オールディーズ・バット・ゴールディーズ
劇団M.O.P.


「素敵な三上さん」という、たったそれだけで観劇を決意した私。もともと見るつもりは なかったんだよね。見たいという思いはあったにしても。でも、何となく「その三上さん」を 見ないと私は後悔するんじゃないか!と思ってしまったので、行ってきましたよ。

結論として、三上さんは素敵でした。渋かったです。「ゴーストライター」で見せた 軽いお兄ちゃんってイメージは全然なく、渋い中年のおじさんを見事に演じてました。 山内さんは最近かつらが多いなぁと思いつつ、やっぱりあんなまんまで相変わらずの演技で 良かったと思います。そして、ドリさん。何であの人はあんなに上手なんだろう。素敵なんで しょう。上手だよなぁ・・・。笑いもシリアスも。

寿司のシーンとかおかしい笑いの場面はたくさんだったけど、見終わった後の感想は 非常に重いものだった。それは最後のウタコの行動にももちろん関係してるんだけど、 何か全体的な流れがやっぱり重かったような気がする。
三上さん演じた警部の説教は 最もなもので、ケイスケやウタコたちがやっていることは当然良くないことなわけで、 そして甘えであることも事実で。私が警部の言うことに共感するというか納得する部分が多い のは、私がそれなりに年を重ねてきたからかもしれない。でも、私は何かケイスケの叫びの1つが どうしても忘れられないんだよね。「平和な時代に生まれてきたのは俺たちのせいじゃねぇや! 」ってやつ。「俺たちの時代は」「私たちの時代なんて」私もよくそういう言葉を聞いてきた。 実際に言われたことも多々ある。もちろんこの芝居の状況とは違うけど、意味合いとしては 「批判」めいたものを含んだ「過去の時代讃歌」に近い。そういった言葉を言われるたびに 感じた何かわからない苦いものが、このセリフでわかった気がした。「この時代に生まれた のは、私のせいじゃない」
やるせない、でも生まれたこの時代で精一杯生きるしかない、 時代にあった生き方を必死に模索するケイスケたちの思いが少し胸に痛かった。

おじいさんのあの「ラブレター」騒動は必要だったのかなぁ。あれ、めちゃめちゃ後味 悪いんだけど・・・。ま、まぁいいのかもしれないけど・・・。

(7/24 19:00 紀伊国屋劇場)

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