関西学生アメリカンフットボール Div.1 第1節



9月2日(日) 尼崎市陸上競技場 17:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学 3211328651-0-0
大阪産業大学 070070-1-0
(現地観戦)
 


 試合結果は大差なのだが、大阪産業大学が関西学院大学を圧倒するシーンが何回かあったりして面白い試合だった。大阪産業大学にすれば結果は大敗だがそれと引き換えに今季の方針にいくらかの目処が立ったことが何よりの収穫だったのではないか。


 大阪産業大学レシーブで試合開始。自陣11ヤードからのオフェンス最初のプレー前。ディレイオブゲームになりそうだったのを回避するためにタイムアウトを要求する。しかし、審判にはディレイ反則が先と判断され、しかもタイムアウトも1回消費してしまうドタバタのスタートだった。

 なんともイヤな雰囲気だったのだが、そんな不手際を吹き飛ばすかのようなオフェンスをQB#5井牟田が披露した。第一プレーは右SB#31松岡の左モーションからクイックパス10ヤード、第2プレーがオプションQBキープが完全にフリーになって12ヤードゲイン、2プレーでFD更新する。このシリーズはパントとなるが、関西学院大学ディフェンス相手にいきなりロングゲインを見舞った。

 さらに次のシリーズもQBキープが10ヤードを超えるロングゲインを奪い2年前と同様に大阪産業大学のオプションが通用することを証明して見せた。この試合を見る限り大阪産業大学のオプションは止まらなかったと言える。

 そして度肝を抜いたのは第2Q終盤の5回目のオフェンスシリーズだった。自陣25ヤードからのドライブだったのだが、あの関西学院大学ディフェンスを完全に翻弄してTDを奪う。
 QB#5藺牟田キープの左オープンランにWR#87村川が併走、ピッチしたのはスクリメージを10ヤードぐらい越えたあたりだっただろうか、結局合計20ヤードのゲインとなった。次はRB#31松岡の右カウンター30ヤードとオプション中央突破15ヤード。最後は1年RB#32吉住の左オプションTDランという、あっという間の出来事だった。

 今年の大阪産業大学オフェンススタイルはオプションランとクイックパスが中心になりそうだ。RB#32吉住、SB#31松岡の配置からは、いろいろな手段が考えられる。クイックパスターゲットWR#1山本へのパスは、関西学院大学LBDBの反応が良かったので再三カットされたが、OLが安定しコントロールも正確だった。パスディフェンスが甘いチームには充分通用するだろう。

 ただし、オフェンススタート時のつまらない反則が相変わらず多い。フォルススタート・ディレイオブゲーム・イリーガル・・・。すべて5ヤードの罰退なのだが、チリも積もれば山となる。反則が無ければ勝てたのに・・なんてことにならなければいいが。


 関西学院大学オフェンスは立ち上がりが悪かった。第1シリーズはRB#2三井のラン30ヤードでエンド前に達したが2回連続TDパス失敗とホールディング罰退でFG3点のみ。第4シリーズは大阪産業大学のファンブルロストで掴んだエンド前16ヤードからの攻撃シリーズも中央突破を止められ、さらにFG失敗とらしくないプレーが続いた。

 関西学院大学のオフェンスが調子悪かったというのもあるが、大阪産業大学ディフェンスがすばらしかったと言うべきかもしれない。1年DB#3瀧野はパスカバーにもQBスクランブルにも絡むという守備範囲の広さをアピール、DL#51陰山、LB#59辰川、#10佐脇がQB尾崎を追いかけまわしてサックのシーンも何回か。大阪産業大学の攻めのディフェンスが復活した。


 結局結局試合を決めたのは、QB尾崎によるフィールド中央からの距離50ヤードの縦パスである。WR#86東畠、WR#25杉田へのTDパス2本で得点差をつけて前半終了、さらに後半最初のシリーズではランによるTDドライブで突き放した。
 時間が経過するにつれて春に見た関西学院大学オフェンスに戻っていったので、単に「立ち上がりが悪かった」だけのことだろう。
 ところで、この日の計3本の縦パスも、春に見た#27松山へのTDパスもすべて同じなのだが、それは「ヒッカケ」なのか「決定」なのだろうか。「決定」ならディフェンス対策案をCBに指示できるはずと思うが、素人考えだろうか。

 一方のディフェンスだが、何もしなかったと言うのは極論だが、予想していたほどの力強さが感じられなかったのは確かである。また、K#11井田、#15中野とも安定感を欠いていた。もっとも、キックの成否が勝敗を決める試合まで、まだ日数はある。今後に期待。



 大阪産業大学の次の相手は京都大学である。京都大学が近畿大学戦をどのように終えるか今の時点では不明だが、この日のディフェンス再現ならショートゲインを積み重ねるスタイルの京都大学オフェンスには通用しそうだ。大阪産業大学は97年の対京都大学戦以来のアップセットのチャンスを迎える。

 京都大学にすれば気の抜けない相手が続くことになるが、それについては試合展望で。



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9月8日(土) 宝が池球技場 11:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学 7261421681-0-0
同志社大学 000000-1-0
(現地観戦)
 


 同志社大学最初のオフェンスは自陣17ヤードから。QB#7前川の第1プレーはUB#31山田の中央突破1ヤード。そしてWR#80亀山へのインコースのパス13ヤードが成功して藺いきなりFD更新した。しかし、ディレイオブゲームの罰退を課せられ、さらに中央のランプレーをDLに遮られてパントになる。

 続く立命館大学攻撃はやはりQB#18高田によるショットガンだった。最初のプレーは縦パスだったがWRと合わず、続くパスもCBがカット、QBキープは同志社大学DLに阻まれてパントになった。冴えない第1シリーズだったが、関西学院大学オフェンスも立ち上がりはこんなものだったので。

 同志社大学オフェンスは再び#80亀山へのクイックパスとフェイスマスクでFD更新する。UB#31山田,#2長谷川、TB#34小川、#1山下のランが一進一退でのパントだったが、このパントを立命館大学にブロックされた。

 エンド前14ヤードからの攻撃権で立命館大学はショットガンではなくノーマルにセット、RB#39礒谷の連続キャリーで第1Q残り3分34秒、待望のTDを獲得した。

 これでエンジンがかかった立命館大学オフェンスは第1Q終盤に、自陣40ヤードからRB#39礒谷への真横パスを中心に4回FD更新したTDドライブ、自陣45ヤードからのWR#9西川へのショートパスと好ブロックによるTDラン、#39礒谷のパントリターンTD,再び自陣42ヤードからWR#84河瀬のレシーバーランナーとしての活躍によるTDドライブと、力の差を見せつけて試合を決めた。

 結局終わってみれば立命館大学のパントは試合開始直後の1回だけだった。試合終了間近にQB#16椙田がパスインターセプトがあったが、残り7回をすべてエンドゾーンに運んだ。PATの名手#14鏑木がPATを2回も外したがこれも開幕戦ならではのこと、だろう。

 オフェンスの特徴はロングパス一気のTDというパスが少なく、ミドルレンジまでのパスが多い。開始直後は左右コーナーへのミドルパスを多投、その後は一転してRBへの横パスを多投し、長短パスを披露した。ただ、パスボールに勢いがなくフワリと浮かしぎみのパスが多い。見えたのだが素人的個人的には好きではないのだが、構わないのだろうか?

 第4Qには立命館大学QB#16椙田が登場、自陣16ヤードからTDドライブを見せた。オフェンススタイルではQB高田と同じショットガンだったが、高田よりもパスや判断が冴えているように感じたのは、ただ単に始めて見たことでの新鮮さからくる感覚なのだろうか。バックアップと言うか2枚看板が揃ったのは確かである。

 もっとも立命館大学ショットガンだが、正直なところ同志社大学のディフェンスがあまり厳しくなかったこともあって立命館大学攻撃についてはあまり参考にならない試合だった。

 立命館大学ディフェンスは、ランはほぼ完封した。同志社大学のメインであるUBTBの中央突破をことごとくスクリメージライン上で止めたのは見事だった。しかし、パスディフェンスには問題がありそうだ。
 同志社大学ショートレンジのクイックパスがLBDBの空間によくヒットした。さらに、後半は若干のメンバー交替があったとはいえ、してひけない選手がパスインターフェアの反則をする。
 ショットガンチームなのだから練習台にはコト欠かないだろうと思うのだが、関西学院大学や京都大学との試合を考えると少し不安が漂う。


 同志社大学オフェンスは、RB#31山田、TB#34小川、#1山下の中央突破を執拗に試みたが立命館大学DLの壁は厚かった。その替わり立命館大学に効果的だったのがTE#84松田、WR#80亀山へのクイックパスである。LBDBの間へのパスや外へ逃げるコースのパスが、立命館大学DLのラッシュを避けながらも正確なコントロールで次々と決まった。それも1線級が出場している試合前半でのことなので、その意味は大きい。後半には自陣からのランパスドライブでエンドゾーン前までドライブするなどと健闘した。

 第3Q同志社大学は自陣11ヤードからのオフェンス。UB#31山田、#34小川の連続中央突破でFD更新、右WR#80亀山へのクイックパス10ヤード、RB#1山下へスクリーンパスなどでFD更新と、小刻みなゲインを積み重ねてエンド前9ヤードに到達する。結果は第4DFG失敗のため得点記録上には現れていない。ただし、OLバックスQB一体になって前進したという事実はQB#7前川の復活の証でもある。今後の同志社大学オフェンスが楽しみである。

 一方の同志社大学ディフェンスだが、ショットガンが凄かったというのもあるが、それ以上にディフェンスの第2、3列に意図が感じ取れなかった。パスが通ってからタックルに行く、パスが通るまで何もしない。QBラッシュはDLだけだった。これは仕方ないとしても、LBがパスコースを消すべく何かするでもなかったのだが、こんなものなのだろうか。


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9月8日(日) 宝が池球技場 14:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学 33510211-0-0
近畿大学 000000-1-0
(現地観戦)
 


 何が勝負を別けたのだろうか。

 勝利した京都大学側はともかく、敗れた近畿大学側がこの試合の敗因を分析することは時間のムダになりそうだ。近畿大学オフェンスもディフェンスもやるべきことはやっていると思う。全力を尽くしたものに敗因を求めても意味はない。次の試合をどのように組み立てるかを検討すべきだろ。


 以下は、観客席側にいる私が勝手な想像で、観客席側の立場にいるHP読者に対して、もっともらしいことを言う内容の文章である。


 京都大学の得点経過は、3+3+2+3、そして第4Q残り35秒に+7である。前半に3FGトライ(2成功)3パント、後半は2FG成功1TDと結果だけを見ると完勝である。
 一方の近畿大学オフェンスは、前半4パント2インターセプト、後半2パント(うち1セイフティー献上)1エンド前ギャンブル失敗、第4Q残り20数秒からのパスインターセプトである。

 両校を比較して強引に違いを求めるならばFGで終われるポジションにあったか否か、ということになる。そしてこの違いは何に起因しているかということなのだが、それは判らない。



 近畿大学はコイントスで後半行使を選択した。もちろん当事者ではないので真意はわからないが、後半最初の攻撃権を得たいために前半をやむなく放棄する通常の考え方ではなく、まず最初に近畿大学はディフェンスを登場させたかったのではないか。だから選択権を獲得した時に「前半行使でディフェンスをします!」という宣言は前代ミモン。京都大学に前半を譲ってオフェンスを選択させる。それこそが近畿大学が狙い通り・・・なんだろうか。今年の近畿大学はディフェンスあ絶対に計算できるというところからの私の勝手な想像です。


 京都大学は#22青木の好リターンで自陣40ヤードからのFDを獲得すると、QB#16今西、UB#36大住、TB#25関根のIフォーメーションでセットした。左WR#9仲田へのクイックパスとUB#36大住の中央突破でFD更新するも最後はホールディングの反則で第4D、K#28西のFGが成功して京都大学がリードした。

 近畿大学オフェンスは自陣31ヤードから。QB#3安倍によるオフェンスはいきなり「12人ハドル」で5ヤード罰退でスタートする。さらにその次のシリーズもクイックパスをLB#85木谷にインターセプトされるなど、立ち上がりの近畿大学オフェンスはテンポが悪かった。

 そんなオフェンスを支えたのがディフェンスだった。LB陣は#43西川、#9甲斐、#2中里、#55伊賀波の4人、そして#10東をセイフティーに据えた。京都大学のピッチプレーにはLB#9甲斐と#43西川の素早い出足でマイナスゲインに留め、#10東はラン/パスを見極めてからの早いサポートでロングゲインを留めた。
 第2Q中盤にはディフェンスであわや得点かのシーンがあった。京都大学パントでスナップボールを後逸、Pをエンドゾーン前に追い詰めたのだが、P#14金氏にかわされてパントキックを許してしまった。

 結局京都大学はK#28西によるFGをもう1本追加して6−0で前半を終わった。

 京都大学ディフェンスも近畿大学に負けず劣らずの猛者ぞろいで、LB#85木谷、#53辻尾、#99奥村が要所で活躍したのも近畿大学オフェンスが波に乗れない理由のひとつだ。


 第3Q最初の近畿大学オフェンスは簡単にパントに追いこまれた。そして今度は近畿大学がスナップボールを後逸して京都大学にセイフティーを献上、さらに京都大学がこの日3回目のFGで11点差となった。


 近畿大学オフェンスは前半こそテンポが悪かったが、QBを#安倍と#14大峠を替えて転換を試みる。ハーフタイムでさらにチェックが入ったあとの後半の第2,3シリーズでは敵陣まで侵攻した。
 近畿大学のオフェンスは#99杉田をSBに配してのシングルバックが主体、SB#99杉田はランナーとパスターゲットの両面での活躍するアスリートぶりを披露する。

 後半第2シリーズは自陣32ヤードから、#99杉田のランパスとTE#4小村へのクイックパスヒット、#31美濃辺のカウンターをQB#3安倍と#14大峠が演出、さらに#10東も参加しての全員オフェンスだった。このシリーズは敵陣30ヤードまで侵攻したが、ここまで。

 京都大学4本目のFGが決まり14点差。第4Q残り時間は8分37秒。

 自陣29ヤードからの近畿大学は、再びドライブを積み重ねてエンド前5ヤード。しかし、第4DギャンブルパスはWR#88松永の手の先を通過して行った。

 このあとの京都大学オフェンスシリーズは見事だった。残り時間5分31秒。時間を使うプレーに徹した京都大学だったが、ようやくTB#25関根のオープンランが約60ヤードのビッグゲインが生まれて初TDへとつなげた。


 京都大学は今年もアグレッシッブなLBDL主体のディフェンス主導のチームになりそうだ。ただ、オフェンスにもWR#9仲田、RB#36大住などのニューフェイスが登場した。さらに第4Qを指揮したQB#19稲葉の復活。最近は今西によるオフェンスを観る機会ばかりだったのでQB稲葉は新鮮に映った。
 そしてこの日の試合を決めたK#28西の存在が大きい。接戦でのキックの重要さを改めて認識した試合だった。この日のようにジワジワと広がる得点差は怖い。

 京都大学は、もちろんこの日の試合の重要性を充分に認識していただろうが、それにビビルでもなく正面からまともに衝突して勝利した。最近はひと夏を越えてとかひと秋を越えて化けるシーンが少なくなったが、そういうのとは違う力強さというか精神的な強さが伺える。


 一方の近畿大学だが、今年のチームには一体感があるのが充分に伝わってきた。スタッフもオフェンスもディフェンスも。今日の相手にはすばらしいKがいたために得点が広がってしまったが、関西学院大学には安定なキッカーが存在しない。近畿大学ディフェンスLBがQB尾崎を惑わせることができれば、K不在の分だけ接戦に落ち込むことも可能か。



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9月9日(日) 阪急西宮球技場 14:20
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
甲南大学 7073171-0-0
神戸大学 000000-1-0
(現地観戦)
 


 先制したのは甲南大学だった。QB#11仲田からWR#88吉田への縦パスで敵陣深くに到達、RB#41西口の中央突破で簡単にTDを挙げた。しかしその後はチャンスらしいチャンスを作れなかった。

 甲南大学は、QB#11仲田によるショットガンからWR#88吉田へのパスやRB#41西口で再び侵攻しようとするが、RB#2油井のオープンプレーを完全に神戸大学ディフェンスに読まれてマイナスゲイン、さらにFG失敗で得点機を逸した。

 一方の神戸大学オフェンスは、QB#12林からクイックパス主体の攻撃を披露し、前半に1度だけ自陣からのロングドライブで敵陣奥深くまで進んだ。WR#9今里、TE#87萩原、WR#80伊藤への10ヤード近辺のパスが成功する時はジャストで通る。しかし、エンド前残り9ヤードからのFDでQBキープ2回とWR#80伊藤へのミドルパスが通らずFGも失敗と、こちらも得点機会を逃す。

 この両校は春にも対決していて、その時も甲南大学が第1シリーズで得点後に均衡状態が続いて引き分けたのだが、春の再現、そんな試合だった。

 後半は甲南大学のキックオフ・神戸大学リターンで再開。神戸大学#29・・のナイスリターンで敵陣45ヤードからという絶好のフィールドポジションを獲得した。ここからTB#16吉野のドロー13ヤード、#80スクリーン5ヤード、QBキープ10ヤードでエンド前15ヤードに到達、ハーフタイムのチェックが効いたか絶好調オフェンスが続いた。しかし、ここから、反則罰退2回などで結局FGトライ、これも右へ逸らして神戸大学無得点のまま時間が経過する。

 そして、次の神戸大学オフェンスで痛恨のファンブルロストをし、後半開始直後に#29板東のナイスリターンで確保したフィールドポジションを失ってしまった。

 甲南大学は再び自陣からのショットガン&ノーマルでのロングドライブを行った。きっかけはWR#88吉田への33ヤードの縦パス。さらにRB#41西口の中央突破とRBWR#5へのランパスで待望の追加点を挙げて事実上試合を決めた。


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 甲南大学の攻撃は、春とは一転してショットガンオフェンスを織り混ぜてきた。WR#88吉田へのパスはその大柄な体格とパスコースで、立命館大学TE#96加藤と同じ雰囲気をかもし出している。
 今シーズン、ショットガンで注目を浴びたのは立命館大学だけだった。そして、昨秋の関西学院大学戦でのショットガンで注目を浴びた甲南大学のことをすっかり忘れていた。元祖はウチだと言われそうだが、QB仲田も本格的ショットガン2年目となれば昨年の経験も充分に生きてくるだろう。オフェンスの手数が広がったことで今後の試合が楽しみになってきた。

 なお、この日のショットガン比率は4:6ぐらい(イメージ的数値であって統計数値ではない)で展開した。その残りに相当するランプレーにUB#41西口の復活が挙げられる。一方でRB#2油井は春に活躍したために完全にマークされたか。

 甲南大学ディフェンスのイメージが薄いのだが、DL各人が横にも大きくなっていたのは印象に残っている。


 神戸大学オフェンスは、UB#23沖本、TB#29板東の中央突破は進めなかったが、QBキープでのOG付近を突くランは神戸大学QBらしいプレーになってきた。シングルバックからのクイックパスは、パスターゲットに#9、#87、#80と揃い、通るときは通るのだが、コントロールが乱れることも多い。中央突破ランとともにまだ完成度が低い様子だ。

 神戸大学ディフェンスはボールキャリアに一直線であたりに行けるのだがタックルが甘いのかポイントを外されるのか、1回のタックル/1人のタックルでは止まらない。2人目以降が来るまでにズルズルと引きずられて結局FD更新されてしまうという苦しいシーンが続いた。


(ある選手名を間違えて記載してしまいました。御本人様および関係者の皆様には御迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。)


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