1986年、ACT、日本テレネット
プロローグ
いつの間にか、雨はやんでいた。空には厚い雲が幾重にも重なり、街全体を気のめいる風景にしている。優子は目を閉じて昨晩の夢のことを思い出した。
誰かが呼んでいる・・・遠くから・・・最近、同じ様な夢をよく見る。「なぜかしら・・・?」ふいに、人の気配を感じ目を開けた。
すぐそばに、麗子が立っている。なぜか、まだ傘をさしたままだ。彼女はあいまいなことを二言、三言いうと、すぐに立ち去っていった。「もう少しそこにいた方がいいわ、雨はまた降るから・・・」妙に自信のある言葉尻が、優子の勘に触った。彼女はいつもそうだ。麗子の後ろ姿を見送るのもやめて、優子はまた目を閉じた。
夢の続きが知りたくて・・・。ゲーム・ストーリー
ごく普通の女子高生だった優子はその日、”ヴァニティ”の「幻想王女ヴァリア」によって”ヴァリスの戦士”として選ばれた。
敵は、”ヴェカンティ”の「夢幻王ログレス」とその手下の「ヴォーグ」そして四人の異次元魔王達だ。「この世で最もノーマルな心を持った者(”明”と”暗”をバランス良く持っている者)が戦士に任命される。」それが優子の選ばれた理由だった。が、優子は困惑し、戸惑う。
しかし、しだいに”ヴァリス”の力に目覚め、ログレスに挑む。もし彼女が負ければ、人の世は長く暗黒の時代に突入するだろう。
かつての中世のように・・・。
しかも、ログレスはその強大な力で戦士の力”ヴァリス”を”ファンタズム・ジュエリー”と呼ばれる宝石に封じ込め、それを5個に割って夢幻界の魔王達に与えてしまったのだ。”ヴァリス”の力を蘇らせるためには、四人の魔王とログレスを倒し、”ファンタズム・ジュエリー”をひとつにしなければならない。
行く手に待ちかまえる「ヴォーグ」達と異次元空間・・・。”夢幻戦士ヴァリス”となった優子は”ヴァニティ”を、人の心を救えるか・・・!?次元を超えた戦いが、今、幕を開けた!
(なんかすごいストーリー・・・)
ギャルゲーの古典ともいうべきこのゲームはジャンル分けをするとすればアクションゲームということになります。雑魚敵を倒しながら面を進みボスを倒すと面クリアとなり、デモが入ります。全10面です。
で、そのアクションゲームの出来はいまいちでした。表示がごちゃごちゃしているし、どうも思い通りに動かないし、ヒットは分かり難いしで、妙に難しかったです。
まあ、でもゲーム内容はある程度どうでも良かったのでしょう。当時の日本テレネットといえば、ファイナルゾーンなどにも見られるように非常にデモに力を入れてましたから。確かにデモは当時のゲームの中ではかなりの水準だったと思います。
今のゲームはデモ(ムービー)に力が入っていてその分ゲーム本編がちょっと、という作品も多いので、日本テレネットは時代を先取りしていたと言えるかもしれませんねぇ。
↓パッケージです。64x32ドットがビッグキャラとか言われてます。
OPデモ
1面です。