[ エトランゼ ]
非常に長文。


酷評ばかりが目に飛び込んできていたので、結構覚悟して見に行きました。
で、見終わってみての感想としては「そんなに悪くないじゃん」って感じです。つまんなくなかったです。面白かったような気が。んー、手放しで「面白い!」と言えないのも事実ですが。でも1回で十分です。

面白かったかな?と思う1番の理由は近江谷さんだ!うまい!すごい!上手!素敵!きゃー、もう近江谷さんだけで私はチケット代十分元取りました。あんな近江谷さん見たかったのよ、キャラメルで。かっこよかったし、確かに絶対に檜原は性格悪いような気がするけどでも言ってることは間違ってないと思うし。嫌な奴なのに憎めない何かが檜原に私は感じました。だからもうもうもうもう、近江谷さん最高。MIRAGEの粟根さんの存在のようだ。近江谷さんだけで満足。っつーか、近江谷さんだけ満足。(←おい)

主人公のななえは...。んー、何で語尾が「○○なんだ!」とか男性っぽい口調になるの?MIRAGEに続いてものすごい違和感が。もうあの口調だけで勘弁してほしかった。それに、ななえのセリフすっごい説教くさい・・・。ななえ自身の葛藤が見えてないだけに何だか口先だけの説教に見えてかなり嫌な感じがした。
檜原の事務所を辞めたのだって売り言葉に買い言葉。本心では辞めたかったのかどうか、何で戻っちゃいけないのか、その辺が何も描かれてないし(描いててもどこだよって感じだ)どうも中途半端な気が。
そして八木沢に対しても。んー。せめて5分くらい話聞いてやれよって思っちゃう。八木沢のうっとおしいまでの(笑)ななえへの愛は溢れてたのに、ななえの方には八木沢への愛が見えなかった。「結婚するつもりはある」とななえが認めても、何か「えー、嘘だろー。本当はそんな気持ち全然ないだろー」と思ってしまう。結婚をためらう女性ってのはありだと思うし、彼か仕事かを選べず彼を待たせてしまうってのもわかるよ。わかるけど、それには十分彼を愛しているっていう部分も見えないと。最初からななえは仕事か彼かなんて悩んでない、としか見えなかった。
「これ以上は話すだけ無駄だ」と八木沢が言った後、ななえは即答で「そうだね」と認める。まるで八木沢がそう言ってくれるのを実はずーっと待っていたかのように。「さよなら」とつらそうに告げる八木沢に対して微笑みまじりで「さよなら」と言うななえ。つらかったから、笑顔でごまかしたのかもしれない。でも。その苦悩はわからんわ。一方的に突放しておいて「好きならちょっとくらい待てんのか」という態度であしらい続けて「さよなら」と言われることもわかっててそれで「悲しい」と言われてもなぁ。本当にわがまま言ってるの気づいてなくて「さよなら」と初めて言われて動揺するのならまだしも。即答だし。わがままわかってんじゃん。わかってて答え出してないんじゃん。確信犯じゃん。それで「悲しい」って。わかんねぇ、その気持ち。何か「都合の良い彼が去っちゃって寂しいわん」ってのなら「あー、そういう『悲しい』ね」と思えるが。どうも八木沢のつらさの方が共感できちゃう。頑張れ、八木沢。
そんなわけでななえに共感どころか反発しか感じなかったので、ななえの説教はうざかったのです。私には。んじゃ、そういうお前はどうなんだよ!的に思えてしまって。

エミちゃんの感情はすごい良かった。フラフラしちゃうけど、最後には自分の意志で檜原さんの所へ戻る。それはそれですごい勇気のいることで、私はとても共感できた。真剣なだけに、戻ることは恥ずかしいと思わないというか。そんなことにこだわっていた高柴の気持ちもわかるけど、私にはエミちゃんの選択の方が理解できる。自分が本当は何をしたいのか。檜原にだけは頼りたくないという高柴の意地にも似た思いと、意地を捨てたエミの思い。両方はそれはそれでいいけど。で、ななえは?

小名浜が「個展が成功したらインタビューさせてくださいね」って言っていて、インタビューシーン。つまり個展は成功したってこと?個展が成功するってことは、ななえの写真は「ななえだけの」写真ってこと?直前まで「パクリ」という評価を受けていて、檜原にも「お前はやめろ」とまで断言されていて、あっさり自分の写真が撮れるようになるものなの?そんな簡単にOKになっちゃうもん?世の中ってそんなに甘いのか?個展が成功しようがしまいがインタビューって話だったり、個展が成功してなくても自分の写真探しに頑張るななえっつーのならわかるけど。わからん。その辺芝居だなーって思う。すっげぇ嘘っぽい。

開くんの色が見えるのは別にどーでもいいです。里奈はもっとどーでもいいです。でもお父さん何もリストラの上にアル中にしなくても。何でもありだな、最近。(死んだり薬盗んで自殺しようとしたり) でもかずみさんが泣いたとき、思わず胸がつまった。自分が情けなかったというのが何か胸に響いた。何ていうか・・・上手く言えないけど、彼女の葛藤が私には素直に胸に響いたような気がする。だけに、里奈がむかついた。お前お母さんに謝れって感じで。
青山さん良かったのに、あんだけかぁ、登場。寂しい。良かったのになー。面白かったのに。気持ちが非常によく伝わったのに。プチストーカー入ってたけど。でも、何か純粋な思いのような気がして、その後セーターを開が着ていたのが微笑ましかった。だけにあれだけで終わりってのが寂しかったよ。
あ、そういえばどうして皆ただ舞台を横切るだけのシーンがあるの?あれの意味は何だろう?わからんー。
大内さんのギャグは寒い。もうあの人ギャグやらないでいいよ・・・。蕎麦打ちネタがなくてホッとした。今回もあったらどうしようかと思ったけど。でも寒かった。演技的にも今伸び悩み?クローズと役柄そのまんまのような気がしたし。いくらななえに惚れてても八木沢への態度は失礼この上ないし。檜原に逆らうのも許せん。(←その辺関係ないし)

あとなー。タイトル出てきた時もうため息出た。もういいよ、劇中でのタイトル説明は。でももうお約束なのかもしれない。それならそれでいいけどさー。クローズの時みたいに連呼されなかっただけいいけど。MIRAGEと同じような感じでのタイトル登場だったような・・・。

新しいことをはじめようとして何か困難にぶつかってそれをどう乗り越えていくのか。それはよくわかる。わかるだけに共感できる人もいた。許せないことへの立ち向かう思いもOK。でも、またしても盛り込みすぎ。その為全てが中途半端。その上主人公が1番中途半端。こりゃいかん。要所要所を近江谷さん・西川さん・中村恵子さんらに救われてるから成り立ってるだけのような気が。最近のキャラメルって、盛り込みすぎて結局1番何を言いたいのかがわからんのよね。伝わってこないんだな、私には。今の私と今のキャラメルがあってないってことなんだろうけど・・・・。キャラメルがすごい好きだった(←「だった」?)だけに、ちと寂しい気が。

でも近江谷さんは本当に良かった。かなり良かった。べた褒めさせてくださいってくらい良かった。近江谷さんいなかったら、私のエトランゼの感想は今以上にひどい言葉のオンパレードだったような気がします。近江谷さん本当に良かったー。ホクホク。

(3/17 19:00 新宿シアターアプル)

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