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NOYTA CCCP
鶫座のforgery
(ルモニエの鳥)
MAURITIUS
鶫座のgenuine
(17世紀に絶滅)
ISLE of MAN
鶫座のforgery
(バリットの鳥)

(天文切手収集家からの質問)
私は全部星座を知っていますが、この星座図には、星座に該当しない図が3ヶ所あります。一体何でしょうか。左上隅の矢を持った人、右下の四頭馬車。ここの河の果てに輝く円い大きな星が河の果て星アケルナルでしょうか?もうひとつ名医アスクレピオス(蛇遣い座)の右隣にある少年の図は一体何でしょうか?
(弊社の回答)
これは羅馬のファルネーゼ宮殿の天井に描かれた星座図で、ルネサンス時代にコレッジョが描いたフレスコ画である。御依頼の3つの星座?だけは存在はしていません。右下に曄くまだ見ぬ嫺やかな星として描かれているのは「アケルナルのforgery(フォーゲリー)」。
 まず左上隅の人は希臘神話におけるゼウスという神で聖木を持ち聖獣に跨り、荘厳なまでに天上界を俯瞰しているものの星座ではありません。(オリュンポス十二神の主神で天空神として臠わす。) 右下位置の滔滔と流れる河の果てに見える少年は、太陽の神ヘリオスの息子フェアトンで、勍い光を放ちながら曄いているのは、アケルナルではなく爍爍たる金烏であるが故に、四頭馬車を斃したのは主神ゼウスの聖木である。ゼウスは、ローマ神話では、ジュピターを指し、御令閏はヘラで結婚とお産の守護神として知られる。次に名医アスクレピオスの右隣に描かれているのは、遠い昔にあったアンティノウス座で、歴史の中に湮み憐愍さえ感じる。この星座を夜空でどのようにして見つけるかというと、海豚座のスアロキンからロタネブに線を引き、タラゼト、アルシャイン軸を対称軸として投影する位置を眈むと、煢々と洸かに暉る星を指し、これはローマ帝国の英邁なハドリアヌス皇帝が設定したもので、後世にアンティノウス座として確立したのはケプラーでした。その後、ドイツのアルゲランダーが天文学会で廃止を決定したので現在はこの星座はないものの、このファルネーゼ宮殿の天井壁画を見ながら星座があった当時に思いを馳せるのは、また楽しいものである。その名ANTINOUS。 この星座が廃止されたのは、江戸時代の話であって、日本には天文学会などまだ存在していないし、曩昔の日本人にとっては天空のこの場所に放胆にばら撒かれた矮少な星々などに関心があるはずもなく、聞いたこともない星座であったと考えられる。江戸時代に、京洛の淹博な学識者である畑維龍が、都の中心部に位置する宮廷の禁苑と言われる神泉苑で「四方の硯」という随筆を編み、その中で大和の農民が豊作の時期を判断する場合、この辺りの『菱星』を見ながらと、記述しているのは、近くの「海豚座」を指している。換言すれば、聖書の中にでてくる「ヨブの棺」に暗合し誠に邃い。

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切手の話 その7























































(ファルネーゼ宮殿の星座図とは別の話になるがさまざまな南天の星座を設定したバイエルの発想に基づきルモニエがLa Transit de Vénus(Der Venustransit ) の観測のためにロドリゲス島を訪れ星座を創った話をしてみたい。)伝説の星座では、亢宿四星の西に鎮座する豊穣の女神の娘ペルセポネの左足の踵の方向に、遥かなる昔にあった「鶫座」が心を捉える。この伝説の星座の指す{鶫}は、現在知られる軽悽な鳥馬とは逕庭があり約三百年以上の昔に湮没して今はこの世に存在していない。ボーデの星座図には雉のように描かれ、バリットの星座図には梟として描かれ興味は尽きない。約一千年の昔、雷が哮り、天魔の号びのような颶風でアラブの帆に風を孕む難破船が、遂に檣が折れ鷁首も折れ、マダガスカル島の遥か先の滄溟なインド洋の瀛海に泛ぶ謎の孤島に漸く漂着した。その謎の島を桴で探索しアラビア(the Arabian Sea)の古地図には瀛寰(全世界)の南の果てDina Arobiと表記する。更に榾柮を燃やして逗留していた幻境の籙図を添えていた。飄泊しても鞋痕さえない謎の孤島は、荊棘の地や沢鹵の地でなく、宛ら鸞鳳でも降臨するかのごとき宝匣で、険岨なリモンの幽澗には至高の湧水が潺潺と迸り、盤桓し眄見すれば、小鳥は琅然と哢吭し、未知なる芬郁を放つ漿果が随所に豊熟し、もちろん臍柑や万寿果だけでなく鰐梨や蕃石榴まで亜種で心が蕩けていき、白昼なのに瑰麗たる星
が顕現し霊妙不可思議な光景に歓喜するのである。何故なのか解義すると、太白が内合から留を経て、次第に太陽離角が大きくなり、鉛直線と天球の交点から南に引かれた仮想的な子午線と交差し白昼に南中したからと洞見する。黄昏の後には金烏が湎んでも、地平線から垂直に舌状の三角形の光芒が、惑星の公転面に沿ってまるでスペクタルのごとく中天まで昇り、絢爛たる乳道や月光さえも消していくほどで嬉冶し微笑してしまう。然も深夜には稀有なる対日照が玲瓏として顕現し、見たこともない全没星まで暉り、もはや如意宝珠のようで耽美的になっていく。まさに燧石による篝火さえも必要のないコラルリーフの楽園で栩栩然として月日は流れていった。(何故にスペクトルの光芒が幻想的に垂直に駆け上がったか解義すると、低緯度地域において黄道と地平線の離角がmaximum近くになったからである。)
大航海時代には葡萄牙のロドリゲスが、寤寐に騁懐していたその昔の稗史に拠る孤島に辿り着き、投錨して矍すと、そこに遍く棲息していた慄かない痴めいた謎の鳥に遭遇し、その鳥を指す。歴史の中に湮没したturdus solitariusの指す鳥は学名をraphus cucullatusと言い当時の未開の無人島ではカリヴァリアという名の樹木と共生関係にあったのである。系統樹では約4200万年昔にAvesのColumbiformesからRaphidaeとして枝分かれしている事が判明しているが、古第三紀の始新世の事なので、どのように進化していったかは定かでない。倫敦生まれのテニエルのimaginary figureは参考になりMAURITIUSのnational emblemは尊重しておきたい。(ピエール・シャルル・ルモニエは、哮呷しても蹤跡すら確認できなかったので、turdusを想像して鶫座を設定した。パリットは梟を想像したが星座図に描いたのは木菟だった。既に絶滅して畢わっていたから失態を招いた事になる。)この謎の鳥を茫漠とした皇穹でどのようにして見つけるかと言うと、黄道を掠めるLibraのズベンエルゲヌビのすぐ南のブラキウムの傍で落莫として幽かに瞬く星を指す。両足はHydra線上で静止している。ここはもう亢宿の寥闊とした折威である。今は亡き絶滅星座に思いを馳せるのも、また邃い。その名『鶫座』

Turdus Solitarius é unha constelación (Latin for solitary thrush)


    

























切手の話

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