをDB#13青木のカットとキャッチミスで攻守交替。 しかし、神戸大学の勢いは衰えることがない。 神戸大学DL#59によるQBサックで近畿大学がファンブルロスト。 敵陣35ヤード、残り時間1分44秒で再び攻撃権を得る。ここから再びパス攻勢に出たが、WR#80伊藤への左ミドルパスはキャッチできていればTDだったが失敗、そして3本目のロングパスを近畿大学LB#2中里にインターセプトされた。 最後は近畿大学が1分21秒を使い切って終了した。 ******** (以下、続く可能性があります) この試合の展望コメントへ |
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試合開始直後の甲南大学自陣18ヤード付近からの最初のプレーで、左オプションピッチされたボールをRBがはじいてしまった。その浮いたボールを関西学院大学DB#22田尻がキャッチし、そのままエンドゾーンへ飛び込んで先制TDとなった。 さらに関西学院大学次のシリーズもQB#16尾崎からピッチを受けたRB#2三井の30ヤードランとWR#86東畠へのロングTDパス40ヤードで追加点、#3大谷へのピッチから80ヤードランを絡めての3TD目と、一発ロングゲインが続いて合計11TDとなった。 一方の甲南大学オフェンスは、QB#10池垣のパスとRB#41西口のランを試合序盤で封じこまれると手段がなくなってしまい、前半のFD更新は1回のみと完封された。 試合の行方としては第1Q半ばで行方が決まってしまった。 関西学院大学は第2QからQBに#10山田を起用した。どちらかと言えばオプションQBの印象だったのだがナイスコントロールでパスを投げられるようになってきた。もっとも前節神戸大学戦では#16尾崎よりもテンポいいなぁと思った瞬間にパスインターセプトされてしまったので観戦記には登場していないのだが、ランパスのバランスや落ち着きという点ではQB#10山田の方がよく見える。 彼が登場するのは、試合の行方が半ば決まってしまった後半からのことなので、尾崎と単純に比較は出来ないのだが、どこかの試合でスターターとして起用して欲しかったという思いはある。2年前の日本大学との定期戦で見せてくれたオプションQBが関西学院高等部−大学のラインにない新鮮味があった。 ところでこの試合だが、尾崎よりも山田によるオフェンスシリーズの方が長かった。もちろん、次節からの試合を控えての休養という意味合いもあるだろうが、それ以外の意味も含まれるか。 この試合では関西学院大学攻守とも厳しいプレッシャーを受けることもなく時間が経過してしまった。第1Qオフェンスはピッチからファンブルロストやフォールスタートなどミスがあるにはあった。それでもロングゲイン一発TDプレーの積み重ねで勝利してしまう。ディフェンスもミスが目に見えない試合だった。これが、いいことなのか悪いことなのか。そこには、もう、触れるまい。次節は立命館大学戦である。 この試合の展望コメントへ |
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京都大学は、先発QBに#19稲葉を起用し、さらに#73山中がOLとして出場した。さらに、フレックスボーン、ウイッシュボーンの多用。立命館大学ショットガンオフェンスに対して、ディフェンスを実質6人のラインと5人のDBにして役割を明確にした。 選手の起用については当初から意図していたことなのか、復帰が間に合わなかったのかは、一個人としての観戦者なので不明です。また、京都大学が1塁側、立命館大学が3塁側だったが、どのようにサイドやユニフォームのホーム/ビジターを決定しているのかを知らないので、なんとも言えません。京都大学が1塁側を選択したのか、あるいは、立命館大学が3塁側を要求したのだろうか。西宮STで京都大学が1塁側という試合を過去に記憶がないのですが、いかがでしょうか。 ****** コイントスの結果、立命館大学が前半の権利行使によってレシーブを選択して試合が開始した。最初のシリーズは立命館大学自陣27ヤード。QB#18高田によるショットガンフォーメーションは、最初のプレーは左真横WR#19冷水への横パスから縦へのランで9ヤード、しかし、反則罰退で取り消しになる。第二プレーはノーマルセットでのRB#32野本の右オープンラン12ヤードでFD更新し自陣40ヤードへ。 第三プレーは、WR#19冷水へのポストパターンロングパス。ほぼフリー状態だったが、パスが少しだけ長かった。ショットガンチームらしくハデな立ちあがりだったが、続くショベルパスとQBスクランブルを完璧に止められてパントとなった。 このP#14鏑木のパントが、3回連続で良い転がり方をする。京都大学オフェンススタート地点を、第1シリーズ5ヤードから、第2,3シリーズは1ヤードからと京都大学自陣深くにクギ付け状態にした。 つまり優位なフィールドポジションを得た立命館大学第2,3シリーズは敵陣33ヤードからのオフェンス開始、第4シリーズは敵陣22ヤードからと絶好の得点チャンスが続く。しかし、立命館大学も3回のシリーズでFD更新1回、1FG失敗と京都大学ディフェンスに抑えこまれてしまった。 京都大学オフェンスは、立命館大学のFG失敗がタッチバックとなって自陣エンド前から脱出した。その後も普通のポジションでのオフェンス開始なのだが、立命館大学ディフェンスには歯が立たなかった。 この日の京都大学オフェンスはQB#19稲葉が先発した。そして今季始めて(?)のウイッシュボーンフォーメーションや、フレックスボーンを多用した。ただしオプションオフェンスを試みるのではなく、RB3人によるパワープレー的な意味合いとカウンタープレーが目的だったように見えた。 RB#31畑、#32大木、#36大住がUBとHBに、唯一のスピードランナー#25関根がHBに配しての中央突破主体のオフェンスの組立になった。さらに、WR#9仲田,#22青木へのピンポイントパスというのがこの日の京都大学オフェンスだった。 さらに、OTに#73山中を加えてパワーアップしたオフェンスだったが、UBの中央突破ですら数ヤードのゲインとOLがランホールを空けられない。ラインもバックスも同時に立命館大学ディフェンスになぎ倒されるシーンばかりが続いた。 一方の立命館大学ショットガンオフェンスと京都大学ディフェンスの対決だが、こちらもディフェンスが優勢だった。DLLBの6〜7人が前に出てQB高田を追いかけまわす。にスクランブルしたQBやRB#32野本、#39磯谷へLB#99奥村、DL#97近藤、#92高谷がナイスタックルするシーンが随所にあった。 さらにパスでミドルヤードゲインなどもホールディングの反則で一進一退が続く。優位なフィールドポジションを得ていた立命館大学だが前半のFD更新回数は散発の4回うち1回は京都大学の反則によるもので、両チームともディフェンス優位のまま第2Qも7分が経過していった。 第2Q終盤、京都大学フィールド中央でのオフェンスシリーズは、QB#16今西によるフレックスボーンからの右WR#9仲田へパスだったが、立命館大学のインターフェア−の反則で1度はFD更新する。 しかし、続くRB#25関根のオープンランでは、LB#5西のタックルを浴びてロスゲインとランに活路を見出せない。そして、QB今西が右へ流れてのパスを立命館大学DB#13小路がインターセプトした。 立命館大学は敵陣26ヤードからQBスクランブル4ヤードと右WR#11木下へのミドルパス14ヤードの2プレーでエンド前8ヤードに到達する。京都大学ディフェンスにHBピッチとTDパスを遮られるのだが、第3D左SE#19冷水へのパスが通って第2Q残り1分19秒、立命館大学が先制した。 立命館大学キックオフ。 京都大学リターナー#25関根が右ライン際を約40ヤードのビッグリターンをする。京都大学はフィールド中央でのFDとなった。 QB#16今西はシングルバックで左パスフェイクの右WR#22青木へ横パス、しかし、5ヤードゲインに留まりフィールド外へ。ここから2回連続パス失敗。第4DをギャンブルしてドロップバックにLB#45八木のサックを浴びて攻守交替する。このシリーズは時計を止めるプレーばかりだったので、立命館大学に残り時間43秒とフィールド中央というポジションを与えてしまった。 そして、立命館大学は外へのパスやスパイクと最後のタイムアウトを使って残り時間0秒、K#14鏑木が、ホルダー敵陣34ヤード(飛距離45ヤード)のFGを決めて10点差として前半を終えた。 この前半終了間際の1TD1FGが、効いたと思う。 京都大学には前半を同点で終えることが出来そうという感触を得ていただろう、そこでの7点は、まだ「ワンチャンスで同点!」の雰囲気になれる。しかし、数10秒での追加点は、立命館大学のテクニックとキッカーの存在を意識させてしまった。 京都大学は後半に先に得点しなければならないことを意識せざるを得ない。一方で立命館大学はナイスキッカーの存在を再認識し、さらに、1回の失点では逆転されないという余裕を得た。 第3Q、京都大学はフィールド中央からの後半2個目のシリーズ、WR#22青木へのクイックパスと#25関根のカウンターラン、さらにプレーアクションパスがWR#22青木へ26ヤードと決まって、敵陣7ヤード、TDまであと少しにまで達する。ここからウイッシュボーンによるパワーラン2回でエンド前1ヤードの第3D。エクスチェンジミスでファンブルロストとなってしまった。(第3Q残り5分21秒) 京都大学は、その後FD更新できない3シリーズが続き、第4Q残り6分11秒から2分30秒を使った最後のオフェンスも自陣からパントを蹴らざるを得なかった。 ******** 一つだけ。第4Q立命館大学のFGトライは、残り時間6分26秒、TDまで3ヤード、得点は立命館大学10−0京都大学。しかし、このシチュエーションならFGではなくギャンブルが正解だろう。 10点でも13点でも京都大学が逆転するためには2TD必要である。しかしここでTDを奪えば17点差となって勝利を手中に出来る。TDにならなくとも京都大学のオフェンスはエンド前3ヤード付近からスタートとなり、2TDドライブが非常に難しくなる。 しかし、もしFGが失敗するとタッチバックとなって京都大学は自陣20ヤードからのオフェンス開始である。得点差10点はギリギリのところだが京都大学に、1回でもビッグプレーが出ていれば、もつれる可能性はあった。 実際はFGの後のキックオフで京都大学は自陣28ヤードまで戻してもドライブできなかったのだが、それは結果論である。 ******** 両チームともディフェンス大健闘の試合で満足なオフェンスシリーズがなかった。 京都大学ディフェンスDL6人のラッシュとDB5人が、立命館大学のショットガンからのロングパスを封じた。立命館大学のRBランとパスによる攻撃に対して、DB5人が抜かれることがなくショートゲインに留めた。さらに、立命館大学オフェンスには反則が多くてゲインと罰退の一進一退でドライブできず、ショットガンオフェンスが炸裂したシリーズは第4Qの最後だけだった。 一方の京都大学オフェンスは、パワープレーによる中央突破ランで立命館大学ラインを破ることができず、さらにパスにも余裕がなくショートレンジのクイックパスまでが精一杯だった。オープンプレーをもう少し試みてもという思いもあるが、LBCBのスピードが上回っていたのは確かだ。 京都大学は、選手の起用面の変化が怪我人によるものなのかそれ以外なのかはわからないが、攻守とも考えうる対策は全て行ったように見えた。 立命館大学はワンチャンスを確実に得点したことがきっかけになってリズムに乗っていった。さらに、3回連続の絶妙なパントの転がりや、第2Q最後のFGドライブなど、最初は立命館大学に試合の流れが傾いていたのだが、京都大学はこれを逆転するきっかけを掴むことができなかった。 ******* 京都大学は次節甲南大学戦である。優勝争いという点では現時点で他力本願になってしまったが、最終節の関西学院大学戦に向けて再調整してくることだろう。 立命館大学は、次節で関西学院大学との全勝対決を迎える。立命館大学が関西学院大学に勝利したのは1998年まで遡らなければならない。ここ数年、タレントでは立命館大学優位と言われていながら2連敗だが、さて今年はいかに。詳細は、次節展望にて。 ******** この試合の展望コメントへ |