1920(大正9)年生まれ。広島出身。学生時代から志賀直哉に師事。
旧制広島高校時代を経て東京大学卒業後、海軍予備学生に志願。
海軍士官として中国・漢口で終戦を迎え、復員後志賀直哉のの勧めで文壇にデビュー。
戦時下に送った自らの青春を、広島を舞台に描いた「春の城」、
特攻隊員の群像を描いた「雲の墓標」、
そして海軍への思いを綴った3部作「山本五十六」「米内光政」「井上成美」。
その文学は史実を克明に追い、飾り気のない端的で平静な文体で貫かれています。
平成11年 文化勲章受章
我が国が関わった「戦争」を題材とした作品が多い。
そして、その戦争で亡くなった人々への「鎮魂歌」を多く世に送り出している。
氏の作品の底流に流れるのは、「人間的な眼」、そして「愛情」である。