1987年、レーシング、コナミ
「走れ!ゴールはすぐそこだ!」
トップを走る前走車のスリップストリームを抜け、一気に勝負をかける。
抜かれまいとブロックをかけた前走車がスピンした。
チャンスだ!
ブレーキを踏むな、アクセルを踏め!
そしてチェッカーフラッグが振られた。
レースはオレが勝った。
そしてこの勝利は、オレに大きなチャンスを与えてくれた。
ストック、ラリー、F3の3つのチームが、オレをレースドライバーとしてスカウトにやって来たのだ。
どのチームに入るかはオレの自由。
だが、どのレースに出場しても、オレは目標に向かって大きく一歩を踏み出すことができる。
オレの目標、それはF1マシンに乗ることだ。
F1−モータースポーツの頂点として君臨する、世界を股にかけたビッグイベント。
排気量わずか1.5リッターのターボエンジンがたたき出すパワーは、実に1500馬力!最高速三百数十キロで戦うこのマシンに、もしも翼を与えたならジェット機よりも速く大空に舞い上がってしまうのだ!
オレがF1マシンで戦う日はすぐそこまで来ている。
目指せ!「世界最速の男」を!
1987年に発売されたコナミのSCC音源搭載ソフト第2弾です。1987年と言えば、F1が鈴鹿で開催されるようになり、中嶋悟もロータスに入るなど、日本でF1人気が盛り上がり始める、ちょうどその年でした。コナミもうまいタイミングで作ったものです。
縦スクロールのカーレースですから、周回コースもきちんと1周しているわけではないですし、ヘアピン、シケインもただの厳しいカーブといった感じで、今から見ると古いゲームという感覚は否めないですがすが、雰囲気はうまく表現されているので、今遊んでも十分に楽しめます。スローインファーストアウトとかアウトインアウトが意識できるところが良いです。
あと、スタート時点ではどう見ても、3位くらいから始まるのに、順位は最下位からスタートで一位を目指すというのも昔っぽいところです。
でも、走っている内に燃料が減るので給油もしなくてはいけないし、クラッシュするとあちこち壊れるのでピット作業も重要になるところなどは凝っていました。
このゲームではF3、ストックカー、ラリー、エンデュランス、F3000、F1と数多くのカテゴリーで楽しめます。下のカテゴリーからポイント稼いで順番に上に上がって行きます。そうするとF1の難しさが痛感できて楽しいです。
実は私はこのゲーム、かなり後になってから友人に譲ってもらったので、リアルタイムではそれほど遊んでいませんでしたが、その友人が絶賛していた覚えがあります。
あと、コナミのゲームというといつも書きますがBGMがいいです。効果音もいいです。SCCって良い音源です。なんたって数本のMSXゲームでしか、楽しめない音源ですからありがたみもありますし。
↓パッケージです。
ストックカー
F3で豪快なクラッシュ