煙が目にしみる
加藤健一事務所


あー、泣いた泣いた。すごい泣いちゃった。加藤健一事務所の芝居はおもしろいですね。 おもしろくて心あったかくなって思わず大泣きしてしまいました。ああいう話は弱い。

北見家と野々村家のお父さんがそれぞれ亡くなってしまい、その焼き場が舞台なんだけど。 両方の故人はみんなの様子が見えるんだけど当然遺族のみんなには見えない。だけど70過ぎた 野々村家のおばあちゃんにだけは2人が見える。んで、イタコ状態になって最後2人の言葉を 伝えて両家にあった問題とか本音を導き出してハッピーエンドってそんな感じの話。
このおばあちゃんを加藤さんが演じたわけだけど・・・。んまぁっ!!なんてリアルな おばあちゃん演技!!笑った笑った。そうそう、そうなんだよおばあちゃんってそうなんだよーと 思いながら見てましたよ。(当方祖母と同居中) もー最高。笑って笑ってそれだからこそすごく 泣けた、本当。(焼き場でおばあちゃんがお骨を取るお箸をバキッと折ったのはもー最高に おかしくて、しばらく笑いが止まらなかったです・・・)

死に対するおばあちゃんのお説教みたいなものもすごく心に響いた。「死とは、その人に 関わった全ての人のものです。それぞれの人にそれぞれの思いがあり、誰にもその思いを踏みにじる ことはできません」みたいなそんなの。ちょっと今まであったお葬式とかのこととか考えて しまいました。とても重い一言だと思いました。

すごくシンプルな舞台だったと思う。特殊効果みたいなものも人の力で全部やってたし。(最初の 蝶とかね) そして話もとてもシンプルだった。シンプルな話だけにそこに込められた思いとかが ストレートに伝わってきて涙出まくった。殺伐とした事件ばかりの毎日で、嫌な気持ちになること とても多いけどこうした心あたたまるお話はとてもいいね。確かに死を扱った話だけど、それでも 生きている限り死は避けられないもので。悲しいものだけど、残された人たちが悲しみや憎しみに とらわれず仲良くやっていけるのは大事なことだし、そういう思いを感じる芝居だったので 本当に良かった。本当に心あったかくなった。良い芝居をありがとう。
こうした心あたたまるお話が「芝居」の上でだけじゃないといいね。イタコなおばあちゃんは そうそういないと思うが。

(5/10 20:00 本多劇場)

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