沈丁花 
早春の2月、旧防衛庁の正門の前を通ると、
微かに沈丁花の甘い香りが風に乗って漂ってきます。
閉ざされた敷地内では沈丁花の花が
けなげに咲いていたのでしょう。

地下鉄日比谷線六本木駅から、外苑東通りを青山に向かって
よしだ屋珈琲店のある乃木坂まで歩いて通っていました。
旧防衛庁はちょうど中間地点にありました。

2000年に市ヶ谷に移転後、解体工事中に遺跡が出て
発掘調査で数年は開発工事は行われませんでした。
地元の人限定で行われた、江戸時代 萩藩 毛利家下屋敷の
遺跡見学会にも参加しました。
明治時代には陸軍駐屯地となり、周辺には
陸軍の歩兵一連隊と三連隊が置かれていました。

昭和11年(1936)の2・26事件の時には、この歩兵一連隊と三連隊が関与するのです。
雪の中、防衛庁一帯は騒然とした雰囲気に包まれていた事でしょう。

今は東京ミッドタウンになり、当時の面影は残っていませんが
旧防衛庁の楠は今もミッドタウンの庭に移植され時を経ています。







(ミッドタウン完成記念切手を買って、よしだ屋珈琲店はこの辺りかなぁと探しました。)