毒カモタンの俺様の戯れ言!!、第二回〜今世紀最強のハード、PlayStation2発表(前編)!!〜



前編掲載日 1999/03/21(日曜日)18時1分38秒

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第二回・・・ 〜今世紀最強のハード、PlayStation2発表!!(前編)〜

1999年3月2日、ついに今世紀最強のハード「PlayStation2(仮)」が発表された。
スペックは以下のとおり。

次世代プレイステーション概要仕様書
CPU 128ビット「Emotion Engine」
キャッシュ・メモリ300MHz
メイン・メモリ命令:16KB、
データ:8KB+16KB(SP)
メモリ容量  32MB
メモリバス・バンド幅3.2GB(ギガ・バイト)/秒
コ・プロセッサFPU
(浮動小数点乗加算器×1、浮動小数点割算器×1)
ベクトル演算ユニットVU0+VU1
(浮動小数点乗加算器×9、浮動小数点割算器×3)
浮動小数点演算性能6.2GFLOPS/秒
三次元CG座標演算性能6,600万ポリゴン/秒
圧縮画像デコーダMPEG2
グラフィックス「Graphics Synthesizer」
クロック周波数150MHz
DRAMバス・バンド幅48GB(ギガ・バイト)/秒
DRAMバス幅2,560ビット
ピクセル構成RGB:Alpha:Z(24:8:32)
最大描画性能 7,500万ポリゴン/秒
サウンドSPU2+CPU
同時発音数ADPCM:48ch(SPU2)+ソフト音源数
サンプリング周波数44.1/48KHz
IOPI/O Processor
CPUコアPlayStation CPU
クロック周波数33.8/37.5MHz
Sub−BUS32ビット
入出力IEEE1394,USB
通信ポートPC−Card(PCMCIA)で対応
メディアCD−ROM/DVD−ROM

簡単に素人解説してみよう(違ってても責任は取りません。あしからず)

・CPU(Central Processing Unit:シーピーユー(中央演算処理装置))

CPUはいわゆるコンピュータの心臓部です。こいつに東芝の造った、
「Emotion Engine」
と言うCPUが使われる(「Emotion 」は「感情、感動、感激」と言った意味)。クロック周波数300Mhz、全データバスを128ビット化し、某機種とは違い正真正銘の128ビットCPU。

クロック周波数ってなに?
これは1秒間にどれだけの命令をこなせるかと言う事。当然一般には大きければ大きいほど処理回数が多くて処理速度が速い事になるが、世の中そんなに単純ではない。基本的には「クロック周波数が高い方が処理速度が速い」と思っておいていいと思う。
ビット数は?
これは一度にどれだけデータのやり取りをできるかと言う事。これも当然大きい方がいいに決まっている、とは単純には言えない。この辺は難しいんだが例えば、
「50人前後のグループ10組がバス(車のバスね)に乗るとして、グループごとに同じバスに乗る」
とすると128人乗りのバスも64人乗りのバスも同じだけしか運べないと言う事になる。これと同じような事がCPUにも言えるので必ずしもいいとは言えない。ドリームキャストはそのような理由から32ビットバス(車ではなくデータを渡す道の事)を採用している。
ただし、この「Emotion Engine」の凄いところは128ビットバスを64ビットバス×2として扱ったりする事ができるという。2倍のデータを1回で処理できると言う事になり無駄は少なくなるだろう(たぶん)。

三次元CG座標演算性能が6600万ポリゴン/秒
ポリゴンを表示するのはグラフィックチップだがどう表示するかをしていする必要があるためCPUが表示位置を演算する。一秒間に6600万ポリゴンという常識をはるかに超えた能力だ。仮に秒間60フレームのゲームを創るとすると1フレーム当たり110万ポリゴンで画面を構成できる。これは凄すぎる事だ。
例えばPSで36万ポリゴンを使ってゲームを創る場合ナムコの「鉄拳」のように1/60フレームのゲームを造る際には画面に表示するのに使えるポリゴン数は、
36万 × 1/60秒 = 6000ポリゴン
と言う事になる。意外と少ない。
これを「リッジレーサー」のように1/30フレームで創ると、
36万 × 1/30秒 = 1万2000ポリゴン
となり、2倍表示できる事になる。
「ソニックアドベンチャー」を1/60なら良かったという人がいるけど、もしそうしていたら画面はもっと殺風景になっていたかもしれない(あれが現状での限界まで出しているのであればの話)。
6600万ポリゴンの性能が有れば1/60フレームのゲームは当たり前のようにできるだろう。それどころかレースゲームで画面を4分割するとフレーム数が落ちたり(マリオカート64)、性能的に2分割しかできなかったりしていたもの(R4、セガラリー)がフレームレート(フレーム数)を落とさずにすべて1/60でできる可能性も十分ある。だからよく「ポリゴン数が多いと造るのが大変で困る」などと寝言を抜かしている輩がいるけども使い方を工夫すれば可能性は無限に広がる。ゆえにポリゴン数が多くて困る事はないわけだ。しかし、これはあくまでも計算上での話であって計算できても描画する事ができなければ意味が無いわけだ。PSでは150万ポリゴン/秒の能力を持ちながらもGTE(Geometory Transfer Engine:ジオメトリ・トランスファ・エンジン(日本語訳は分からない。ポリゴンを描画しているところだ。))が36万ポリゴンという性能だったので性能を無駄にしてしまった(といってもそれが普通だ)。続きはグラフィックチップのところで。

MPEG2、エンコーダ内蔵
MPEGは(Motion Picture Experts Group:エムペグ(日本語訳はないと思う))は普通にデータとして記録しておいてはあまりにも膨大すぎる動画を圧縮して少ない容量のデータとして記録しておき再生する事ができる。
エンコードとデコードと言う言葉が良く出てくるがエンコードは再生、デコードは録画と思っておけばいいだろう。MPEG2デコーダはMPEG2ファイルを作る為に必要だがPS2では再生だけできればいいのでMPEG2エンコーダが内蔵されている。
MPEGは今のところ3つ規格が有ってMPEG、MPEG2、MPEG4がある。今の主流はMPEGでこれはPC(パソコン)を買うとMPEGエンコーダは付いてくる(MACは知らない)ので誰でもみれるが画質はビデオの3倍モードで撮ったぐらいの画質。こだわらなければ十分すぎるクオリティであるといえる。MPEG2は画質の向上をはかったものでデータ量はMPEGより大きくなってしまうのが欠点ではあるがDVD(Digital Video Disc:ディーブイディー(日本語訳だと何だろう?))に採用された規格なのでDVDはみれない事はまず無いと考えていいだろう。MPEG4はまだ規格自体が開発中だと思った。ちなみにMPEG3は開発が凍結した。
かなり横道にそれてしまったが、これはメモリ上のデータを圧縮しておいておく為にも使う事ができる。なのでメインメモリがより多くあるのと同じ物として扱う事が可能だ。
それとMP3(MPeg audio layer 3:エムピースリー(日本語訳無し。多分。))の再生にも使える。MP3はMPEGの音声再生部分を使って音楽データなどをCD並の高音質でいて非常に高い圧縮率を誇る。SCEはこれを使って音楽は威信とかもやるような事を言っている。

以上のように非常に優れたCPUを搭載する事が分かってもらえただろう。しかし「CPUが良ければいいのかコノヤロウ!!!」。もちろんそうではない。CPUの凄さを活かすにはやはり優れた周辺ユニットが無ければいけない。

・グラフィックエンジン

PlayStation2のグラフィックエンジンはこれまた東芝の造った
「Graphics Synthesizer」
と言うグラフィックエンジンが使われる。凄いのがDRAM4MB混載であるという事。どういう事かというとメモリをグラフィックのチップ内に載せる事でデータ転送速度が飛躍的に速くなる。混載でない場合をCD−ROMのハード、混載している場合をROMのハードと考えればぴんと来るだろうか。そんな感じだと思えばいい。そしてポリゴン生成能力は脅威の7700万ポリゴン/秒!!
驚く事に演算能力の6600万ポリゴンを超える描画能力を有している。描画能力に余力を残しているという事は最大まで(6600万ポリゴン)出しても処理が遅くなったりする事はないのではないかと推測できる。

これだけの演算能力と描画能力を持っているという事は能力的にスーパーコンピュータに匹敵する。ライブラリの充実が行われればより容易に物理法則に従う自然な表現を無理なく行えるだろう。

ライブラリって何だ?
よく「ライブラリ」って出てくるけど何の事か分かっているか?通常プログラムは一から作らなければならないが、それは非常に非効率的である。昔のゲーム機はプログラムの容量も限られていた事も有るし性能も低くてファミコンとかは「アセンブラ」で作られていた。アセンブラとは機械語のことで人間には分かりづらい事この上ないがコンピュータの性能をフルに引き出せる。でもプログラムするのは時間がかかり大変という物。PlayStationぐらいの性能になってくると処理速度の向上によって多少の無駄が有っても差ほど影響が無くなる。そのために「C言語」などの高級言語が使う事ができる。C言語は人間に非常にわかりやすいものでプログラムの効率も良くデバッグ(プログラムの不具合を修正する作業。)作業も効率的に行われる。人間に分かりやすいのでプログラムのどこに誤りが有るかというのもアセンブラよりわかりやすい。しかしC言語はコンピュータにとってはなんの意味も無いわけの分からない言葉の羅列に過ぎないのでこれをコンパイル(コンピュータに分かる言葉に訳す事。)して動かす必要がある。コンパイルの欠点として必ず無駄が生じる。この無駄が小さくなればなるほど処理能力があがるわけだ。ライブラリというのはそのコンパイルする際の翻訳者と思えばいい(性格にはちょっと違うんだが大体そんな感じと思ってくれ)。翻訳者の質が高ければうまく訳せるのと同様にライブラリの質が高ければより処理速度を無駄にせずにすむ。ライブラリが向上とは翻訳する際の無駄が少なくなるようにする事で、それは処理能力の向上につながるという事だ。

これは推測だが例のPlayStation2のデモ映像はPlayStationの為に作ったプログラムをPlayStation2用のライブラリで変換して流したものではないか?つまり翻訳者が英語に訳すかドイツ語に訳すかの違いのようにPlayStation用のライブラリで訳すかPlayStation2用のライブラリで訳すかの違いでしかなかったのではないか?

・サウンド

今回一番代わり映えのしなかったところだ。ADPCM48ch。PlayStationの2倍になった。CPU自体も非常に高速なので1chで複数の音声をリアルタイムに合成して出力すればもっとたくさんの音源があるもとして扱う事も可能だろう。まあこれだけ有ればたいてい足りると思うが。

長くなったので続きはまた今度。

つづく

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