気になるカード Scourge


Black


Cabal Interrogator

この手の手札破壊クリーチャーとしては、白眉である。
自身が2マナなのも素晴らしいが、なんと言っても起動コストが素晴らしい。X黒でX枚の中から1枚、これは即ち、僅か2マナで1枚手札を削り取れるということを意味している。パーマネントとして2マナで手札を削り取れるカードというのは、今までになかった。勿論、マナが潤沢にあれば、相手の手札の中から、最も強力なカードを捨てることができる。文句なしの性能だろう。
挙句の果てに、ZombieかつWizardである。ここまで強いと寧ろ再生を与える《ゾンビ使い/Zombie Master(6E)》が欲しくなってくる。

Call to the Grave

今まで、《The Abyss(LG)》に似たカードが何枚かあったが、これはその中でも最も《The Abyss(LG)》に近い一枚である。
自分がZombieを一体コントロールし続ける限り、相手のクリーチャーはどんどんいなくなっていくのだ。いざとなれば5マナという重いコストながら、最低一体の相手クリーチャーを除去できる(相手が選択しさえすれば、例えそのクリーチャーがプロテクション(黒)を持っていたとしても!)わけで、その場合は、重い《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》と見ることもできる。それだけでも悪いカードではない。
言うまでもなく、Zombieを併用するタイプの黒いコンロールデッキで必須のカードだろう。相性の良いカードは、攻撃的なZombieではない、という意味で上記のCabal Inferrogatorが挙げられる。その他にも攻撃的でないZombieは多数存在するため、それらを軸にデッキを組むことになる。
また、クリーチャーカードとしてのZombieをデッキに入れなくとも、《ゾンビの横行/Zombie Infestation(OD)》で補完が効くことは覚えておいて損はないだろう。

Carrion Feeder

1マナ1/1クリーチャーで、なかなか面白い能力を持っている。
お世辞にも安いコストではないが、《正義の命令/Decree of Justice(SC)》のサイクリング等でトークンを生み出し、それを生贄に捧げるという手もある。また、マナコストなしでクリーチャーを生贄に捧げることのできる、最近では数少ない手段の一つである。
兎に角、1マナ1/1のZombieということで、攻撃的なZombieデッキには間違いなく居場所がある。同セットにUndead Warchiefという極悪クリーチャーがいることもあり、活躍する場面は多いのではないだろうか。

Consumptive Goo

別のクリーチャーを消耗させ、じわじわと大きくなっていく、ちょっと変わったクリーチャー。大量のマナがあれば、相手の小型クリーチャーを殺しつつ、大型化することも可能である。2/2以上になっていれば、自分自身を対象にすることも可能だ。
起動コストの重さを考えると、黒コントロール系のデッキが居場所になる。《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers(TO)》から生み出されるマナが、Consumptive Gooを大きくしてくれるに違いない。
これで、対象のクリーチャーに-1/-1が乗れば最高だったのだが、それはちょっと強力すぎる・・・だろうか。

Decree of Pain

《悲しみの残りカス/Dregs of Sorrow(7E)》の上位版・・・とでも言うべきカードだろうか?
能力的には完全に黒い《神の怒り/Wrath of God(7E)》であり、尚且つ結構な枚数のカードを引くことができる。コストさえ支払えれば、強力なカードであることは間違いない。黒コントロール系で大量のマナを確保できれば、十分に機能するカードである。
一方、サイクリングについてもなかなか実用的である。-2/-2というのは、クリーチャー戦の計算を狂わせるには十分である。うまいタイミングで使えば、5マナで《神の怒り/Wrath of God(7E)》状態に持ち込むことも可能だろう。それでカードが1枚引けるのだから、これもおいしい話である。

Final Punishment

何とも酷いカードである。残りライフ10で、5のダメージを見過ごした瞬間、ジ・エンドである。
「このターンに与えられたダメージに等しい」というのが強烈で、ソースを特定しないのが強い。やはり、クリーチャーによる総攻撃の後押しとして使うのが最適だ。速攻系Zombieデッキの最終兵器として使われるだろう。
しかし、ストームにしてもそうだが、そのターンにそれまで起きたことを覚えておかなければならないカードというのは、何とも悩ましいところである。大会等でトラブルの種になるような気がしないでもないが・・・。

Lethal Vapors

Call to the Graveも強烈なアンチクリーチャーカードだが、これは考えようによってはもっと酷い。ターンを失わない限り、クリーチャーが場に出て来れなくなってしまうのだ。確かにいつでも破壊することはできるのだが、その代償は余りにも大きい。
既に出ているクリーチャーには何の影響を及ぼさないのもまた、使い方次第で有効に働く。例えば《セラの天使/Serra Angel(7E)》辺りのクリーチャーで場を圧倒し、それからLethal Vaporsを出す。相手はブロッククリーチャーや対抗する攻撃クリーチャーを出すこともできず、対処に困ることになるだろう。もしもターンを消費してクリーチャーを出しても、こちらも自由にクリーチャーを出すことができるのだ。
効果が「破壊」であるため、再生を持つクリーチャーは場に出てこれることは、覚えておいて損はないだろう。これによって、《墓所スリヴァー/Crypt Sliver(LE)》を絡めたスリヴァーデッキで使うことができるかもしれない。

Nefashu

6マナ5/3、さらに攻撃時に特典がある。1体につき-1/-1が限度とは言え、5/3のクリーチャーを相手にしなければならないことを考えれば、十分過ぎる能力だろう。少なくとも、相打ち覚悟で攻撃する分には、これ程強いクリーチャーもそうはいないだろう。
さらに、どういうわけかZombieである。Undead Warchiefが場に出ていれば、5マナ7/4。もう無茶苦茶なレベルに達している。Zombieデッキの中盤以降の息切れを防ぐ、良いクリーチャーである。

Putrid Raptor

6マナ4/4。これだけでは箸にも棒にもかからない。だが、変異コストを念頭に入れれば、3マナ+Zombieのディスカードで4/4、デッキに入っているクリーチャーが全てZombieだとすれば、あの《隠された恐怖/Hidden Horror(6E)》と同じである。《暗黒の儀式/Dark Ritual(MM)》を失ってはいるというものの、これが弱いはずはない。
カードを2枚使う、というのは確かにリスキーだが、最近ではPutrid Raptorを除去できるカードもそうは存在しない。《燻し/Smother(ON)》は変異持ちであるが故に効かず、数々のタフネス4クリーチャーをいい食い物にしてきた《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu(PL)》も、もはやスタンダードには存在しない。怖いのはコントロール系デッキの《神の怒り/Wrath of God(7E)》、《無垢の血/Innocent Blood(OD)》、そして《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》くらいのものだろう。こんなカードを内包するデッキ相手には急いで変異しなければいいだけの話である。
また、Zombieが墓場に行く、というのはデメリットだけではない。《魂無き者/Soulless One(ON)》や《死を食うもの/Mortivore(OD)》との絡みもあり、先行投資と見ることもできる。
バランスが取れ、柔軟な使い方ができる、良いカードである。

Skulltap

クリーチャー1体と手札1枚(Skulltap)でカード2枚。つまりは等価交換である。悪くはないが、良くもない。
ならば、その効用を高める手段を考えれば良い。墓場にクリーチャーを送ることがプラスに働くデッキであれば、Skulltapはかなり強力なカードに早代わりする。
例えば、《死者の夜明け/Dawn of the Dead(TO)》。墓場から戻ってきたクリーチャーはターンエンドにゲームから取り除かれてしまうが、Skulltapがあれば再び墓場に戻り、次のターンも戻ってきてくれる。しかもその間に、2枚ものカードを引くことができるのだ。
古いカードであれば、《墓穴までの契約/Grave Pact(SH)》や《深淵の門番/Abyssal Gatekeeper(WL)》等はどうだろう。こちらは1体のクリーチャーを失い、相手も1体のクリーチャーを失う。それで2枚のドロー。なかなか良い取引だろう。
単独では超強力というほどではないこのカード、こういうカードを他のカードとの組み合わせによって「強力」の域にまで高めるのが、M:tGの楽しみなのである。

Tendrils of Agony

4マナで2点吸収、この効率は色拘束の強くなった《生命吸収/Drain Life(5E)》と同じである。つまり、2点という数字を除けば、効率はいい、ということだ。
そしてその2点が増えるかどうかの鍵を握っているのが、ストームである。単純に計算すれば、2マナ呪文を唱えれば、コスト対比ではイーブン。1マナ呪文であれば得?をするし、3マナ以上の呪文であれば、損をする。そして、相手が呪文を唱えてくれれば、2点丸儲け状態である。
まあ、相手に依存するわけにもいかない(残念ながら、この呪文はソーサリーである)ので、ここは自分で呪文を唱えることを考える他はないだろう。ストームといえば・・・というくらいの頻度で登場する《早摘み/Early Harvest(7E)》の存在を考えても、マナ増強の得意な緑、そして軽くて有効な呪文を多く持つ青との組み合わせが良いだろう。

Unburden

3マナで2枚、といえば、《精神腐敗/Mind Rot(7E)》がある。Unburdenは色拘束が強くなった代わりに、サイクリングがついている。
たったこれだけのことなのだが、これはとても重要なことである。手札破壊呪文というのは、相手の手札が0になった瞬間、手札の中で紙と化す。相手も手札破壊されるのを前提してプレイを行うため、いつまでも使い道なく手札の中で腐り続けるものなのである。
だが、Unburdenはそうではない。サイクリングを持っているため、不要になった瞬間、別のカードに切り替えることができるのだ。些細なことかもしれないが、その1枚がデュエルの行く末を左右するカードかもしれない。相手の手札がないうちにフィニッシャーを引いてくることが大切なことは、手札破壊デッキを使う人間ならば重々承知しているだろう。
非常にバランスの良い、優れた手札破壊呪文である。

Undead Warchief

Daru Warchiefの項で触れた、「これを上回る代物」が、このUndead Warchiefである。誰がどう見たって、このカードはおかしい。
4マナというコストながら、Zombieの召喚コストを1下げ、全てのZombieに+2/+1を与える。挙句の果てに自身もZombie。そして、全ての効果は累積するのだ・・・。
Daru Warchief同様、全く文句の付け所のない、素晴らしいカードである。

Unspeakable Symbol

3ライフで+1/+1。決して安い買い物ではない。それでも、私はこのカードは良いカードだと思う。
まずマナが必要ない。そして、インスタントスピードで発動する。さらに、その効果はターンエンドで消えうせることはない(3点も払ってターンエンドで消えてしまったら、いくらなんでもあんまりだが)。クリーチャーに対する+1/+1の効果の大きさを考えれば、いざというときは頼りになるカードなのである。或いは、本当に必要なときには3点のライフを1点のダメージに変換するブースターとして、使えないこともない。
後ろ向きに考えれば、ライフ獲得を得意とする白と組み合わせるのが良い。だが、恐るべきはもともとサイズの大きいクリーチャーを抱える、緑との組み合わせであろう。