四月になれば彼女は


この芝居を私より先に見た友人から感想を聞いたら、「ストーリーと女優1名を除いて 良かった」とかえってきた。ストーリー除いたらどうなっちゃうんだよぅと不安に なったが、(女優さんに関しては見る前から納得してしまった私) 観終わった現在全く同じ感想持ってたりする。
いや、良かったと思う。面白かったと 思う。想像してたよりはね。はん。

ひねくれた書き方でごめんなさい。でもね、ひねくれさせてくれ。ひねくれるってもんだよ。 私は初演はVIDEOで見ただけど何回見たかわからんほどこの芝居も好きなんだが、私の好きな シーンが軒並みカットされてあげくに大幅改訂されてたらそりゃひねくれるわっ!何でー。 どうしてー。そりゃストーリーのつじつま合わせたり無理やりな部分をうまくまとめようと したのかもしれませんが、実際そうしたんだと思いますし確かに今回の方が話に無理はなくなってる と思う。(あきらの設定そのものに無理あるからなぁ) でもね。キャラメルの魅力って別に無理の 生じない話とかそういうもんでもないと思うんだけど。「んなわきゃねーだろ」と突っ込み所満載 でも無理矢理でも力技ってくらい感動させるそういうもんだと思ってた。最近突っ込み所満載しか 残ってないような気がする。
とにかくそうなのよ。大好きなシーンが全部カットされてたのだ。音楽はTHE POLICEでなくても 全然OK!と思ってるといえば嘘になるがスクーデリアのあのダンスの曲は嫌いでもない。欲を言えば スカボロー・フェアは使用してほしかったと思うけど(そういや今回ダンスの曲以外良いと 思わなかったし、ダンスの曲も既にどんなんだったか忘れた)でもとにかく音楽はそこまで不満は ない。でもさーーーーーーー!!!!!!!
私は健太郎君が音楽に合わせてお母さんの置手紙を読み上げるシーンが好きだった。あのシーンの 「健太郎、ごめんね、ごめんね、ごめんね」を必死に読み上げる酒井さんの演技に涙したのだ。 あきらがお母さんの手紙を読み上げ最後に破るシーンも好きだ。笑顔で寂しげに破るあきらが 切なかった。のぞみの「帰ってきてください」の手紙を中盤に読み上げるのが好きだった。 そこで初めて「のぞみが折れていた」っていう事実を知ってせつなくなった。別に読み上げるのは 耕平君でなくてもいいとは思うが。何で今回最初なんだろーなー。のぞみたちの父親が 麻子がアメリカに渡った後に事故死したという設定も嫌。麻子の隣で亡くなったから麻子が 逃げるようにアメリカに行ったんだっていう方が私は泣ける。(あくまでもたらちり比) 最初から アメリカに渡ってたのなら、「あーアメリカ好きなんだな」っていう風に思えるし。 あとあきらが「ばかばかしい!」 の後に「僕の気持ちを読めばいい!」という耕平君に対して「読まなくてもわかるわよ!」「僕が あきら君を好きだって!」「いい加減にしてよ!」(私、セリフ覚えてるし) このやりとりであきらがはっとして泣きそうになって走り去るシーンがとにかく大好きだった。 スカボロー・フェアにあわせてこのシーンで大泣きに泣いた。

ですが。多分初演好きな人は誰もが思ってるような気がするんですが。 「真っ白!」を削るなよ!!はぁぁぁぁ、ため息。何でかなぁ。 何で最初に手を掴んだ瞬間真っ白になってるわけさ。さらにあきらは「どうして見えないの?」 みたいなことを口にするんじゃい。んな説明はいらん。終盤麻子に説明する耕平君も説明くどい。 あんなんは初演みたいに勢いでいいと思うんですが・・・。 好きだから見えなくなる。最初はがんがん読めてたお母さんの 気持ちが最後にとうとう読めなくなるから泣けるんじゃんか。それにお母さんにあった途端 読めなくなる=力を失う=だから耕平君も読めなくなる、だと別に耕平君のことを好きだという設定は なくなったの?それなら最後の「耕平も一緒に行こう」という言葉に重みはないんでないかい? 好きだから、信頼してるから心を読む必要がない。だから真っ白になって読めなくなる。 やっぱりここは変えないでほしかったな・・・。 泣くに泣けなかった。いや、無理して泣く必要がないのも事実ですが。

しかし大森さん最高。最初にあの人が喋った瞬間泣きそうになったし、「真っ白」がなくて 不満たらたらの私に「ま、それでもいいかな」と思わせてくれた「あの子達が大好きなのよ」と 泣き崩れる演技に「あうあうあうあう」とウルウル来てしまった。いい。やっぱりいい。 他の人たちも良かった。初舞台?の三浦さんについては特に言うことはないんだけど、最初不安 だった前田さんののぞみは正直初演の坂口さんより好き。似合ってたと思う。叫んでたにしても 私は感動できました。あと、何と言っても藤岡さんですな。健太郎いい!!もー、いい。最高。 似合ってる。しかもかわいい。大満足。

で、まぁ冒頭の女優さん1人なんですが。実は思ったよりも良かった。私がいけないのは すぐに町田さんと重ねてしまうところ。だから今回も町田さんのセリフ言い方にそっくりだなー とか思ったりしてたのですが、まぁ小生意気な感じは似合ってたし今まで彼女がやったどの役よりも 似合ってたと思ってしまいました。ええ、途中までは。
お母さんが帰ってきてだんだん興奮してくるといつもの叫び演技だけで、叫んでる声も声量が ないのか迫力もなく訴えかけてくるものなし。なのでストーリーが盛り上がりあきらが盛り上がれば 盛り上がるほど冷めていく私。学校のシーンも大好きで今回も大森さんのお母さんが現れた瞬間 泣くかーと思ったけどでもあきらで冷めた。まぁ芝居ぶち壊すほど悪かったとは思わないし今でも まあ似合ってたんではないかとも思うけど、あの人からは結局何の気持ちも伝わってこなかったなぁ。 四月〜ではとにかくあきらが大好きだったんですけどね。あきらで泣きまくったんだけど、今回は 麻子だったなー。あと健太郎。岡内さんはあきらの系統は似合ってたと思ったけど、ユーリは 似合わないんではないかと激しく不安。

でも細見さんのギャグがおもしろかったのでいいや。面白かったよ、耕平君。ナイス。 「俺たちは志士じゃない」の再演やって以来パワーマイムは「真似っこー!」と思ってたが 今回のは好きです。Good!いい。耕平君良かったなぁ本当。でもやっぱり「僕があきらくんを 好きだって!」のセリフは言って欲しかったなぁ。しみじみ。
最後の「お帰りなさい、お母さん!」は本当に大好き。でも今回はそこまで感動しなかった。 多分それはそこにいたるまでの感動の蓄積の違いなのかな。前田さんののぞみの方が好きな割には。 ついでに後ろで見てたからかもしれませんが、最後の桜がちゃっちく見えました。

ああ、この話やっぱり好きなんだなーと実感しました。ここ最近の再演含めた公演の中では1番 満足して帰ってきました。ですが、それと同時に今回のような改訂をするんだったら「やっぱり 上演しないでほしかった」という思いもあります。なんていうか、こう、その、複雑な思い。

終わった瞬間思ったことは、「初演のVIDEO観たい」でした。

(5/21 19:30 サンシャイン劇場)

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