[ ミスタームーンライト ]
うわぁ、長ぇ(滝汗)。


チケット争奪戦の末、何とか見に行くことができました。9月にももう1度行きますが、8月に見れたのは本当にラッキーとしか言いようがありません。とりあえず私としては大好きな上川隆也さんの出ている芝居です。

で、「作品」そのものの感想というと、んーと「可でもあるような不可でもあるような」って感じではっきりとは実はわかってません。るーるるー。最近の新作は私の肌に合わなかったけど、これはおもしろいと思えたんですよ。それなら良かったじゃん、って感じなんですが、でも何か「えー?」という部分があって、それがどうしても私としては受け入れ難いというか納得いかないというか個人的に好きではない!と思う部分があって。どうも何となくうまく言えん。
もう1つ思うのは、おもしろい!と思う原因の大半が「上川さんが良かった、上川さんの演じた鹿島君がおもしろかったし良かった」というのが強くて、じゃぁ上川さん以外の人が鹿島君やってて上川さんが出演していなくても同じ感想持てた?と自問自答すると「いや・・・」ってなるのもわかってるんですよね。あて書きなのかそうじゃないのかわかりませんが、上川さんの存在ってのはこの芝居非常に強かったような。私が上川さんファンだから、その色眼鏡も非常に強いんですけど。だから失礼承知で書くと、上川さん以外の役者さんにはそんなに魅力は感じませんでしたよ。上手だなぁとか、面白いなぁとか思うけどそれでも「他の人でも成り立つんじゃない?」と私には思えてしまって。この役はこの役者さん以外ではダメだ!と思う人が上川さんだけだったのが、何とも寂しいかなぁと。

上のことはかなり色眼鏡入ってるから別にしても、どうしても理解できなかったのは結城夫妻です。あの設定ってどうなんだろう。実際にはありえる話なのかもしれん。それでもさ。都さん、救われなさすぎじゃない?結城の妹かすみへの偏愛はよぉくわかった。「うわぁ気持ち悪いよぅ」と見ていて思ったけど、それでもこういう兄弟愛もありなのかもしれん。でも、それでも納得いかん。あんなに妹かすみが大事で妹のことしか考えられないんだったら、何で都さんと結婚したんよ。都さんへの愛は!?最初から最後まで1度も感じることのできなかった、結城から都への思い。すさまじく都の一方通行の思い。
どんな気持ちなんだろうなぁ。目の前で、「俺にとって1番大切なのは(妻ではなく)かすみだったんだ」と断言される気持ちって。妹への愛ゆえに地位も名誉も家庭もそして自分もかなぐり捨てて傷害事件を起こし、さらに重い罪の殺人まで犯そうとしている夫を見ている気持ちって。そしてその夫にナイフを向けられている気持ちって。
かすみと結城の互いへの思いは十分描かれていたのに、その結城に非常に近い場所にいる都については全くと言っていいほど描かれてなかった、それがどうしても納得いかないのだ。私が都の立場だったら、そう思うことが決して良くないとは頭でわかっててもかすみを憎んでしまいそうだし、かすみの存在をうとましく思ってしまうような気がする。ましてこれ以上かすみの話を持ち出してほしくないから、結城をまたかすみに近づけたくないから、それこそ古河たちと結城を会わせたくないと思う。それにナイフを自分に向ける結城に対しても、彼女はとにかくかすみの気持ちを思いやったり古河くんの気持ちを思いやったりしてあげてたけど・・・。自分は?それこそ、「MIRAGE」で娘が叫んでた「私を見てよ!」のセリフが飛び出してきても良さそうなもんだけど。
最後の最後まで都は結城を思ってるように描かれてたけど、実際あの2時間見てるだけでも「それはないだろう」って言いたくなったが。あれだけの仕打ち受けてて都はそれでも結城を愛しているの?愛してるのかもしれないけど、そこに憎しみがあるとしか思えないんだけど。結城が都にやった仕打ちって、それほどのことだと思うけど。結城がナイフを捨てて、都がそこに駆け寄って、何か一件落着ってな感じになってるけど「えええええええええ(不満)」って思いがあの場面強かったんだよなぁ・・・。見終わった後も、ひたすらその夫婦の設定だけが納得いかなくて。結城と都が兄弟で、都がかすみの姉とかだったらわかるよ。その設定も。でもあんだけ偏愛していてもう兄弟愛を超えた愛がそこにあって、それでも何で結婚するんじゃ!ってのがどうしても理解できなくて・・・。「それくらいいいじゃん」って言われればそれまでなんだけど、それでも都の救われなさすぎがかわいそうというか理解できなかった。あの人1人だけ悲惨すぎる。

あと見終わった後思ったんだけど、集中治療室ってそんなに簡単に忍び込めるもの?古河殺害計画第一弾で忍び込んだらしいが。だいたいかすみへの謝罪の気持ちから愛に変わったようだけど、12歳になっても生後半年?かなんかの赤ん坊を風呂場に閉じ込めるって設定無理ないか!?(泣きやまないのであやしてたら思わず落として血だらけってのならまだわかるが)っていうか親が12歳の子供に赤ん坊預けるか!?(預けるのかもしれません) 思いっきり幼児虐待じゃん!と思うのですがいかに。
私にも兄がいるからなおさらこの兄弟の設定について思うのかもしれんなぁ。私だけかもしれんけど。上川さん素敵!とか思う気持ちの裏で、どうしてもこの「結城」というキャラが納得できなかった。

あと「虹子」というキャラの存在理由がどうしてもわかりません。不必要すぎる。いらん。本当に無駄キャラ。でもオープニングのダンスは本当かっこよかった。
・・・とりあえず「おもしろかった」です、やっぱり。・・・多分。

(8/14 19:00 サンシャイン劇場)


2度目見てきました。前回「最近の新作は肌に合わなかったけど、今回は大丈夫」って書きましたが撤回させていただきます。今回の新作が今までに見た中で最も肌に合わないことが判明しました。観劇中に吐き気するほど嫌悪感に襲われたのはこれが生まれて初めてでした。(退屈で眠気に襲われたことは山ほどあるが。)
キャラメルはことあるごとに「人が人を思う気持ちを演じる劇団」と言ってますが、今回初めてその言葉の意味に気づいたよ。「誰かが誰かを思うことによって、全員が幸せになれるといいね」って気持ちじゃないんだな(キャラメル側はそう思ってるのかもしれないけど)。「誰か」が「特定の誰か」を強烈に思う気持ちを演じている劇団なんだ。周囲の迷惑とか気持ちを一切顧みない、それほどの強烈な思いを演じる劇団なのだね。別にそれが嫌ってわけじゃないよ。だって本来人なんてそういうもんじゃない?そういう周囲がどうあれっていうほどの強烈な思いがあってもいいと思うし、あると思う。だからそれを演じるのは別に全然おかしくないし、むしろそういうのを演じてほしいと思う時がある。だけど、それを演じるには今のキャラメルって...。

感情のぶつけ合い=「叫びあい」のみってキャラメル特有の演技もある意味慣れましたが、今回みたいに登場人物の異常性ばかり目につくとそういうのに対する嫌悪感も本当強く出てしまいます。異常性を少しは飽和させてくれる感情表現をしてほしかったと思ってしまいます。本当は色々書きたいんだけど、もう今回は本当嫌悪感が強すぎて。上川さんは良かったよ。相変わらずかわいかったし。ネタを自分で思わずばらして焦るのも良かったよ。それでも、この芝居は私には合わないや。どんなに上川さんや西川さんとかが素晴らしくても。設定そのものがもうだめだ。

結城の異常性。都が何考えてるんだかわからないという恐怖。実は全然謝っていない古河に対するむかつき。いいから邪魔だお前って感じてしまう葉月(「掃除はした方がいいですよ」というあの場でどうしてそんなセリフが出るんじゃ!っていうむかつき)。やっぱりどう考えても不必要な虹子。その他演技に関係なく突っ込みどころが満載すぎる脚本。普段は「まぁいいんでないの?」と流したくなるけど、今回はそれが本当できないほどダメでした。とにもかくにも結城を中心としたあの人物たちの異常性がどうしても受けつけません(異常な人多すぎ)。2度目見て余裕が出てきて(最初は上川さんきゃーきゃーというのが強くてそれしか覚えてないし) そこが目に付くと本当ダメでした。その異常性を演じるのも極めれば「すげぇ」となるんですが。THEガジラがまさにそうでしたので。ガジラのように異常性を見せつける問題提起の芝居じゃなくて、とにかく異常な話なのに「良い話・感動する話」に仕立て上げようとするのが本当に受け付けなかったのかもしれません。

キャラメルの演じる物語はとても好きでしたが、もうキャラメルが新しく作る世界は私には合わないのかもしれないな、と寂しさを感じさせられた芝居でした。生理的にダメだともうどうしようもないしなぁ。キャラメルは卒業しろって体が言ってるんでしょうかね。でも好きな作品も多いし・・・、何か本当悩んでしまいました。どうしよう、これから。

(9/7 19:00 サンシャイン劇場)

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