トップ > 神話の杜 > ギリシア神話「プレヤデスの七姉妹」

プレヤデスの七姉妹

プレヤデスというのは、月の女神アルテミスにつかえていた七人の姉妹の名前で、巨人アトラスの娘たちのことです。

ある、月の明るい晩、森の中で楽しく遊んでいると、乱暴な狩人オリオンがししの衣をかぶり大きな棍棒をかついて現れ、姉妹たちをからかい追い回しました、姉妹たちは慌てて森の奥に逃げ込み女神アルテミスに助けを求めました。

そこで女神は、七人を衣のすそに隠してやり、オリオンの目に付かないようにしてやりました。姉妹たちを見失ったオリオンは残念そうなかをしながら森を去っていきました。

オリオンが出ていった事を確認すると、姉妹たちは美しい七羽のハトに姿を変え空へと舞い上がり、そのまま星となり、今でも姉妹は仲むつまじく、一所に集まって美しく輝いています。

ところで、神話ではプレアデスは七人姉妹なのに、実際の星は六つしか見えないのは、姉妹の一人エレクトラが我が子の建てたトロイヤの城が戦争により焼けてしまったのを悲しみ、長い髪をなびかせ、ほうき星となって飛び去ったからだといわれ、それを後の六人が泣いているため六つの星が青白く霞んで見えるといわれています。