関西学生アメリカンフットボール Div.1 第1節



9月2日(日) 尼崎市陸上競技場 17:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学





大阪産業大学





 


 2001年の関西学生DIV1が開幕する。

 この試合、勝負の行方という点では、関西学院大学優位は動かしがたいところだ。QB#16尾崎、RB#2三井、WR#27松山、#81山本、#86東畠、#89榊原による華麗なランパスとそれを支える穴のないOL陣によるオフェンス。これに対しDL#90石田、#58西村、LB#47坂本の破壊力あるディフェンス。おそらく、夏を超えて更に一回り成長した雄姿を見せてくれることだろう。

 秋3連覇を目指す関西学院大学がどのようなスタートを切るのだろうか。少なくともこんなところでモタモタしていられない。

 残念ながら早い段階で試合の行方が決まってしまう可能性が高い。それでもこの試合の楽しみ方はある。おそらく、関西学院大学は次々と2番手3番手の選手を登場させるだろう。来年のスターター候補に経験を積ませるためだが、時々、このメンバーの中から今シーズン後半に活躍する選手が出てきたりもする。こんな観戦の方法もあるということで。

 大阪産業大学はQB#5藺牟田によるランパスバランスアタックのオフェンスとディフェンスがどこまで通用するか。こういう表現も失礼かもしれないが。開幕戦というエンジンがかかっていない時期だからこそ関西学院大学を相手に対等に戦えるという見方、考え方もある。2年前には同じ尼崎陸上競技場で大阪産業大学のオプションに苦しんだ関西学院大学ディフェンスというシーンもあった。策士・大阪産業大学は何か仕掛けてこれるか。
 シーズン序盤に3強と対決しなければならない日程は正直苦しいが、この中から今季の大阪産業大学のウリポイントを伸ばしてくることだろう。

 GAORAで当日深夜に中継録画で放映されますが、やはり、現地観戦が一番です。そしてチケットを購入するときに少し考えてみてください。当日券は1200円、シーズンパスは5000円です。どちらが安いでしょうか(^^)単純(?)な算数です。




9月8日(土) 宝が池球技場 11:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学





同志社大学





 


 この試合の見どころは、「立命館大学はやっぱりショットガン採用するの?」なのだが、これは最初のプレーで判ってしまう。あとは容赦のないパワー&スピードフットボールの雨アラレを見るだけで時間が経過してしまうかもしれない。(8月25日のスポーツ新聞4紙に目を通したが、それによると立命館大学はやはり今季はショットガンを行うようだ。)とりあえず、立命館大学の第1戦、アニマルリッツの脅威を確認しに行こう。

 同志社大学はディフェンスが苦しいかなという春の印象だった。それでもひと夏分の成長があるはずで、そこに期待。DLLBがQB高田にプレッシャーを与えることが出来るかどうか。ショットガン対策は、まず、ここからスタートする。そして、第3列の確実なレシーバーカバーでパスコースを消す・・・パスコントロールが乱れてきたら同志社大学のペースになりえる・・・言うのは簡単だが。

 いかに立命館大学とはいえ本格的にショットガンを導入してまだ半年である。待ちのディフェンスではショットガンに翻弄されてしまうので、攻めのディフェンスが必要だ。これで何かしらの対策が見えてくるのでは?


 同志社大学オフェンスは、RB#31山田、#34小川、#1山下のタイミングよいランと、WRへのショートにもロングにも投げられるパスの実現が今季のオフェンススタイルである。優秀なRBとOL陣なら立命館大学DLLBのスピードを逆手にとったカウンタープレーも可能だ。そして、QB#7前川の復活シーンも確認したい。

 同志社大学の昨年の開幕戦相手は関西学院大学だった。QB負傷退場というハプニングがなかったら、試合の行方も判らないような試合だった。この試合、やはり立命館大学優位は揺るがないが、同志社大学の突け入るスキを完全に否定するほどのものではない。




9月8日(土) 宝が池球技場 14:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学





近畿大学





 


   第1節一推しのカードである。今年の関西学生の趨勢を語ろうとするならば、この試合と日曜の甲南大学−神戸大学戦は必見である。

 この試合の見どころのひとつは、京都大学オフェンスと近畿大学ディフェンスの戦いにある。得点力の低い京都大学オフェンスが、近畿大学の強力LB陣ほかディフェンスに封じこまれるようだと勝負の行方も混沌としてくる。

 今年の京都大学攻撃手段は、IフォーメーションでのQB#16今西・UB#31畑・TB#25関根によるランと、WR#22青木、#1灰井、TE#86由良へのクイックパスが主体になりそう。どのプレーでもショートゲインは見こめるが、これを積み重ねての連続ドライブができるかどうかで試合の行方が大きく変わるだろう。
 1発TDにつながる切り札としてはオプションでの関根のスピードオープンランがあるが、このオプションを封じこまれると京都大学の得点手段が無くなってしまう。

 近畿大学DLが京都大学OLとの衝突で互角に持ち込みさえすれば、ウリのLBが自由に動き回わることができる。LB#9甲斐がキャリアへ一直線に突っ込んでショートゲインに留め、LB#43伊賀波が中央オープンともミドルゲインに留め、第3列最後の砦は#10東が死守するだろう。

 LBに人材がいるとは言え、まずはライン戦で対等の関係に持ちこむことは必要だ。ディフェンス全体で「止める」という意識を結集すれば、京都大学の攻撃を止めることはそんなに難しいことではないだろう。


 一方の近畿大学オフェンスと京都大学ディフェンスの攻防だが、こちらにも見どころがある。

 近畿大学QBは、ランパスマルチの#14大峠と、オプションの#3安倍の2人がいる。RBWRTE陣も豊富で中央突破もあればオープンランもオプションもあり、さらに、ショートからロングまでのパスありと攻撃手段は多い。

 課題は、調子が良いときと悪いときの差が激しいことである。近畿大学オフェンスは空回りせずに力を発揮できるだろうか、うまくいかないときに気分転換をはかれるだろうか。近畿大学攻/守と京都大学攻/守の4ユニットの中で、もっとも振幅の激しいのが近畿大学攻である。近畿大学攻が試合の行方のカギを握っている。

 京都大学のディフェンス陣もLB辻尾、DL山中、DB高本、塚原とアスリートが揃うので、近畿大学オフェンス陣を惑わすことが出来れば接戦に持ちこむことも出来る。しかし、近畿大学の攻撃が良い方向に回転すれば手数が多い分だけ近畿大学優勢京都大学劣勢は免れない。


 接戦ならば1桁台のロースコアゲームで勝負の行方は最後までわからない厳しい試合になるだろう。近畿大学オフェンスが絶好調なら大差で近畿大学勝利もあり得る。関西学生Div1の最近のアップセットと言えば、1997年にDiv1復帰した神戸大学が京都大学から勝利を奪った試合がある。9月8日宝が池球技場は必見である。




9月9日(日) 阪急西宮球技場 14:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
甲南大学





神戸大学





 


 第1節一推しのカード、その2。

 昨年も開幕戦で激突した両チームだが、残暑厳しい炎天下での対戦だったために最終的にはユニフォームの色が明暗をワケタかのような試合だった。神戸大学がホーム用で上が黒で下が赤、甲南大学のビジター用は上が白で下が赤での対戦は、「黒」が効いたようだった。
 今年はいまのところ残暑は厳しくないが、1週間後の天候などどのようになるかわかるはずがない。ただ、神戸大学には昨年の経験があるので同じ様なことにはならないだろう。

 さてこの試合だが、私のなかでは、両チームともよく判らないというのが本当のところである。

 両校とも春の試合を2試合ずつ観たのだが、プレースタイルからメンバーまで何もかもが、このまま秋シーズンを迎えるような内容ではなかった。秋にどのような形で再登場するのか楽しみにしている両校の対決ということで、なんとも言いづらいところがある。

 以下はシーズン展望の再掲になりそうだが。

 神戸大学はOLDLともに大型ラインが揃っている。一方で、優秀なRBを毎年のように輩出する神戸大学には珍しくRB陣にキーマンが存在しない様子だった。ひと夏を超えて核となるランナーが登場するかが見どころである。また、#80伊藤と#9今里をWRに補充してQB#12林のクイックパスターゲットを確保した。
 一方のディフェンスだが、ここ数年ディフェンス主導の年が続いていることもあってLB#51佐々木、DB#21西田、#22川副と信頼できる選手が残っているのが心強い。さらにリターナー#80伊藤の存在は一発TDの可能性を秘めている。

 甲南大学は、円熟味を増したQB#10仲田によるランニングアタックが主体になりそう。RB#2油井のトップスピードには目を見張るものがある。ただ、春の段階ではRBにもWRにも複数の人材が見えてこなかった。ディフェンス面も同様で、夏を超えて、どこがどのように変わったか。


「なるほど、今年はこういう方針で行くのか。」という方向性が試合の中で見えたチームが勝利するというのが結論である。




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