音楽と弓そして太陽の神として知られるアポロンは、輝く銀の羽を持ち、人間の言葉を自由に話すカラスを飼っていました。
ある日、アポロンはこのカラスに鉢をわたし水汲みにやらせました、途中でうまそうないちじくの木を見つけたカラスは、その実が熟すまで木の下で暇をつぶし、腹一杯食べてから小さな水ヘビをくわえて帰りました、そして「このヘビが邪魔をしたので遅くなりました」とうそをついたのです。そんな見えすいたうそをつくカラスにアポロンはひどく腹を立て、カラスを真っ黒な姿に変えると、うその見せしめのためにヒドラや鉢と共に星空にさらしたのだといいます。