関西学生アメリカンフットボール Div.1 第1節



9月2日(土) 尼崎陸上競技場 17:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
関西学院大学 217147491-0-0
同志社大学 7600130-1-0
(現地観戦)
 


 関西学院大学のリターンで始まる。ここで#3大谷がビッグリターンをして敵陣残り約10ヤードに到達する。注目のスターターQBは#16尾崎だった。そして、TB#3大谷の中央突破で先制した。

 その後の4シリーズも連続TDに結びつけて、得点上は大爆発のオフェンスだった。

 同志社大学のちょっとしたタックルミスがきっかけのビッグゲインやTDランパスもあったが、RB#3大谷のスピード、WR#89榊原のキャッチあり、さらにUB#43杉浦の中央突破もありと、完璧とは言えないまでも、まま、こんなもんか。

 ただ、春の状態とあまり変わらない内容だったのが「成長カーブ」の点で少し気にかかる。さらに、P#89榊原のパントキックも、少し信頼性に欠ける。

 一方のディフェンスも第1シリーズこそ同志社大学を抑えていたのだが、その後はランパスで破られるシーンが続出した。今年の要となるだろうディフェンスがランパスで簡単に崩されたこと、特に第3列のパスディフェンスは大きな課題になりそうだ。


 同志社大学2回目の攻撃は自陣26ヤードから。UB#36川戸が中央を抜けたところへQB#19君川からのパス。そのまま一気に66ヤードのビッグゲインとなり、残り8ヤード。右WR#81布施の外へのパスは、DBを完璧に惑わせてかわしてTDとなった。

 その後もUB#36川戸の中央突破やWR#3松田へのスクリーンパスなどなど同志社オフェンスランパスのやりたい放題だった。

 極めつけは、第2Q最後の同志社大学自陣25ヤード付近からのオフェンス。残り時間約1分30秒からクイックパス4本にランを絡めてロングドライブを完成させた。
 右WR#81布施の内側へ切れこむクイックパス14ヤードでFDを獲得すると、中央オープンとランで再更新、WR#85へのクイックパス17ヤード成功となった時点で、関西学院大学はタイムアウトを要求した。
 その後も、同じコースへパス2回で11分53秒、追い上げの狼煙となるTDを挙げる。

 試合の流れは、追い上げ同志社大学オフェンスに、崩壊しつつあった関西学院大学ディフェンスがどのように修正するのかが、とても興味のあるところだった。
 それだけに、第3Q、同志社大学最初のシリーズでQB#19君川が負傷退場してしまってから、試合の性格が変わってしまったのが残念だった。


 同志社大学はUB#36川戸のランナー&パスターゲットとしての活躍が目に付いた。しかし、それ以上に驚いたのが、P#40岡山によるパントだった。飛距離もあるが滞空時間が長いために、ボールが着地する時には同志社カバーチームがリターナーの目前に到達している。逆にキックキャッチインターフェア(ボールキャッチ前のリターナーに2ヤード以内に近づく反則)の反則を連発していたが。
 関西学院大学でさえ、ほとんどリターンできなかった。優位なフィールドポジションを確保するための武器として、今後がとても楽しみである。

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9月3日(土) 大阪市長居球技場 16:00
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
京都大学 70310201-0-0
近畿大学 000000-1-0
(現地観戦)
 


 試合前、フィールドでアップしている両チームを見てて、なんかグラウンドが白っぽいなぁと思っていたが、なんと京都大学のヘルメットが真っ白だった(正確には中央縦に1本だけラインが入っている)。あるスポーツ新聞によると、緑地による熱吸収を避けた夏季限定品らしい。

 京都大学のキックで開始した。近畿大学QB#16綾部によるIフォーメーションは、最初の2シリーズで執拗にライン戦を挑んだ。UB#99杉田、QBキープは4ヤードほどゲインするものの単発に終わる。近畿大学OLが京都大学DLに押し込まれていて、ちょっと苦しいところもあったが、関西隋一のレシーバー陣へのパスの布石とするには充分だ。

 京都大学オフェンスもQB#14後藤によるIフォーメーションを展開した。久しぶりに見るUB#32秋原のパワー中央突破、TB#25関根のスピードラン、そして、WR#22青木へのクイックパスと、ランナーレシーバーともに形になっていた。

 京都大学の先制点は、フィールド中央からのWR#22青木への内に切れこむ15ヤードパスと、ブロッカーを多数引き連れてのQBオープンラン30ヤードの2プレーで一気にエンドゾーン前に到達、最後はUB#32秋原が中央突破して挙げた。

 しかし、総じて近畿大学ディフェンスは健闘していたように思う。第2Qオフェンスのパントミスで与えたエンド前19ヤード、第3Qロングゲインされたエンド前7ヤードと15ヤード、第4Qロングゲイン後の17ヤードの合計4回のピンチを、すべてFGトライにとどめている。#9甲斐、#10東、#43伊賀並の強烈LB陣による執拗なタックルがTDによる失点を防いだ。

 一方の近畿大学オフェンスは、要所でのパスが総て失敗に終わったことで、最後まで試合の流れを奪えなかった。第2Q、京都大学ファンブルロスト直後のTDを狙ったWR#88松永へのロングパス30ヤードは相手にインターセプト、第2Q終了間際の#7向井へのロング30ヤードはDBカット、第3Q#7向井へのパスもDBマークしっかりで、レシーバー陣の活躍するシーンが無かった。
 近畿大学QB#16綾部のパス判断も最初は思いきりが良かったし、ここは京都大学のパスディフェンスが完璧だったということだろう。

 第4Q終了間際に京都大学が1TDを追加しているが、それは、近畿大学最後のオフェンスの結果であって実質13−0の接戦である。京都大学・近畿大学ともにディフェンスの輝いた試合だった。

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9月9日(土) 阪急西宮球技場 11:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
甲南大学 771310371-0-0
神戸大学 6606180-1-0
(現地観戦)
 


 甲南大学リターンで試合開始。QBは#11仲田だったが、RBに#12桜井が登場する。最初のシリーズだけかと思ったが、その後も#41西口、#31内野とともにRBとして出場する。オープンへのスピードは他のRBよりも早く、オプションRBとして武器になりそうだ。第1シリーズはチェーン計測の結果、パント。

 一方の神戸大学QBもスタートは#40朴木だった。第2Dからは#12林になったが、その後も、プレーを入れるために#40朴木がQBとなるシーンもあった。

 先制点は神戸大学が第1シリーズであげた。WR#19細川へのクイックパス10ヤードとQB#12林の中央突破15ヤード、TE#85庄司へのタイミングパス17ヤード、最後は#40朴木の右オープン10ヤードと、テンポよくロングゲインを連発する。そして焼く5分間のドライブをTDへと結びつけた(TFP失敗)。

 しかし、甲南大学オフェンスも自陣37ヤードからランパスを左右に散らしてゲインを重ねた。最後はRB#12桜井が飛び込みTD、TFPも成功して逆転となった。

 その次のシリーズ神戸大学は再びパスで侵攻する。勢いは神戸大学オフェンスにあったが、これを甲南大学DLが徐々に奪い取っていく。

 神戸大学自陣からのパス侵攻で残り27ヤードからの第1D。これを止めたのがDL#98慈幸によるマイナス10ヤードのQBサック。結局FGレンジに入れずにパントで終わった。

 そして、次の神戸大学自陣39ヤードからの第1D、モーションでノーバックになったところをDL#92岡部がQBサック。フリーボールを甲南大学が拾い上げてエンドゾーンまで6ヤード。ここからの攻撃をTDとして得点差を広げた。

 第2Q終盤に神戸大学がTDをあげて2ポイントPATを試みるが失敗に終わる。このあたりから勢いは甲南大学へと傾いていく。
 後半、甲南大学が追加点をあげて9点差、絶対絶命の神戸大学だったが自陣でのパントでボールを後逸し、甲南大学が安全リードの得点を奪って試合を決めた。

 神戸大学もヘルメットの色を白に変更して登場した。しかし、ホーム用ユニフォームの黒が効いたか、徐々にスタミナが無くなっていくように見えた。


 神戸大学オフェンスは、春からは予想も出来ないほどのランパスマルチに変貌しての登場だった。レシーバー陣はTE#85庄司、WR#2新居が登場、RBは#33大月、#23沖本、#40朴木がオープン中央ともの活躍、そして、QB#12林のオプションキープOG付近の突っ込みが昨年並に効果的だった。特筆すべきは#40朴木のSB・WR・TB・QBとスーパーマルチを発揮してオフェンスの中核を為している。

 ディフェンスは中央突破を完璧に止めた。一方で左右に振られるとゲインを許していたのが課題と言えよう。シーズン前はディフェンス主導のチームになるかと予想していたのだが、攻守とも例年よりハイレベルにあるかも。この試合は、悪く言えば自滅と言うことになるが、最後まで試合を捨ててなかった。

 甲南大学は、RB#41西口、#31内野ともどちらかと言えばパワーランナーだっただけに、高速RB#12桜井の登場でオフェンスの幅が広がったように思う。ディフェンスはスLBDBの反応が早いのがフェイクに引っかかりそうだが、DL#98慈幸、#92岡部の知力体力は楽しみだ。3強対決、期待できるかも。

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9月9日(土) 阪急西宮球技場 14:40
TEAM 1Q2Q3Q4Q合計勝敗
立命館大学 1021147521-0-0
大阪産業大学 007070-1-0
(現地観戦)
 


 立命館大学先発QBは1年生の#17高田だった。1年生QBの秋リーグ戦第1戦スターター出場は96年の関西学院大学QB有馬以来のこととなる。
 なお、第3Q終盤に#18宮崎が登場してきたが、オフェンスの組み立ては両者の間で違いは感じられなかった。

 この試合は、得点経過が示すようにスピードとパワー総ての面で攻守とも立命館大学の圧勝に終わった。大阪産業大学はQB#5藺牟田が第1Q終盤にケガで退場、その後はQBに#17長野、ピッチを受けた#3天野からWR#81,・・・へのパス、RB#31松岡のランと繰り広げるが、単発で進むもロングドライブにはならず、ディフェンスも「3回すべてをアウト」にするのは不可能に近かった。

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