読みた!「ミユタン」第4章

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ある朝。小鳥。空気結晶。そして、願い。
その願いは、しじみのみそ汁等、朝食セット
が枕もとにおいてあるのではないか?と疑って
やまない、そんな朝。現実は
まったくもって、無い。夢のみの、安堵感と、
ミユタンの胴体付近25℃的な、、、そんな朝。
暖かい。 9時30分の土曜日。
「ひさしぶりに早起きしたものだ」。
そそくさと、ミユタンの朝食の準備は
ままならなかった。1枚だけのトースト。。。
それだけではない But オレンジジュースもある。
そういう的なアトモスフィアが、よりいっそう
自分自身で高級感を出していた。


母が立っていた。ベットの枕もとに立っていた。
朝食をなんとか終わらせ皿洗いをしていたら居たのだ。
気にもせず、ちらちらと、したまなざしで
こちらと、あちらは、まるで交信している様だった。
真面目な身なりで、こちらににじりよってくる
ようにも見えた。
まだテーブルさえないこの部屋で、何が行われる
のだろうと、ミユタンの心の中は、なんだか
不安丸だし、であった。

母は、そこらへんに空虚的に座り、足を投げ出していた。
まるでギターでも弾いているようだった。
深く、長い沈黙のあと、すべての空気原子を壊して、
甘くなったアンズ声で「元気か?…」と、少し笑うそぶりも
みせるように、ミユタンにささやいた。
ミユタンは「何を言ったら良いのか分からない」と
ぽつり。いかにも現代的な若者といった口調であった。
両者ともども、下を向き。「笑っているのかな」
と思ってみてみても、とても真面目な
顔をしているものである。そういうものだと
分かっているので、お互い いわゆる「こうべを垂れた」

母が居た時間。花。いわゆるアトモスフィア達。
それらは、束になってミユタンの心の中さ
しんみりと入っていく気配がした。
見つけられなかったその発見と特許的そして
自分的な気付きがミユタンの物質的内臓を
攻撃しているようにも見えた。そう、見えたのだ。
何かだ。何かだ。何かこう暖かい気持ち、
でも、都会。そんな感じ。それが母が居た時間空間
がミユタンになんらかの影響を与えたはずであった。

母は、機会が合ったらまた会いたい、
等と言い残し、その場を去った。
そして、環境がガラリ変わりして、
「常」がミユタンの部屋を覆い尽くそうとしていた。
そして、ミユタンは「時間」と「場所」
についてとても深く考えた。夜。現実音が聞こえる。


読みた!「ミユタン」第4章〜母の突然訪問から完全抜粋。
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次回予告:
読みてぃ「ミユタン」第5章〜学校。人間。関係。マインド
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