関西学生アメリカンフットボール Div.1 第2節



9月15日(土) 宝が池球技場 11:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





神戸大学





 


 立命館大学オフェンスと神戸大学ディフェンスの対決の見どころは、もちろんショットガンに対応できるか神戸大学となる。しかし、神戸大学ディフェンスのタックルの甘さが気にかかる。立命館大学のショットガンパスはミドルレンジまでなので、飛距離だけでTDというシーンはないだろう。しかし、タックルが甘いとキャッチ後にスルスルと抜かれてしまう可能性がある。RB#39磯谷へのサイドパスからのランをLBDBが一発で止められるか。元気なDB#21西田、#22川副とLBの一発タックルに期待。

 立命館大学は、この試合もQB#18高田によるショットガンフォーメーションからのクイックパス雨アラレが炸裂するのだろう。もう少しQB#16椙田によるショットガンオフェンスを見てみたい気もする。


 一方、神戸大学オフェンスと立命館大学ディフェンスの対決だが、見どころは「パス」になりそう。前節同志社大学が立命館大学ディフェンスに対してクイックパスが効果あることを示した。神戸大学オフェンスにもクイックパスという手段はある。パスコントロールに不安が残るが、ここを突破口にして今シーズン初得点に期待します。




9月15日(土) 宝が池球技場 14:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学





大阪産業大学





 


「今年の京都大学はどうですか?」と質問されれば、「なかなかいいんではないか」と答えます。攻守ともプレー種類とかパワースピードなどではまだまだ発展途上だと思うが、するべきことを知っているというか、やってはけないことを知っているというか、おそらくつまらないミスはしないだろう、そういう力強さを感じた前節だった。

 前節の京都大学オフェンスは、オフェンスらしいところが見られなかったが、ここはQB#16今西からのクイックパスと、RB#31畑、#36大住の中央突破と、RB#25関根のオープンランで、強力ディフェンス相手にロングドライブできるだろうか。
 一方のディフェンスは、DLLBがかろうじて止めている感じだが、それでもタックルミスが発生する余地のない確実さを感じる。


 大阪産業大学QB#5藺牟田によるオフェンスは、SB#31松岡がキープレーヤーでありランナーにもパスタ−ゲットにもなってプレー幅を広げる。QB井牟田のクイックリリースで京都大学LBDLをかわして、#31松岡とRB#32吉住、WR#1山本の間でのフェイクプレーが決まるとオフェンスは波に乗れる。
 ただし、スタート時の反則(フォルススタートなどなど)罰退が多く、ロングドライブしても得点につながらない可能性がある。

 大阪産業大学ディフェンスは、1年のDB#3瀧野、DL#51陰山の凄さが目立ってしまって、リーグでもトップクラスのLB#10佐脇、#59辰川、DL#58石丸の影が薄かった。ディフェンスも全体的に昨年より底上げされていると考えていいだろう。
 大阪産業大学の前に出ることを意識した「攻め」のディフェンスは、近畿大学ディフェンスと同じである。京都大学が前節近畿大学ディフェンスの鋭い出足に四苦八苦したように、ここも大阪産業大学ディフェンスが京都大学を封じ込める可能性は充分にある。


 京都大学にとっては前節近畿大学戦を再現するような試合になりそう。京都大学は経験したことをそのまま活かせばいい。
 大差なら京都大学勝利で今年のオフェンススタイルがはっきりと目に見える形で映し出されるだろう。一方、僅差で推移するならK#28西のFGに頼る京都大学になるだろうが、それはそれでオフェンスディフェンス色々な成長シーンが見られる。そういう意味では京都大学ファンは必見である。

 一方の大阪産業大学にすれば、1回経験済みの京都大学を相手にするのは不運と言える。ただし、その油断に突け入る方法もある。元気な1年生が多くて攻守とも底上げされているので、ここは大いに期待できる。
 前節で関西学院大学QB尾崎を追いまわしたディフェンスは充分に武器になる。ディフェンスでモメンタムを均衡状態以上に持ち上げておいて、オフェンスがどのように料理するかが見どころである。

 ミスが試合を別けるとは今までに何回も使ったフレーズだが、この試合ほどこの言葉がピッタリと当てはまる試合はないだろう。ミスをしないだろう京都大学の力強さと、反則罰退を繰り返すようでは三強に勝てるはずがない大阪産業大学の対決である。




9月16日(日) 阪急西宮ST 12:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
甲南大学





同志社大学





 


 同志社大学オフェンスは、QB#7前川が完全復活宣言をした。そして、OLが相手DLをコントロールしてのRB中央突破ランとクイックパスというランパスオフェンスを立命館大学相手に披露して見せた。

 一方の甲南大学オフェンスは、QB#11仲田からのショットガンあり中央突破ありオプションありと、こちらも手数は多い。

 オフェンスは両校とも絶好調なのだが、ディフェンスが付いてきていないというのが私の印象だった。待ちのディフェンスだった同志社大学は、甲南大学WR#88吉田への縦パスを止めることが出来るだろうか。このあたりに若干甲南大学有利と思わせるとこもある。

 両校攻守とも同じ様な状態なので点の取りあいになる可能性も否定できない。したがって、ランパス派手な地上戦空中戦のオンパレードになるか、それとも、ディフェンスの真髄を見せるか、予想しにくい。しかし、どのような展開になろうとも均衡した試合になることだけは確かだろう。面白い試合である。




9月16日(日) 阪急西宮ST 14:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学





近畿大学





 


 関西学院大学オフェンスは、前節開幕戦で序盤は調子が悪かったが時間経過とともに本来のテンポを取り戻していった。QB#16尾崎のパスがオフェンスのキーポイントであり、ショートミドルロングとなんでもある。さらにRB#2三井によるスピードランに加え、UB#24足立、#33杉原が中央突破を披露、ランパスマルチの理想的なオフェンスを繰り広げた。
 ディフェンスは不調という印象だけが残っているが大丈夫だろうか。全体的に力強さに欠ける感じだった前節である。さらにFG失敗など、チーム全体として眺めた時に不安が残る。このモヤモヤを吹き飛ばして欲しいのだが。

 近畿大学オフェンスは、SB#99杉田をランパスマルチプレーヤーとして起用し、杉田のモーションからのオープンランや縦パスなどでプレーの幅を増やした。さらにRB#20土手下、#31美濃部の登場と多彩である。QBは#3安倍と#14大峠を併用してチーム全体が盛り上がっていった前節だった。
 ディフェンスはLB#9甲斐、#43の鋭い突っ込みによってマイナスゲインを量産した。さらにSに位置した#10東が広い範囲をカバーして、ランパスともゲインを最小限に留めていた。#10東のS起用は正解だったようだ。

 さてこの試合だが、見どころはやはり近畿大学ディフェンスと関西学院大学オフェンスの攻防にある。関西学院大学QB#16尾崎のパスは、ドロップバックとロールしてのパスが多い。ここに近畿大学ウリのLBが突っ込んでマイナスゲインを繰り返すことができれば、関西学院大学オフェンス能力は半減する。次の手段がクイックパスだが、これには第3列S#10東が対応してくれるはず。残る手段は、RB#2三井、QB#16尾崎によるランプレーになる。KのFG成功率も気にかかる。

 近畿大学LBが自由に動くためにも近畿大学DLと関西学院大学OLの攻防結果による。学生トップクラスのOLだが、京都大学相手に劣るところのなかった近畿大学DLがどこまで優位を保てるかがポイントになる。

 
 この近畿大学守と関西学院大学攻の結果がイーブンになると、あまり本調子でない関西学院大学ディフェンスだけに、近畿大学オフェンスがQB交替などで手を替え品を替えで目まぐるしい展開から前節のようなランパスパフォーマンスがあれば面白い。
 前回はいいところまでいきながら結果に結びつかなかったが、オフェンス奮起を待つチーム全体の姿勢に応えるシーンがあれば面白い試合になる。近畿大学はディフェンスから試合の主導権を握ることも充分に有り得るだろう。このチャンスをオフェンスが最低でもFGトライに結びつけると、いい流れになりそう。


 ここ数年の対戦成績は関西学院大学勝利が続くが、RB平手の侵攻をとめられなかった99年、97年には7−6と1点差の試合もあり、近畿大学にすれば関西学院大学は相性がいい。世間の前評判は関西学院大学優位だろうが、「今年のチーム力をすべて発揮した近畿大学」なら接戦以上は十分に可能とみる。




リーグ戦表へ  カレンダーへ