悪魔城ドラキュラ

1993年、ACT、コナミ

○ストーリー

中世ヨーロッパにある平和な小国トランシルバニア。この国にはドラキュラにまつわる伝説がある。
「魔王ドラキュラは百年に一度キリストの力が弱まるころ、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。そして、その復活のたびに彼の魔力は強くなる。」
過去に一度、ドラキュラはこの世に復活した。しかし、全世界を暗黒の雲でおおい、闇の世界に君臨しようとするドラキュラの野望は、英雄クリストファー・ベルモンドによって打ち砕かれたのであった。
ドラキュラがクリストファー・ベルモンドとの死闘に破れ、トランシルバニアの片田舎に再び眠りについて百年がたとうとしていた。
イースターの夜、町ではキリストの復活を記念して盛大なカーニバルが催されていた。しかし、町はずれの荒廃した修道院後では、邪教徒によってドラキュラ伯爵の亡骸に人間の生血を注ぎ、不死の生命を復活させようとする黒ミサの儀式がとり行われていた。
そして、邪悪な雷雲が町をおおい、一筋のいなずまが修道院をつらぬいた瞬間、暗黒の野望を持つ魔王ドラキュラが再びこの世に舞い戻ったのである。
この危機を救おうと、ベルモンド一族の血を受け継ぐ青年シモンは、父ゆずりの不思議な力を秘めたムチを手に、一人ドラキュラ城へ乗り込んで行ったのである。

○内容、感想

1986年のファミコン版から今も続くコナミの名作ドラキュラシリーズのX68000版です。非常に出来の良い作品ばかりのコナミ製X68000用作品の中でも特に評価の高い作品です。
ゲーム内容、グラフィック、音楽、技術、どれもが極めてハイレベルです。特にグラフィックはドット技術の究極だと思います。
音楽は内蔵音源、MIDI音源ともに素晴らしいものでした。
技術力もスプライトに回転機能の無いX68000で当たり前のように回転機能を使っていて、グラフィックの美しさと相乗効果で素晴らしい演出を作り出していました。しかもそのマシンが10MHzか16,30MHzなのかを判断して回転の細かさなどを変えるというこだわり具合でした。
で、ゲーム内容は主人公シモンを操ってジャンプやムチでの攻撃を駆使して敵を倒し、先に進んでいくアクションゲームです。が、難易度がえらく高いです。主人公の動きは遅く、武器のムチもあたり判定が小さいので(ファミコン版よりは大きいらしいですが)、思うように当たらず、コウモリや目玉みたいにふわふわ浮いている敵を倒すのは難しいです。ジャンプ中の下打ち、斜め下打ちなども使いこなせないと苦労します。何周もしてしまう強者もかなりいるようですが、私はちっともうまくならず、時計台で挫折してしまいました。
その後に出たサターン版ドラキュラXはもっと遊びやすくなっているんですが、やはりX68Kユーザーの腕を考慮しての難易度調整だったのでしょうか?
とにかく、X68000ってマシンはここまでの事が出来るのかと感心させられた作品でした。
採算度外視って感じの完成度なんですけどコナミは儲け出たんですかね?
もう一度挑戦してみようかなぁ。

↓パッケージ
パッケージ表パッケージ裏

○画面写真

画面1落雷で倒れる木。綺麗に回転しながら倒れる。
画面2怪しくも美しい壁画。

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