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ルート64 「すごいもの見ちゃったよ」シリーズ最強作、「ものすごいもんを見てしまった」編。 THEガジラだから軽い芝居なわけがない。別にね、見る気なかったの。というかこんな芝居が やってることすらわかってなかったし。ただ「えんぺ」の1行レビュー見てたら好評じゃないですか。 ふーん、って考えてたら何とテーマがオウムですって?坂本弁護士一家殺害事件についてですって? 俄然見たくなっちゃった。オウムってリアルタイムで見ていた事件の中ではやっぱり大きいしね。 どう描くのか非常に気になって急遽見に行くことに。 つらかった。見ててつらくて苦しかった。それと同時にどうしても許せなかった。 男3人と女1人。皆オウムの信者。彼らがどういう子供時代を経て今こうしているのかそれぞれ
思い出話のように語り、どうして入団したのか、どうして殺したのか・・・等語られていく。
わりと加害者側の立場で舞台を描くと犯人とわかっていても同情しちゃったり感情移入したり
しない?私だけ?私結構そういうの弱くて、「彼らもある意味被害者なんだよぅ」とか簡単に
思っちゃったりするのさ。今回は舞台の描き方の問題なのかわからんが、全くといっていいほど
そういう感情がわかなかった。 4人の中でいろんな言い分があった。いろんな葛藤があった。いろんな衝突があった。 でもそんなの全部どうでもいい。遠くから聞こえてくる言い訳のようだった。例えどんな理由が あろうと、彼らは殺した。どれだけ怯えて、どれだけ震えながらでも小さな子供まで殺した。 言い訳なんて聞きたくない。 被害者一家3人は砂でもつめこまれたっぽい麻袋?で作られた人形だった。でもリアルだった。
ナイフでパジャマを引き裂いたり、身元を分からなくする為スコップで顔をつぶしたり、
踏んだり・・・。人形なのに、目をそらしたかった。音が耳に残って離れない。
ぐしゃっ、ぐしゃって音が。 「私はどうなってもかまいません、この子だけは助けてください」 惨かった。それでも殺せる人間がいるなんて思えなかった。人間じゃないと思った。
こんなこと、人間のやれることじゃないと思った。 アンケートに何を書いていいのかわからず、でも何も書かないってのも嫌で、私はただ一言
「許せない」とだけ書きなぐって劇場を後にした。 帰りの電車の中で、無邪気に笑う子供を見て胸が痛んだ。せめて母親と同じ場所に 埋められたなら。そのシーンでの葛藤を思い出し、結果として別々になったことを思って その子供から目をそらした。 つらい芝居だった。 **ところで、4人は変装するのですが1人ゴスペラーズのリーダー?というような アフロの方がいたが、山崎清之介さんということを後から知ってそりゃぁびっくり。** (11/30 14:00 下北沢ザ・スズナリ) |