●フランス旅行報告(2004.8)−2
ノルマンディーからパリ経由でブルゴーニュのヴェズレーまで、約4〜500qを車で移動しました。
目的は、今年ミシュランのギッド・ルージュ3つ星に復帰したレストラン、マルク・ムノーです。
レスペランサとも呼ばれる、ホテルとレストランが一緒になったオーベルジュです。
3つ星レストランで食事するのは気力・体力も必要なので、そのまま宿泊できるオーベルジュですといくらか気が楽です(経営が同じレスペレンサ)。
ちなみに、ブルゴーニュ地方には、3つ星レストランのオーベルジュが数件あります。
今回は、車での移動でもあり、3つ星ではパリから2番目に近いこのレスペランサ(マルク・ムノー)にしました。
ちなみに、パリから一番近いのは今年3つ星に復帰したラ・コートサンジャック、3番目はコート・ドール(ベルナール・ロワゾー)です。
・レスペランサ(マルク・ムノー)のエントランス
エントランスから入って右手にレストランがあります。
なお、上階は宿泊施設になっています。
私は、プールなどが隣接する別棟に宿泊しました。
早めにチェックインして、広大な庭を散歩したりしてリラックスしてすごしました。
夜は3つ星レストランンという最高の舞台があるので、余裕のあるスケジュールで望みました。
そして、ホテル内でお風呂に入って着替えてから、レストランに向かいました。
入り口近くのソファーに座って、アニューズを口にしてアペリティフを飲みながら、メニューをゆっくりと時間をかけて決めます。
最初からテーブルに着く方もいますが、リラックスしてメニューとワインを決めるには、せっかく用意されているのですからバールームの方が気分も盛り上がります。
そして、2人用メニューのブレス産鶏のロースト・トリュフとフォアグラ入りをメインにして、ボリュームがあるとのことで前菜を生カキのジュレをハーフポーションの4つにしてもらいました。
ブレス産とはいえメインが鶏ですので、ワインはやや繊細でライトなヴォルネイ・シャンパン97’にしました。
ちなみに、オフ・ヴィンテージですがロマネ・コンティ92’が1500ユーロでしたので、お値打ちです(今回は、靴を買うかもしれずあきらめましたが・・・)。
ヴォルネイ・シャンパン97’は果実味がありすぎて、最初は美味しかったのですが、ブレス産鶏がそれ程しつこくなかったので、料理にはちょっと重かったです。
ラブノーもありましたし、シャブリのグランクリュクラスでも良かったかもしれません。
そして、テーブルに着きましたが、ほぼ満席の賑わいでした。
まずは、生カキのジュレは、生カキの上に海草?のペーストとゼリーで覆われた1品でした。
カキの海の風味を活かしつつ、生臭さをさりげなく消して口当たり良くまとまっていて、前菜としては良くできていました。
生カキがこんなに上品に感じたのは初めてです。
そして、メインのブレス産鶏の登場です。
テーブル近くで切り分けてくれるゲリドン・サービスで、2皿に分けて提供されました。
最初は、その場で切って提供されたのですが、薄味にしてトリュフとフォアグラの香りを活かした、1品です。
塩加減(薄いと感じるかもしれませんが)、素材の組み合わせ、そしてブレス産鶏そのものの味の良さもあって、今でもうっすらと舌に記憶が残っている程感動しました。
2皿目はソースで味付けされてきましたが、美味しかったものの1皿目の印象が強烈すぎて印象は薄いです。
やはり、ブレス産鶏の素材を活かした調理方法の方が美味しいようです。
全体的に、3つ星レストランとしては、ボリュームはそれ程でもなく、塩気もあまり濃くないので、グラン・クリュクラスの白ワインでも問題ないと思いました。
そして、何と、この至福のオーベルジュに2泊してしまいました。
2夜目は省略しますが、アミューズも1夜目と変わるなど、感動はそのまま維持されました。
しかしながら、懐はかなり軽くなりました・・・。
2泊する中で、ヴェズレーとブルゴーニュのワイン畑に出かけましたので、紹介します。
・ヴェズレー
・丘に位置するヴェズレーを麓からみた画像。レスペランサは麓のやや離れた場所にあります。
・ヴェズレーの丘の上にあるサント・マドレーヌ寺院から見た、ブルゴーニュの風景。地平線が見えるほど広大です。
ヴェズレーは、小高い丘に位置し、世界遺産に登録される程、歴史ある街です。
丘の上にあるサント・マドレーヌ寺院を中心に、中世さながらの街並みが並びます。
丘の上から見たブルゴーニュの風景は、素晴らしかったです。
石垣で囲まれた、かの有名なロマネ・コンティの畑(左手前)。奥が、ロマネ・サン・ヴィヴァン。見えませんが、隣が、ラ・グランド・リュ。
ブルゴーニュのヴォーヌ・ロマネ村にある、ロマネ・コンティの畑に行きました。
これまでも、何度か訪れていますが、あっけないほど簡単に見ることができます。
道一つ隔てるだけで、地質と日照条件などが変わるとのことで、味覚(もちろん価格も)が変わるのが、自然の不思議です。
雨上がりのサン・ジェルマン・デ・プレ教会
そして、パリに向かいました。
パリでは、星付きレストランには行かずに、ビストロ料理を楽しみました。
鴨のコンフィとか羊のローストなどを、食べましたが、これはこれで美味しかったです。
残念ながら、ベルルッティのシュル・ムジュールは、受け取ることはできませんでした(前述)が、パリでは、街を散策したり美術館に行ったりして楽しみました。