ピッチフォーク・ディズニー
遊◎機械プロデュース


わけわからん。結局この芝居は何が言いたいのか。最初から最後までわけがわからないまま、 何とも言えない後味の悪さだけ残りました。
とはいえ、つまらないわけではなく確かに芝居にひきこまれたんだけども。ただ抽象的すぎて 私にはわからなかっただけ。後味の悪さも「芝居がつまらなかった」という気持ちからではなく、 芝居の持つ全体的なイメージがそうさせるというか・・・。うまく言えん。

「ロベルト・ズッコ」見終わった後の感覚に近いのかなぁ。あれも「わけわからん」という 芝居だったし。だいぶ印象は違うんだけど、あえて言うならそれに近いような。ズッコがカラッと した陽気な不気味さに対して、こっちは暗くどんよりとした感じ。背筋にぞくぞく来るものがある。

主役のプレスリー演じた萩原聖人さん。あのPureさは何なんだ。すごい。「S」を見た時 にも「真っ白い純真さ」を表現できた人だなぁとは思っていたけど今回見てその私の感覚は 間違ってなかったと激しく実感。何ていうか「上手」とか「下手」とかじゃなくて、もうこれは この人にしか出せない独特の空気なんだと思う。こういう役やらせたら右に出る者いなさそうな それほどはまってた。んで、萩原さん以外、宝生さんも山本さんも吉田さんも全員はまり役。 ただ基本的に、萩原さんと山本さんの2人芝居みたいだったな。そんでもって萩原聖人喋りっぱなし。 あの意味不明の独白(←理解不能な夢でした)とか雰囲気ありすぎて背筋ぞくぞくしました。

ホモセクシャルな要素を含みつつ、ひょっとしたら近親相姦的な要素(というか兄妹間での 愛情というか)も含んでたのかもしれないけど、結局肝心な所は何1つ見えていない。何が2人に あったのか、両親に何があったのか、どうなってしまったのか、これからどうなるのか、2人は どうしたいのか、全員何を望んでいるのか、何を考えているのか、全てが中途半端に表に出てきて 深層心理的な深い所は何も見えないまま芝居は終わる。あの世界そのものがプレスリーの空想 なのか現実なのかもわからないまま曖昧な状況で始まり、終わった芝居だったような気がする。
確実に残ったものといえば、萩原聖人の全く汚れていなさそうなPureさと、ものすごく不気味な 感じ。何ともいえない後味の悪さは、結局何もわからないまま今に至ります。

ただ1つ言えることは、「すごく良い芝居だった」ということ。どうしてそう思うのかすら わからないんですけども。

(6/20 19:30 シアタートラム)

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