アメリカンフットボールの試合時間は、日本のほとんどの試合で1Q12分 です。そして4Qあるので試合時間の合計は48分です。でも実際の試合は、 倍以上の2時間30分ぐらいかかります。 だからといって時計係がさぼっているわけではありません。ルールに従って 試合時間「48分」を計測している時計を動かしたり止めたり、とても忙しく 重要な仕事をしています。そして、時計が止まることがあるので、実際の試合 時間が長くなるのです。 それでは、いつ時計係の仕事があるかですが、 時計を止める 1,パス失敗のとき。 2,タイムアウトをとったとき。 3,ランやパスでボールを持った人が、サイドラインの外へ出たとき。 時計を動かす プレーが始まったとき。(上記1,2,3で終わった次のプレー開始時) このように、時計が動いたり止まったりといろいろな場合があります。なお 他に、ケガ人退場やペナルティーフラッグなどでも止まりますが、とりあえず この3個+1個だけを覚えておけば充分です。 さて、試合中のほとんどの時間は、時計が動こうが止まろうが、あまり気に する必要はないのですが、第2Qと第4Qの最後だけは、別です。残り時間に も充分に注意して観戦して下さい。そうでないと、まわりの観客の大歓声や落 胆の溜息の波に、乗り遅れますよ。 残り2分を切った段階で、応援しているチームがオフェンスをしている、さ らに、負けているとなると、時間も気にしなければなりません。なぜなら、た とえエンドゾーンまで5ヤードに到達しても、そこで時間がなくなれば全ての 努力が水の泡となって消え去ります。なにしろそのQが終了すると、休憩時間 になってチャラになったり、試合終了して負けが決まったりしてしまいますか ら。 とくに、第4Q「ここでTDすれば逆転」なんていうときは、是が非でも得 点してもらわなければなりません。だから、祈る様な気持ちで、残り時間とフ ィールドを交互に見ながら、「絶対に点とれよ!!!」の大声援を送ります。 「残り時間○分○○秒、得点差○点、エンドゾーンまで○○ヤードか。」 「ラン主体では時計が動くし〜。」 「パスは、ロングかショートか?WR調子悪いけど、TEでは短いなあ。」 「タイムアウトはあと○回か。いつ使うんだろう?・・・・。」 ・ 「あっ!!あんなところでスリップしやがって。あ〜〜、時計が動く。」 もちろん、あなたの応援しているチームが小差リードしているディフェンス チームなら、ここでの失点は許されることではありません。 「よし、この△分△△秒、ここを抑えたら○○からの金星いただき!!」 「絶対外へ出すなよ。中でタックルして、時計を動かせよ。」 「おっと、FDとられた。時間は・・・。ゲッ、まだ1分もある!!」 「次は何だ?。ここでTDパスはないよな。でも、とられたら負ける。」 ・ 「あっ!!ロングパス!!・・・・・・。」 フィールドの両チームは、限られた時間内にチームの能力の範囲で、最善の 策を選択実行して、勝利をつかみとろうとしています。また、応援している方 も、この極限状態で繰り広げられるプレー毎に一喜一憂の大歓声を送ります。 これがアメリカンフットボールの醍醐味、『2ミニッツオフェンス』です。 |