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エレファント・マン
すごいもん見ちゃったなぁ、part2。
劇場に入って目に飛び込んでくるセットと開演前流れてくる
音楽(グレゴリオ聖歌みたいな感じ?)だけでもうGOOD。かなり心をヒットです。っていうか
ある意味それだけで満足した私。
奥行きが広い芝居はそれだけで何か好きです。いや、もちろんこじんまりとしたセットも
好きですが。
私、「エレファント・マン」ってホラーだと思ってました。有名な映画も
ホラー映画なんだろうって。だって「象男」ですよ!?言葉悪いかもしれませんが、ありえないし
考えられないし「象男」が街の人を惨殺していくという映画だと勝手に思っていた子供の私。
その激しい誤解が払拭されないままに大人になった私。アホ丸出しですいません。
もう「無知」って素晴らしい。
で、まぁ今回藤原君主演で上演じゃないですか。ポスターもヌードの藤原君で綺麗なイメージだし。
で、思うわけですよ。「この綺麗な藤原君が象男になって惨殺していくのかぁ・・・」と。
ああ、書くのも恥ずかしいくらいアホ丸出しすぎだ。しくしく。そんな意外性が見たかったので
思わずチケ取りました。でも見たくないですか?私は今でも見たいです、そういう芝居。悪趣味?
最初にメリックの写真が出るんですが、グロいんですわ。写真の下では
もう何ていうかBeautifulな藤原君がうぁうぁ言いながらいるんですよ。半裸で。(半裸はどうでも
いいっちゃいいんですが) つまり、藤原君とあの写真が同一人物だなんて「そんなバカな」って
感じで、しかもその頃まだ私は「この写真の容姿で惨殺してたらそれは恐い。しかしここまで
リアルな写真作らなくてもいいじゃんか」などと思っていた愚か120%な私。本当ごめんなさい。
実話なんですね。メリックさん、グロいとか惨殺とか思ってて本当ごめんなさい。
しかも見終わった後、もうそんなことを事前に思ってたことすら申し訳ないです。実話だと知った
のは公演終了後、パンフを見てなんですけども。パンフ買うつもりなかったのに、サンプルを
パラパラ見てたら「実話」って書いてあるし、思わず買っちゃったし。今から思えばメリックに
関する本を買えば良かったんじゃないか?って思うんですけどね。
しかし、メリックはPureだった。恐ろしいほどにPureだった。藤原君はそりゃ綺麗なんですが、
でも何ていうか気持ちが入ってるからか、藤原君が醜くて触れるのもおぞましいほどのメリックに
ちゃんと見えるんですよ。で、その実際の美しい姿ってのは、美しいメリックの精神の表れのように
思えるというか。で、メリックがPureであればあるほど、周囲のDirtyさが目立つっていうか。
何か他人の腹黒さ満載の自分に対する態度も120%Pureに受けとめていくメリックが悲しいというか。
いろんな葛藤が心に響くっていうか。何が悲しいって、皆がずっと「メリックさん、メリックさん」
って呼んでたのに、メリックが死んだ時に「メリックさん?メリックさん・・・エレファント・マンが
死んだぞ!!」ってやつ。最期の瞬間、彼は名前じゃなくて「エレファント・マン」って呼ばれた
事が悲しかったです。結局彼を人間扱いしたのは夫人たった1人。医師は微妙だと思うなぁ。
本人も彼を1人の人間と思う部分と、思えない部分との葛藤があったっぽかった。
そう、その医師の最後の葛藤をちゃんと見せてほしかった。舞台袖でちょろっと見せるんじゃ
なくてさー。私の反対側の袖だったので、結構セットに隠れて「何?」って感じで気持ちが
入らなかった。中央で見たかった。でも散々話した後に最後「助けてください・・・」と神父に
泣きついたシーンは泣けました。
メリックの死のシーンは未だに忘れられません。圧巻でした。BGMの歌も(賛否両論らしいですが)私
は猛烈に感動しました。
あれって、自殺?それとも本当に単なる事故?自殺ならば悲しい。教会の模型は完成したから、
彼は死を選んだのだろうか。だとしたら彼の人生って・・・。彼が目指し、求めたものって・・・。
でも、私は彼は死にたかったわけじゃないと思いたい。ただ、人間らしく横になって眠ってみたかった
だけなんだと。だって、彼は人間なんだから。でも頭の良いメリックのことだから、横になって
眠ったが最後、目覚めないことも知っていたと思う。絶望の上に死んだわけではなく、希望の上に
死んだのかな、と。例えその行為の先に待つものが自らの死だったとしても、彼は横になって
眠ってみたかった。人間らしく。・・・それが本当なのかどうなのか知りませんが、なんにしても
悲しいことです。
ロスが小市さんだと気づくのがすっげぇ最後の方でした。びっくりしたー。
で、「惨殺」とか思ってた自分ってどうよ。本当、申し訳ございません。
(10/31 19:00 赤坂ACTシアター)
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