■ 天保十二年のシェイクスピア 制作発表 ■

朝日 ニュースターで放送された、1/11に行われた「天保十二年のシェイクスピア」の
制作発表の文字起こしです。なるべくリアルに文字起こしするナリ。
(言い直しまで全て文字にしようと企んでますので読みづらいです。 でも言ってる本人を想像すると結構面白いかな、と)
でも聞き取れない箇所多々あり。そこは大目に見ておくれ。


挨拶編

司会 : それではこれより、「天保十二年の シェイクスピア」制作発表を始めさせて頂きます。まずはスタッフ・キャストの皆さんより ご挨拶をお願いしたいと思います。まずは企画監修の、鴻上尚史さん、お願い致します。

鴻上尚史(以下、鴻上) : え、私はもう別に、もうほとんど あの、することが終わりまして、えー井上ひさしさんと、いのうえひでのりさんを、おー、えー、の、 私は仲人だと思ってまして非常に幸せに結婚が成立したようなので、かたっぽが点滴で来てませんが、 あのー・・・ほほっ(笑)、えー、なので良かったです。はい。

司会 : はい、ありがとうございました。続きまして、 演出のいのうえひでのりさんです、お願い致します。

いのうえひでのり(以下、いのうえ) : えーとですね、この 芝居ってのは僕があの高校生の時に、あの、西南大学っていう、まぁ福岡だったんですけど、の、 えとー学生劇団がやってたんですよ。だから今から20数年前になるんですけど。で、それがまぁ今 思うと非常にえー貧しいセットとかま、その所詮は学生劇団でしたけども、それがまぁ僕がいわゆる そのー小劇場らしいというかなんかものに触れた最初の、おー、何て言うかなチャ、チャンスというか そういう機会だったんですね。で、あの、最初に膨大な、あのーまぁ今回上川君がやられる 佐渡の三世次というまぁこれもリチャード三世の、からひっぱられてきたようなキャラクターなんです けど、これをやってた人が当時えーダウンタウンブギウギバンドの港のヨーコヨコハマヨコスカじゃ ないけどあの、あの曲に乗せて何か膨大なセリフを言ってる、と。ま、あのー非常にそういうのを 見たことがなかったもんで、えーこの芝居はそのおもしろいなぁと。ま、それからしばらくあのー 文庫本とか探して、井上先生の本とか読んで、ああやっぱりおもしろいなと思ってたんですけど、 それからまぁ直後につかさんにかぶれまして、つかこうへいさんのコピー劇団などをやるように なりまして。で、えー、数年前にえっと演ぶゼミっていう演劇ぶっくっていうところがやってる 何ていうかな、あのまぁ演劇の養成所みたいなところがあるんですが、そこの発表公演で、えー そういえばあれは、まぁ発表公演なんでその生徒さんたちに全員やっぱり役が当たるようにしなきゃ いけない。そういえばあれはあの「天保十二年のシェイクスピア」っていっぱい人が出てきておもしろ かったなーみたいな記憶をまあ思い出しましてですね、その演ぶゼミで発表会という形でやった んですね。その時に改めてこの本のエネルギッシュな、何ていうかな、猥雑で血生臭いんですけど、 まぁ今やられているお芝居にはないようなパワーみたいなものをすごくやっぱ感じまして、まぁいつか こーれーを大きなところでやれたらいいな、なんて漠然と思ってたんですけど割とこの早い機会に こういうチャンスがめぐってきて本当に幸せだと思います。えー、まぁ今回はその、今こういう時代で あまり21世紀になって非常に暗いというかまぁしけた感じがするので、何かこの、確かに血生 臭かったり猥雑だったりするんですけど、この作品の何か60・・・、74年か、えー60年代から70年代の 高度成長期に書かれた何かこう、何ていうかな日本がやっぱ元気だった頃に持ってるようなその エネルギッシュなニュアンスが、ま、いい意味でアングラを、アングラ演劇を何か構築したいな と思ってます。(長い上に「えー」とか多くて大変なんだよ(怒))

司会 : はい、ありがとうございました。それでは、 ここからはキャストからのご挨拶に移らせて頂きます。まず「佐渡の三世次」役です、上川隆也さん、 お願い致します。

上川隆也(以下、上川) : 「佐渡の三世次」を今回演じさせて 頂きます、上川隆也です。えー、未だえー稽古が始まっておりませんのでこの段階では、えー、この 芝居に対しての期待と同じくらい不安が自分の中に今等分にほぼあります。しかしそういったものも 全部ひっくるめて、僕の今まで経験したことのないこの状況を楽しみたいと思っています。えー、 どうぞ宜しくお願いします。(いのうえさんの後だと嘘みたいに聞き取り やすい(涙))

司会 : はい、ありがとうございました。続きましては、 「お光」役です、沢口靖子さん、お願い致します。

沢口靖子(以下、沢口) : 「お光」役をやらせて頂きます、 沢口靖子です。えー今までにないカラーで、また新たな自分が表現できればと、えーはりきって おります。どうぞ宜しくお願い致します。

司会 : ありがとうございました。続きましては、 「尾瀬の幕兵衛」役です、古田新太さん、お願い致します。

古田新太(以下、古田) : どもー古田です。えー、劇団 協議会の一員としてですね、現代劇の(ここで誰か「ほほっ」と笑う)えー一端を担うべく、日々頑張っていきたいなと思っております。これが、えーこの21世紀の演劇の エポックになるよう頑張っていきたいと思ってますんで、ひとつ応援宜しくお願いします。

司会 : ありがとうございました(なぜか 笑い気味)。続きましては、「蝮の九郎治」役です、池田成志 さん、お願い致します。

池田成志(以下、池田) : 池田です、宜しくお願いしまーす。 えーっと今回はあのー、二役とか三役やる予定なんですけども、私事ではございますが私今年前厄に なりまして、2回も殺されるのでいい厄払いになればと思っております。宜しくお願いします。

司会 : ありがとうございました。続きまして、 「きじるしの王次」役です、阿部サダヲさんです、お願い致します。

阿部サダヲ(以下、阿部) : ども、阿部サダヲです。えー 自分自身あのーこういうえー時代物・・・ですか、とか、シェイクスピアとかいうのも初めてなので、 えー初めてなんですけども、すごく興奮しております。えーなので、頑張りたいと思いますので 宜しくお願いします。

司会 : ありがとうございます。続きましては、 「隊長・老婆」役です、熊谷真実さん、お願い致します。

熊谷真実(以下、熊谷) : えとー「隊長・老婆」役の 熊谷真実...(笑)(なぜか吹き出す)。あのー「隊長・老婆」っていうと 何だかと思うんですけど、えーと、本当に「隊長」と「老婆」です(笑)。えー私も上川さん同様 期待と不安でいっぱいですが、えーいのうえ・・・両いのうえ先生の作品に出られるので喜びの 方が勝ってるといった感じで・・・すが、どうぞ宜しくお願い致します。(終始 吹き出してたな、この人)

司会 : ありがとうございました。続きましては、 「ぼろ安」役の森塚敏さんです。

森塚敏(以下、森塚) : あ、あたしの役は「ぼろ安」と 言うんですが、これはあのーオフィーリアのおとっつぁんで、ボローニアスというのがいまして、 カーテンに隠れてこうやって覗き見してるとハムレットに刺されて殺されちゃうという実に 冴えない役なんですけども。ま、それだけじゃあたしは嫌だと。(ここで報道陣 から笑いが)歌がなけりゃ嫌だということで、まぁ次はですね、まーその跡目相続の話で 色んな親分衆が集まるんですが、その中のあたしは大前田エイゴロウ(?)という大親分もやります。 で、それで歌はあるんですよね?(確認)(再び報道陣から笑いが)歌が 無いとあたしも困るんですが。ま、そのような役で、まぁ2つの役で出ますんでひとつ宜しくお願い 致します。私はまあ、非常に楽しみにしております。

司会 : はい、ありがとうございました。


質疑応答編

記者1 : えー・・・鴻上さんに質問・・・ということに なると思うんですけれど、ひさし先生の方から抵抗はございませんでした?あの、短くされる事への 抵抗。

鴻上 : あのー非常にナイーヴなご質問でございましてねー あのー・・・ふはははっはっはっは(笑)、ふははは(甲高い声で(笑))、え?いやいや、ですから あのーあの、あの作家ーというものは、あの、作品を切られるのを好きな作家はおらんので ございまして、それでそのーあのー個別にですね「ここをいらないと思うんですけど」みたいな話を し始めますと、井上先生のあのー作品はもうパズルのように全部きっちり組みあがっているので 「ここをカットするということはつまり、ここを認めてないということですね」みたいな話に なるので、ま、あのひでのりさんとですね「現場処理」という言葉でですね、あのーとにかく4時間半 の芝居なんてやめていただきたいってのがありますんで、ま「現場処理」であのー許していただこう と、いうことでございまして。だからこれから先どうなるかまだわかりませんので、私もここで ニコニコしてますけどあの私が稽古場に呼ばれた、呼ばれるような事態がもし起こるとするとですね、 それは1番ナイーヴで厄介な問題が起こったということで(笑)。それがないことを祈っていると。で、 基本的には井上ひさし先生からは「もうとにかくまかす」。あの、いのうえさんと私のカット、 現場の処理にまかす!いうふうに言ってくださったんで、「言いましたね!?言いましたね!?」 っていうところで今日本当はそれを確認したかったんですけど、点滴ですので、あのーダメなんです けど、でもそういうことです。

記者1 : そうしますと2時間半VERSIONの台本ってのは、 まだできてないわけですね?

鴻上 : いえいえ!(いのうえさんに)それはカット だよね?

いのうえ : (うんうん、と頷いてから)一応あのー、たたき台 のようなものはできています。はい。

記者1 : それに対してあのーひさし先生の方はご覧に なった?

いのうえ : いや、まだね。

鴻上 : (低い声で)ナイーヴな質問ぶつけてきます ね。(質問した記者「はっはっは」と笑う)いや、ですからね。現場処理 なんですよぅ。ね?ですけども、役者さんには「こういう」ぐらいのカットですよって伝えなきゃ いけないですからね。でもあの井上先生には、ね(いのうえさんに同意を求める)?現場処理ですから、 やっぱり。あの稽古場のけつかっちんとかありますから、それで、涙をのんで切らなきゃいけない ところがあるということです。はい、はい。(記者団終始笑いっぱなし)

記者2 : え、この「天保十二年のシェイクスピア」ってのは シェイクスピアの37作品が含まれていることになってるんですが、この時間が短くなることによって 全作品が残るっていう、残るんでしょうか?

鴻上 : そこはですね、井上ひさし先生が「37作品入らなく てもいい(強調)」という風に言いましたもので、「言いましたね!?」って話をしまして 「本当に37作品残らなくていいんですね?」っつったら「いいです」っていう風に 仰いましたので、OKです。

司会 : はい、よろしいですか?

記者3 : あの、いのうえさんにお聞きしますけれど、 やはり今度もあのロック調の時代劇ってことになるわけですか?

いのうえ : まぁあの生バンを入れるんですよ。あのー、生の バンドを。で、えーあのー去年あのー何ていうかな、太陽劇団(?)って、太陽劇団ってあのフランスの が来てたじゃないですか。あの時にまぁ横でずっと生音が出てたじゃない。あのーそういう上演形態 だったんですよね。で、それ見ててなんかその、ようするに何ていうかな、あのー歌舞伎とか伝統芸能 とかの横で三味線弾いたりこう鼓打ったりして、ま、ようするに日本のわりというそういう伝統芸能 を非常に上手く取り入れてやっぱりこうオリジナリティあるものにしてる、と。しかもそれがね 何か僕そのアングラ、日本のアングラ演劇っぽく見えたんですよね。で、そこをねー、何か何か ひらめいたっていうわけじゃないんですけど、あのー自分なりにそういう生音を出しながら、あー、 何ていうかな、あの作れればいいかななんていう。あんまりあの新感線の、通常僕らがやってるような 芝居でもあんまりできない・・・ことがなんか試せそうな気がしたんで、ええ。まぁあの、ご質問に あったようなそのロックかどうかと言われると確かにロックではあるんですが、あのーちょっと 今までやってるようなパターンとは違うことをやろうかなと思ってます。

記者4 : 今回の役はすごくちょっと悪い人・・・の役だと 思うんですが、これまでこういった悪役ってのはやられてなかったと思うんですけども、こういった 役をみせるにあたってどう、どう思ってらっしゃるのかな、と。(緊張してる のかもしれませんが、この質問されてる時の上川さん非常に挑戦的な目をしています。しかも質問の 最後の方では不敵な笑み)

上川 : えーそれの先ほどあの挨拶でも申し上げましたが、 「期待」の部分にえー随分あるものだと思います。これまで、ここまで徹頭徹尾な男というのは やったことがございませんし、それを自分がどうやれるのかということも含めて、またいのうえさんが ・・・実際その台本を読んで、これまで観客として新感線を何本も拝見してるんですがそれと いのうえさんの演出っていうのがそのー自分の頭の中ではなかなかこうシンクロしていかないんです よね。ですからそれをどういう風にいのうえさんが、その手がけられるというんですか調理なさるのか ・・・そのしつらえていただいたフィールドに自分が悪役としてどう立てるのかっていうことが、 大きな期待というか面白みです、僕にとっては。はい。(頼むからすぐに四字熟語 使うのやめてくれ(涙) あってるの?)

司会 : よろしいでしょうか?はい、ありがとうございます。 (ちょうどこの言葉の時の映像、上川さん鼻の下ビローン)

記者5 : 沢口靖子さん、あのーこないだのお芝居では あの喜劇でしたですね。あれでだいぶ何かこう楽しんでやっておられましたけども、今度は一転して 女賭博師・・・ですか?

沢口 : あのー、そうですね。最初は違って登場するん ですが、3年後に豹変した形で出ますが。

記者5 : 大きくあのー喜劇から何かこう、ちょっとさっき いのうえさんも仰ったように生臭い、・・・血生臭い世界の芝居ですけれどどんな感想をお持ちです か?

沢口 : ・・・。

記者5 : 最後殺されちゃうんですよね?(何、ネタバレしてんだてめぇー(怒))

沢口 : えー、そうですね。はい。あ、そ、殺されるんじゃ なくて自分で・・・。えー双子の役で1役は三世次に殺されてしまいますがもう1役は自分で自害する という感じになりますが。(お前もつられて何ネタバレしてんだよ(怒))えー・・・。(沈黙)

記者5 : 抱負でも結構です。どんな抱負をお持ちですか? (最初からそれだけ聞いてろ(怒))

沢口 : そうですね・・・。(沈黙)え、とにかく真っ白な 状態で当たって砕けろというような気持ちでおりますが。はい。

司会 : よろしいでしょうか?ありがとうございます。

記者6 : あのー上川さん・沢口さんなど初めての方をお迎え するということで心意気などを聞かせていただければと思うんですが。(古田 さん、池田さんたまらず笑う)

古田 : 心意気ですか・・・(笑)。心意気としたら・・・ 「飛び込んで来いよ(記者団大ウケ)」って・・・感じっすかね。 心意気的にはね。あのー・・・ははははは(笑)まぁあの、たいした演出家さんじゃないんであの 気楽な感じで皆さん楽しくやっていきましょうって感じです。どうせ毎日飲みますんでひとつ よろしくお願い致します。

この後写真撮影会。古田さん・上川さん・沢口さん・熊谷さんが前列。後ろいのうえさん・池田 さん、阿部さん、森塚さん。古田さんと上川さんが何か話して笑ってる。

以上!!

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