蔦きうい ユーモア歌集

 

歌謡大全集 乗車往来 2005.4『レ・パピエ・シアン』75号)

 

カラオケにいくとつい鉄道の歌を選ぶ。たとえば。むかし狩人が歌った「あずさ

二号」。あなたと行くはずだった信濃路へ別の人と旅立つ。つまりスウィッチです

な。別れが直接ゆえないので、既成事実をつくっちまおうということです。しか〜

し。偶数の二号と言えば上り列車ではないか。松本発の新宿ゆきである。う〜ん?

フロイトによれば言い間違いは無意識の本音。「私」は実は「あなた」の元へ帰り

たいという解釈がなりたつ。だってあずさ二号は、あなたのいてる都会へ帰ってし

まうのよ。まったく女とゆーものは。一方、BUZZの歌った「はつかり五号」。

「上り列車のレールの音が」とある。おいおい。何べん言うたらわかるねん。五号

は下り、青森行きやがな。せっかく彼女が迎えにきてるのに、逃げてどうする!ま

ったく男とゆーものは。さて、今回の短歌すべての本歌をあてた方には本誌編集長

(註)から素敵なプレゼントが・・・んなわけないか。(註.シアンのK氏)

ジョニーよ今度のバスは8系統おまえがおらにゃ荷物が重い

赤イ靴ノオトコ入要アリタリア桜ノ季節ニチルドデ送レ

いうたかて着いてしまえば新しい男に乗鞍諏訪槍ヶ岳

君にただ君に視力がめぐりきて針葉(タイ)樹林()へ届けボクのまなざし

賽に出た「自由」を握り締め爺が見送るフェリー仙台ゆき

過去の自選短歌

アリサよわけのわからん理由にて男を捨ててどないすんねん(お嬢さんの股ぐら)

ユキちゃん!赤いスカーフ振るよりもアンタで決まりと言えばそう言え(お嬢さんの股ぐら)

曽根崎へ今宵はしるはたが二人詐欺にかかりし阿呆とその(つれ)(捜査一課刑事係長)

エクレアはタカラブネよし買いにいけど道すがら不二家に浮気しちゃえ(連鎖性短歌練習工場)

「田舎の親が泣いてるで」「ウッ俺が殺りました」親はのんきに畑仕事(連鎖性短歌練習工場)

いにしえの(なら)を手づかみ鼻にやり世の(なら)いとて臭き確かむ(連鎖性短歌練習工場)

蛇ケ丘六丁目「桃菓堂」にて誘拐した少女に脛けとばされ【痛テエッ!】(連鎖性短歌練習工場)