1989年、SHT、コナミ
1987年に発売されたコナミのアーケードゲームの移植版です。もとは画像の拡大縮小回転機能を実現するための専用チップを積んでいます。
それを生かした(無理矢理使った)ゲーム内容のシューティングゲームです。奇数面はゼビウスタイプの2Dシューティング、偶数面は拡大縮小回転機能を使った3Dシューティングになっています。2D面は普通に遊べるのですが、3D面は面白かったかと言われるとちょっと疑問な感じもしました。
また、BGMも特徴的でした。オーケストラヒットをガンガンに使った派手なBGMは当時かなりのインパクトがありました。パソコンのFM音源で似せて作ろうと思ってもなかなか出ない音でした。
(そういえばX68K版のボスコニアンもかなりオーケストラヒットを多用したBGMでしたね。)
さて、X68K版ですが、当然、X68KにスプライトやBGの拡大縮小回転機能なんてありませんから、ソフトでそれらを実現しています。その再現度はかなりのものだったと思います。BGMもADPCMのおかげでかなりそっくりに鳴っていました。
当時はその出来にX68Kってここまで出来るのかと感動したのを覚えています。
全体的に見て、かなりの移植作品だと言えると思いますが、問題点も少々ありました。
まず、気になるのは読み込みの長さです。拡縮回転のためのキャラを計算しているというのもあるかもしれませんが、各面の間の読み込みがえらく長いです。一瞬バグったかと疑ってしまいたくなります。
あと、元が縦画面のものを無理矢理横画面にしているので、自機の位置に合わせて画面がちょっと縦にスクロールするようになっていました。そのせいで弾避けなどがやりにくい場面があり、ちょっと操作感を悪くしていました。
かと言ってドラゴンスピリットみたいに縦に潰れた画面にしたりするのも雰囲気が損なわれる部分もあるでしょうし、仕方のない選択だったかと言う気もします。
いずれにしろ、この作品はX68Kのポテンシャルの高さを示すものでした。
パッケージ
2Dシーン、トム・タイガーで戦う
3Dシーン、ジェリー・マウスで突っ込む