「歳を重ねて」

よしだ屋のお客さんでビートルズが大好きな人に「好きな曲を1曲選ぶとしたら」という私の難問に直ぐに答えてくれました。ジョン・レノンの「Grow Old With Me」。これはビートルズの曲ではありません。ジョンとヨーコのアルバム『ミルク アンド ハニー』に収録されています。

家庭用のテープレコーダーで録ったデモテープをレコードにしたのでしょうか。クリアな音質ではありません。詞の意味は「 この世に生きる全てのものと一刻一刻の時間を共に重ねていることを忘れないでいようと思う」このような深い内容のようです。

別のお客さんに聞いた話です。職業はお坊さん。この話を聞いた時、彼の考え方に共感しました。彼は白髪体質でこまめに髪を染めていたのですですが、体調を壊し入院し1週間ほど経った時、鏡の前に立ち自分の白髪を見て愕然としたそうです。それ以来、歳相応に見えた方がいいと思い、髪を染めることをやめたそうです。

今の流行、(昔からそうかもしれませんが)「アンチエイジ」。出来るだけ歳を取らず、老け込まず、若さを保つ。そのためにはかなりの節制や鍛錬や出費を覚悟しなければなりません。40歳に見えるご婦人、実は80歳。これから先、技術が進めば充分に考えられます。若さを保つことは悪いことではないのですが、歳相応の見かけも大事だと思っています。

次も別のお客さんの話。80歳のご婦人。私と同じ歳の息子さんがいる。「若くていいねぇ。」。これが口癖のようです。彼女自身、元気で充分に楽しい時間を過ごしていらっしゃるのですが、もう一度若い頃に戻りたい様子です。私はその方に言います。「人生皆同じだけ同じ年齢を同じ時間過ごしているんですよ。自分だけ20代を人の2倍生きようなんてわがままは許されませんよ。」

ここ10年の人生のイベントでこれだけはやっておきたいものが三つあります。私の還暦の祝い。子供の結婚式に参加。もうひとつは妻の還暦の祝い。「私の還暦」と「娘の結婚」は去年感動の中、無事すませました。あとひとつは2010年5月31日は妻の還暦。還暦の日にこの歌をプレゼントする計画で曲を作りました。しかし後1年私が元気で居られるかどうか何の保証もないので「1年前倒していいですか」とお願いして了承を得ました。この歳で恥ずかしいけど恥ずかしがらずに・・・恋の歌です。

1年早い還暦のプレゼントです。

「歳を重ねて」 (2009年5月31日)